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'''東司'''(とうす)とは、[[寺院]]における[[便所]]のことである。東司の語を使うのは[[曹洞宗]]で、[[臨済宗]]では雪隠という。寺院を構成する七つの施設である、七堂[[伽藍]]の一つ。
 
不浄を清める[[烏枢沙摩明王]]が祀られる。日常すべて修行とする禅においては、便所すら心身練磨の[[道場]]であり、[[禅堂]]・[[浴室]]とともに、静謐を旨とし、私語を交わしたり、高声を発してはならない「三黙道場」の一つである。使用にあたっては入り方・衣のさばき方・しゃがみ方などの作法や、唱える[[偈|偈文]]などが細かく規定されている。
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「東司」とはもともと便所の守護神のことを指し、「西浄」とともに「東浄」と称されていた。古くは、寺の役職によって「西浄」・「東浄」は使い分けられていたようであるが、その後「東司」と呼ばれるようになったようである。
 
「東司」として現存する遺構は少ない。現存かつ実際に使用されているものの一つに[[東福寺]]の東司があり、室町時代唯一、日本最大最古の禅宗式の東司である。[[重要文化財]]に指定されているため、現在は使用されていない。また[[永平寺]]にある東司<ref>新永平寺事典。</ref>は七間の広さがあることから「七間東司」と通称される。
 
==脚注==