新青森駅
新青森駅(しんあおもりえき)は、青森県青森市大字石江字高間にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
新青森駅 | |
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東口(2011年5月4日) | |
しんあおもり Shin-Aomori | |
所在地 | 青森県青森市大字石江字高間 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
電報略号 | シア |
駅構造 |
高架駅(新幹線) 地上駅(橋上駅)(在来線) |
ホーム |
2面4線(新幹線) 1面2線(在来線) |
開業年月日 | 1986年(昭和61年)11月1日 |
乗入路線 3 路線 | |
所属路線 | ■東北新幹線 |
キロ程 | 713.7 km(東京起点) |
◄七戸十和田 (45.7km) | |
所属路線 | ■奥羽本線 |
キロ程 | 480.6 km(福島起点) |
◄*津軽新城 (1.8 km) (3.9 km) 青森► | |
所属路線 | 奥羽本線(貨物支線) |
キロ程 | 0.0** km(JR貨物・新青森起点) |
(4.8km) 青森信号場► | |
備考 |
直営駅(管理駅) みどりの窓口 有 |

概要
青森県の県庁所在地・青森市の新幹線における玄関口である。東北新幹線の終着駅である。現時点で日本最北端の新幹線停車駅である。
日本国有鉄道(国鉄)時代の1986年(昭和61年)11月1日に在来線である奥羽本線の中間駅として設置されたが、当初から新幹線駅と接続することを前提としていた。先行して在来線が開業したのは、東北新幹線の盛岡駅以北の建設遅れで地元住民の不満が高まっていたため、これを解消する狙いもあって、関連事業の一環としての駅設置となった[1]。新幹線開業までは単式ホーム1面1線の無人駅であり、かつては普通列車の一部も通過していた。
設置から24年後の2010年(平成22年)12月4日に、東北新幹線八戸駅 - 当駅間が延伸開業されたことにより同新幹線が全線開業するとともに、東北地方6県の県庁所在地全てに新幹線(法規上は在来線であるミニ新幹線も含む)が開通した。目的が達成された当駅は、青森市の新たなターミナル駅としての役割を担うようになった。また、2015年(平成27年)度に部分開業が予定されている北海道新幹線の起点となる。
新幹線開業によって在来線も島式ホーム1面2線となり、八戸駅に代わり北海道連絡特急である「白鳥・スーパー白鳥」の本州側の始発駅となった。なお、同じく北海道連絡の急行「はまなす」は当駅には乗り入れず従来通り青森駅発着となるが、新幹線との乗り継ぎ割引は適用となる。また寝台特急「トワイライトエクスプレス」を除く全ての旅客列車が停車するほか、青い森鉄道線から定期列車2往復と、臨時快速「リゾートあすなろ下北」(野辺地駅より大湊線直通)2往復が、それぞれ乗り入れを開始した[2]。
なお青森市の代表駅は隣の青森駅である。東北6県の県庁所在地では唯一代表駅と新幹線駅が別になっている。市内の新幹線駅の位置においては1974年(昭和49年)から、当駅のある石江地区への新駅設置を推す国鉄と、青森駅併設を推す青森市の間で対立が続いていた。青森駅に併設した場合スイッチバックが必要(かつて青函連絡船の本州側の駅であった青森駅は、連絡船の桟橋に近づけるため海に向かって設置されている)で、将来北海道新幹線に直通させる場合速達性が失われることもあり、国鉄側は当初から新駅設置案を最有力としていた。市側も青森駅併設案を頑なに変えずにいたが、結局1980年(昭和55年)に、建設時機を逸することへの懸念から、市が折れる形で新駅設置に決着した[3]。
利用可能な鉄道路線
駅構造
在来線
島式ホーム1面2線を有する地上駅で橋上駅舎を有する。タッチパネル式自動券売機1台、自動改札機設置(いずれもSuica未対応)。
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在来線ホーム
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外から望む在来線ホーム
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在来線改札口
新幹線
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島式ホーム2面4線(ホーム長264m:10両対応)を有する高架駅。すべてのホームにホームドアが設置されている。併せて北側(新函館寄り・津軽線新油川信号場付近)には新幹線車両基地「盛岡新幹線車両センター青森派出」も盛岡新幹線車両センター八戸派出を移転する形で新設された(ただし分岐点から車両基地までの回送線は列車本数が少ないことから単線)。当駅 - 車両センター分岐点までの本線部は、正式には北海道新幹線の一部だが、2015年度、同線の一部開業予定区間(当駅 - 新函館駅(仮称)間)の開業後も引き続きJR東日本が管理する(所有者は国)。北海道新幹線の車両基地は新函館駅に設けられる予定。
東北新幹線の駅の中で唯一、ホームから海が見える駅である[4]。
指定席券売機(えきねっと専用機を含む)、新幹線自動改札機設置(モバイルSuica対応)。
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南北自由通路
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新幹線コンコース
