北条時宗 (NHK大河ドラマ)
『北条時宗』(ほうじょうときむね)は、2001年1月7日から12月9日にNHKで放送された第40作目の大河ドラマ。全49回。12月16日・23日には総集編が放送された。
北条時宗 | |
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ジャンル | ドラマ |
原作 | 高橋克彦 |
脚本 | 井上由美子 |
演出 | 吉村芳之 他 |
出演者 |
和泉元彌 渡部篤郎 渡辺謙 浅野温子 柳葉敏郎 木村佳乃 西田ひかる 池畑慎之介 ともさかりえ 牧瀬里穂 北村一輝 原田美枝子 江原真二郎 川野太郎 吹越満 バーサンジャブ 室田日出男 清川虹子 石橋蓮司 奥田瑛二 藤竜也 伊東四朗 富司純子 北大路欣也 他 |
オープニング | 栗山和樹 |
製作 | |
製作総指揮 | 阿部康彦 |
制作 | 日本放送協会 |
放送 | |
放送国・地域 | ![]() |
放送期間 | 2001年1月7日-12月9日 |
放送時間 | 日曜20:00-20:45 |
放送枠 | 大河ドラマ |
放送分 | 45分 |
回数 | 全49 |
作品内容と反響
鎌倉時代中期、北条氏嫡流得宗家に生まれた若き執権・北条時宗を主人公に、宝治合戦や二月騒動といった鎌倉幕府内部の抗争及び蒙古襲来を国際的スケールで描く。
原作は高橋克彦の『時宗』であるが、『炎立つ』(1993年~1994年)と同様に脚本と並行して執筆した。主役の和泉元彌は大河ドラマ初出演で、脚本担当の井上由美子も大河ドラマ初執筆。ストーリーは原作とは大幅に異なっている。
鎌倉時代のみを舞台とした作品は大河ドラマ史上初めてで、現在も本作以外に存在しない。[1] 『太平記』とは近時代であり、作中でも幼少期の北条高時や足利尊氏を登場させるなど、それを強調する演出もなされた。また、時宗の母・涼子(葛西殿)については毛利季光の娘という説が採用され、これに関連する形で毛利家が相模の本領を失って安芸に追われる原因となった宝治合戦の顛末を描いている。
この作品までの大河ドラマでは未踏の時代を取り上げ、元寇を題材に貿易商人や高麗使節、蒙古皇帝クビライ・カアンまでが登場する東アジアスケールの構想となり、中国やモンゴルでの海外ロケも行われた。
ご当地となる福岡市早良区のシーサイドももち公園内には、謝国明館・少弐氏館・唐人街など中世の博多を再現した中世博多展示会場が設けられ、オープンロケが行われ、同年には「中世博多展」が開催された。一方の鎌倉市街の様子は、横浜市青葉区の緑山スタジオ・シティの屋外スタジオにおいて中世の鎌倉市街を再現して撮影された。
主役の和泉元彌は伝統芸能界からでは『元禄繚乱』の中村勘九郎(現・勘三郎)から僅か2年後の大河主人公役抜擢であり、能・狂言界からでは初めてと言うことで注目されていた(なお、「遅刻騒動」「羽野晶紀とのできちゃった結婚騒動」などでしばしばワイドショーのネタにされたのは、放送の翌年2002年のことである)。また本作の前年、2000年のNHK紅白歌合戦にて白組司会を務めている。
男性脇役に予想以上の好演を見せた人が多いのも特徴で、特に北条実時を演じた池畑慎之介(ピーター)、平頼綱を演じた北村一輝、北条義宗を演じた宮迫博之は評判が良く、後に北村、宮迫は民放のゴールデン帯のドラマにも進出した。特筆すべきは、1993年から翌年にかけて放映された『炎立つ』では主演を務めたものの、『独眼竜政宗』(1987年)以降特に印象に残る仕事をしていないと評されていた(急性骨髄性白血病の発症やそれの療養などもあったため)渡辺謙で、物語前半において主人公時宗に大きな影響を与える父・北条時頼を演じた。
平均視聴率は18.5%、最高視聴率は21.2%。
オープニング
