智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜
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『智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜』(ともよアフター - イッツ ア ワンダフル ライフ)は、ゲームブランド・Keyが制作した第5作目の恋愛アドベンチャーゲーム、およびそれを原作としてメディアミックス的展開がなされた作品群のことをいう。
ジャンル | 恋愛アドベンチャーゲーム |
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対応機種 | Windows 98/2000/Me/XP |
発売元 |
Windows版:Key PS2版:プロトタイプ |
発売日 |
Windows版:2005年11月25日 PS2版:2007年1月25日 |
価格 | PS2版:6,090円(税込) |
レイティング |
Windows版:18歳未満禁止 PS2版:B 12才以上対象 |
コンテンツアイコン |
(PS2版に記載) 恋愛 セクシャル |
キャラクター名設定 | 不可 |
エンディング数 | |
セーブファイル数 | 30 |
画面サイズ | 800x600 |
BGMフォーマット | PCM |
キャラクターボイス | 主人公以外フルボイス |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | あり |
メッセージスキップ | あり |
オートモード | あり |
備考 |
概要
『智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜』はゲームブランド・Keyの第5作目の作品である、18禁の恋愛アドベンチャーゲーム。2005年11月25日にDVD-ROM媒体で発売された。Key作品としては初の無延期作品であり、(主人公を除く)フルボイスの作品でもある。
同社の前作品である『CLANNAD』の外伝的な位置づけの作品であり、同作品に登場する一ヒロインを題材とした作品である。元は企画・シナリオの麻枝准が『CLANNAD』発売後に与えられた自由時間において私的に作っていたものであるため麻枝の個人色が強く、麻枝自身も最もストレートに書きたいものをぶつけたと語っている。
前作『CLANNAD』に登場していたキャラクターと同一のキャラクターが本作品に登場するが、コンピュータソフトウェア倫理機構による規定の影響から、『CLANNAD』とは別の作品という扱いがなされている。
外伝的な作品ゆえにシナリオは短めだが、麻枝の私的作品として開発されたため、非常に実験的かつ衝撃的な結末であり、極端な賛否両論となっている。麻枝は発売直後のインタビューにて、批判は覚悟の上であるという発言をしている。
また、シナリオクリア後に『DUNGEONS & TAKAFUMIS』というシミュレーションRPGをプレイすることが出来る。ゲームをオールクリアするためには本編以上の時間を必要とする場合が多く、おまけとしては大規模で充実している。他にも初回版特典としてゲーム中BGM(オープニング&エンディングテーマのフルコーラス版も含む)のサウンドトラックが同梱された。
2007年1月25日にプロトタイプよりPS2版(CS Edition)が発売され、PS2版ではシナリオ、ビジュアルが大幅に追加され、全体の内容はPC版の1.5倍になっている。PC版で批判が大きかった部分もある程度改善されており、追加部分に対する評価は概ね高い。ただし、元々マウス操作前提で作られた『DUNGEONS & TAKAFUMIS』の操作性はかなり低下しているが、これはUSBインターフェイスにマウスを接続すればPC版と同じ様にマウスでの操作が可能となる。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
登場キャラクター
本編 登場人物
- 岡崎 朋也(おかざき ともや)- 声:なし
- 社会人1年目で、卒業後は廃品回収屋に就職した。アパートで一人暮らしをしつつ、智代との交際を続けている。
- 坂上 智代(さかがみ ともよ)- 声:一色ヒカル
- 本作のヒロインであり、朋也の恋人で鷹文の姉である。他校の不良生徒達の間で伝説が残るほど喧嘩が強いが、朋也と付き合うようになってから性格は丸くなった。大の子供好きで、ともを溺愛するようになる。
- 坂上 鷹文(さかがみ たかふみ)- 声:涼森ちさと(原作PCゲーム)/ すずきけいこ(PS2 CS Edition)
- 智代の弟。パソコンを扱うことに長けており、朋也とは仲が良くアパートを訪れているが、朋也の部屋にパソコンを設置してからはアパートに居座るようになる。
- 河南子(かなこ)- 声:涼森ちさと(原作PCゲーム)/ すずきけいこ(PS2 CS Edition)
