ローゼンメイデン/history 20130917
『ローゼンメイデン』(Rozen Maiden)はPEACH-PIT原作の漫画作品及びアニメ作品。原作漫画は月刊コミックバーズ(幻冬舎)2002年9月号から連載開始。
概要
原作単行本(幻冬舎・バーズコミックス)は2006年1月現在第6巻まで刊行。アンティークドールの戦いという新しいコンセプトが新鮮でコアな漫画ファンの間で次第に評判となる。
原作を手がけるPEACH-PIT作品全般に言える事であるが、記号的な容姿・性格などの登場人物を随所に配置しつつも、そうしたキャラクターの表層的な人気に頼ることなく、各キャラクターの心理を緻密に描き込んでいることに定評があり、一般に「美少女モノ作品」と分類される近年の作品群の中では異彩を放っている。また、劇中劇「名探偵くんくん」の存在が作品における意外なスパイスとなっているなど、シリアスな物語の中にもコメディテイストを彩っている所もある。
テレビアニメ展開
アニメ第1期は2004年10月よりTBS他で放送され、当初の下馬評以上の評判を集めた。
アニメは第1期のみの予定だったが(第1期終了時点で松尾衡監督は「やりたいことは全てやった」とコメント)、第1期終了とほぼ同時期の原作において水銀燈を中心とした新たな展開が始まった事や、ドールを再び見たいとのファンの声の高まりに押される形で第2期の制作が決定となり、『ローゼンメイデン トロイメント(Rozen Maiden Träumend)』がTBS他で放送された。
原作がまだ完結していない事や、ファンの人気も依然として高い事から、「トロイメント」最終回では第三期の展開を示唆するような演出が見られる(後述する「トロイメント」における薔薇水晶の扱いは、企画側やファン等の要望次第でシリーズ制作を続けるが為の苦肉の策とも受け取れる)。
2006年2月19日に横浜BLITZにて開催されたローゼンメイデンファン感謝祭により、特別編の製作決定が明らかとなった(詳細はまだ不明。OVA説もある)。
その他メディア展開
ドラマCD化もされており。第一弾の『Rozen Maiden -ローゼン メイデン-』は第1期アニメに先んじて2004年6月25日に発売(後述のように声優陣が後のアニメ版とは異なり、発売元も異なっている)。
第二弾の「ローゼンメイデン オリジナルドラマCD~『探偵』Detektiv~」は2005年2月28日に発売(これ以降はアニメ版の声優陣が演じ、発売元もMellowHeadとなる)、第三弾も2006年2月22日に「『ローゼンメイデン・トロイメント』オリジナルドラマCD(仮称)」として発売予定となっている。
MellowHeadの親会社であるランティスのインターネットラジオサイトにて『ローゼンメイデン・ウェブラジオ 薔薇の香りのGarden Party』が放送された(2005年9月に終了)。後にそのCD版が発売され、「トロイメント」DVD第一巻初回限定版にも、その特典CDが同梱されている。
また、発売予定日は未定であるが、キャラクターヴォーカルアルバムも制作決定と発表されている。
あらすじ
引きこもりの日々を過ごす少年・桜田ジュン。 彼はある日、怪しげなダイレクトメールを受け取る。そこに書かれた「まきますか」との問いに訝しく思いつつも応えてしまうジュン。 すると、どこからともなく、鞄に収まった、まるで生きているかのように精巧な少女人形が送り付けられてくる。
ジュンにゼンマイを巻かれて目覚めた人形は、自らをローゼンメイデン(薔薇乙女)の真紅(しんく)と名乗り、ジュンに対して、自分と契約して下僕(家来)となることを要求する。 真紅の尊大な態度に反発したジュンだったが、突如窓ガラスを割って侵入してきた人形に命を狙われ、訳もわからずに、止む無く契約をしてしまう。 こうして、真紅に関わることにより薔薇乙女の争いに巻き込まれたジュンは、様々なドール達やその契約者との出会いを通じて、心を変化させていく。
用語
- ローゼンメイデン
- 『薔薇乙女』とも書く。謎多き人形師「ローゼン」が作った不思議な能力を持つ生きた人形。全部で7体作られたといわれているが、実際に見た者はおらずその実在すら疑問視されている。
- 媒体(媒介、ミーディアム)
- ローゼンメイデンと契約した人間のこと。原作では媒体、もしくは媒介。アニメではミーディアム。「契約者(マスター)」とも呼ぶ。ひとたび契約すれば、ドールはその人間の「無意識の海」から力を汲み上げ、能力を行使する。通常は「マスター」と呼ぶべきなのであろうが、ジュンのことを「下僕(しもべ)」(原作)、「家来」(アニメ)と呼ぶ真紅など、使っている者はほんの少数に過ぎない。
- 「まきますか?」
- 契約者の候補となる人間に対し問われる言葉。その伝達手段は様々で、人工精霊が手紙を利用して相手に尋ねたり、ドール自身が電話等の情報機器を使用して相手に質問する方法等がある。「まきます」と答えると、人工精霊からローゼンメイデンが送られてくる。但し、この問いを必要とせずに出会う場合もある。
- 薔薇の指輪
- ローゼンメイデンとの契約の証。原作とアニメで契約の様式が異なる。原作では自らの指にはめた指輪にキスをして契約するが、アニメではドールの指の指輪にキスをする。
- 契約者は、指輪を通してドールズにエネルギーを与える。また、時に指輪自体が力になる。当然エネルギーは有限であり、ドールがミーディアムのキャパシティを超えて能力を使った場合、契約者は指輪に取り込まれ、ドールと一体となり消滅してしまう。
