トヨタ・ウィッシュ
ウィッシュ(WISH)は2003年(平成15年)から2017年(平成29年)までトヨタ自動車によって生産されていたミニバンである。セダンをベースに開発されたため、ミニバンとしては全高が低いのが特徴である。
トヨタ・ウィッシュ | |
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![]() 2代目後期型 2.0Z (2009年4月 - 2012年4月) | |
概要 | |
製造国 |
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販売期間 | 2003年1月 - 2017年10月 |
ボディ | |
ボディタイプ | 5ドア ミニバン |
駆動方式 | FF / 4WD |
系譜 | |
後継 | プリウスα、シエンタ |
概要
1994年のホンダ・オデッセイの登場以降、日本のミニバンはバリエーションを広げ、日産・セレナを始めとするセミキャブオーバー型、マツダ・MPVを始めとする2BOX型といった様々なタイプが誕生していた。しかし、スポーティーな車種はほとんどなく、走行性能もセダンに比べて大きく劣ったものが多かった。そこで本田技研工業は2000年に、ミニバンのユーティリティ性と走行性能の両立を図ったストリームを発売した。これは低重心でセダンに匹敵する走行性能を備えた画期的なミニバンであった。ウィッシュはこれの対抗馬として開発された[5]同種のモデルである。セダンに匹敵する走行性能を実現するため、トヨタ自動車の5ナンバーセダンである、プレミオやアリオンのMCプラットフォームのホイールベースを延長したものをベースに開発された。そのため、着座位置はプレミオ、アリオンとほぼ同等の高さに抑えられ、全高1590mm[注 5]という低い全高を実現している。
また、軽量高剛性ボディやシーケンシャルシフトマチック、リアダブルウィッシュボーン式サスペンションなどのスポーティな設計とすることで、軽快な走りとミニバンのユーティリティ性の両立を図っている。
こういった、コンパクトな5ナンバーサイズで低全高、スポーティを意識したパッケージングはホンダ・ストリームと類似しているため、ライバル車としてストリームを挙げられることが多い。
販売面においては、イプサムが2代目へのフルモデルチェンジで大型化したことによりその後継を担う目的も与えられているが、初代イプサムとはエンジンの排気量が異なるほか、初代イプサムが「ファミリー」重視とした反面、ウィッシュは「スポーティ」を多く取り入れた内外装やグレード構成にするなど、両車種の違いは少なくない。そのため、トヨタではイプサムの後継車種ではないと説明している[注 6]。
2010年代以降、全高が1700mmを超え、スライドドアを備えたセミキャブオーバー型のミニバンの走行性能の向上や人気の集中、SUVの台頭によるミニバン人気の低下などにより、販売台数が低下していくこととなった。そのため、ライバルであるホンダ・ストリームは2014年5月に生産を終了し、ウィッシュも2017年10月に生産・販売を終了している。
生産は初代が堤工場で、2代目が田原工場(第2ライン)。当初は日本専用車であったが、のちにタイ王国、台湾でも現地生産されるようになった[注 7]。
台湾市場においてはタクシーとしての需要が大きく、初代・2代目とも頻繁に見かける。また、日本とは違って7人乗りでもタクシー登録をすることができる(タクシー専用グレードは5人乗りのみ)。
2代目は自衛隊で業務車1号として導入された。これはステーションワゴンの車種が減少していて使用できる車種が少なくなったためである。また、2003年末ごろより日本仕様車を中心に、香港・シンガポール・マレーシアといった国々へも自動車輸出業者により輸出されている。
初代(2003年 - 2009年)
トヨタ・ウィッシュ(初代) ZNE1#G / ANE10G / ANE11W型 | |
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前期型 1.8X "S Package"(フロント) (2003年1月 - 2005年9月) | |
前期型 1.8X "S Package"(リヤ) (2003年1月 - 2005年9月) | |
前期型 1.8X "S Package"(インテリア) (2003年1月 - 2005年9月) | |
