肥薩おれんじ鉄道線

肥薩おれんじ鉄道の鉄道路線

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肥薩おれんじ鉄道線(ひさつおれんじてつどうせん)は、熊本県八代市八代駅から鹿児島県薩摩川内市川内駅に至る肥薩おれんじ鉄道鉄道路線である。

ファイル:Kamitanoura eki 2.jpg
沿線風景(肥後二見-上田浦間)
標準タイプの駅名標

2004年九州新幹線新八代~鹿児島中央間の開業に伴い、九州旅客鉄道(JR九州)から経営移管された区間で、全線が電化されているが、旅客列車は電気運転を行わず軽快気動車により運行されている。貨物列車は、引き続き第二種鉄道事業者である日本貨物鉄道(JR貨物)が電気機関車牽引で、また博多・鹿児島中央方面からの臨時特急列車、JR九州817系電車回送運転の運行も電気運転を行っている。

路線データ

  • 管轄:肥薩おれんじ鉄道(第一種鉄道事業者)・日本貨物鉄道(第二種鉄道事業者)
  • 路線距離(営業キロ):116.9km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:28駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:湯浦~津奈木間
  • 電化区間:全線(交流20,000V・60Hz)- 但し旅客列車は気動車で運行。
  • 閉塞方式

運行形態

普通列車や快速列車のみの運行でほぼ1時間毎の運転。一部の列車を除いて八代駅から九州新幹線の発着駅である新八代駅までと、朝夕に一部の列車が川内駅から隈之城駅まで直通運転を行っている。通常はワンマン運転を実施しているが3両編成のときは車掌が乗務している。

また、後述する観光快速とは別に新八代~出水間、出水~川内間に各1往復の快速列車が土曜・休日のみ運行されている。

九州新幹線開業までは、肥薩おれんじ鉄道線の区間にも特急列車などが走っていた。夜行列車も運行されていたが、最後まで運行されていた博多からの特急「ドリームつばめ」は熊本までの「有明」に変更、新大阪からの寝台特急なは」も熊本打ち切りとなったため、乗り入れていない。整備新幹線開業による並行在来線分離によって設立された第三セクター鉄道線に乗り入れている夜行定期列車は、いわて銀河鉄道青い森鉄道を通過する「北斗星」と「カシオペア」のみにとどまっている。

観光快速「海風」・「潮彩」

土曜・休日に新八代~川内間で快速列車が観光列車として運行されている。下り列車には「海風」(うみかぜ)、上り列車には「潮彩」(しおさい)という愛称がつけられている。2004年3月27日 運転開始。「海風」は新八代発阿久根行の、「潮彩」は川内発佐敷行の運行だった。利用者の声を受け、2005年3月1日のダイヤ改正で運転区間を「海風」「潮彩」とも新八代~川内間に延長した。

歴史

八代~湯浦間は肥薩線として、水俣~川内~鹿児島間は川内線(のちに川内本線)として開業した。当時の鹿児島本線は人吉経由で、湯浦~水俣間が1927年に開業すると川内経由の路線が鹿児島本線となった。

  • 1922年(大正11年)7月1日 川内線として西方~川内町(現在の川内)間が開業。
  • 1922年(大正11年)10月15日 川内線 阿久根~西方間が開業。
  • 1923年(大正12年)3月25日 川内線 野田郷~阿久根間が開業。
  • 1923年(大正12年)7月15日 肥薩線として八代~日奈久間が開業。
  • 1923年(大正12年)10月15日 川内線 米ノ津~野田郷間が開業。
  • 1924年(大正13年)10月20日 宮之城線の開業により、川内線を川内本線に改称。
  • 1925年(大正14年)4月15日 肥薩線 日奈久~佐敷間が開業。
  • 1926年(大正15年)7月21日 川内本線 水俣~米ノ津間が開業。
  • 1926年(大正15年)9月12日 肥薩線 佐敷~湯浦間が開業。
  • 1927年(昭和2年)10月17日 湯浦~水俣間が開業。八代~川内町~鹿児島間を鹿児島本線に編入。従来の鹿児島本線八代~人吉~鹿児島間は肥薩線となる。
  • 1928年(昭和3年)7月11日 武本駅を西出水駅に改称。
  • 1933年(昭和8年)7月17日 肥後高田駅開業。
  • 1936年(昭和11年)12月15日 薩摩大川駅開業。
  • 1940年(昭和15年)10月1日 川内町駅を川内駅に改称。
  • 1951年(昭和26年)7月23日 西方~草道間に唐浜仮乗降場開業。
  • 1952年(昭和27年)5月1日 西方~唐原間に薩摩高城駅開業。
  • 1952年(昭和27年)10月10日 上田浦駅開業。
  • 1955年(昭和30年)3月8日 薩摩高城~草道間の唐浜仮乗降場廃止。
  • 1959年(昭和34年)6月1日 海浦駅開業。
  • 1966年(昭和41年)9月27日 湯浦~倉谷信号場間が複線化。
  • 1968年(昭和43年)5月23日 倉谷信号場~津奈木間が複線化。倉谷信号場廃止。
  • 1968年(昭和43年)9月19日 津奈木~水俣間に初野信号場開設。
  • 1970年(昭和45年)9月1日 川尻~八代~川内~鹿児島間が電化。
  • 1975年(昭和50年)2月26日 折口~阿久根間に赤瀬川信号場開設。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により九州旅客鉄道に承継。
  • 2004年(平成16年)3月13日 九州新幹線の開業に伴い、八代~川内間が肥薩おれんじ鉄道に移管。初野信号場を駅に格上げし新水俣駅開業。日奈久駅を日奈久温泉駅に改称。
  • 2005年(平成17年)3月1日 たのうら御立岬公園駅開業。

駅一覧

●:停車、|:通過
快速列車は土曜・休日のみ運転。
普通列車は省略:各駅に停車。
*印は転換後に設置された新駅。
駅名 営業キロ 快速 快速
海風・潮彩
接続路線 所在地
鹿児島本線 熊本県 八代市
新八代駅 2.8   九州旅客鉄道:九州新幹線鹿児島本線
肥薩おれんじ鉄道線
八代駅 0.0   九州旅客鉄道:鹿児島本線・肥薩線えびの高原線
肥後高田駅 4.8    
日奈久温泉駅 10.1    
肥後二見駅 13.7    
上田浦駅 18.0     葦北郡芦北町
*たのうら御立岬公園駅 22.1    
肥後田浦駅 23.6    
海浦駅 26.7    
佐敷駅 29.8    
湯浦駅 33.7    
津奈木駅 42.4     葦北郡津奈木町
*新水俣駅 45.8   九州旅客鉄道:九州新幹線 水俣市
水俣駅 49.6    
袋駅 55.4    
米ノ津駅 61.3     鹿児島県 出水市
出水駅 65.6 九州旅客鉄道:九州新幹線
西出水駅 68.3    
高尾野駅 72.1    
野田郷駅 75.3    
折口駅 80.7     阿久根市
赤瀬川信号場 (83.6)    
阿久根駅 86.2    
牛ノ浜駅 92.2    
薩摩大川駅 95.7    
西方駅 99.6     薩摩川内市
薩摩高城駅 102.3    
草道駅 107.3    
上川内駅 113.7    
川内駅 116.9   九州旅客鉄道:九州新幹線・鹿児島本線

関連項目