- ドールが指輪の誓いを解かない限り、指輪は外す事は出来ない。誓いを解くには、ドールが契約者の指輪にキスをする必要がある(アニメのみ)。その時に指輪が壊れてしまうため、誓いを解き、指輪を失ったドールは二度と媒体の力を使えない。つまりそれはアリスゲームの放棄を意味する。
- 2体のドールと契約した時は、2つの指輪が1つになる。
- 鞄
- ローゼンメイデンの寝床。鞄で睡眠をとらないと夢を見る事ができず、体力を消耗するようである。(夢を見る事が、過去からの記憶を現在に紡いでいく行為であるため)
- 時に、空飛ぶ移動手段となる。翠星石、蒼星石がよく使い、他のドールズ(水銀燈以外)が外を徒歩で移動しているところを見ると、どうやら二人だけの特殊能力らしい。鞄の表には薔薇のレリーフがある。
- アリス
- 人形師「ローゼン」が理想とする、気高く比類なき完全無欠な少女のこと。ローゼンメイデンはアリスを生み出すことを目標に作られたもの。
- アリスゲーム
- ローゼンメイデンに宿命付けられた戦い。ドールズはアリスになる為に、互いのローザミスティカを死力の限りを尽くして奪い合う。全てのローザミスティカを集めた時、そのドールはアリスになる事が出来ると言われているが、真相は不明。
- ローザミスティカ
- ローゼンメイデンの魂のようなもので、これを奪うとアリスに一歩近づくことができ、失うとただの人形になってしまう。元は1つだったのを7つに割った為、その形状は様々。これを7つ集めれば、アリスになることができる。
- 意思を持った魂のかけらであり、望まない相手に奪われると拒否反応を起こす。アニメ版ではこれを手に入れた場合、元の持ち主の能力を行使することができた。
- ドールが倒される、またはアリスゲームでの負けを認め、ミーディアムとの契約を解消した場合などに、ドールの体内から離れてしまう。
- 人工精霊
- ローゼンメイデンが操る精霊。戦闘を補佐する役割を持ち、自分自身を強く輝かせ攻撃する。人工精霊自体も自我に近い物を持っており、自分のマスターの意思に応じて行動をとる事が出来る。
- また、ドールズの契約者を探し出す役割も持っている。そのドールに見合った心の持ち主を探し出すと「まきますか?まきませんか?」の問いかけを行う。
- ローザミスティカと対になっており、マスターのドールのローザミスティカが奪われた場合は、奪ったドールが新たなマスターとなる。ただしドールの意思によっては、人工精霊だけを別のドールに譲渡することもできる。
- nのフィールド
- ありとあらゆる可能性の世界の総称。世界のどこでもあり、どこでもない所のこと。鏡(水鏡でも良い)、もしくは夢の世界から行ける。ミーディアム無しでは30分位しか居られない。ローゼンメイデン達も自分自身のnのフィールドを所持しており、自分のnのフィールドで戦う方が断然強い。
- 世界樹
- 夢の世界の巨木。参照→世界樹
登場キャラクター
CV(声優)欄の表示は、「TVアニメ版/第一弾ドラマCD版」の順で表記している。
ローゼンメイデン
- 原作では計7体の設定。但し、アニメ第一期で登場するのは計5体
真紅(しんく)
- 本作のヒロイン。ローゼンメイデンの第5ドール。名前の通り真紅のドレスを纏い、髪をツインテールに結う。人形や薔薇の花弁を操る能力を持つ。人工精霊はホーリエ。口癖は「~なのだわ」。
- 桜田ジュンと契約を交わし、彼を下僕(アニメでは家来)としている。桜田家に集うドールたちのリーダー的存在。女王様気質で誇りが高く常に沈着冷静であり、ジュンや雛苺に命令する姿には貫禄や威厳すら感じさせる反面、洋式トイレでお茶を飲もうとする世間知らずな所も多少見られる。彼女の願いは「アリスゲーム」を自分なりのやり方で終わらせること。しかし、アニメでは第二期第7話時点でアリスゲームを放棄し、そのまま暮らす事を望む。
- 真紅のお気に入りは紅茶、読書、(劇中劇である)テレビ番組「名探偵くんくん」の主人公くんくんである。また紅茶の淹れ方に厳しく、味にもうるさい。真紅の読む本はnのフィールドの出入りに使用する鏡のある部屋から調達される。劇中にドイツ語で書かれた本として登場する「錬金術と無意識の心理学」は19世紀スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングの著書である。
- 「名探偵くんくん」は、マリオネットのくんくんが主人公の人形劇TV番組で、真紅は毎日欠かさず視聴している。彼(?)に対する熱愛ぶりは、時には普段の彼女の振る舞いとは程遠いものがあり、周囲を呆れさせる程。アニメ第一期第5話(コミックではPhase14)では、ジュンのくんくん人形を使った腹話術にあっさり騙される一幕もあった。また、アニメ第二期第3話では、懸賞で当たった(幻の)くんくん変身セットを着用している。
- 苦手なものは、既知のものとして猫、暗闇、水銀燈、ラプラスの魔。また、料理も得意ではない模様。猫が嫌いな理由は、昔のミーディアムが飼っていた猫が、自分の鞄の上に陣取った挙句、自分のネジを食べられかけたから(アニメのみ。原作では明らかになっていないが、真紅の反応を見ると相当嫌な事があったらしい)。
- その背丈よりも長いツインテールはしばしば鞭として使用される。ただ、戦闘用の武器というよりは、気安く触ろうとしたジュンやのりを張り倒したり、プライドを傷つけられて器物に当り散らす、といった場面で使用されることが多い。