オープニングのテーマ曲で流れるモンゴル民謡オルティンドーの歌い手ノロヴバンザドの歌声と、番組最後の紀行コーナーで流れる曲「蒼風」(正式バージョンとTVバージョンがある)は、ジャズを思わせる楽曲と山下洋輔の演奏が相まって、歴代大河ドラマの中で最も秀逸であるとの高評価を得ているとされる。また全編3DCGで描かれたオープニングも、モンゴルの原野から大海原、そして宇宙にまで飛び火する壮大なストーリーが描かれており、歴代大河のオープニングの中では最もダイナミックな構成となっている。これは、主人公・時宗が夢の中でまだ見ぬ広大な大陸に思いを馳せる、というアイデアから生まれたものである(ただし、時宗存命時には存在しない建造物も登場する)。なお冒頭の「北条時宗」を表す題字とともに、無数にうごめいている文字は、クビライの生涯の中で戦ってきたライバル達の名前である。ドラマの内容にあわせて映像の細かい部分を回毎に変化させていったこともそれまでの大河ドラマのオープニングにはない新しい試みであった。
再放送および映像ソフト化の状況
この時期までの他の大河ドラマ作品と同様に、本作も未だに総集編しか商品化されておらず、通常放送回が映像ソフト化される見通しは今のところ立っていない。そのため、全話収録の完全版DVDソフトの発売や地上波での再放送を望む声が多くある。
CS放送においては、4:3画角の標準画質版がファミリー劇場にて2007年2月から約1年間にわたって全話が放送されており、時代劇専門チャンネルでは16:9画角のHD画質版が2010年6月1日から8月6日にかけて全話が放送された。ファミリー劇場での放送では次回予告もそのまま放映されたが、時代劇専門チャンネルでの放送ではどういうわけか全てカットされてしまっている。
本作は大河ドラマとして初めて副音声解説がついた作品であり、この解説は総集編DVDでも聞くことが出来る。なお、ファミリー劇場と時代劇専門チャンネルでの放送では完全にカットされているため聞くことができない。
あらすじ
相次ぐ飢饉で人々が飢え苦しみ、社会が混乱の様を呈していた鎌倉中期。鎌倉幕府第5代執権・北条時頼の嫡子として得宗家に生を受けた時宗は、幼少時には父・時頼から多大な影響を受け、博多商人謝国明や松浦党の娘桐子らと出遭い国際的視野を広めるが、異母兄である時輔とは確執が生じていた。
やがて時宗は第8代執権に就任し、時輔や幕府内の反得宗勢力との争いなど相次ぐ苦難に翻弄される。
また、海の向こうでは元朝の初代皇帝クビライ・カアンが世界征服を進めており、時宗は若くして蒙古襲来(元寇)という国難に直面し、世の平安を模索していく。
スタッフ
- 原案:高橋克彦(「時宗」より)
- 脚本:井上由美子
- 音楽・指揮:栗山和樹
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- テーマ音楽指揮:尾高忠明
- 演奏・歌:ジェフリー・バルバダクス、ノロヴバンザド、東京オペラシンガーズ
- ピアノ演奏(「時宗紀行」のみ):山下洋輔
- 時代考証:奥富敬之、杉山正明
- 風俗考証:二木謙一
- 建築考証:平井聖
- 衣裳考証:小泉清子
- 船舶考証:山形欣哉
- 所作指導:西川箕之助
- 殺陣武術指導:林邦史朗
- 馬術指導:日馬伸
- 御所ことば指導:堀井令以知、井上裕季子
- モンゴル語指導:フフバートル
- 高麗語指導:金裕鴻
- 中国語指導:呉梅
- 熊本ことば指導:山田孝子
- 琵琶指導:須田誠舟
- 書道指導:望月暁云
- 資料提供:石川教張
- コーディネーター:張加貝、李岳林
- タイトル映像:内山嗣康、アルバート・ボノフ
- 撮影協力:福岡県福岡市、福岡県志摩町、長崎県長崎市、長崎県高島町(現・長崎市)、岩手県江刺市(現・奥州市)、円覚寺、東慶寺、内蒙古映画制作所、みちのく北方漁船博物館
- 語り:十朱幸代、松本和也アナウンサー(アバンタイトル)、高橋美鈴アナウンサー(時宗紀行)
- 制作統括:阿部康彦
- 制作:山本秀人、出水有三
- 美術:稲葉寿一、鈴木利明、斉藤健治
- 技術:上原康雄、雨海祥夫
- 音響効果:菅野秀典、小野寺茂樹、加藤直正、臼井正明
- 編集:田中美砂