概要 | |
製造国 |
日本 堤工場 タイ ゲートウェイ工場 |
販売期間 | 2003年1月 - 2009年4月 |
設計統括 | 吉田健 |
デザイン |
トヨタ第2デザイン部 東京デザイン研究所 トヨタ車体デザイン部 |
ボディ | |
乗車定員 | 6・7名 |
ボディタイプ | 5ドア ミニバン |
駆動方式 | FF / 4WD [6] |
プラットフォーム | トヨタ・MCプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
1ZZ-FE型 1,794 cc 直列4気筒DOHC 1AZ-FSE型 (D-4) 1,998 cc 直列4気筒DOHC |
最高出力 |
1ZZ-FE型 97kW(132PS) / 6,000rpm 92kW(125PS) / 6,000rpm(4WD車) 1AZ-FSE型 114kW(155PS) / 6,000rpm |
最大トルク |
1ZZ-FE型 170N・m(17.3kgf・m) / 4,200rpm 161N・m(16.4kgf・m) / 4,200rpm(4WD車) 1AZ-FSE型 192N・m(19.6kgf・m) / 4,200rpm |
変速機 |
4速AT(1.8L車) CVT(2.0L車) |
前 |
前:ストラット式 後:トーションビーム式 ダブルウィッシュボーン式[7] |
後 |
前:ストラット式 後:トーションビーム式 ダブルウィッシュボーン式[7] |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,750 mm |
全長 |
4,550 mm(前期型) 4,560 mm(後期型) |
全幅 |
1,695 mm 1,745 mm(2.0Z) |
全高 |
1,590 mm 1,600 mm(4WD車と2.0Z) |
車両重量 |
1,300 kg 1,360 kg(2.0G) 1,400 kg(4WD車と2.0Z) |
その他 | |
燃料消費率 (10・15モード燃費) |
14.4 km/L 13.2 km/L(2.0Z) 12.8 km/L(4WD車)[8] |
燃料タンク容量 | 60 L |
開発主査およびチーフエンジニアはカローラシリーズ (5代目、9代目セダン、初代フィールダー、ランクス、スパシオ) も手掛けた吉田健である。 プラットフォームはプレミオ/アリオンのものをベースに、ホイールベースを延長するなどの改良がされた。
スタイリングを重視した結果、スライドレールによりデザインに制限が出るスライドドアを採用せず、後席ドアも前席ドアと同じ前ヒンジドアである。
グレード構成はベーシックな"X"、上級の"G"を基本に、トップモデルとして、2.0Lモデルにオーバーフェンダーと17インチタイヤ、シーケンシャルCVTを与えた、スポーティな「2.0Z」を据える。「2.0Z」はオーバーフェンダーによって幅が1,700mmを超えるため、3ナンバーである(その他のグレードは5ナンバー)。また1.8Lモデルにはスポーティグレードの「Sパッケージ」(2005年9月のマイナーチェンジで「Aero sportsパッケージ」に名称変更)、廉価グレードの「Eパッケージ」が設定された。「2.0Z」では2列目シートにキャプテンシートを採用したため6人乗りであり、他のグレードでは2列目シートがベンチシートの7人乗である。
メカニズム
発売時に投入された1.8Lエンジン(1ZZ-FE型)はプレミオ・アリオンに採用されたものである。燃費対策はVVT-i[9]を搭載しBEAMS[10]と呼ばれるシリーズに属する。トランスミッションは4AT(Super ECT)を搭載し、トルクコンバーターにロックアップ機構を備える。また、後期型の1.8X "Aero Sports" パッケージのFF車には4速シーケンシャルシフトマチックを搭載している。10・15モード燃費はFF車が14.4 km/Lで「平成22年度燃費基準+10%」を達成し国土交通省低排出ガス車認定制度により「平成17年排出ガス基準75%低減★★★★(4つ星)」に認定されており、4WD車が12.8 km/Lで「平成17年排出ガス基準50%低減★★★(3つ星)」に認定されている。[8]
-
トヨタ・オーパに搭載されている1ZZ-FEエンジン
-
平成17年排出ガス基準75%低減ステッカー
