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「他機種版」「移植版」加筆修正等。
「概要」「ゲーム内容」「キャラクター」加筆修正、リンク追加等。
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| producer =
| director =
| designer = 野和則 (企画)<br />石村繁一 (基板設計)
| writer =
| programmer = 田城幸一<br />石村繁
| composer =
| artist =
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| etc =
}}
『'''ギャラクシアン'''』(''Galaxian'')は、[[1979年]][[1110月]]に発表され稼働したナムコ(現[[バンダイナムコアミューズメント]])のビデオゲーム<ref>{{Cite book|和書 |title=ザ・ナムコ・グラフィティ1 |url=https://www.worldcat.org/oclc/1265333325 |publisher=ソフトバンク出版事業部 |date=1994-12-2 |isbn=4-89052-585-8 |oclc=1265333325 |others=ヘッドルーム編著 |page=123}}</ref><ref>{{Cite journal|author=マイクロマガジン社|year=2013-05-31|title=日本のゲームを変えた70~80年代のナムコの技術【前編】『ギャラクシアン』を作った男たち|journal=シューティングゲームサイド Vol.7|page=2頁}}</ref><ref group="注釈">[https://onitama.tv/gamemachine/pdf/19791115p#page=14.pdf ©アミューズメント通信社 新聞「ゲームマシン」1979年11月15日131号26面]では「十一月から発売の予定」と記載されている。</ref>。同社の3作目にして同社初の[[シューティングゲーム]]。[[ゲームデザイナー]]は、野和則。
 
== 概要 ==
本作は、[[1978年]]に[[社会現象]]化した[[タイトー]]『[[スペースインベーダー]]』の大ヒットを受け、「ポスト・インベーダー」を目標に企画、開発された<ref>{{Cite journal|author=マイクロマガジン社|year=2013-05-31|title=日本のゲームを変えた70~80年代のナムコの技術【前編】『ギャラクシアン』を作った男たち|journal=シューティングゲームサイド Vol.7|page=7頁}}</ref><ref>{{Cite book|和書 |title=ギャラクシアン創世記 -澤野和則 伝- |date=2018-05-20 |publisher=ゲー夢エリア51 |page=117 |author=ぜくう}}</ref>。開発コードは「V-2(ビデオII)」<ref>{{Cite book|和書 |title=ギャラクシアン創世記 -澤野和則 伝- |date=2018-05-20 |publisher=ゲー夢エリア51 |page=270 |author=ぜくう}}</ref>。
ハードウェア技術として、日本では初めて[[スプライト (映像技術)|スプライト]]を利用しており、ソフトウェア面ではそれが活用され、シューティングゲームの基礎を築いた<ref name="oan">マイコンBASICマガジン編集部 『All about NAMCO』電波新聞社 [[1986年]][[12月]] ISBN 978-4885541070</ref>。技術的源流はAtariであり、ナムコはAtariが使用していた『オブジェクト』という用語を踏襲している<ref>http://d.hatena.ne.jp/hally/20041010 を参照。</ref>。<!--なお本作の開発が、いわゆる「タスクシステム」の原形である「ジョブコン」の源流であると誤って信じられていることがあるが、ジョブコンは[[深谷正一]]による開発であり、本作では使われていない<ref>シューティングゲームサイド Vol.7</ref>。-->
 
ハードウェア技術として、日本では初めて[[スプライト (映像技術)|スプライト]]を利用しており、ソフトウェア面ではそれが活用され、シューティングゲームの基礎を築いた<ref name="oan">マイコンBASICマガジン編集部 『All about NAMCO』電波新聞社 [[1986年]][[12月]] ISBN 978-4885541070</ref>。技術的源流はAtari米国[[アタリ (企業)|アタリ]]社であり、ナムコはAtariアタリが使用していた『オブジェクト』という用語を踏襲している<ref>http{{Cite web |url=https://dhally.hatenahatenadiary.ne.jpcom/hallyentries/200410102004/10/10 を参照。|title=スプライトの起源 (1) ~Atari Football |access-date=2023-02-16 |publisher=田中 治久(hally) |website=classic 8-bit/16-bit topics}}</ref>。<!--なお本作の開発が、いわゆる「タスクシステム」の原形である「ジョブコン」の源流であると誤って信じられていることがあるが、ジョブコンは[[深谷正一]]による開発であり、本作では使われていない<ref>シューティングゲームサイド Vol.7</ref>。-->
タイトルの『ギャラクシアン』とは銀河系の住人である人類、つまりプレイヤー側のことを指す言葉である<ref name="oan" />。この設定は他のUGSFシリーズでも使われている。
 
