ジャズ
音楽ジャンル
ジャズ(英語 jazz)は、19世紀末から20世紀初頭、北米大陸の黒人達が歌う労働歌やブルース等と白人の音楽文化とが混在したニューオーリンズにおいて生まれたとされており、その自由な表現形式は黒人音楽家のみならず白人音楽家にも注目され、技法や理論など急速に発展した。20世紀半ばには人種の枠を越えた音楽のジャンルとして認識され、現代音楽理論をも内包する高度な体系をつくりあげた。その結果、人種、国籍や狭義のジャンルを越えた音楽芸術の現代的様式の一つとなった。
主なスタイルと、代表的なアーティスト
いずれも活発に演奏され、かつ発展している生きたスタイルである。発生した順番に列記している。
- 何がニューオーリンズ・ジャズであり、何がディキシーランド・ジャズであるかという明確な合意はなく、同じ音楽に別の名前が付いたか、差異があったとしてもほとんど同じ音楽を指すため、ここでは区別をしない。
- バディ・ボールデン(1868-1931)と(1877-1931)という説がある。
- フレディ・ケパード(1889-1933)
- ジョー・キング・オリバー(1885-1938)
- ジェリー・ロール・モートン(1890-1941) 本人は1885年生まれと言っている。
- シドニー・ベシェ(1897-1959)
- ルイ・アームストロング (1901-1971)(サッチモ)
- スウィング・ジャズ
- フレッチャー・ヘンダーソン (1897-1952)
- デューク・エリントン (1899-1974)
- カウント・ベイシー (1904-1984)
- グレン・ミラー (1904-1944)
- ファッツ・ウォーラー (1904-1943)
- ベニー・グッドマン (1909-1986)
- ナット・キング・コール (1917-1965)
- モダン・ジャズ
- アート・ブレイキー (1919-1990)
- チャールス・ミンガス (1922-1979)
- ビバップ
- チャーリー・パーカー (1920-1955)
- ディジー・ガレスピー(1917-1993)
- ファッツ・ナヴァロ (1923-1950)
- ケニー・クラーク (1914-1985)
- バド・パウエル (1924-1966)
- セロニアス・モンク (1917-1982)
- ジミー・スミス (1925-2005)
- ケニー・バレル (1931-)
- レッド・ガーランド (1923-1984)
- クール・ジャズ
- レニー・トリスターノ (1919-1978)
- リー・コニッツ (1927-)
- スタン・ゲッツ (1927-1991)
- ジョージ・シアリング (1919-)
- ウエストコースト・ジャズ
- ハード・バップ
- マイルス・デイヴィス (1926-1991)
- マックス・ローチ (1924-)
- ジョン・ルイス (1920-2001)
- クリフォード・ブラウン (1930-1956)
- リー・モーガン (1938-1972)
- ソニー・ロリンズ (1929-)
- ジョニー・グリフィン
- エルビン・ジョーンズ
- ドナルド・バード (1932-)
- ポール・チェンバース (1935-1969)
- トミー・フラナガン(1930-2001)
- トシコ・アキヨシ(穐吉敏子、秋吉敏子)(1929-)
- ファンキー・ジャズ
- ホレス・シルヴァー (1928-)
- キャノンボール・アダレイ (1928-1975)
- ホレス・パーラン (19 -)
- モード・ジャズ(含む新主流派)
- マイルス・デイヴィス
- ビル・エヴァンス (1929-1980)
- スコット・ラファロ (19 -19 )
- ジョン・コルトレーン (1926-1967)
- ジム・ホール (1930-)
- ウェス・モンゴメリ (1923-1968)
- フレディ・ハバード (19 -)
- ウェイン・ショーター (1933-)
- ハービー・ハンコック (1940-)
- ロン・カーター (1937-)
- トニー・ウィリアムス (19 -)
- キース・ジャレット (1945-)
- チック・コリア (1941-)
- 富樫雅彦 (1940-)
- ミシェル・ペトルチアーニ (1962-1999)
- ブラッド・メルドー (1970-)
- チャーリー・ヘイデン (1939-)
- ポール・モチアン(19 -)
- カーラ・ブレイ
- スティーブ・スワロー
- スティーブ・キューン
- ジョン・スコフィールド
- デイヴ・ホランド
- 新伝承派(1980年代台頭)
- ウィントン・マルサリス (19 -)トランペット
- ブランフォード・マルサリス (19 -)サックス
- デルフィーヨ・マルサリス (19 -)トロンボーン
- テレンス・ブランチャード (19 -)トランペット
- ドナルド・ハリソン (19 -)サックス
- ロニー・プラキシコ (19 -)ベース
- マルグリュー・ミラー (19 -)ピアノ