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新幹線ホーム
のりば
在来線ホーム | ||
1 | ■奥羽本線 | 主に青森・函館方面 |
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2 | ■奥羽本線 | 主に弘前・秋田方面 |
新幹線ホーム | ||
11 - 14 | ■東北新幹線 | 盛岡・仙台・東京方面 |
駅舎
駅舎は、デザインコンセプトを“縄文から未来へ -ほっとして郷愁が感じられるあずましい北の駅-”とし、デザインイメージに“縄文と未来の融合”を掲げている[5]。
縄文時代を連想させる外観の駅舎は、中央部分に「未来への玄関」を表現したガラスの空間を設けている[6]。また、ホームから町並みの眺望が楽しめるよう横一列に窓が配置された他、青森市郊外の三内丸山遺跡に倣った木柱のデザインを採用するなど、青森を堪能するための工夫が随所に見られる[6]。
当初JRTTより駅舎デザインの候補として3案が提示され、2006年11月16日に青森市役所柳川庁舎で開催された新青森駅舎デザイン委員会において、デザイン性・機能性を勘案しこの案を市長への答申とする事を決定した[6]。
駅構内にある施設
- 1階
- 2階
- ホームにはキオスクがある。
当駅は直営駅(駅長配置)である。管理駅でもあるが、当駅は自駅のみの単駅管理となっている。
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あおもり旬味館
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あずまし広場
駅弁
- ばっちゃ御膳
駅周辺
当駅は青森県道247号鶴ヶ坂千刈線(旧国道7号)と現国道7号(青森西バイパス)に挟まれた住宅地にある。
東正面口周辺
- レンタカーステーション - 日産レンタカー・ニッポンレンタカー・マツダレンタカー・レンタカージャパレン・オリックスレンタカー
- ガーラタウン
- 青森西郵便局
- 日本郵便青森西支店
- 国道7号
- JR東日本新青森設備総合事務所
- 青森駅西口にあった設備関係の現業機関が移転
西口周辺
- 青森市営新青森駅西口立体駐車場 - 駅西口と隣接。
- トヨタレンタリース青森 新青森駅西口店
- 青森県立青森西高等学校
- 青森市立新城小学校
- 国道280号
- 国土交通省青森河川国道事務所 青森国道維持出張所
- 青森県青森福祉庁舎
- 青森市営バス「健康ランド前」停留所
南口周辺
バス
新青森駅前東口
- 1番のりば
- 3番のりば
- 5番のりば
新青森駅前南口
市中心部(青森駅・古川)、東部(東部営業所・矢田前)方面は1番のりばから、西部(新城・浪岡・五所川原・黒石)方面は2番のりばから発車する。
歴史
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 開業(津軽新城駅長管理)。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる。
- 2003年(平成15年)4月1日 - 津軽新城駅長廃止により、浪岡駅長管理下となる。
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)10月11日 - 新駅舎及び東北新幹線用プラットホーム建設着工。
- 2010年(平成22年)
- 2月12日 - 新駅舎北正面口に駅名標と駅舎1階の版画「青い森から放つ」の除幕式を開催。北西口には後日取り付けられた。
- 2月26日 - 新駅舎完成。東北新幹線開業に合わせて供用。
- 4月13日 - East iが新幹線の試運転列車として八戸方面より当駅に初めて到着。
- 4月17日 - 新駅舎の南北通路の利用開始。これにより、仮駅舎は撤去される。
- 9月8日 - 青い森鉄道線からの乗り入れをJR東日本盛岡支社が発表。
- 9月13日 - 在来線ホームの2番線の使用開始。
- 12月4日 - 東北新幹線が当駅まで開業。同時に特急「白鳥」・「スーパー白鳥」が新たに当駅始発となり、特急「つがる」と寝台特急「あけぼの」・「日本海」、快速列車(「深浦」、「リゾートしらかみ」も含む)が当駅に新規停車となる。
その他
- 当駅 - 青森駅間において、特急列車の普通車自由席に乗車する場合に限って、特急料金が不要となる特例が設けられた(青春18きっぷ、北海道&東日本パスは対象外)[8]。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- ■東北新幹線
- 七戸十和田駅 - 新青森駅
- ■奥羽本線
- 特急「つがる」・寝台特急「あけぼの」「日本海」停車駅、特急「白鳥」「スーパー白鳥」始発駅
- 奥羽本線(貨物支線)
- 北海道旅客鉄道
- 北海道新幹線(建設中)
- 新青森駅 - 奥津軽駅(仮称)
脚注
- ^ 24年前の1本の記事~東北新幹線全線開業までに38年
- ^ 青い森鉄道 ダイヤ改正情報 (PDF)
- ^ (2)駅舎位置/論争6年 石江案で決着
- ^ 鉄道ダイヤ情報 2010年12月号P21
- ^ “2010年12月4日 東北新幹線全線開業 -駅舎:新青森駅-”. 青森県庁. (2010年12月16日)
- ^ a b c “新幹線新青森駅のデザイン決定”. 東奥日報 (東奥日報社). (2006年11月17日)
- ^ JR時刻表 2010年12月号(交通新聞社刊)657ページ
- ^ 2010年12月ダイヤ改正について(JR東日本) (PDF)