タイトルの『ギャラクシアン』とは[[銀河系]]の住人である人類、つまりプレイヤー側のことを指す言葉である<ref name="oan" /><ref name="arcadeflyer" />。この設定は他の[[UGSF]]シリーズでも使われている。
人気作となった事から[[ライセンス生産]]も行われ、「タイトルは『ギャラクシアン』のまま」「国内ではテーブル[[筐体]]のみとする」等の条件により国内では[[セガ]]、[[タイトー]]、シグマ(現:[[KeyHolder]])、アイレム(現:[[アイレムソフトウェアエンジニアリング]])、コナミ(現:[[コナミデジタルエンタテインメント]]、[[コナミアミューズメント]])、[[サミー]](現:[[セガサミーホールディングス]])、[[日本物産]]、海外ではミッドウェイ(後の[[ミッドウェイゲームズ]]、現:[[ワーナー・ブラザース|ワーナーゲーム]])等にライセンスされた。ナムコ純正の[[アーケードゲーム#テーブル筐体|テーブル筐体]]の定価は58万円、[[アーケードゲーム#アップライト筐体|アップライト筐体]]の定価は64万円であった<ref>{{Cite web|url=https://onitama.tv/gamemachine/pdf/19800301p.pdf|title=ゲームマシン no.137 p.22|format=PDF|publisher=[[アミューズメント通信社]]|accessdate=2019-06-07}}</ref>。
 
1979年10月19日~21日に開催された「第17回[[ジャパンアミューズメントエキスポ#アミューズメントマシンショー|AMショー]]」にて大いに注目を集め、注文が殺到した事から、早々に[[ライセンス生産]]を決定<ref>{{Cite book|和書 |title=ギャラクシアン創世記 -澤野和則 伝- |date=2018-05-20 |publisher=ゲー夢エリア51 |page=125 |author=ぜくう}}</ref>。「製品名に『ギャラクシアン』を入れる」「国内では[[アーケードゲーム#テーブル筐体|テーブル筐体]]のみとする」等の条件のもと、国内ではセガ・エンタープライゼス(現:[[セガ]])、[[タイトー]]、シグマ(現:[[KeyHolder]])、アイレム(現:[[アイレムソフトウェアエンジニアリング]])、コナミ工業(現:[[コナミデジタルエンタテインメント]]、[[コナミアミューズメント]])、[[サミー]](現:[[セガサミーホールディングス]])、[[日本物産]]<ref group="注釈">日本物産は後に、許諾台数を超過しギャラクシアン(ムーンエイリアン)の製造・販売を行ったとして、1980年2月22日にナムコより民事訴訟を起こされている。翌1981年5月12日に法廷和解成立。</ref><ref>{{Cite web |url=https://onitama.tv/gamemachine/pdf/19800315p#page=2.pdf |title=新聞「ゲームマシン」1980年3月15日138号3面『許諾先にも民事訴訟 ナムコ「 ギャラクシアン」で日本物産を相手に』 |access-date=2023-02-17 |publisher=アミューズメント通信社  |website=ゲームマシンアーカイブ}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://onitama.tv/gamemachine/pdf/19810615p#page=2.pdf |title=新聞「ゲームマシン」1981年6月15日167号3面『ナムコVS日本物産のコピー紛争にピリオド 法廷和解成立』 |access-date=2023-02-17 |publisher=アミューズメント通信社}}</ref>等、海外では米国ミッドウェイ社(後の[[ミッドウェイゲームズ]]、現:[[ワーナー・ブラザース|ワーナーゲーム]])、英国ベルフルーツ社等と契約が結ばれた<ref>{{Cite web |url=https://onitama.tv/gamemachine/pdf/19791115p#page=2.pdf |title=新聞「ゲームマシン」1979年11月15日131号3面『ナムコ「 ギャラクシアン」で製造許諾 国内9社 海外1社』 |access-date=2023-02-17 |website=ゲームマシンアーカイブ |publisher=アミューズメント通信社}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://onitama.tv/gamemachine/pdf/19791201p#page=2.pdf |title=新聞「ゲームマシン」1979年12月1日132号3面『ナムコ「 ギャラクシアン」許諾 国内3社追加』 |access-date=2023-02-17 |website=ゲームマシンアーカイブ |publisher=アミューズメント通信社}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://onitama.tv/gamemachine/pdf/19800301p#page=2.pdf |title=新聞「ゲームマシン」1980年3月1日137号2面『欧州2カ国許諾 ナムコ、「 ギャラクシアン」で』 |access-date=2023-02-17 |website=ゲームマシンアーカイブ |publisher=アミューズメント通信社}}</ref>
 