- 戦闘について、アニメでは彼女専用のステッキ(本来はドアを開けられるようにする為にジュンが用意した物なのだが、アニメでは最初から持っている)を使った接近戦と、薔薇の花弁による遠距離攻撃が可能。彼女達の殆どが投擲武器(薔薇の花弁や羽)を所持しているが、これをメインとして使用している事は非常に少ない。あくまで牽制等に使用する事を割り切って使っているようだ。原作では、「ローズテイル(薔薇の尾)」と言う技を対水銀燈&蒼星石戦で使用した。だが水銀燈や薔薇水晶と比べると、どうにも技が地味に感じられる。因みに、水銀燈との戦いでは、顔にパンチを打ち込んだ。水銀燈の顔を殴ったのは原作とアニメとで共通であるが、拳が逆である(原作では右、アニメでは左)。また、薔薇水晶戦において、決定打となったのはステッキの一撃であった。以上から、戦闘は余り得意ではないように見受けられる。
- 真紅は破損・焼損した物体を元の姿に復元する能力を持っている。劇中、蒼星石に頼まれてこの力を使用するシーン(アニメ第2期第3話等)がある。なお、真紅が何かを復元する度にジュンが激しく疲労したり、彼の指輪が焼けつくように熱くなる、という描写がある所から、この力を行使する際には契約者のエネルギーが多量に必要となることが推察される。
雛苺(ひないちご)
- ローゼンメイデンの第6ドール。ローゼンメイデンの中でも特に幼稚な為、翠星石から「チビ苺」等と呼ばれたり、苛められている。人工精霊「ベリーベル」を使役するが、雛苺の管理不足でいまひとつ頼れない性能になってしまっている。口癖は「・・・なの~」「うにゅ~」。
- 普段は甘えん坊かつ食いしん坊であり、苺大福が大好物。お絵かきと歌が好き。アニメではワニのぬいぐるみがお気に入りで、翠星石へのトラップとしても活躍。原作では、元の契約者(コリンヌ・フォッセー)がフランス人だったせいか、フランス語を話す事が出来るが、Phase6以降一度も使用されていない。わずかに「はい」のかわりに「うぃー」と答えるくらいである。強いて挙げるなら、オディールが訪ねてきた時に、「corinne...!」と呼びかける場面がある。
- 戦いの中では、率先してジュンを守ろうとしたり真紅を助けようとするなどの強さを見せる。茨を操ったり人形を巨大化させるなどの能力を持っていたが、真紅との戦いで力を使い過ぎた為に誓いの指輪が暴走し、危うく契約者である柏葉巴を殺してしまう所だった。結果、自分自身で誓いを解除し、『アリスゲームの敗者』となる事を覚悟する。だが、真紅はそれ(動かぬ人形になる事)を良しとせず、彼女は「自分の下僕として生きるか、人形となるか」の二択を問いかけ、雛苺は配下として生き残る道を選んだ。その際に、苺轍を操る力に変わり、パワーダウンしてしまった。とはいえ、まだ人一人を軽く持ち上げる程のパワーを有している。ちなみに巴との契約を解消した後は、真紅を通してジュンから力を得ている。
- アニメ第二期第10話で、アリスゲームのルールにより真紅からの力を遮断され、その動きを止めた。
水銀燈(すいぎんとう)
- ローゼンメイデンの第1ドール。真紅と対を成すかのような存在であり、もう1人のヒロインと言っても良い。ローゼンメイデンの中でもとりわけ「アリス」と「アリスゲーム」への執着心が強く、姉妹同士の馴れ合いを拒絶し最も好戦的なため、真紅達とは敵対関係にある。アリスになって「お父様」に会い完璧な人形になりたいという悲願と、「お父様」への愛情を支えにしている。人工精霊はメイメイで、その性能は真紅のホーリエを凌ぐ。喋り方は「~わぁ」「~ねぇ」等、猫撫で声で他人に話しかける。ミーディアムの柿崎めぐにもこの喋り方で話していたが、本気になると普通の口調になる。
- 冷酷非情な性格で、ローザミスティカを手に入れる為なら手段は選ばない。契約者のことを「糧」といって憚らず、人間を目的のために利用しようとする。この点で、契約者との絆を重んじる真紅と意見が対立していた。以前に真紅と最後に会ったのは586920時間37分前(計算すると67年と37分前)であり、それ以前から口論は続いている。
- 柿崎めぐに対しては、何かしら気遣うなど温かい心も見せている。自分は未完成であるというコンプレックスに縛られた水銀燈にとって、病気により自分を「壊れた子」と蔑むめぐに、何か共通する思いがあるように見受けられる。アニメ第二期では、薔薇水晶に「ローザミスティカがあればめぐは助かる」と唆され、めぐを救う為に、そして自らの悲願の為にアリスゲームに再びその身を投じていく。
- アニメ第一期で真紅が水銀燈のローザミスティカを望まなかったので、体が修復されることで復活をとげた(アニメ第二期)が、ストーリーから推察するにここで修理したのはアリスゲームを望む槐であろう。
- アニメ設定では胴体が無く、未完成な体であることが明らかにされた。第一期では最もアニメーターが精魂込めて描きこんだ美しくも不気味な、「サディスティック」なキャラクターであった。ゴシック・アンド・ロリータ的なキャラクタデザインは他のキャラクタと比較しても突出して異色である。服飾の基本色は原作カラーイラストでは黒だったが、アニメではミッドナイトブルーに変更されている。
- 戦闘法は、背中に生えている黒い翼によるもの。攻撃と防御の中枢であり、その羽根で相手を切り裂き、纏わりつかせて動きを封じたり、翼を展開して防御する、等の能力を持つ。近距離~遠距離まで、全距離に対応できる柔軟性と、契約の力無しで他を圧倒できることから、バトルセンスでは群を抜いている。アニメ第一期では、雛苺・翠星石・蒼星石を3体まとめて戦闘不能に追い込んだ。他にも、別の戦闘では翼を双頭の龍に変貌させ、また剣を召喚させることも出来る。原作では他の姉妹達とは違い、契約しようとしまいと人間の力を奪う事が出来る。
