ボトムブラケット

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ボトムブラケット(bottom bracket)は自転車部品の一つ。普通は略してBB(ビービー)と呼ぶ。ペダルを踏むことで回転するクランクの軸と、その回転を受け止めるベアリング、ベアリングを収めるカップの複合体となっている。最近ではクランクの軸がクランクと一体になっているものも多く、ベアリングとカップのみのパーツが「BBユニット」として切り離されていることもある。「自転車の心臓部」ともいえ、自転車部品の中では最も精度を求められる製品のひとつである。

ロードバイクのBB(オクタリンク規格の「アルテグラ」)

解説

ボトムブラケットシェル(またはボトムチューブ)と呼ばれるフレームの一部分に埋め込まれているため、普段はほとんど露出しない。様々な種類が存在し、互換性はない。このためフレームを買い換える際には、BBも対応したタイプに交換しなければならないことがある。最近ではBBは簡素化、軽量化の傾向があり、またシールドベアリングを採用したものが主流になりつつある。

規格

ボトムブラケットの規格は複雑であり、交換時には注意が必要である。ヘッドパーツと同じく取り付けには(高価かつ特殊な)専用工具を用いるのが望ましく、基本的には専門店へ依頼する。以下に主な注意点を示す。

シェル幅
フレーム側のボトムブラケットシェルのサイズである。68ミリと70ミリと73ミリがある。
ねじ山のピッチ
ボトムブラケットシェルの両端には、ボトムブラケットをねじ込む為のねじ山が切られているが、これにはISO/JIS/BSC規格とITA規格の2種類がある。
軸長
シマノのホローテックⅡやカンパニョーロのウルトラトルク、FSAのメガエクソ、スギノのダイレクトドライブなど、左右のクランクを直接剛結する比較的新しいタイプは別として、伝統的なボトムブラケットは左右に突き出た金属棒にクランクを剛結する構造となっている。この金属棒の両端の距離が軸長で、組み合わせるクランクセットによって指定の軸長が決まっている。この軸長を合わせない場合、変速性能に多大な影響が出る。
クランクとの勘合部の形状
ボトムブラケットとクランクを結合する部分には、スクエアテーパー(シマノ系)、スクエアテーパー(カンパニョーロ系)、オクタリンク、ISIS、パワースプラインなど様々な規格が存在している。この為、通常はまず「使用したいクランクセット」を決定し、それに合った規格のボトムブラケットを調達することになる。