ナムコ純正のテーブル筐体の定価は58万円、[[アーケードゲーム#アップライト筐体|アップライト筐体]]の定価は64万円であった<ref>{{Cite web|url=https://onitama.tv/gamemachine/pdf/19800301p.pdf|title=ゲームマシン no.137 p.22|format=PDF|publisher=[[アミューズメント通信社]]|accessdate=2019-06-07}}</ref>。
 
アーケード版の修理サポートは、セガとサミーがライセンス生産した製品は2017年3月<ref>[https://www2.sls-net.co.jp/cms/sls/pdf/news/201611_p_maintenance.pdf 弊社製品保守対応の終了について]セガ・インタラクティブ、セガ・ロジスティクスサービス 2016年11月</ref>に、オリジナルは続編も含めて[[2017年]][[10月]]にそれぞれ終了した<ref>[https://www.banasupport.net/cms-files/E4BF9DE5AE88E7B582E4BA86E383AAE382B9E38388_2017100.pdf 保守終了一覧]バンダイナムコテクニカ 2017年10月1日</ref>。
 
== ゲーム内容 ==
プレイヤーは画面下側のスペース[[ロケット]]<ref name="arcadeinst">アーケード版インストラクション・カード</ref><ref name="arcadeflyer">アーケード版の[[チラシ|フライヤー]](テーブル・アップライト共通)</ref><ref group="注釈">[[MSX]]版の[[マニュアル|取扱説明書]]では「中型[[攻撃機]]」、[[ファミリーコンピュータ|FC]]版及び[[ゲームボーイ|GB]]版では「中型[[迎撃機]]」としている。後のUGSFでは「試作小型航宙機」と再設定された[[https://ugsf-series.com/ UGSF年表]]。</ref>「ギャラクシップ<ref name="arcadeflyer"/>」を左右に動かし、画面上部のエイリアンを単発の「コスミック[[ミサイル]]<ref name="arcadeflyer"/><ref group="注釈">移植版では「ミサイル」と略称される事が多い。また、MSX版の取扱説明書では「圧式ビーム砲」、[[ナムコヒストリー]]では「[[フェイザー|フェーザー]]砲」等、[[光学兵器]]とする作品もある。</ref>」で撃墜する<ref group="注釈">単発は[[ハードウェア]]的制約による。</ref><ref>{{Cite book|和書 |title=ギャラクシアン創世記 -澤野和則 伝- |date=2018-05-20 |publisher=ゲー夢エリア51 |page=120}}</ref>。<br/>エイリアンのミサイルや体当たりを受けるとギャラクシップは破壊され、画面左下の[[自機#プレイヤーストック|残機]]が1つ減る<ref group="注釈">ゲーム開始時のギャラクシップは全3機。得点が5000点に到達すると1機追加される(いずれも標準設定時)。</ref>。残機が無い状態でミスをすると[[ゲームオーバー]]。[[ゲームオーバー#コンティニュー|コンティニュー]]や[[ネームエントリー]]は無い。
=== ゲーム進行 ===
プレイヤーは画面下側のスペースロケット<ref name="arcadeinst">アーケード版インストラクション・カード</ref><ref name="arcadeflyer">アーケード版のフライヤー(テーブル・アップライト共通)</ref>(ギャラクシップ<ref name="arcadeflyer"/>)を操作し、画面上部で編隊飛行中のエイリアンをコスミックミサイル<ref name="arcadeflyer"/>で撃墜する。
エイリアンは、スペースロケットから一定の間を保ちながら編隊を組んだ状態で飛行を続けており、それを追うスペースロケットに向かって1機ずつ編隊から離れ、ミサイルを放ちながら攻撃を仕掛ける。編隊飛行中のエイリアンはミサイルを撃ってこない。スペースロケットに向かってきたエイリアンを撃墜できなかった場合、画面上部から再度現れ編隊へ復帰する。エイリアンの数が少なくなると編隊を崩して一斉に攻撃を仕掛けてくる。全てのエイリアンを撃墜すれば面クリアとなる。
 
1人または2人交互プレイが可能。[[得点]]は画面最上段の左側に1stプレイヤー、右側に2ndプレイヤー、中央に[[ハイスコア (コンピュータゲーム)|ハイスコア]]が表示される。スコアの上限は99万9990点<ref name="arcadeflyer" />。
アーケード版では、面ごとに旗が1本ずつ増えていき、10面クリアすると大きな旗が一本出る。
 