- 撮影:中村和夫、安藤友則、川邨亮、黒川毅
- 照明:竹内信博、笠原竜二、斎藤幸夫、中村正則
- 音声:小林清、三神強、仲野俊幸、鈴木克明
- 映像技術:釣木沢淳、横田幹次、竹内利夫、吉田賢治
- 美術進行:塩野邦男
- 演出:吉村芳之、吉川邦夫、渡邊良雄、城谷厚司、真鍋斎、吉田浩樹、勝田夏子、松浦善之助
キャスト
北条得宗家とその家臣
- 鎌倉幕府第8代執権。生真面目な性格で、生まれながらに定められた己の立場に苦悩しながらも国を背負う執権として成長していく。
- 時宗の異母兄、六波羅探題南方。側室の子であったため幼少から時宗より冷遇されていた。時宗の命による二月騒動で殺されたと思われていたが、ひそかに脱出。その後あちこちを流浪し、蒙古軍に協力するなど不可解な行動をとり続ける。
- 鎌倉幕府第5代執権、時宗の父。側室との間に生まれた子である時輔のことを冷遇している。
- 原作では前半部分の主人公として描かれており、ドラマでも和泉元彌が登場するまではトップクレジットで登場していた。
- 時頼の妻、時宗・宗政の母。父、毛利季光が死んだのは時頼のせいだとして恨みを持っていた。しかし、時頼の死に際しては大変悲しんでいた。後年、宗政の所に身を寄せるが、後に時宗が兄を殺そうとした際、出家して時宗と縁を切ろうとした。
- 時宗の妻、泰盛の妹。出家後の覚山尼は、通常アバンタイトルのみの出演(最終回を除く)
- 時宗の子、後の第9代執権
- 北条高時:浅利陽介(二役)
- 時宗の孫、後の第14代執権
- 時宗の祖母・時頼の母で泰盛と祝子の叔母。
- 時頼の側室、時輔の母。時輔が嫡男として扱われないことに不満を負っており、涼子に不満をぶつけることもあったが後に非業の死を遂げる。
- 小山長村の娘、時輔の妻。夫婦仲は良好だったが、時宗による討伐により夫婦は引き裂かれることに恨みを持ち、時宗を殺そうとしたが頼綱の手によって殺された。
- 時輔の子
- 時輔の娘
- 時宗の同母弟
- 芳子:泉沙池
- 宗政の妻、政村の娘
- 元は素性不明の者で、安達泰盛の命で北条長時を暗殺する。(ドラマ内の設定)その後時宗に仕える。粗暴な性格で権謀術数を厭わぬところがあるが、時宗に対しては絶対の忠誠を誓い、崇拝している。蒙古襲来では死んだ蒙古兵の死体を執拗に斬りつけ、たしなめられる場面もあった。後半では幕府の政策を巡り泰盛と激しく対立、往来で斬り合いになったのを時宗に止められた。
- 北条得宗家執事、頼綱の養父
- 禎子:寺島しのぶ
- 頼綱の妻。夫同様野心家で、頼綱の野心を煽動するような描写もあった。
- 北条得宗家家臣
- 服部正左衛門:室田日出男
- 小山氏家臣→時輔家臣、祥子の付き人
- 如月:清川虹子
- 時輔付きの老女。
- ベテランの清川虹子の怪演とも呼べる演技が話題となったが、放送翌年に他界したため、生前唯一の大河出演作品となった(テレビドラマで最後の出演作品でもある)。
北条分家
- 極楽寺流北条家当主、長時・義政・梨子の父。政村の兄。一族の重鎮として、時頼の求めに応じて京から鎌倉に戻る。涼子の養父となることで、時頼との婚礼が円滑に行われるようにした。
- 重時の子。鎌倉幕府第6代執権。時頼が病にかかったため執権職を譲られる。時頼が病から回復すると傀儡状態となり、そのことを民衆にからかわれる場面もあった。これにより将軍である宗尊親王に接近して、反得宗に傾斜するようになる。このため時頼から危険視され、時頼は時宗に長時を殺すよう遺言を残す。時宗は苦悩の末暗殺を命じ、平頼綱によって暗殺された。
- 長時の子。六波羅探題北方。父・長時の死に疑念を抱いており、時宗に真偽を問い質す場面もあった。泰盛と頼綱の派閥争いで板挟みとなり煩悶する。
- 長時の弟。六波羅探題北方。南方として赴任してきた時輔をあまり快く思っていない。
- 長時の弟。それまでは北条得宗家と距離があったが、時宗の求めに応じて連署となる。この人事に泰盛は当初難色を示した。
- 秀子(しゅうこ):英由佳