2003年4月25日に投入された2.0Lエンジン(1AZ-FSE型)もプレミオ・アリオンに搭載されたものである。燃費対策はVVT-iとD-4[11]を搭載しBEAMSシリーズに属する。トランスミッションはSuper CVT-iを搭載し、2.0Zにはスポーツシーケンシャルシフトマチック[12]を備える。10・15モード燃費は2.0Gが14.4 km/Lで「平成22年度燃費基準+10%」、2.0Zが13.2 km/Lで「平成22年度燃費基準」をそれぞれ達成し、どちらも「平成17年排出ガス基準75%低減★★★★(4つ星)」に認定されている。[8] 4WDシステムは電磁ソレノイドで電子的にFFと4WDを自動切替できるアクティブトルクコントロール4WDであるが、デファレンシャルギアは搭載していない。 サスペンションはフロントがストラット式、リヤがトーションビーム式(2.0Zを除くFF車)とダブルウィッシュボーン式(4WD車と2.0Z)を搭載し、全車にスタビライザーを標準装備している。 ブレーキはフロントがベンチレーテッド式ディスクブレーキ、リヤがリーディングトレーリング式ドラムブレーキ(2.0Zのみディスクブレーキ)である。全車にEBD付ABSを搭載し、急ブレーキを感知するとブレーキアシストが作動する。 ヘッドランプは2.0Zと前期型の1.8X "S Package"及び後期型の1.8X "Aero Sports" パッケージにはオートレベリング機能付きHID、その他グレードにはマニュアルレベリング機能付きハロゲンランプを採用している。また、後期型ではロービームが前期型のリフレクター式からプロジェクター式に変更されている。 リヤコンビネーションランプ及びハイマウントストップランプには新構造LEDを採用しており、視認性の向上と省電力化を実現するとともにマルチリフレクタータイプにすることでキラキラ感を出し、高級感を演出している。前期型ではリヤコンビネーションランプ下部にリフレクターを配置していたが、後期型ではリフレクターがバンパー下部に移設されたため、リヤコンビネーションランプ内のLED個数が9個×2(左右)の計21個から19個×2(左右)の計38個に変更されている。灯火類は全て市光工業製である。
年表
- 2002年
- 2003年
- 2004年
- 「1.8X」と「2.0G」をベースに、ディスチャージヘッドランプやフロントフォグランプなどを特別装備し、専用のドットパターンで統一された内装を採用した。 [16]
- 2005年
- 9月5日 - マイナーチェンジ。キャッチフレーズは「願いの先へ走って行こう」で、CMキャラクターは中田英寿、CMソングはCrystal KayとCHEMISTRYの「Two As One」。
- 2006年
- 4月17日 - 特別仕様車「X Limited」を発売。
- 2007年
- 2008年
- 2009年
- ギャラリー
-
前期型 1.8X "S Package"(サイド)
-
後期型 1.8G(フロント)
-
後期型 1.8G(リヤ)
-
前期型(リヤ)
-
後期型 2.0Z 台湾仕様
-
前期型 エンブレム 台湾仕様
-
シンガポールのイエロートップタクシー仕様
-
シンガポールのトランスキャブ仕様
2代目(2009年 - 2017年)
トヨタ・ウィッシュ(2代目) ZGE2#G / ZGE2#W型 | |
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前期型 1.8X(フロント) (2009年4月 - 2012年4月) | |
前期型 1.8X(リヤ) (2009年4月 - 2012年4月) | |
前期型 1.8X (インテリア) (2009年4月 - 2012年4月) | |
概要 | |
販売期間 | 2009年4月 - 2017年10月 |
設計統括 |
大井敏裕 (多田哲哉) |
ボディ | |
乗車定員 | 6・7人 |
ボディタイプ | 5ドア ミニバン |
駆動方式 | FF / 4WD |
プラットフォーム | トヨタ・MCプラットフォーム |
パワートレイン | |
エンジン |
2ZR-FAE型 1,797 cc 直列4気筒 DOHC VALVE MATIC(日本・香港・マカオ仕様) 3ZR-FAE型 1,986 cc 直列4気筒 DOHC VALVE MATIC(日本・香港・マカオ仕様) 3ZR-FE型 1,986 cc 直列4気筒 DOHC(台湾仕様) |
