信州そば

長野県で作られるそば

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信州そば(しんしゅうそば)は、一般的には長野県で作られるソバの総称である。と考えられている。中でも、長野県信州そば協同組合(長野県内業者21社で構成)において、組合に申請のある製品に対し、蕎麦粉を40%以上配合した良質の干しそば商標登録した信州そばとして認定してロゴマーク使用の許可をする。 特に松本市内のソバ処は有名店が集中しており、天ぷらや馬刺しなどを一緒に食す場合が多い。蕎麦焼酎の蕎麦茶割などは、通好みのの飲み方として今も愛されている。

信州そば(天ぷら付き)

よもやま話

現在食べられている麺線状のそば(そば切り)は信州から始まったといわれ、それ以前は団子状の「そばがき」や「すいとん」、薄く焼いた「お焼き」、「煎餅」などとして食べられていた。そば切りの最古の記録は天正2年(1574年)、信州木曽にある定勝寺の記録にみられ(落成祝いにそば切りを振る舞ったというもの)、その発祥は戦国時代以前にさかのぼると思われる。

伝統的には山間の救荒食であった蕎麦だが、そば切りに関してはもともとハレの日のごちそうという性格が強く、江戸時代中期以降、江戸の庶民文化の中で嗜好品として花開いた。また、出石そば出雲そば越前そばや、京都のにしんそばなど各地のご当地そばのルーツも元をたどれば信州にあるといわれている。

そばは高冷地の土地を好むことから、信州の風土が合致し比較的多く栽培され、各地域で自家製料理として多様なそばうちが存在している。しかしながら、農業先進県で耕地面積の多い長野県だが、先進ゆえ他の優良作物の栽培が多く、そばの製造量をまかなえるだけの作付けがなく、輸入も含めた県外産のソバを使用しているのが実情である。

なお長野県は、信州そばを1983年昭和58年に選択無形民俗文化財「信濃の味の文化財」に指定している[1]

脚注

  1. ^ 『信濃の食文化』共立プランニング1986年4月1日発行全279頁中4頁

外部リンク