ヴァイオリン協奏曲 (ストラヴィンスキー)
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調は、ロシアの作曲家イーゴリ・ストラヴィンスキーが作曲した唯一のヴァイオリン協奏曲。
概要
1930年、ストラヴィンスキーが48歳の時にサミュエル・ドゥシュキンというポーランド系アメリカ人のヴァイオリニストと出会った。当時ドゥシュキンはまだ有名な存在ではなかったが、ストラヴィンスキーにヴァイオリン協奏曲の作曲を依頼し、報酬も支払おうと申し出て、さらにストラヴィンスキーに協力することを買って出たという。
作曲は1931年の春から秋にかけて行なわれ、同年の12月に完成した。ベルリンでドゥシュキンとベルリン放送交響楽団、ストラヴィンスキーの指揮により世界初演が行なわれた。批評家の反応は賛否相半ばだったが、芸術家の間では高い評価を得た。
編成
独奏ヴァイオリン、ピッコロ、フルート2、オーボエ2、コーラングレ、E♭管クラリネット、クラリネット2(A管、第1奏者のみB♭管持ち替え)、ファゴット3(第3奏者コントラファゴット持ち替え)、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3(第3奏者バス・トロンボーン持ち替え)、チューバ、ティンパニ、弦五部(第1ヴァイオリン8、第2ヴァイオリン8、ヴィオラ6、チェロ4、コントラバス4)
構成
全3楽章の構成であるが、第2楽章のアリアを2つに分けることがあるため、4楽章とすることもある。
演奏時間は約22分。