変速機 |
Super CVT-i 4AT(台湾仕様 前期のみ) |
前 |
前:ストラット式 後(2WD車〈除く2.0Z〉):トーションビーム式 後(4WD車、2.0Z):ダブルウィッシュボーン式 |
後 |
前:ストラット式 後(2WD車〈除く2.0Z〉):トーションビーム式 後(4WD車、2.0Z):ダブルウィッシュボーン式 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,750 mm |
全長 | 前期型:4,590 mm、後期型:4,600 mm(台湾仕様:4,635 mm) |
全幅 | 1,695 - 1,745 mm |
全高 | 1,590 - 1,600 mm |
車両重量 | 1,340 - 1,440 kg |
その他 | |
燃料 | 無鉛レギュラーガソリン |
燃料タンク容量 | 60L |
系譜 | |
後継 |
トヨタ・シエンタ(台湾・日本仕様5ナンバー) トヨタ・プリウスα(日本仕様3ナンバー) |
2009年4月2日に2代目へフルモデルチェンジ。月間販売目標は6000台。開発主査は大井敏裕と2012年4月に登場した86の開発主査も手掛けた多田哲哉である。
今回は「Smart Multi Player WISH(スマート マルチ プレイヤー ウィッシュ)」をテーマに、スポーティ感と快適性をより一層向上させた。
優れた環境性能と高い動力性能を両立する動弁機構「バルブマチック」を搭載したエンジンを全車に搭載。Super CVT-i(SとZは、7速パドルシフト付)と組み合わさることで初代モデルに比べ、燃費が最大約15%向上した。
フロントマスクはフロントバンパーに厚みを持たせ、シャープなヘッドランプと相まって精悍さを高めたほか、ルーミーさとスポーティーさを兼ね備えたスタイリッシュなエクステリアとした。インパネを飛行機の翼をイメージした水平方向に広がるデザインにし、内装色には新たにグレージュを設定した。
この代では、トヨタ紡織製のアクティブヘッドレスト構造に対応した新世代シート骨格「TB-NF110」を初採用している。 [22]
また、10スピーカーを配置した「WISH・パノラミックライブサウンドシステム」(サイドミラーカメラの同時取り付け不可)を設定したほか、抗ダニアレルゲン加工シート、プラズマクラスター搭載の花粉除去モード付オートエアコン、S-VSC、SRSサイド&カーテンシールドエアバッグ(サンルーフオプション設定あり)、アクティブヘッドレスト(運転席・助手席)、自動エンジンブレーキ、全席オートパワーウィンドウを全車に標準装備し、安全性と快適性も向上。
この世代から、香港とマカオでも正規販売がされている。
グレード構成
- 2.0Z
最上級グレード。後期型ではこのグレードのみ2.0Lエンジンを搭載している。オーバーフェンダーをはじめ、リアダブルウィッシュボーン式サスペンションやダイナミックスポーツモードなどを装備し、スポーティを体現したグレード。2列目シートがキャプテンシートになっており、6人乗り。 - 2.0G(後期型 : 1.8G)
ノーマルのバンパーを装備して、5ナンバーに抑え、快適装備を持った上級グレード。後期型ではエンジンが2.0Lから1.8Lにダウンサイジングされた。 - 1.8S
初代の「X・Aero Sports パッケージ」から独立したスポーツグレード。3ナンバーサイズとなるエアロバンパーを装備。 - 1.8A(後期型のみ)
1.8Xをベースに、3ナンバーとなるエアロバンパーを装備したグレード。 - 1.8X
ベーシックグレード。
2.0L車を除く全グレードに4WDの設定があるが、4WDであることを示すエンブレムが付いていないため、1.8Sのメーカー工場出荷時状態以外の車両は識別がわかりにくい。その他グレードの識別はメーカー工場出荷時の状態であればホイールやフォグランプの有無等によりある程度は識別可能である。
年表
- 2009年
- 2010年4月19日 - 一部改良および特別仕様車「1.8X HIDセレクション」を発売。
- 「1.8S」の2WD車において、バッテリーやオルタネーターの制御等の改良を行い、燃費を向上。これにより、「平成22年度燃費基準+25%」を達成した。