- ドールズの中で、彼女のみが鞄や傘などのアイテムに頼らずとも現実の世界でも自在に飛行する能力を有している。
水銀燈の人気とその立役者
- 水銀燈の隠れファンはとても多く、そして熱い。(その熱さは、この項目の説明文の量を見れば一目瞭然だが)
- そもそも監督の松尾衡自身、第一作目での水銀燈のオーディションでの田中理恵の演技を見た時点で『彼女しか考えられないと確信した』とこの作品のムック本『エーデルローゼ』でのインタビューで語っている。
- その松尾監督の狙い通り、田中は水銀燈のキャラを見事なまでに熱演し、数多くのファンの評価を改めて上げた。ローゼン関連のイベントでも水銀燈を模した黒い衣装で出演する事が多い事からも、今や田中にとっても代表的なキャラの一人となっている。
- アニメ第一期最終話で真紅に倒され、当初は第二期での登場予定はなかった。しかし、原作者PEACH-PIT(原作において、めぐと絡むと言う新展開に入った事もあったが)を始めとして、復活を望む水銀燈ファンの声に抗し切れず、第二期第6話にて完全復活を遂げた。
- この時、アニメ制作サイドで、水銀燈復活をはっきりと主張したのは、アニメーション制作を担当するノーマッドの社長・小野進矢だったという。松尾監督は、構想開始段階からおぼろげに水銀燈を復活させる事を考えていたが、自ら思い入れの強いキャラであるが故に安易な方法を取るのを善しとしなかった為か、制作開始寸前まで相当悩んだと語る。だが、現在では「復活させたのは正解であった」と語っている。
- 2005年12月25日に、その年の10月にTBS公式ホームページやアニカン等で出題されたカルトクイズ上位正解者約150名を招待して、新宿ロフトプラスワンを会場に「水銀燈ファン決起集会」というイベントが開催され、田中や松尾監督、その他にもスタッフや業界関係者を交えてのトークが展開された。
- このイベントの言い出しっぺは、水銀燈を演じた当の田中よりも、イベント中に一番喋り倒していた松尾監督であるとの疑いが強い。
- ローゼンメイデンではツンデレキャラとして重要的存在の水銀燈だが、松尾監督は第一期当時にはツンデレの定義自体を知らなかったと語る。しかし、監督は2006年1月15日放送の『有楽町アニメタウン』での「ローゼンメイデン」特集にゲスト出演した際に、メインパーソナリティーの一人である田中がそのネタを読む時に「ツンデレ」演技指導を行うまでに至った。
- 人気のある反面、水銀燈ファンの行きすぎた行動が目に付くこともある。ローゼンメイデンキャラクター人気投票では、水銀燈への同一人物による連続投票が相次ぎ、投票が一時ストップすること等があった。
翠星石(すいせいせき)
- ローゼンメイデンの第3ドール。蒼星石の双子の姉。オッドアイであり、右目がルビー色、左目がエメラルド色である。人の心に育つ「心の樹」を成長させたり、植物の成長を促進させる「庭師の如雨露(じょうろ)」を持つ。人工精霊はスィドリーム。口癖は「まったく、~」「~ですぅ」。
- 原作では一葉が自分の力を悪用しようとしたこと、アニメでは元治の精神に回復が見込めないことに耐え切れなかったのか、マスターの元を飛び出して桜田家にやって来た。(アニメでは現在のところ、誰にネジをまかれたのか、マスターがいたのかも明らかにされていない。)
- 性格は、いわゆるツンデレ。清楚でおしとやかそうな容姿に合わず、かなりの毒舌家。人間嫌いで、悪知恵を使ったり、相手によって態度を変えたり、雛苺をからかって遊んだりと、かなりの性悪ぶりが目立つ。しかしその一方で人見知りで臆病な面もあり、ふとした所で可愛い所を見せる。またジュンや蒼星石、他の姉妹達を思いやることもある。ケンカや争いごとが嫌いであり、姉妹同士が争うアリスゲームもできれば避けたいと思っている。のりからお菓子作りを習っている。
- 原作では、水銀燈に追い詰められた時にジュンと契約を結んだ(アニメでは第二期第4話の薔薇水晶との初戦闘の際に契約している)。当初はジュンの駄目加減を見抜いたのか、彼を嫌っていたが、そのドールを守ろうとする姿を見て次第に想いを寄せるようになる。だが、なかなか素直になれず、ジュンが真紅とばかり居るのに嫉妬した事もある。寝言が多く、「這いつくばるです」「靴を舐めるです」等。アニメでの天敵は『ワニのぬいぐるみ』で、ことある毎に手を噛み付かれている(第一期第5話、第二期第1話等)。
- 戦闘法は、夢の世界に生えている「世界樹」の一部分や心の樹の枝を如雨露で操り、敵を束縛したり自らを防御するというもの。また、如雨露を使い接近戦もこなす事が出来る(アニメ)。第一期では契約者がいなかった為かそれほど戦闘力は無かったが、第二期では薔薇水晶を捕らえる等、ミーディアムを得てから飛躍的にパワーが上がった。
- アニメ第二期第4話では、翠星石は蒼星石に対して、他の姉妹のローザミスティカを奪わなくてはならないなら自分はアリスになれなくて良いと告げる。その後も、翠星石はその意思を自ら証明するかのように、終始他の姉妹を思いやる行動を貫き通し、その姿は多くの視聴者の共感を呼んだ。結果的に、その可愛らしいキャラクターも手伝って、アニメ第2期で最も多くのファンに支持されるドールとなった。