=== ゲーム進行 ===
最終的には48面まであり、以降は48面の表示のまま延々ゲームは進んでいく。自機が全滅しない限りゲーム終了にはならない。
隊列を組んだエイリアンの大部隊(通常46機)が、左右に揺動しながら宇宙空間を航行し、それをギャラクシップが追跡している(背景の星が流れ続けているのはその為)。ギャラクシップを阻む為、エイリアンが1機ずつ隊列から離れ、曲線軌道([[三角関数#直角三角形によるもの|サイン]]カーブ<ref>{{Cite journal|author=マイクロマガジン社|date=2013年5月31日|title=日本のゲームを変えた70~80年代のナムコの技術【前編】『ギャラクシアン』を作った男たち|journal=シューティングゲームサイド Vol.7|pages=8-9頁}}</ref>)を描きながらミサイルを放ち、攻撃を仕掛けてくる(隊列で待機中のエイリアンはミサイルを撃ってこない)。飛来したエイリアンを撃ち逃した場合、画面外へ退場したエイリアンは画面上部から再度現れ、隊列に復帰する。<br/>エイリアンの数が減少し、待機状態のエイリアンが3機以下になると、「波状攻撃<ref>MSX版、FC版、GB版等の取扱説明書</ref>」が始まる。攻撃中のエイリアンは隊列に戻らなくなり攻撃が継続化し、また積極的に体当たりを狙ってくる等、攻撃パターンも変化する。<br/>全てのエイリアンを撃墜すれば面クリアとなり、新たなエイリアンの部隊が出現する。<br/>面をクリアする毎に画面右下の赤い旗が1本ずつ増えていき、10面に到達すると「10」と書かれた大旗が一本表示される。旗は最大48面まで増加し、それ以上は増えなくなるが、49面以降もゲームは進行する。
 
== キャラクター ==
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!rowspan=2|攻撃のパターン
|-
!待機中
!編隊
!攻撃中
|-
!旗艦<br/>(ボス<br/>エイリアン)<br/><ref group="注釈">企画書やアーケード版[[チラシ|フライヤー]]等では「旗艦」だが、移植に際しては「ボスエイリアン」とされる事が多い。その他、[[ファミリーコンピュータ|FC]]版や[[ナムコヒストリー]]版の「イエローエイリアン」、『[[パック&パル]]』のスペシャルアイテム「ギャルボス」等、複数の呼称が存在する。</ref>
!旗艦
|align=center|2
(最大4)
75 ⟶ 78行目:
|align=center|下記参照
|
*飛行時に隣接したするレッドが残ってればる場合1~2機のレッドと編隊を組んで攻撃を始める。
*攻撃中の旗艦を撃墜すると、数秒間敵全体の攻撃が弱まる<ref group="注釈">攻撃中のエイリアンはミサイルを撃たなくなり、隊列のエイリアンはそのまま待機状態を維持する。</ref>。
*1度単独で飛行した後、次の面に逃げる事がある。
*旗艦1度単独で飛行した後、次の面に逃げる事ある。逃げた旗艦は次の面は、で登場。通常2機であ体いる旗艦が3機以上に最大4体までえてい加する。
|-
!レッド<br/>エイリアン
83 ⟶ 86行目:
|align=center|50点
|align=center|100点
|隣接する旗艦がいない場合や波態や総攻撃以外では時を除き原則として旗艦と編隊を組んで飛行するのが原則、攻撃を行う<br/>単独時の動き飛行パターンはグリーンと大差ないに準ずる
|-
!パープル<br/>(バイオレット)<br/>エイリアン<br/><ref group="注釈">アーケード版フライヤーや初期の移植作品では「パープルエイリアン」だが、MSX版以降の移植では、概ね「バイオレットエイリアン」で統一されている([[ゲームボーイ|GB]]版では、[[スーパーゲームボーイ]]の配色の関係で「イエロー・エイリアン」としている)。</ref>
!パープル<br/>エイリアン
|align=center|8
|align=center|40点
|align=center|80点
|グリーンよりカーブの描き方飛行曲線大きいので鋭く墜する難易度が高い。
|-
!グリーン<br/>エイリアン
95 ⟶ 98行目:
|align=center|30点
|align=center|60点
|スペースロケットへまっすぐ向かってくる飛行曲線が緩めなので、攻撃時も比較的撃墜しやすい。<br/>波状攻撃ではパープル並みの攻撃性を発揮する
|}