欧州連合外務・安全保障政策上級代表

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共通外交・安全保障政策上級代表(きょうつうがいこう・あんぜんほしょうせいさくじょうきゅうだいひょう)は、欧州連合 (EU) における共通外交・安全保障政策 (CFSP) の取りまとめを行う役職。現在はハビエル・ソラナ欧州連合理事会事務総長と兼務している。

上級代表ハビエル・ソラナ(右)とドイツ外相フランク=ヴァルター・シュタインマイアー(2007年)

この役職はアムステルダム条約において導入され、欧州連合理事会議長国の外相とともに外相理事会を代表する。

権限・職務

EU加盟国間で外交政策が一致している分野については、上級代表は加盟国を代表して協議に参加することができる。また上級代表は対テロ調整官などの特別代表の任命や業務の調整にあたる。また欧州連合理事会に対して報告や提案を行い、さらに事務総長として理事会での決定に際して調査や準備を行う。

CFSP上級代表職の設置にあたって、欧州連合理事会事務総長がその職に相応しいと決められた[1]。これにより当時事務総長を務めていたユルゲン・トルンプフが初代CFSP上級代表に就いたものの、その任期はほんの数か月間だけであった。ソラナがCFSP上級代表に就任するしてからはその職域が急速に拡大され、次の役職を兼ねさせることになった。

歴代上級代表

  1. ユルゲン・トルンプフ  ドイツ、1999年) - 就任の経緯は不明。1994年から欧州連合理事会事務総長を務めていた。
  2. ハビエル・ソラナ  スペイン、1999年 - 現職) - ケルン欧州理事会で任命される。

将来

リスボン条約が発効すれば、CFSP上級代表の役職は欧州委員会の対外関係担当委員と統合されて、新たに欧州連合外交・安全保障政策上級代表とされる。発効が断念された欧州憲法条約では第I-28条において欧州連合の外相となることが予定されていた。上級代表には提案権があるものの、加盟国団で合意された政策でしかEUを代表することができない。またその職務にあたって、対外活動サービスがEU内部でのコンセンサスの醸成やそれを実行することにより補佐を受けることになっている。

関連項目

脚注

外部リンク