- アニメ第二期第11話では、薔薇水晶の攻撃から金糸雀を庇い、力尽きてしまう。金糸雀が一時的に翠星石のローザミスティカを吸収するが、結局、金糸雀も薔薇水晶に敗れて2人のローザミスティカは薔薇水晶に奪われてしまう。(ただし、最終話ではお父様と思われる人物の手によって二人とも復活。)
蒼星石(そうせいせき)
(CV:森永理科)
- ローゼンメイデンの第4ドール。翠星石の双子の妹。オッドアイであり、右目がエメラルド色、左目がルビー色である。「心の樹」の成長を妨げる雑草を取り除く「庭師の鋏(はさみ)」を持つ。人工精霊はレンピカ。一人称は「僕」で、所謂「ボクッ娘」。
- 性格は翠星石とは正反対。とても真面目で契約者の命令には忠実に従う。容姿も姉とは対照的にボーイッシュである。意思表示はあまりせず、行動で感情を表すタイプ。その落ち着いた性格からか、翠星石のストッパーとしても活躍。お茶の入れ方でジュンに命令する等、すっかりと桜田家に馴染んでしまっている(アニメ版)。アニメと原作でのキャラクターの差が大きく、原作では翠星石を巡り真紅達の敵になった。以前から自分自身への劣等感が強く、いつも前を歩く翠星石を妬ましく思っていた時期もあったが、翠星石と2人きりの時だけは優しい笑顔をこぼすこともあった。
- アニメ第2期第5話で、家事について一通りの知識を身につけていることと、日本語の読み書きが一定水準のレベルに達していることが判明している。新聞を読み、漢字を多用した几帳面な楷書体の手紙を書けることからもその言語能力の高さが伺われ、姉の翠星石が鏡文字混じりの稚拙な文章しか書けないのとは対照的である。ドールズ達の中では、おそらく彼女が最も人間社会に順応しているものと思われる。
- 原作では、蒼星石のマスターである結菱一葉の「殺したい女性」の心の樹を斬る事を巡り、翠星石達と対峙した。その後一葉は自我を取り戻すが、蒼星石は「自分も自由になりたい」と自らの影を攻撃し、力尽きた。
- 戦闘法は、大柄な庭師の鋏を使用した大振りな接近格闘のみという、ドールズの中でもある意味異質な存在。一番破壊力が高そうなのは彼女だが、弱点がハッキリしているのも彼女だろう。漫画・アニメ共通して庭師姉妹及び金糸雀は自分自身の人工精霊(レンピカ、スィドリーム)が居ないと庭師の道具を召喚する事が出来ないが、アニメでは人工精霊を奪われた状態で道具を使うと言うシーンがあった。
- アニメ第二期第8話では、「お父様の願いを叶えたい」という理由から真紅達にアリスを目指すことを告げる。ただし、他の姉妹と比較して蒼星石がアリスゲームに強い関心を持っていたことを感じさせる描写はあったものの、他の姉妹と戦ってまでお父様に固執する理由がほとんど作中では描かれていなかった為、この急激な態度の変化に違和感を感じるファンは多かった。
金糸雀(かなりあ)
(CV:志村由美/登場せず)
- ローゼンメイデンの第2ドール。アニメ第一期は未登場。第二期第3話にて初登場。日傘や双眼鏡などの小物を豊富に所持している。自信過剰で、自称・“ローゼンメイデン一の頭脳派・策士”。隙あらば、と「ローザミスティカ」を狙っているのだが、策に溺れ自滅、失敗する事が殆ど。人工精霊はピチカート。口癖は「~かしら」。モットーは「楽してズルしていただきかしら!」。
- 契約者のみっちゃんの事が大好き。アニメではみっちゃんの「他のローゼンメイデンも欲しい」という願いを叶える為にアリスゲームを始めたのだが、いつの間にかすっかり桜田家の一員となってしまった。よく雛苺と張り合って真紅や翠星石に呆れられている。好物は砂糖たっぷりの甘い卵焼き。因みに、桜田家までは日傘で空を飛んでくるようであるが風に流されてしまう事もあり、結構苦労している様子。何故nのフィールドを経由しないのか、その理由は不明。
- 戦闘法は、バイオリンを操っての強力な音波攻撃と、スティックによる格闘攻撃(アニメ)。 第1楽章「攻撃のワルツ」(物体操作攻撃)、第2楽章「追撃のカノン」(超音波)、「ディスコード」(音の振動波による穿孔)、「反撃のパルティータ」(弦を直接指で弾いての紫電攻撃)、最終楽章「破壊のシンフォニー」(空気を操り竜巻を起こす)等。 だが攻撃の要であるバイオリンを破壊されると、何も出来なくなってしまう。彼女もまた庭師姉妹と同じく、人工精霊が居ないと武器が召喚出来ない。アニメではケースに入れたバイオリンをわざわざ持参してくる。
白薔薇(仮称)
(CV:なし/登場せず)
- ローゼンメイデンの第7ドールと思われるが詳細は不明。右眼孔から白い薔薇が生えている。薔薇水晶同様、相手の言葉をそのまま真似する癖がある模様。髪、服装ともに白を基調としている。
- めぐの病室の鏡からめぐと水銀燈の様子をうかがったり、雛苺のnのフィールドや、コリンヌの孫であるオディールの夢などにも登場している。
- アニメ第二期最終回でnのフィールドの中をラプラスの魔を追うように現れたのが印象的である。
薔薇水晶(ばらすいしょう)
(CV:後藤沙緒里/登場せず)
- アニメ第二期で当初、ローゼンメイデンの第7ドールとして登場した。彼女の目覚めは、7体全てのドールズ達による「本当のアリスゲーム」の開始を意味する。水銀燈と蒼星石をアリスゲームへと誘い込んだ。寡黙で滑舌が悪くのっぺりとした口調で話す。また、相手の言葉をそのまま真似する癖がある。人工精霊は、所持していない。