- ケニー・カークランド (19 -)ピアノ
- ジェイムス・ウィリアムス (19 -)ピアノ
- チャールズ・ファンブロー (19 -)ベース
- サイラス・チェスナット (19 -)ピアノ
- ジェフ・ワッツ (19 -)ドラム
- マーカス・ロバーツ (19 -)ピアノ
- ミレニアム(仮称:主に1990年以降)
- ジェシ・ヴァン・ルーラー (19 -)ギター
- ブライアン・ブレイド (19 -)ドラム
- ラリー・グレナディア (19 -)ベース
- ホルヘ・ロッシ (19 -)ドラム
- クリス・ミン・ドーキー (19 -)ベース
- シンディ・ブラックマン (19 -)ドラム
- テリ・リン・キャリントン (19 -)ドラム
- ジュリ・アレン (19 -)ピアノ
- ジョシュア・レッドマン (19 -)サックス
- ケニー・ギャレット (19 -)サックス
- ビバップ
- フリー・ジャズ
- オーネット・コールマン
- ドン・チェリー (1936-1995)
- ジョン・コルトレーン
- マッコイ・タイナー
- エリック・ドルフィー (1928-1964)
- アルバート・アイラー (1936-1970)
- ビリー・ヒギンス(1936-2001)
- ドン・プーレン(19 -)
- ジョージ・アダムス(19 -19 )
- フュージョン
- マイルス・デイヴィス
- ジョー・ザヴィヌル (1932-)
- ジャコ・パストリアス (1951-1987)
- 渡辺貞夫 (1933-)
- 日野皓正 (1942-)
- イエロージャケッツ
- ウェザー・リポート
- シャカタク
- ナニワ・エキスプレス
- プリズム
- マハヴィシュヌ・オーケストラ
- ベル・エア・プロジェクト
- ブレッカー・ブラザーズ
- T-SQUARE
- カシオペア
- 安藤まさひろ
- 伊東たけし
- 松岡直也 (19 -)
- MALTA
- ゴンチチ
- 松任谷正隆
- 渡辺香津美 (19 -)
- 高中正義
- マリーン
- マーカス・ミラー
- デビッド・サンボーン
- パット・メセニー
- オマー・ハキム
- ドン・グロルニック
- ラリー・カールトン
- デイブ・ウエックル
- デイヴ・グルーシン
- ジョン・パティトゥッチ
- マイク・スターン
- デニス・チェンバース
日本のジャズ・ミュージシャン
- 南里文雄 (1910-1975) トランペット
- 世良譲 (1932-2003) ピアノ
- 五十嵐明要 (1932-) アルトサックス
- 渋谷毅 (1939-)
- 山下洋輔 (1942-) ピアノ
- 辛島文雄 (1948-) ピアノ
- 北村栄治 ( ) クラリネット
- 渡辺貞夫 (1933-) サックス
- ジョージ川口 (1927-2003) ドラム
- 清水靖晃 ( ) サックス
- 青柳誠 (1961-) ピアノ、サックス
- 木住野佳子 (1960-) ピアノ
- 小曽根真 (1961-) ピアノ
- 上原ひろみ (1979-) ピアノ
- 阿部薫 (1949-1978)
- 山下洋輔 (1942-)
- 小川理子 ( ) ピアノ
- 石井彰 ( ) ピアノ
- 峰厚介 ( ) サックス
- EQ (The Earth Quartet)
- 綾戸智絵 (1957-) ピアノ
- 佐藤允彦 (1941-) ピアノ
- 村上寛 (1948-) ドラム
- 沢田駿吾 ( ) ギター
- 吉田次郎 ( ) ギター
- 穐吉敏子 (1929-) ピアノ
- 日野皓正 (1942-) トランペット
- 山田穣 (19 -)サックス
- TOKU (19 -)トランペット
- 今田勝 ( ) ピアノ
- 山中千尋 ( ) ピアノ
著名なジャズハウス等
現存するジャズ喫茶
北海道
- ガスポイントJr(札幌市)
- グルービー(札幌市)
- さっぽろ珈琲工房(札幌市)
- ジャズハウス・ティオ(札幌市)公式HP
- ジャマイカ(札幌市)
- Jazz500k's-Bar(札幌市)公式HP① 公式HP②
- ジェリコ(札幌市)公式HP
- スローボート(札幌市)公式HP
- ぴあの(札幌市)
- ボッサ(札幌市)
- フリーランス(小樽市)
- アベル(旭川市)
- ダスガウス(旭川市)
- さてんどーる(函館市)
- 想苑(函館市)
- ピアノハウス(函館市)
- タンジェリン(北見市)
- デリカップ(網走市)
- ジスイズ(釧路市)公式HP
- bros(釧路市) ※ 夜間はライブハウス
- モンク(帯広市)
- サテンドール(根室市)公式HP
東北
北陸
甲信越
関東
東海
近畿
中国
四国
九州
沖縄
著名なジャズフェスティバル
国内
- Aurex ジャズフェスティバル (東芝が協賛)
- 日本のジャズフェスティバルの草分け的存在。ジョージ・ウェインがプロデュースした。
- 倶知安ジャズ・フェスティバル
- サッチモ祭
- 東京JAZZ
- 神戸ジャズストリート
- ニューポート・ジャズ・フェスティバル・イン斑尾