- 特別仕様車「1.8X HIDセレクション」は「1.8X」をベースに、ディスチャージヘッドランプ(プロジェクター式ロービーム・オートレベリング機構付)、コンライト(ライト自動点灯・消灯システム)、助手席アームレスト(運転席アームレストはベース車に標準装備)、本革巻き(シルバーステッチ)のステアリングホイール、シフトノブを装備した。 [25]
- 2011年9月28日 - 特別仕様車「1.8S MONOTONE」を発表(10月3日販売開始)。
- 「1.8S」をベースに、ブラックメタリック塗装のディスチャージヘッドランプ(プロジェクター式ロービーム・オートレベリング機能付)、ダークメタリック塗装のアルミホイール、スモークメッキのフロントグリル&バックドアガーニッシュ、クロムメッキを組み合わせたカラードアウトサイドドアハンドルを特別装備するとともに、専用ファブリックと合成皮革をブラックとオフホワイトで組み合わせた専用シート表皮、ブラックの専用ファブリックを施したドアトリム、ボディカラーに合わせたセンタークラスターやパワーウィンドゥスイッチベースを採用するなどモノトーンで構成されたインテリアを採用した。ボディカラーはブラックとオプションカラーのホワイトパールクリスタルシャインの2色のみ。 [26]
- 2012年
- 4月9日 - 日本仕様をマイナーチェンジ(香港・マカオ仕様は5月18日より)。
- フロントグリルには、新たにメッキバーが付けられ、バックドアガーニッシュはリアコンビネーションランプ内まで連続しているようなデザインに変更されるとともに、リアコンビネーションランプのブレーキ部分をLED化し、上下を入れ替えたことで台湾仕様(前期)に似た配列になった。ドアミラーも台湾仕様同様にサイドターンランプを内蔵し、スポーティ系グレードには新デザインのエアロバンパーも採用。ボディカラーについては全グレードにおいてiQやオーリスと同様の「オレンジメタリック」を選択できた。内装はシート表皮とメーター色をグレード毎に個別設定するなど個性を際立たせた。今回のマイナーチェンジを機に、2Lグレードは「2.0Z」のみになり、従来の「2.0G」は「1.8G」へと変更され、「1.8S」の廉価版として「1.8A」を追加した(なお、「1.8A」は「1.8S」同様、3ナンバーであった)。また、「1.8S」と「2.0Z」には車両のGセンサーから減速度や旋回力を判断し、コーナリング中の不要なシフトアップを抑制するG AI-SHIFT制御付CVTスポーツモードを採用。さらに、エンジンなどの改良を行ったことで燃費を向上し、全車で「平成27年度燃費基準」を達成した。 [27]
- なお、法改正に伴う義務化の絡みで7人乗りの2列目中央シートベルトが2点式から3点式に変更された。
- 12月 - 台湾仕様をマイナーチェンジ。
- 全グレードとも日本仕様の「1.8S」や「1.8A」とほぼ同等のエクステリアであった。ただし、前期型同様にリヤバンパーは日本仕様のリフレクターの位置に大型のリヤフォグランプが内蔵されたため、若干形状が異なる。3ZR-FEエンジンに変更はないが、トランスミッションが4ATから7速シーケンシャルモード付「SUPER CVT-i」に変更され、燃費が向上した。
- 4月9日 - 日本仕様をマイナーチェンジ(香港・マカオ仕様は5月18日より)。
- 2013年
- 8月27日 - 生産を田原工場第2ラインから高岡工場第2ラインに移管。高岡工場第2ラインではヴィッツ(現ヤリス)やラクティスなどの小型車を生産していたが2010年から休止して需要変動に対応してさまざまな車種を混流生産できるよう刷新を行なっていた。 [28][29]
- 9月19日 - 2011年10月に発売した特別仕様車「1.8S MONOTONE」を再発売。
- 今回は内装のヘッドレストに合成皮革を採用したほか、フロント周りはスモークメッキバー付のフロントグリルに加え、フロントエアロバンパーのセンターカラーをブラックに変更し、フロントフォグランプにスモークメッキガーニッシュを施した。さらに、スマートエントリー(運転席・助手席・バックドア/アンサーバック機能付・スマートキー2本)&スタートシステム、盗難防止システム(エンジンイモビライザーシステム)なども装備した。 [30]
- 2014年 - 同年末までの新車登録台数の累計が23万656台に達する[31]。
- 2015年5月7日 - 一部改良
- CVTの改良により、1.8L・2WD車で燃費が16.0km/L(JC08モード)に向上した。また、フロントドアガラスには新たにスーパーUVカットガラスを採用し、「1.8G」と「2.0Z」に標準装備、特別仕様車の「1.8S MONOTONE」に特別装備した。 [32]