- ドールズの「ローザミスティカ」を狙っている。一見無表情なようで好戦的なタイプ。左目に薔薇の模様の眼帯を付けている。この眼帯自体に特に意味はないが、第二期放送終了後の松尾監督のインタビューによれば、涙を隠して戦う為のものだったらしい。ミーディアムについては明らかになっていないが、白崎との関係は意味深である。服の色は薄紫。
- 戦闘法は、周囲の地面から水晶の柱を出現させ相手を攻撃する物、そして自らの能力で水晶の剣を出現させて攻撃する方法の二通りが確認されている。前者は専ら牽制等に使われる事が多く、積極的な攻撃として用いられるのは後者の方である。なお、第二期アニメ終盤・薔薇園での戦いでは水晶のつぶてを飛ばしたり、敵を氷付けの如く結晶化させるといった技も披露。他にも回避行動の際のテレポート、遠距離から衝撃波を放つこともできるようだ。アニメでの戦闘力は他の薔薇乙女に比べても秀でている。
- その正体は、槐によって作製されたローゼンメイデンの贋物であり、他6体のローザミスティカを得るも、その力に耐えられずに自壊した。
- お父様(槐)に対する愛情は強く、あまり感情を表に出さない彼女が6つのローザミスティカを手に入れて槐に得意気に話すシーンやローザミスティカに耐え切れず壊れていくシーンはとても印象深くもの悲しい。
- 物語の最後の場面において、本物と思われる薔薇水晶(雪華綺晶)が登場している。これはアニメ第三期の製作の可能性を示唆した演出とも受け取れる。
- 薔薇水晶と、雪華綺晶の相違点。
- 服の色が違う。(薔薇水晶は薄紫に対し、雪華綺晶は白を基調とする)
- 眼帯。(薔薇水晶は左目に眼帯、雪華綺晶は右目から白薔薇が生えている)
- 雪華綺晶は露出が多くセクシーなデザイン。
人間&その他
- 本作の主人公。真紅と翠星石の契約者(ミーディアム)。中学生だが、不登校で家に引きこもっている。なお、家に引きこもるに至った過程が原作とアニメで異なる。
- 原作では、裁縫趣味やイラスト趣味を、担任の梅岡が生徒たちに公表してしまったのがきっかけ。更にそれを梅岡に再度蒸し返されて昏睡状態に陥った。
- アニメでは小学校時代は成績優秀であったが、私立中学の受験に失敗し、公立中学に入学した。しかし、周囲の生徒と馴染めず、逆に裁縫趣味をネタに苛めに遭い、引きこもりに陥ったことが暗示されている。アニメ第二期では、学校に復帰するため二学期に向けて勉強中。
- 趣味は、怪しげな通販商品をネットで注文し、クーリングオフ寸前に返品すること。特技は裁縫で、迷子になった人形の魂を呼び戻したり、真紅たちローゼンメイデンのパーツを組み直せるなど、神業級の職人(マエストロ)並の事が出来る。
- 当初は真紅たちに翻弄されっ放しだったが、彼女達との交流やアリスゲームを経て、外の世界へ立ち向かう勇気を身に付けてきている。
- 真紅には「役に立たない家来」といつも叱責されている。翠星石には「チビ人間」と呼ばれ、「肝っ玉まで小さい」と罵られる。姉であるのりには態度が大きい。
- ジュンの姉で高校生。海外赴任中の両親に代わって甲斐甲斐しく家事を切り盛りしている。学校では女子ラクロス部に所属。
- ジュンと異なり社交的。面倒見がよく心優しい気質だが、いざ怒らせると怖い(アニメ第一期第5話にて)。基本的に深く考えない天然ボケな性格でもある。常に弟を心配し思いやるが、お節介で過保護気味であるせいで、ジュンからは鬱陶しがられている。また、ジュンの要望を何でも聞き入れるので、逆に彼の引きこもりを助長してしまっている。
- 真紅達の存在は知っており、彼女達を溺愛しているが、アリスゲーム云々の詳しい事などは知らず、始めて見た真紅をジュンが通信販売で購入した精巧な洋物ダッチワイフと勘違いした事もある。
- ジュンの幼馴染みで同級生。雛苺の元媒体(ミーディアム)。
- 家族からも学校でも優等生として見られており、クラスでは学級委員を務めている。特技は剣道で、幼い頃から父親に習っており、学校でも剣道部に所属している。しかし、本当は部活をやめ受験勉強に専念したい事、学級委員も本当はやりたくなかった事を父親やクラスの皆に言い出せず、いつも本心を言えない自分に悩んでいる。
- 孤独感から自暴自棄になった雛苺に無理矢理雛苺そっくりの姿にされ、自分の生命力を雛苺に吸い取られ過ぎた為にあやうく指輪に取りこまれそうになったが、その後も両者はとても仲が良い。
- 余談だが、アニメ第二期にて何故か図書館で出会う事が多く、また、何故かいつも竹刀を持ち歩いている為、各所で「ストーカー」等と呼ばれ、ネタにされている。
- 柿崎めぐ (CV:河原木志穂)
- 水銀燈の契約者候補。原作では水銀燈のネジを巻いたが、契約はしていない。アニメでは水銀燈のネジを巻いた訳ではないが、一人でに目覚めた水銀燈に対し、一方的に契約を結んだ。
- 「有栖川大学病院」に心臓の病で入院しており、完治する為には移植手術を必要としている。だが度重なる短命宣言の為、生きる気力を失ってしまう。本人は病弱な自分自身を「壊れた子(ジャンク)」だと思っている。自分の前に現れた水銀燈を天使のように思っており、水銀燈が自分の命を使いきる事を望んでいる。
- かつて発作を起こした時に、祖母がいつも自分の為に歌ってくれた「からたちの花」を水銀燈のためにいつも歌っている。その祖母の死をきっかけに、死を恐れなくなった。病院の看護士達の間では、変わり者、若しくは手のかかる子として見られている。水銀燈と出会うまでは、他人を激しく拒絶していた。ちなみに、アニメ版では「からたちの花」から、オリジナルの「瞬」(松尾監督が作詞、めぐ役の河原木志穂が歌う。この曲は「トロイメント」サントラCDに収録されている)に変更されている。