- 義政の妻、政村の娘。
- 重時の弟。鎌倉幕府第7代執権。長時の死後に執権となった際には、老年になってからの就任であったために小躍りして喜んだ。時宗が執権になると連署として補佐した。食わせ者であり、のらりくらりとした態度を取る。最期も時宗から仮病だと思われていた。
- 金沢流北条家当主。宝治合戦では毛利季光と交渉し、三浦方に加わらないよう要請した。時頼からの信頼も厚く、時頼没後も得宗家の知恵袋として政治の合議に参加し、病没する直前まで北条家の行く末を案じ、時宗に道標を示した。読書を趣味として金沢文庫の創始者となった。
- 実時の子。父・実時とは確執があったが、実時が死期を迎えるにあたって和解した。
- 享子:増田恵子
- 実時の前妻、顕時の母
- 周子:木村多江
- 実時の後妻、政村の娘
- 顕時の妻
- 北条時房の孫で猶子。時宗の求めに応じて幕政に参画する。
- 名越流北条氏当主。自分たちこそが北条家の嫡流であるとの思いが強く、得宗家と敵対。傀儡にされている将軍に接近することで謀反の機会をうかがっていた。
- 時章の異母弟。
御家人
- 松下禅尼の甥で祝子の兄。時頼とは幼少から親しく、宝治合戦の際には苦悩する時頼を説得して三浦氏討伐へと向かわせた。時頼没後に時宗から「長時を殺せ」という時頼の遺言を知らされ、苦悩する時宗に代わって暗殺を八郎(後の平頼綱)に命ずる。時宗がそれまで幕府中枢から距離があった人物を政権の中心に据えようとすると、これに難色を示した。後に頼綱と対立。反幕府勢力に接近したこともあった。往来で頼綱と斬り合いになるが、時宗の制止によって思いとどまった。
- 梨子(りんこ):牧瀬里穂
- 重時の娘、長時の妹。泰盛の妻となる。兄・長時の死に不審を抱いており、泰盛はそのことを隠していた。頼綱に不審なものを感じ、警戒する。頼綱と二人きりになったところを襲われ、頼綱から長時を殺したのは自分であるとほのめかされる。頼綱が梨子を殺そうとしたのか、通じようとしたのかは判然としなかったが、屋敷の者が駆けつけたため助かった。その際には自分から頼綱を誘ったのだと言い、自分を犠牲にすることで頼綱を失脚させようとした。
- 泰盛の父。北条得宗家と縁戚関係になることで、安達氏は幕府内での発言力を増すことになった。
- 三浦家当主。北条氏によって有力御家人が次々と滅ぼされる中で家名を保ったが、宝治合戦に敗れて滅亡する。時頼を信頼して戦を避けるつもりであったが、結果的に北条氏に裏切られることになった。
- 泰村の弟。北条家に対する敵対心が強く、兵を率いて鎌倉に攻め入ろうとしたが、和平策を受け入れた泰村に制止される。最終的に北条方に不意を衝かれて劣勢となり、奮戦したが敗れた。
- 藤子(とうこ)→藤泉尼:大谷直子
- 季光の妻で、涼子の母。自身の実家である三浦氏に味方するよう夫に懇願し、受け入れられた。
- 足利家当主。有力御家人として北条得宗家と距離を置き、将軍や名越流北条氏に接近して謀反の機会をうかがっていた。
- 桔梗:原田美枝子
- 泰氏の前妻で、名越時章の妹。北条得宗家の陰謀によって夫と離縁させられた事を恨んでおり、時頼の姉である檜皮(ひわだ)姫や泰氏の後妻である時頼の妹、時頼を毒殺した張本人である。時宗の代になってからも不審な行動を取り続け、後にすべてを見守ってきた高師氏の手にかかり非業の死を遂げる。
- 泰氏の子で、母は時頼の妹。
- 頼氏の子
- 家時の孫、後の室町幕府初代将軍
- 足利家執事
- 足利家家臣
- 鎮西奉行。蒙古襲来では老体をおして戦闘に参加するも、討ち死にした。
- 資能の子。蒙古襲来では博多における実質的な幕府軍の大将であった。討ち死にした蒙古兵を執拗に斬りつける平頼綱をたしなめた。
- 九州御家人。蒙古襲来において一番手柄を立てる。
- 九州御家人
- 九州御家人
- 九州御家人
- 伊予御家人。蒙古襲来では水軍を率いて蒙古兵の船団を夜襲した。