- 2016年11月 - 台湾市場において、シエンタと入れ替わるかたちで生産・販売を終了。
- 2017年10月13日 - 販売終了に伴い、ホームページの掲載を終了。日本市場においてはプリウスα(7人乗り仕様)に統合した。 [注 9]
- 2019年6月3日 - 後付けの踏み間違い加速抑制システムの取付可能対象車種が拡大され、2代目ウィッシュでも取り付けが可能となる。車両前後に4つの超音波センサーを取り付け、前方または後方3m以内に障害物を検知するとブザー音で注意喚起を行い、さらにアクセルを踏み込んだ場合、加速を抑制する。また、後退時に5km/hを超えてアクセルを踏み込んだ場合、加速を抑制する。 [33]
- ギャラリー
-
前期型 2.0Z
(2009年4月 - 2012年4月)
-
前期型 2.0G(フロント)
-
前期型 2.0G(リヤ)
-
台湾仕様前期 フロント
-
台湾仕様前期 リヤ
-
台湾仕様前期 コクピット
-
台湾仕様後期 フロント(タクシー)
-
台湾仕様後期 リヤ(タクシー)
日本国内での販売台数
西暦 | 年間販売台数 | 出来事 |
---|---|---|
2003年 | 158,658台 | 発売 |
2004年 | 126,531台 | |
2005年 | 92,006台 | |
2006年 | 78,142台 | マイナーチェンジ |
2007年 | 56,787台 | |
2008年 | 39,292台 | |
2009年 | 60,357台 | モデルチェンジ |
2010年 | 59,447台 | |
2011年 | 36,766台 | |
2012年 | 36,513台 | マイナーチェンジ |
2013年 | 26,021台 | |
2014年 | 18,587台 | |
2015年 | 13,204台 | |
2016年 | 10,752台 | |
2017年 | 6,987台 | 生産終了 |
車名の由来
脚注
注釈
- ^ 初代:堤工場 [1]
- ^ 2代目:2009年4月〜2013年8月 田原工場第2ライン
2013年8月〜2017年11月 高岡工場第2ライン [2] - ^ 観音工場 [3]
- ^ ゲートウェイ工場 [4]
- ^ 4WD車は1600mm。
- ^ 実際ウィッシュの車両型式は*XE1#・*XE2#となっており、同じ“E”の車両型式を持つカローラの系統であるともいえる。
- ^ ただし、台湾仕様はバンパーが大型化されて車名エンブレムの書体が異なったり(初代)、 パーキングブレーキがサイドレバー式であったり(初代・2代目)、パワーシートが備わる(2代目)など一部に違いある。
- ^ 堤工場での累計生産台数は56万4,558台 [1]
- ^ 5ナンバーを基本とするミニバンとしてはシエンタが後継となる。
出典
- ^ a b c “トヨタ自動車75年史 国内工場概況 国内工場-堤工場”. トヨタ自動車. 2020年5月10日閲覧。
- ^ “トヨタ自動車75年史 国内工場概況 国内工場-田原工場”. トヨタ自動車. 2020年5月11日閲覧。
- ^ a b “トヨタ自動車75年史 海外生産事業体概況 アジア 国瑞”. トヨタ自動車. 2020年5月10日閲覧。
- ^ a b c “トヨタ自動車75年史 海外生産事業体概況 アジア TMT”. トヨタ自動車. 2020年5月10日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第39号11ページより。
- ^ 4WDは1.8L車のみ設定
- ^ 4WD車と2.0Z
- ^ a b c “普通/小型自動車(10・15モード)平成21年3月”. 国土交通省. 2020年12月1日閲覧。
- ^ 連続可変バルブタイミング機構
- ^ Breakthrough Engine with Advanced Mechanism System 社会との調和を図った同排気量クラス世界トップレベルのエンジン
- ^ 筒内直接燃料噴射装置
- ^ 前期型が6速、後期型が7速
- ^
“トヨタ、日野、ダイハツ、東京モーターショー(商用車)にハイブリッド車、福祉車両、次世代物流システムなどを出展” (Press release). トヨタ自動車. 2002/10/12.