- みっちゃん (CV:川瀬晶子)
- 金糸雀の媒体(ミーディアム)の女性。金糸雀を溺愛している。ドールマニアで着せ替え用の服を沢山買い集めており、その為ならカード破産(原作)もバイト(アニメ)も残業(原作)も厭わない。ローゼンメイデンシリーズの事も兼ねてから知っていた。料理上手で、いつも金糸雀の弁当やおやつを作ってあげている。アリスゲームの事は金糸雀から聞かされているが、実際はお遊びでいう所のただのゲームだと思っている。
- 探偵くんくん (CV:津久井教生)
- ドールズ達が夢中になって見ているテレビ番組(人形劇)の主人公。
- 特に真紅はくんくんの大ファンであり、くんくんの人形を雛苺とムキになって奪い合ったり(原作)、番組の懸賞で「くんくん変身セット」を当選させたりしている(アニメ版)。水銀燈や薔薇水晶辺りのシリアスキャラはともかく、どう考えてもギャグ担当の金糸雀が何故かこの点を突かないのは謎である。
- 2005年2月に発売されたドラマCDに収録されたドラマ「『探偵』Detektiv~」では、水銀燈も彼に魅了されたほどである。実はくんくんこそが、各キャラたちの意外な一面を暴き出したキーキャラであり、そしてシリアスな展開が目立つ、この作品においてファンを和ませるスパイス的存在であると言っても過言ではないだろう。
- nのフィールドに出現する謎の兎。シルクハットを被りタキシードを着ている。道化的な言動が目立ち、ミステリアスで捉え所がない。ドールズたちのアリスゲームにちょっかいを出したりする。(参考:ラプラスの悪魔)
- アニメ第二期第4話では、真紅達にドールズを模したマリオネットが無残な殺し合いを演じる様を見せ付けて、精神的に苦しめるといった所業に及び、その嗜虐的な一面を垣間見せた。
- 山本君 (CV:間島淳司)
- (アニメのみ登場)のりの同級生。のりに想いを寄せており、告白をしたものの、天然ボケののりは告白だと気づかなかった。その後何度も告白しようとするが、いつもあと一歩のところで失敗する。
- 桜田家に来た蒼星石の鞄に激突されて気を失ったり、金糸雀の呼び鈴連打の後にタイミング悪く来てしまい翠星石に水をかけられるなど、アニメ中一番不幸な人物かもしれない。
- 柴崎元治 (CV:西川幾雄)
- (アニメのみ登場)蒼星石の媒体(ミーディアム)。時計職人の老人。一人息子を失い、またそのショックで妻・マツが寝たまま目覚めなくなったことで、彼自身も精神破綻を起こし、蒼星石を亡くなった息子だと思い込み束縛していた。水銀燈に利用されるが、ジュン達がマツの夢に入り込み彼女を起こした事により、彼自身も息子の死を認め、以前の自分を取り戻す。
- 柴崎マツ (CV:鳳芳野)
- (アニメのみ登場)柴崎元治の妻。息子を交通事故で失ったショックにより昏睡状態に陥り、目を覚まさなくなった。蒼星石はマツの生命の木を探すが、夢の中は真っ白で見つからなかったが、ジュン達の活躍により目を覚ます。
- 結菱一葉
- (原作のみ登場)コミックでの蒼星石の契約者(マスター)の老人。元華族で有名な結菱家の長男。双子の弟と駆け落ちした女性に復讐する為、蒼星石と翠星石の力を使い女性の心の樹を朽ちさせようとしていた。しかし自分も彼女を好きだった事を思い出し、改心する。
- コリンヌ・フォッセー
- (原作のみ登場)オディール・フォッセーの祖母で、雛苺の元契約者。過去に雛苺を置いて去っていってしまった。なぜ置いていったかは不明だが、作中には戦争や疎開といった情勢が関係していたらしい描写がある。その後、亡くなる直前まで雛苺のことを気にかけていた。孫のオディールに雛苺の捜索を託す。
- オディール・フォッセー
- (原作のみ登場)コリンヌ・フォッセーの孫娘。雛苺が見間違えるほどコリンヌと似ている。失われた筈の雛苺の指輪を持ち、桜田家を訪れる。
- 梅岡
- (原作のみ登場)ジュンのクラスの担任。若い男の先生。ジュンを学校へ来させようと、何度か桜田家を訪ねている。
- 原作ではジュンの引きこもりの原因を作った人物とも言えるのだが、本人はその事に対して無自覚である。生徒思いで一生懸命な教師だが、ジュンの前ではそれがいつも裏目に出てしまう。
- ローゼン
- 「薔薇乙女(ローゼンメイデン)シリーズ」のドールを作った真紅達の生みの親である、謎の天才人形師。真紅達からは「お父様」と呼ばれている。
- 究極の少女「アリス」を生み出す為にローザミスティカを生成し、真紅達を作るが、誰もアリスに届かなかった事に悲嘆し、姿を消す。現在はnのフィールド内の何処かにいるようだが所在は定かではなく、アリスとなったドールとしか会う気がないと言われている。人形師になる前は哲学者だったらしく、その後錬金術で不老不死を得、名を変え肩書きを変え何百年、何千年も生き続けているらしい。幼少期のジュンと面識がある模様。
- 白崎 (CV:櫻井孝宏)
- アニメ第二期に登場。長髪に眼鏡のドールショップ店員。少し軽めの性格だが、謎めいた一面も持つ。ジュンと槐を引き合わせるが、裏では薔薇水晶と密談を繰り返す。その正体はラプラスの魔で、薔薇水晶の生みの親である槐と共に、彼女達を監視していた。
- その名前に秘密があり、白崎→しらさき→しろうさぎ→白兎→ラプラスの魔という、ジョークが好きなラプラスの魔らしい名前になっている。