- マウント・フジ・ジャズ・フェスティバル
- 横濱JAZZPROMENADE
- ライブ・アンダー・ザ・スカイ
- the 定禅寺ストリートJAZZフェスティバル in 仙台
海外
- モントルージャズフェスティバル
- JVC JAZZ FESTIVAL (日本ビクターが主催)
バンクーバージャズフェスティバル(毎年6月開催)
ジャズに関するその他の作品
文学
- 『ジャズ大名』筒井康隆
- 『唄えば天国ジャズソング 命から二番目に大事な歌』色川武大
- 『破壊せよ、とアイラーは言った』中上健次
- 『ジャズと爆弾』中上健次vs村上龍
- 『辛口ジャズノート』寺島靖国
- 『さよならバードランド』ビル・クロウ
- 『ジャズ・カントリー』ナット・ヘントフ
- 『奇妙な果実―ビリー・ホリデイ自伝』ビリー・ホリデイ
映画(アーティスト伝記物、もしくは作品音楽としてジャズを多用した作品)
洋画(伝記物)
- 『グレン・ミラー物語(The Glenn Miller Story)』
- アンソニー・マン監督 ジェームズ スチュワート出演
- 『ベニイ・グッドマン物語(The Benny Goodman Story)』
- 『五つの銅貨(The Five Pennies)』
- 『バード (Bird)』
- 『ストレート・ノー・チェイサー (Straight No Chaser)』
- セロニアス・モンク出演、クリント・イーストウッド製作総指揮
- 『コットン・クラブ』
- 『ラウンド・ミッドナイト (Round Midnight)』
- デクスター・ゴードン出演、ハービー・ハンコック音楽、ベルトラン・ダベルニエ監督
- 『レッツ・ゲット・ロスト (Let's Get Lost)』
- チェット・ベイカー出演、ブルース・ウェーバー製作・監督
洋画(記録映画)
- 『真夏の夜のジャズ』
洋画(フィクション あらすじ自体もジャズとの関わりが強い作品)
- 『モ・ベター・ブルース (Mo' Better Blues)』
- デンゼル・ワシントン出演、スパイク・リー監督・出演
- 『ディンゴ』
- マイルス・デイビス自身も俳優として出演
- 『上流社会(High Society)』
- 『ニューヨーク・ニューヨーク』
- 『スウィング・キッズ 引き裂かれた青春』
- ナチス政権下のハンブルグ市でスウィング・ジャズを愛する青年達の悲劇を描いている。
- 『ジャズメン』
- 旧ソ連製作
- 『ラグタイム』
- 『ハーレム・ナイト』
- 『酒とバラの日々』
- 『シカゴ』
- 『情熱の狂想曲』
- 『ジャズ・シンガー』
洋画(BGMにジャズを多用)
- 『死刑台のエレエベーター』
- 『シェスタ』
- 『マルコムX』
- 『ドーバー海峡殺人事件』
- 『タッカー』
邦画
- 『ジャズ大名』
- 『キャバレー』
- 『スウィングガールズ』
- 矢口史靖脚本・監督
- 『この世の外へ』
- 『上海バンスキング』
- つかこうへい版と劇団オンシアター自由劇場版の二作品がある
- 『さらばモスクワ愚連隊』
アニメ
- PEANUTS(邦題:スヌーピー)
- 原作者がジャズファンで、ジャズアーティストとも何人か交流がある事もあり、TVシリーズ・長編映画、いずれの作品もBGM・挿入歌はジャズ(フュージョン)である。同作品とのコラボレートであるジャズコンピレーションアルバムも多数、存在する。
- The Aristo Cats(邦題:おしゃれキャット)
- ディズニー作品。作中でふんだんにジャズが流れ、ジャズ解説本でも採り上げられる事が多い。
- おじゃる丸
- NHKアニメ。主役の居候先に住む少年の祖父トミーはアマチュアのジャズバンドメンバーでもあり、時々、ジャズバンドに関連するエピソードが主題の回が登場する。他、同バンドメンバーの一人マイクが経営するジャズ喫茶を舞台にした回等。
コミックス
- 『Blow UP!』細野不二彦(小学館)
- 東京都内の有名私大を中退(在学中は同大学の名門ジャズクラブに所属)し、プロのジャズミュージシャン(テナーサックス奏者)を目指す青年の物語。全回、ジャズのスタンダードナンバーから選んだ題名が付けられている。
- 文庫サイズ版では、以下四作品が追加されている。
- SESSION・10 "YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS"
- SESSION・12 "DON'T BE THAT WAY"
- SESSION・14 "SONG FOR MY FATHER"
- SESSION・15 "MACK THE KNIFE"
落語
- 『ジャズ息子』川柳川柳
- 『青空婆さん』五代目古今亭今輔(『My Blue Heaven』がモチーフ)
その他の商品
- 自動車のホンダ・フィットは欧州を中心とする地域で"ジャズ"(Honda Jazz)の名で販売されている。
- かつてコカコーラ・ボトラーズよりジャズ・インという名称のティーソーダが国内販売された。