河況係数

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河況係数(かきょうけいすう)または河状係数(かじょうけいすう)は、河川における1年間の最大流量と最小流量の比のことを指す。数値が1に近いほど年間流用の変動が少ない河川で、大きくなるほど変動が大きい河川である。たとえば河況係数が10なら、最も水が多い時に、最も水が少ない時の10倍の水が流れているということになる。 この数値は測定地点を一定にして測る必要があり、河川の上流や下流によっても値が異なる。

山岳地帯を流下する河川では降雨が河川流量の増加に直結するため、河況係数が大きくなる。乾燥地帯の河川においては、乾季と雨季の降雨量比が大きく、こちらも河況係数が大きくなる。逆に温帯の大陸河川では河況係数が小さい。日本の主な河川は、季節的な大雨や山岳地帯からの流出の影響による河川流量の季節変化が大きく、河況係数も大きい。信濃川では 130 、北上川では 172 となる[1]。ライン川では 18 程度[1]となる。

河況係数が大きい河川は、通年取水に困難があり、洪水被害も発生しやすい。ダムによる貯水は河況係数を小さくすることができ、利水・治水の面で一定の利便性がある。

脚注