槐(えんじゅ) (CV:小野大輔) アニメ第二期に登場。白崎と共にドールショップを営む人形師の青年。寡黙で、いつも工房で人形を製作している。ローゼンメイデンと同じような、ゼンマイで動く人形を作り出す技術を持っている。ローゼンの意図が理解出来ないジュンに、人形師の心情を説いた。自称・ローゼンの弟子で、薔薇水晶を作製し、”お父様”ことローゼンを騙りアリスゲームを誘導した全ての元凶である。本編の最後では、光に包まれて薔薇水晶と共に消え去ってしまう。
テレビアニメ
作品自体は16:9のハイビジョンサイズで制作されているが、BS-i以外で放送する時は画面の左右を切って4:3サイズにして放送している。またDVDでは、販売版は16:9の2話構成、レンタル版は4:3の3話構成と画面サイズや収録話数を使い分けている。
なお今後「ローゼンメイデン特別篇」が製作されることが決定している。媒体は未定。
第1期
放送局、および放送時期
スタッフ
- 原作:PEACH-PIT
- 監督:松尾衡
- シリーズ構成:花田十輝
- 脚本:花田十輝、岡田麿里、玉井☆豪
- キャラクターデザイン:石井久美
- 音楽:光宗信吉
- 音響監督:鶴岡陽太
- 音楽制作:MellowHead
- アニメーション制作:ノーマッド
サブタイトル
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- アニメ版のサブタイトルはドイツ語に統一されている(鉱物には英語が含まれる)。
サブタイトルのドイツ語の読み方
意味を書いていない単語は日本語の副題とほぼ同義かもしくは英語から類推可能と判断したもの
- Fräulein Rose(フロイライン ローゼ) Fräuleinは未婚女性の姓の前に添える英語のMissに当たる物だが、現在はあまり使われていない古い表現である。又、女性及び既婚の女性対する敬称を表す“Frau”と同様、上記と併せて単に未婚又は処女の女性即ち「乙女」を示す場合もある。(因みにドイツ語でも英語等と同様に既婚者と未婚者との差別を失くす為、どちらの場合も“Frau”を用いる傾向にある。)原作では、「ローゼンメイデン」は「Rozen Maiden」と表記されている。
- Kleine Beere(クライネ ベーレ) kleineは形容詞klein「小さい、幼い」に形容語尾eがついた形、Beereは英berry (苺の事はErdbeereという)
- Mercury Lampe(マーキュリー ランペ) Mercuryの発音は英語より。水銀を意味する単語としてはドイツ語にはQuecksilberがある。
- Jade Stern(ヤーデ シュテルン) Jadeは翡翠。Sternは星を意味する。石はStein。
- Die Treppe(ディ トレッペ)は階段(Dieは定冠詞)
- Tränen(トレーネン)は涙
- Träume(トロイメ)は夢
- Lapislazuri Stern(ラピスラズリ シュテルン) ラピスラズリはドイツ語ではLapislazuliであり綴りミスの可能性大
- Die Gefängnis(ディ ゲフェングニス)は本来「監獄、牢屋」等の意で使用される。「檻」は“Käfig”とも表記される
- Abschied(アプシート プは半濁音 dは音節末で濁らない)は別離、別れ
- Schicksal(シックザール)は運命
- Reiner Rubin(ライナー ルービン)Reinerはrein「きれいな、純粋な」に形容語尾erがついた形。Rubinは紅玉
主題歌
- オープニング「禁じられた遊び」
- 作詞:宝野アリカ/作曲・編曲:片倉三起也/歌:ALI PROJECT
- エンディング「透明シェルター」
- 作詞・作曲:myu/編曲:refio/歌:refio+霜月はるか
第2期(トロイメント)
『ローゼンメイデン トロイメント』という題名で放送。
放送局、および放送時期
- 2005年10月20日(木) 深夜1:55~:TBS
- 2005年11月3日(木) 深夜1:00~:BS-i
- 2005年11月4日(金) 深夜3:45~:中部日本放送
- 2005年12月10日(土)深夜2:55~:毎日放送
- 2006年1月9日(月)深夜 12:30~:キッズステーション
スタッフ
- 原作:PEACH-PIT
- シリーズ監修・キャラクター原案:PEACH-PIT
- 監督:松尾衡
- シリーズ構成:花田十輝
- キャラクターデザイン:石井久美
- イメージデザイン:春日井浩之
- 音楽:光宗信吉
- 音響監督:鶴岡陽太
- 音楽制作:MellowHead
- アニメーション制作:ノーマッド
各話のタイトル
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尚、エンディングのアニメーションの冒頭部分に上記の薔薇乙女のドイツ語名(上からKANARIENVOGEL(金糸雀)、KLEINE BEERE(雛苺)、REINER RUBIN(真紅)、横に並べてLAPISLAZURI STERN(蒼星石)、JADE STERN(翠星石))が記されており、内、真紅の名がTRÄUMENDの綴りに変わる映像がある(終盤でも同様な映像がある。)。途中、下着姿の薔薇乙女の背景に“ALICE GAME”と云う文字が現れるがこれは英語である。 尚、MERCURY LAMPE(水銀燈)とROZENKRISTALL(薔薇水晶)の文字は無い。
主題歌
- オープニング「聖少女領域」
- 作詞:宝野アリカ/作曲・編曲:片倉三起也/歌:ALI PROJECT
- エンディング「光の螺旋律」