- 鷹文の元彼女。非常に口が悪い。学校では自分の冗談が大ウケしていると自分では言っているが、実際は冗談で人を笑わせたことが本編では一度も無い。アイスクリームが大好物で、棒アイスやパピコが特に好きらしい。名字の設定は特に無い。
- 三島 とも(みしま-)- 声:佐々木あかり
- 有子と鷹文の父親の隠し子で幼稚園児。母親に捨てられ、朋也のアパートで暮らすことになる。純真無垢で、何でも信じてしまうようなかわいい一面を持っており、特に智代に溺愛される。
- 三島 有子(みしま ゆうこ)- 声:朝咲そよ
- ともの母親。精神が弱く、ともの境遇に苦悩している。ともを残して失踪している。
- 岡崎 直幸(おかざき なおゆき)- 声:谷俊介
- 朋也の父親。朋也とは冷めた関係にある。
- 春原 陽平(すのはら ようへい)- 声:阪口大助
- 朋也の悪友。今作では立ちグラフィックはなく、声もPS2版で一言登場するのみだが、その一言は朋也との友情の強さを象徴するものである。
DUNGEONS & TAKAFUMIS 登場人物
朋也以外の声優は、本編と同じである。
- 朋也 - 声:新田祐一
- 「リガールドの赤い牙」と謳われる剣士。予備知識を持っていないプレイヤー寄りの設定で、唯一のツッコミ役。
- 智代
- 「ザリオンティの赤い牙」と謳われる剣士。ゲーム中は朋也とは恋人同士ではないという設定のため、口調は常に強気。もう一つ裏設定がある。
- 正体は反乱軍「ベア・アソシエイション」の頭目であり、河南子とは敵同士として剣を交えたことがある。ある日、何人もの鷹文に囲まれて自分が死ぬ悪夢を見て以来、殺される前に鷹文054番を殺すことを考え、正体を偽って一行に加わる。
- 河南子
- 「トルコオーネの赤い牙」と謳われる剣士。裏設定が存在し、054番や智代とも面識がある。
- 正体は一国の姫であり、鷹文に好意を持っていた。オリジナルが死に、全ての感情を持つ鷹文054番なら自分を覚えているかもしれないという一縷の望みに賭け、正体を偽って一行に加わる。
- とも
- 舞台となるダンジョンの真上にある魔法の城の君主にして魔術師。延命の秘術のかけすぎで、見た目が幼女になってしまったという設定。かなり尊大な態度。
- 鷹文オリジナル
- 人間の鷹文。河南子と昔一緒に旅をしていたらしいが……。
- 鷹文054番
- 悪魔との契約により産み出された鷹文で、人間と同じ感情を持つ。この鷹文をベースにしてコピーの鷹文が産み出され、以来054番は本物の鷹文と呼ばれるようになる(コピー達はそれぞれ一つの感情しか持たない)。ある日突然姿を消す。
- 鷹文068番
- 「憂鬱」の感情を司る鷹文。発言は暗く重いものが多く、余計なことを言ってともに咎められたことがあるが、コピーの中では一番ストーリーの雰囲気に合う上に、比較的まともな人格を持っている。
- 鷹文071番
- 「愉快」の感情を司る鷹文。普段から意味も無く面白がっていて、相手の怒りを買うことが多い(主に朋也)。
- 鷹文075番
- 「驚愕」の感情を司る鷹文。何にでも大げさに驚いている。
- 鷹文081番
- 「焦燥」の感情を司る鷹文。常に危険な状態が彼のアイデンティティなので、無理矢理にでも危険な状態をつくる。そのため相手に喧嘩を売るような発言が多い。
- 鷹文090番
- 「ドン引き」を象徴とする鷹文。そのはっちゃけぶりは、似た感情を持つ075番よりもインパクトがある。
- 鷹文077番
- 「ラッキー鷹文」と呼ばれ、054番でも滅多に会うことがないらしい。全身黄金で、アドバイスの最後に「ほら、ラッキー」と口癖のように語る。今回はゲンかつぎとして登場する。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
主題歌・音楽
- オープニングテーマ 『Light colors』
- 作詞:麻枝准、作曲:折戸伸治、編曲:高瀬一矢(I've)、歌:Lia
- エンディングテーマ 『Life is like a Melody』
- 作詞 / 作曲:麻枝准、編曲:戸越まごめ、歌:Lia
オープニングテーマ 『Light colors』 は、Key第2作目の恋愛アドベンチャーゲーム『AIR』において非常に高い評価を得たオープニングテーマである『鳥の詩』と全く同じスタッフが手がけており、またその曲を意識してメロディが作られたということもあって、高い注目を浴びた。
以上2曲のフルコーラス版は入手手段がPC初回限定版の付録サウンドトラックのみしかなく、長らくの間一般発売されなかったが、2007年4月27日にそのサウンドトラックが単体で発売された。
製作スタッフ
メディアミックス展開
漫画
住吉文子作画で『智代アフター〜Dear Shining Memories〜』のタイトルで、 角川コミックス ドラゴンJr. レーベルから2007年12月9日発行。 発行は富士見書房、発売は角川グループパブリッシング。 ISBN 9784047125230