コバスナ
コバスナ (モルドバのキリル文字: Кобасна; ウクライナ語: Ковбасна, Kovbasna; ロシア語: Колбасная, Kolbasnaya) はモルドバの特別な法的地位を持つ自治領トランスニストリア[1]北部に位置するコムーナで、コバスナ、コバスナ鉄道駅、スハイア・ルブニツァ (Suhaia Rîbnița) の3村によって構成されている。2022年4月時点では親ロシア派の自称「沿ドニエストル共和国」によって実効支配されている[2]。 ウクライナ国境から2キロメートルの位置にあり、ルブニツァ地区に属している。
コバスナ | |
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座標:北緯47度46分47秒 東経29度12分35秒 / 北緯47.77972度 東経29.20972度 | |
国 | モルドバ |
自治行政区 |
トランスニストリア![]() |
標高 | 152 m |
等時帯 | UTC+2 (EET) |
• 夏時間 | UTC+3 (EEST) |
コバスナ弾薬庫
コバスナは旧ソビエト連邦、現ロシアによってコバスナ弾薬庫という、東ヨーロッパで最大規模と見られている弾薬庫が置かれていることで知られている。
大部分の元々存在していた弾薬は消失したか、欧州安全保障協力機構の監視のもとコバスナから除去された。取り除くことが非現実的な軍事設備は、モルドバからのトランスニストリアの「弾薬遺棄所(または火薬庫=火種の元)」を取り除くべしの要求に沿ってその場で破壊された[要出典]。 「沿ドニエストル共和国」筋は、 ロシアの弾薬と設備の除去プロセスは2003年の間に効率良く実行されたとアメリカ合衆国国務省は認識していると、主張している[要出典]。2004年にはモルドバ政府と「沿ドニエストル共和国」の間で緊張が高まると、「沿ドニエストル共和国」によって除去作業は阻まれた[3]。
ソビエト連邦軍が旧東ヨーロッパ共産国から撤収した際に弾薬がコバスナに持ち込まれ、その後未だ20,000トン以上(2018年時点)の弾薬と軍事設備がロシアの部隊警護のもと保管されており[3][4] 、1,000人の在モルドバ共和国沿ドニエストル地域ロシア軍作戦集団部隊がその地域に駐屯している[5]。
2022年ロシアのウクライナ侵攻における影響
2022年2月24日にロシアがウクライナの侵攻を始ると、ウクライナでの紛争が隣国モルドバに拡大し、ロシアが親露派の沿ドニエストルからウクライナに攻撃をかけてくる懸念から、東ヨーロッパ最大の弾薬庫がありロシア軍が駐屯しているコバスナに注目が集まった[6][7]。
4月27日にはドローン(小型無人航空機)が「ウクライナ方面から」国境地域のコバスナ村の上空に入り、弾薬庫がある同村に向けて発砲があったと「沿ドニエストル共和国当局」が表明した[2]。
注釈
出典
- ^ “モルドバ大統領、ロシア軍のトランスニストリア地域からの撤退を再要請”. www.ukrinform.jp (2021年9月23日). 2022年4月28日閲覧。
- ^ a b “モルドバ東部親ロ派地域、「ウクライナ側から」弾薬庫に発砲”. Reuters. 27 April 2022. 2022年4月28日閲覧.
- ^ a b “Prime Minister of Moldova calls for withdrawal of Russian troops from Transnistria”. タス通信. 17 February 2018.
- ^ "Agonia limbii române în Transnistria", Adevărul, 3 December 2012. Cristian Delcea,
- ^ “Russian Military Games on Dniester Anger Moldova | Balkan Insight”. balkaninsight.com. 15 August 2018.
- ^ “ロシアがガス供給停止、欧州「脅迫」と反発 対応協議へ”. Reuters. 27 April 2022. 2022年4月28日閲覧.
- ^ Wesolowsky, Tony (2022年4月27日). “First Ukraine, Now Moldova? Is The Kremlin About To Expand Its War?” (英語). RadioFreeEurope/RadioLiberty. 2022年4月28日閲覧。