- 九州の御家人。蒙古襲来の際に一騎打ちの作法にのっとって敵と戦おうとしたが、自身の先祖やその武勲を述べている最中に敵の攻撃を受けて亡くなる。戦の作法が蒙古軍に通用しないことをまざまざと見せつける形となった。
- 浅川平八郎:庄司永建
- 竹崎季長の郎党
- 上野の武士。諸国見聞の旅に出た時頼一行を泊め、貧しいながらも精一杯のもてなしをした。モデルは謡曲『鉢の木』の佐野源左衛門である。
- 波津:柏木由紀子
- 常世の妻
- 政所執事
- 評定衆
- 評定衆
将軍・朝廷・公家
- 鎌倉幕府第4代将軍。史実では痢病による病死であったとされるが、本作では更迭された後も幕府打倒を画策し、息子の頼嗣共々時頼が仕向けた刺客によって暗殺された。尚、時代考証を担当した奥富は、九条親子の死には人為的な要素が介在しているのではないかと疑念を抱いていた。[2]
- 鎌倉幕府第5代将軍
- 頼嗣の御台所、時頼の姉
- 鎌倉幕府第6代将軍。名越流北条氏や足利氏と結んで北条得宗家を滅ぼそうと画策するが、時宗に将軍職を追われて都に送り返された。
- 宗尊親王の御台所。時頼の養女。
- 鎌倉幕府第7代将軍
- 第88代天皇
- 第90代天皇
- 関白。六波羅に送られた時輔と交流。蒙古から送られた国書に返書をしてはいけないと訴え、自刃した。
元・高麗
- クビライの兄。モンゴル帝国第4代皇帝。当初は弟と対立し、「大カアンになれない」と過小評価していたが、最終的には和解する。
- クビライの皇后。チンキムの母。クビライ父子の争いに気をもんでいた。死の際、クビライに看取られて永眠。
- クビライの嫡子。皇太子。父帝の強引な政策に心を痛めていた。
- クビライの宰相
- クビライの漢人顧問、儒学者
- ヴェネツィアの商人、クビライの家臣。日本語に堪能で時輔らと情報交換を行う。
- ヴェネツィアの商人、マルコ・ポーロの父
- 元の使者、高麗の役人
- 元の使者、クビライの重臣
- 元の使者
- 文永・弘安の役の元軍司令官
- 文永・弘安の役の元軍副司令官、高麗人
- 文永・弘安の役の高麗軍司令官、高麗人
- 文永の役の元軍副司令官
その他
- 水軍松浦党の頭領。謝国明と親しく、諸国見聞中の時頼・時宗親子とも交流。蒙古襲来の際に息子を蒙古兵に殺され、その恨みを晴らすために元に渡ってクビライを暗殺しようとするが、返り討ちにされた。彼の死は謝国明をたいへん悲しませた。
- 佐志房の養女で、実は足利泰氏の隠し子である。水軍の一員として育ったため自分のことを「おれ」と呼ぶ。幼少時に時宗と出会い、後に再会する。泰氏の娘であることを知らされると、東国に呼ばれて姫らしい髪型にして着物を着せられるが、武家の姫として暮らすことは自分に似合わないとして、松浦党に戻った。
- 蒙古襲来では戦闘に巻き込まれ、自分の身を守るため蒙古兵を殺害。兄弟を失ったこともあり、その後はそれまで以上に戦を嫌悪するようになる。
- ふき:木村佳乃(二役)
- 桐子の母。桐子に「お前には鱗(北条氏の家紋)を食らう龍の血が流れている」と言い残して亡くなる。この言葉を桐子が覚えていたことが桐子が足利家の隠し子だと分かるきっかけになった。
- 佐志房の長男、実子
- 佐志房の三男、養子
- 美岬:藤あや子
- 謝国明の妻。元の使者をもてなした際に佐志勇に誤って殺された。
- 謝太郎:松重豊
- 謝国明の子。父譲りの広い視野を持ち、神出鬼没に現れて時宗に協力する。
- 蓮華:神田うの
- 謝国明の見世の女。自分の国を滅ぼした戦を嫌悪している。
- 日蓮宗の開祖。立正安国論を著し他宗や政権を批判する。
- 円覚寺開祖。時宗に寿命が残りわずかであることを伝えた。
放送日程
放送回 | 放送日 | 題 | 演出 | ||
---|---|---|---|---|---|
第1回 | 1月7日 | 鎌倉大激震 | 吉村芳之 | ||
第2回 | 1月14日 | ふたりの母 | |||
第3回 | 1月21日 | 兄弟落差 | |||
第4回 | 1月28日 | 反抗 | |||
