「昭和元禄落語心中」の版間の差分
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: 声 - [[関智一]] 演 - [[竜星涼]]
: 『与太郎放浪篇』と『助六再び篇』の主人公。元チンピラ。年齢は入門直後で22歳<ref group="注">『与太郎放浪篇 其の三』より</ref>。通称は「与太(ヨタ)」「ヨタちゃん」「ヨタさん」など。本名は'''強次'''(きょうじ)。「だべ」、「だど」など東北あるいは関東方言のような語尾を使う。お調子者で人懐っこく、自他ともに認める単純な性格だが、他者に強く共感する優しさを持っており、涙もろい所もある。兄貴曰く「一度受けた恩は犬ッコロのように忘れない」。
: 刑務所で服役中に聴いた八代目八雲の[[死神 (落語)|死神]]に感動し「出所後の行くべき所」と決め、「昭和最後の大名人」と称せられていた八代目八雲に弟子入りを志願。それまで1人の弟子も取ってこなかった八代目八雲が気まぐれでこれを許し、入門となる。落語好きの父親が居たが、幼少期に何らかの理由で後述のヤクザの兄貴に拾われ、数々の犯罪に手を染めながら育ってきたようである。入門時点では「天涯孤独の身」となっていて、本来なら[[仮出所]]も認められる模範囚であるにも
: 入門後はしばらく師匠・八雲から稽古をつけてもらえない日々が続く一方、小夏が肌身離さず持っていた彼女の亡父・二代目助六のネタ帳やレコードから二代目助六と自身との気質の近しさを感じ、小夏の教えも受けつつその芸風を取り入れる。結果的にこれが三代目助六襲名のきっかけとなる。
: 『助六再び篇』の冒頭で[[真打]]に昇進し、同時に'''三代目助六'''を襲名。ボサボサだった髪もこれに合わせ角刈りにしている。しかし相変わらず前座・二つ目時代の名前「与太郎」にちなんだ通称「与太(ヨタ)」と呼ばれる機会も多い。この頃、未婚の母になった小夏に「家族になる」ことを提案、小夏と結婚して一児の父親となる。また、背中にいわゆる「鯉金」の筋彫りがあったが、真打昇進を切っ掛けに色を入れて完成させた。しかしのちにこの[[入れ墨]]姿を写真週刊誌に隠し撮りされ「元ヤクザ」と書き立てられる。
: 「テレビで見ない日はない」と言われる程の人気落語家に成長したにも
: 八雲からは「我欲がなさ過ぎて噺から本人の意思が伝わってこない」という欠点を指摘されるも、自分にとって一番楽しい落語を考えた末、完全に落語の登場人物になり切る(樋口曰く「純然たる落語のための容れ物」になる)という自分なりの芸風を確立する。
: 最終回では八代目八雲の[[年忌|十七回忌]]と新築の[[寄席]]の[[こけら落し]]を節目に'''九代目 有楽亭八雲'''を襲名し、亡き先代のスタイルを引き継いだのか一人称も『オレ』から『アタシ』に変わっている。
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: 戦後は、生来の溢れる才能に戦地での慰問の経験を加えた緩急自在の話術で瞬く間に頭角を現し、期待のホープとして注目を浴びるようになった。しかし、寄せ場育ちであったためか、身なりには無頓着で風呂もロクに入ろうとせず、伸ばし放題のボサボサ頭に無精ヒゲ、襟垢に塗れたヨレヨレの[[揃え]]に[[股引]]、下駄履きで平然と市中を歩き回り、寄席の稼ぎを質屋の借入を酒や女遊びに注ぎ込み、自分の分をわきまえず臆面も無く大ネタを掛けるなど、次第に人気があるのを良い事に増長するようになり、天才特有の協調性の無さと不敬とも言うべき反骨精神もあって稽古には参加しようとせず(それでいても本番には絶対成功させてはいたが)、上の師匠たちに目を付けられるようになり、特に礼儀作法に厳しい師匠たちからは、ことごとく毛嫌いされるなど問題行動ばかりを起こすようになる。
: 落語を生き残らせるためには伝統を守ると同時に変化を受け入れることも必要だと感じ、伝統を守る役目は菊比古のような落語家が担うべきだとして自身は世情に合わせて変化する新たな落語を志すが、真打の襲名の日に、落語協会会長の嫌味に腹を立て、彼への意趣返しのような形で会長の十八番である「居残り佐平次」を披露するが、その数日後に会長への無礼千万な不敬に激怒した師匠に呼び出される。何とか自分を諭そうとする師匠・八雲の心遣いも分からず、彼にとって因縁深い「助六」であったこともありその姿勢が師匠に認められず、「客」と「落語」の事ばかり考えるあまり処世術が下手で「自分の立場」に無頓着だった事が仇となり、互いに酒が入っていた事もあって口論の末に破門される。それも「有楽亭助六の看板を背負ったまま破門」という生殺しに等しい重罰を課され、寄席にも出られなくなった。<ref group="注">七代目八雲も助六の方から謝りにくれば破門を解く所存だったようだが、助六がいつまでも謝りに来ないので、互いに引っ込みが付かない形でそのまま協会から除名処分となった。</ref>
