バルサミコ酢

果実酢の一種

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バルサミコ酢(バルサミコす)は果実の一種。ブドウが原料で、イタリア特産。アチェート・バルサミコ (Aceto Balsamico) や短縮してバルサミコとも呼ばれる。なお、Balsamicoとはイタリア語で「芳香がある」という意味。

バルサミコ酢

色は茶色を濃くした黒色で、その名の通り独特の芳香が有り、オリーブ・オイルとともにサラダにかけるなどイタリア料理の味つけや香り付け、隠し味に使用される。他の食酢にはない甘味を有するため、デザートの味付けやトッピングに使われることもある。

原料がブドウの濃縮果汁であることと、長期にわたる樽熟成を特徴とする。

製品の格付け

アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ

アチェート・バルサミコ・トラディツィオナーレ(aceto balsamico tradizionale。伝統的なバルサミコ酢。以下トラディツィオナーレ)は最低12年の熟成や、原料のブドウの種類、その他細かな製法が法律で定められているもの。エミリア・ロマーニャ州モデナまたはレッジョ・エミリアで作られたトラディツィオナーレだけがDOP指定を受けることができ、日本では特にモデナ産が有名である。

モデナ産トラディツィオナーレの中でも25年以上の熟成を経たものは「ストラヴェッキオ(Stravecchio、たいへん古い)」と呼ばれ、珍重される。ストラヴェッキオの中には50年や100年などの長期熟成を経たものも存在する。また、レッジョ・エミリア産のトラディツィオナーレも、12年以上、18年以上、25年以上の3段階に分類される。

こういったトラディツィオナーレは高価なため、高級レストラン以外で料理の調味に使われることは少ない。中には、健康のために陶器のスプーン一杯をなめるだけの超貴重品として扱われるものもある[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。。高級料理店ではジェラートやイチゴにかけて供することもあるが、エクストラ・チャージで10-20ユーロ割増となる[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。

トラディツィオナーレに準ずる品

トラディツィオナーレとほぼ同じ材料や工程ながら、熟成期間だけが短い6年もの、8年ものなどもある。当然これらはトラディツィオナーレを名乗ったりDOP指定を受けたりすることはできず、ラベルの表記は「aceto balsamico」となる。

普及品

伝統的な生産方法によるバルサミコ酢は、大衆的なレストランや一般家庭で使うには高価になりすぎるため、熟成されていないブドウ酢を主体に着色料香料カラメル等を添加し、大量生産によって作られた普及品が市場に出回っている。

この普及品は本来の製法で作られたものではないため、正確にはバルサミコ酢ではない擬似商品である。とは言え、可能な限り高級品に味を近づけるため材料や工程にこだわったり、高級品には及ばないにしても3-5年程度の比較的長い熟成を経たりしたものも多い。そのため、先述のトラディツィオナーレやそれに準ずる品に比べると格段に安いものの、通常の食酢と比べれば高価になることがほとんどであり、決して粗悪品というわけではない。

料理法によっては、必要量を小鍋で弱火にかけて煮詰めてから使うことで、普及品でもより高級品に近い味が得られる。逆に、サラダなどのあっさりした料理では、熟成が浅く酸味が強い酢であることを逆手にとって、通常の酢に近い使い方をすることもできる。

日本での扱い

日本においては、一般人への知名度はそれほど高くはなかったが、『料理の鉄人』などで多用されたことなどから知名度が上がった。イタリア料理が定着しつつある近年では、普及品クラスのものがスーパーマーケットなどに出回り、これを調味料として台所に常備している家庭も増えている。