第5回 | 2月4日 | 波乱の旅 | 吉川邦夫 | ||
第6回 | 2月11日 | 博多恋心 | |||
第7回 | 2月18日 | 執権修行 | |||
第8回 | 2月25日 | 逃げた花嫁 | 吉村芳之 | ||
第9回 | 3月4日 | 決闘由比ヶ浜 | |||
第10回 | 3月11日 | ひとり立ち | |||
第11回 | 3月18日 | 時頼絶命 | 吉川邦夫 | ||
第12回 | 3月25日 | 暗殺 | |||
第13回 | 4月1日 | 大いなる岐路 | 吉村芳之 | ||
第14回 | 4月8日 | 兄の追放 | |||
第15回 | 4月15日 | 母上ご乱心 | 渡邊良雄 | ||
第16回 | 4月22日 | 将軍すげ替え | |||
第17回 | 4月29日 | クビライの影 | 古川邦夫 | ||
第18回 | 5月6日 | 国書来る | |||
第19回 | 5月13日 | 戦か属国か | 城谷厚司 | ||
第20回 | 5月20日 | 十八歳の執権 | |||
第21回 | 5月27日 | 初陣 | 吉川邦夫 | ||
第22回 | 6月3日 | 京の闇 | 吉村芳之 | ||
第23回 | 6月10日 | 人質 | 吉田浩樹 | ||
第24回 | 6月17日 | 高麗からの文 | 吉村芳之 | ||
第25回 | 6月24日 | 最後通告 | 城谷厚司 | ||
第26回 | 7月1日 | 兄弟の絆 | 吉田浩樹 | ||
第27回 | 7月8日 | ご謀反許さず | 吉村芳之 | ||
第28回 | 7月15日 | あの兄を討て! | |||
第29回 | 7月22日 | さらば兄上 | |||
第30回 | 7月29日 | 長老死す | 城谷厚司 | ||
第31回 | 8月5日 | 出撃命令 | |||
第32回 | 8月12日 | いざ博多へ! | 真鍋斎 | ||
第33回 | 8月19日 | 蒙古襲来前夜 | |||
第34回 | 8月26日 | 蒙古襲来〈1〉九百隻の大船団 | 吉村芳之 | ||
第35回 | 9月2日 | 蒙古襲来〈2〉奮戦! 水軍城 | |||
第36回 | 9月9日 | 蒙古襲来〈3〉 博多炎上 | 真鍋斎 | ||
第37回 | 9月16日 | 謎の撤兵 | 吉村芳之 | ||
第38回 | 9月23日 | 攻めか守りか | 城谷厚司 | ||
第39回 | 9月30日 | ねらわれた姫君 | |||
第40回 | 10月7日 | 消えた使節団 | 吉田浩樹 | ||
第41回 | 10月14日 | 斬るべからず | 吉村芳之 | ||
第42回 | 10月21日 | いのち尽きるとも | 真鍋斎 | ||
第43回 | 10月28日 | 幕府分裂 | 松浦善之助 | ||
第44回 | 11月4日 | 妻のなみだ | 勝田夏子 | ||
第45回 | 11月11日 | わが祖国 | 吉村芳之 | ||
第46回 | 11月18日 | クビライを討て! | |||
第47回 | 11月25日 | 弘安の役 | 勝田夏子 | ||
第48回 | 12月2日 | 運命の嵐 | 吉村芳之 | ||
最終回 | 12月9日 | 永遠の旅 | |||
平均視聴率 18.5%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
総集編
- 前編「兄弟」
- 後編「蒙古襲来」
関連作品
脚注
- ^ 鎌倉時代を扱った他作品はいずれも直前または直後の時代も主だった舞台としている。鎌倉時代前期を扱った作品には1979年放送の『草燃える』、鎌倉時代後期を扱った作品に1991年放送の『太平記』があるが、鎌倉中期を扱ったのは本作が初めてである。
- ^ 「時頼と時宗」「鎌倉・室町人名事典」などで言及がある。
NHK 大河ドラマ | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
北条時宗
|