: 破門後は同じく菊比古にフラれてしまい傷心のみよ吉と互いの傷を舐め合うようにくっつき、彼女の元に転がり込む。夫婦となり逃げるように四国に渡るが、落語をしようとするとみよ吉が怒るので、落語から離れようとしつつも捨て切れない[[ジレンマ]]から、全く仕事をしないなど無気力状態が続いていた。自身を迎えに来た菊比古の説得により、再起の第一歩として旅館の大広間で菊比古との二人会を行うが、その夜にベランダから転落しかけたみよ吉を助けようとして彼女諸共転落し、夭折する。かつては一世を風靡したほどの人気があったにも
: 樋口の評によれば彼の落語は「全てが『助六』」であり、何を演じていても彼自身の個性が前面に出るため相性の合う噺は限られるが、その分相性の合う噺については強力な説得力を持つとされている。
; みよ吉(みよきち)
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: 声 - [[神奈延年]] 演 - [[柳家緑助]](回想)
: [[寄せ場]]で暮らしていた幼少期の初太郎(二代目助六)の親代わりだった男。[[天狗連]]にて「助六」を名乗って落語を披露していたが、本名は誰も知らない。初太郎の芸風は幼少期にこの助六の落語を毎日のように聞かされ続けていた影響が大きく、後に初太郎も「助六」の名を名乗ることになる。
: 実はかつて、七代目八雲より先に六代目八雲に弟子入りし'''(初代)有楽亭 助六'''を名乗っていた元・落語家で、七代目も認めざるを得ない才能の持ち主であったにも
; お千代(おちよ)
: 声 - 伊藤結衣 演 - [[石橋菜津美]]
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| 外部リンク名 = 公式サイト
| 特記事項 = 第1話は25分拡大(22:00 - 23:10)。}}
[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]「[[ドラマ10]]」にて、[[2018年]][[10月12日]]から[[12月14日]]まで放送された。連続10回。主演は[[岡田将生]]<ref name="nhk20180704">{{Cite web|和書|date=2018-07-04 |url=https://web.archive.org/web/20180704093216/https://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/22000/300980.html |title=岡田将生さん主演『昭和元禄落語心中』制作開始! |work=ドラマトピックス |website=NHKドラマ |publisher=[[日本放送協会]] |accessdate=2018-07-04}}</ref><ref>{{Cite news |title=『昭和元禄落語心中』岡田将生、竜星涼らの出演でドラマ化 NHKで10月スタート |newspaper=ORICON NEWS |publisher=[[オリコン|oricon ME]] |date=2018-07-04 |url=https://www.oricon.co.jp/news/2114855/full/ |accessdate=2018-09-07}}</ref><ref>{{Cite news |title=岡田将生『この役と心中したい』NHKで「昭和元禄落語心中」ドラマ化 |newspaper=[[ザテレビジョン]] |publisher=[[KADOKAWA]] |date=2018-07-04 |url=https://thetv.jp/news/detail/153104/ |accessdate=2018-09-07}}</ref>。大筋は原作に準拠しているが、樋口が登場しないことや、萬月やお栄のキャラクターおよび立ち位置の改変、みよ吉の性格や死の真相、菊比古と助六・与太郎の年齢、エピソードの前後関係など随所に大幅なアレンジが加えられており、その結果、徴兵年齢を過ぎているにも
=== キャスト ===
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