削除された内容 追加された内容
m 210.251.203.47 (会話) による版を Iwasaki Ryu による版へ巻き戻し
タグ: 巻き戻し
表記修正など
タグ: モバイル編集 モバイルアプリ編集 Androidアプリ編集
4行目:
[[File:AhuTongariki.JPG|250px|thumb|1990年代に復元されたアフ・トンガリキの15体のモアイ像]]
[[File:Ahu Tahai.jpg|thumb|upright|一部は目と思しき造作もされている。]]
'''モアイ'''(Moai)は、[[チリ]]領[[イースター島]]にある人面を模したとされる石像。島の海に面した'''アフ'''と呼ばれる高台に、多くの場合海に背を向けて、正確にはかつての住居跡を取り囲むように多数建てられている。大きさは3.5m5[[メートル]]、重量20[[トン]]程度のものが多いが最大級のものは20m20メートル、重量は90トンに達する。島で産出される[[凝灰岩]]でできており、建造中に放置されたものも含め約900体ある<ref name="Jared">ジャレド・ダイヤモンド『文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの』2005年 159-242頁 第2章 イースター島に黄昏が訪れるとき</ref>。現在アフに立っている約30体は、すべて近代以降に復元されたものである。
 
造られた時代によって様式は変化し、初期の物とされるものの多くは、高さ3m3メートル程度と小型だが、時代が下るにつれ大型化していった。アフに建てられたことのあるものには頭と胴体があり、後期の、とくに大きなものには'''[[プカオ]]'''と呼ばれる赤い石が頭上に乗せられ、一部は目と思しき造作もされている。
 
これらの像の設置目的・用途については「[[祭祀]]目的で立てられた」と推測されているが、実際の祭祀形態については諸説あり、定説は未だにない。[[イースター島]]の項目も参照のこと。
 
== 建設方法 ==
材料となった石材は凝灰岩であり、採石の中心は「[[ラノ・ララク]]」と呼ばれる直径約550m550メートルの噴火口跡で、現在でも完成前のあらゆる段階の石像が散乱する彫る道具とともに残されている。この噴火口から火口縁の低い部分に切り込まれた溝を通過して下降するようになっており、そこから北と南と西の三方向へ放射状に道が伸び、最も長いものは島の岸まで約15km15[[キロメートル]]続いている<ref name="Jared"/>。
 
考古学者の[[トール・ヘイエルダール|ヘイエルダール]]が現地住人の協力を得て行った実験では、横倒しにした像を木の「ころ」に乗せ、大勢が縄で引っ張り設置場所まで移送させ、木の棒と大小の石を積むことで立たせるという方法で、当時の人口・技術力でも運搬が可能であったことを証明している。詳細には、像を立たせる試みと、運ぶ試みは別々に行われた。
39行目:
 
== 犯罪 ==
他の世界的観光資源同様、[[観光客]]による落書きや破壊行為が絶えない。損壊した者には最高5年の[[禁錮|禁錮刑]]または最高1万9,000[[アメリカ合衆国ドル|米ドル]]の[[罰金]]が課せられる。地元[[警察署]]は同島の岩であっても傷付けることは犯罪であるとしている。
 
[[2003年]]1月に日本人観光客が、倒れているモアイ像をただの岩と思い込んで[[落書き]]を彫り込んだものは実は「倒れているモアイ像」で、地元のチリ警察に逮捕される事態となった。これに関して同月、日本の[[外務省]]は「海外安全ホームページ」内などで旅行者に対し、海外の文化財を含む旅行先の物品に落書きをしないよう呼びかけると共に、像を傷つけた場合は述の刑罰が課せられる可能性があると警告している<ref>[http://www.anzen.mofa.go.jp/jikenbo/jikenbo06.html 海外邦人事件簿|Vol.06]外務省</ref>。
 
2008年3月には、フィンランド人が像の耳部分を破壊し破片を盗んだため、現地警察に身柄を拘束された。その後、罰金17,000米ドルを支払い出国を許された。
 
== レプリカ等 ==
61 ⟶ 59行目:
:* [[札幌市]][[南区 (札幌市)|南区]]の[[真駒内滝野霊園]]にも多数(2012年4月現在33体)存在(同園は「モアイ地蔵」と呼称)し、一種の観光名所化している。周辺の休憩用ベンチの一部にも同像を模した意匠のものが存在する。
:* [[姫路市]]の遺跡テーマパーク「[[太陽公園]]」。
:* [[和歌山市]]の和歌山大学周辺の住宅地[[ふじと台]]。同像が多数点在しているが、大きさは小さい(2m(2メートルほど)。ほかにも、入口には超巨大な「[[考える人 (ロダン)|考える人]]」があったり、[[自由の女神像]]や古代ギリシャの[[ミュロン|円盤投げ像]]などのオブジェもある。
;その他
:* [[モヤイ像]]は同像にヒントを得て作られた一連の彫刻作品の通称である。