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の日付が不正です。 (説明) - ^
“トヨタ、新型車 ウィッシュ“WISH”を発売” (Press release). トヨタ自動車. 2003/01/20.
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の日付が不正です。 (説明) - ^
“トヨタ、ウィッシュに2.0リットル車を新設定” (Press release). トヨタ自動車. 2003/04/25.
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の日付が不正です。 (説明) - ^
“トヨタ、アベンシス・ヴィッツ・ウィッシュ・bBおよびラウムに特別仕様車を発売” (Press release). トヨタ自動車. 2004/04/26.
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の日付が不正です。 (説明) - ^
“TOYOTA、ウィッシュをマイナーチェンジ” (Press release). トヨタ自動車. 2005/09/05.
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の日付が不正です。 (説明) - ^
“TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売” (Press release). トヨタ自動車. 2004/04/17.
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の日付が不正です。 (説明) - ^
“TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売” (Press release). トヨタ自動車. 2007/06/18.
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の日付が不正です。 (説明) - ^
“TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売” (Press release). トヨタ自動車. 2008/06/24.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第39号11ページより。
- ^ 浜田基彦 (7 April 2009). “ウィッシュのシート、疲労を防ぎ、座面を長く感じさせる”. 日経XTECH. 日経BP.
- ^ “TOYOTA、ウィッシュをフルモデルチェンジ” (Press release). トヨタ自動車. 2009/04/02.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ “TOYOTA、ウィッシュの燃費を向上” (Press release). トヨタ自動車. 2009/12/02.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ “TOYOTA、ウィッシュの燃費を向上” (Press release). トヨタ自動車. 2010/04/19.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ “TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売” (Press release). トヨタ自動車. 2011/09/28.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ “TOYOTA、ウィッシュをマイナーチェンジ” (Press release). トヨタ自動車. 2012/04/09.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ “トヨタ、高岡第2ラインが再稼働−「ウイッシュ」を生産開始”. 日刊工業新聞. 28 August 2013.
- ^ “トヨタ、愛知・高岡第2ラインを8月再稼働−「ウィッシュ」田原から移管”. 日刊工業新聞. 16 January 2013.
- ^ “TOYOTA、ウィッシュの特別仕様車を発売” (Press release). トヨタ自動車. 2013/09/19.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第86号5ページより。
- ^ “TOYOTA、ウィッシュを一部改良” (Press release). トヨタ自動車. 2015/05/07.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ “TOYOTA、後付けの踏み間違い加速抑制システム 対象車種拡大” (Press release). トヨタ自動車. 2019/05/29.
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の日付が不正です。 (説明) - ^ “トヨタ ウィッシュ 新車販売台数”. 2020年5月11日閲覧。
- ^ “WISH 1代目 トヨタ自動車75年史 車両系統図 車両詳細情報”. トヨタ自動車. 2020年5月11日閲覧。
参考文献
関連項目