Auじぶん銀行
株式会社じぶん銀行(じぶんぎんこう、英語: Jibun Bank Corporation)は、KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資する、日本のインターネット銀行である。パソコン・携帯電話およびスマートフォン・タブレットから利用できる。
![]() 本店が入る日本橋ダイヤビルディング | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
![]() 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目19番1号 (日本橋ダイヤビルディング) 北緯35度41分1.9秒 東経139度46分40.2秒 / 北緯35.683861度 東経139.777833度座標: 北緯35度41分1.9秒 東経139度46分40.2秒 / 北緯35.683861度 東経139.777833度 |
設立 |
2006年(平成18年)5月25日 (モバイルネットバンク設立調査株式会社) |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 4011101057379 |
金融機関コード | 0039 |
SWIFTコード | JICRJPJ1 |
代表者 | 臼井 朋貴(代表取締役会長兼社長) |
資本金 |
625億円 (2019年4月1日現在) |
発行済株式総数 |
2,208,614 株 (2019年4月) |
純資産 |
663億22百万円 (2019年3月期) |
総資産 |
1兆1971億75百万円 (2019年3月期) |
従業員数 |
315人 (2019年1月1日現在) |
主要株主 |
auフィナンシャルホールディングス 63.8% 三菱UFJ銀行 36.2% |
外部リンク | https://www.jibunbank.co.jp |
じぶん銀行のデータ | |
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統一金融機関コード | 0039 |
SWIFTコード | JICRJPJ1 |
法人番号 | 4011101057379 |
貸出金残高 | 6,664億54百万円 |
預金残高 | 1兆62億97百万円 |
概要
出資比率は三菱UFJ銀行とKDDIの折半となっている。
旧東京三菱銀行と旧UFJ銀行が2004年の経営統合発表時から進めていたプロジェクトであり、三菱UFJ銀行のリテールネット戦略の一環として位置づけられる。三菱東京UFJ銀行の中井雅人の指揮の下、構想に3年、準備に2年をかけて実現した。
2006年5月25日に、「モバイルネットバンク設立調査株式会社(Mobile Net Bank Establishment Investigation Corporation)」を準備会社として設立。代表取締役社長に三菱東京UFJ銀行の宮島隆生(旧三菱銀行出身)、同副社長にKDDIから寺崎賢一(旧三和銀行出身)が就任した。
2008年6月9日に銀行業免許予備審査が終了し、商号を「株式会社じぶん銀行」に変更。同6月17日に銀行業免許を取得(新たな形態の銀行に分類)し、同6月26日から営業を開始した。さらに同7月17日から顧客向けサービスをスタートとした[1]。商号の由来は、「携帯電話の中にある自分の銀行」というコンセプトのもと、「わたし銀行」「マイ銀行」といった候補の中から中井雅人社長(当時)が決定した。
じぶん銀行の普通預金口座を開設するためには、携帯電話番号と携帯Eメールアドレスが必要となる。対応するキャリア・機種については、じぶん銀行のウェブサイトに最新の情報が掲載されている[2]。
2008年11月にKDDIの提携カード「KDDI THE CARD」の提携関係を譲受し「auじぶんcard」に転換。また、2012年にはMUFG傘下のアコムが吸収していた消費者金融 キャッシュワン事業を会社分割により譲受し「じぶんローン」として新規展開するなど、出資母体が提供していた一部の金融サービスが移譲されている。
2014年5月12日に、KDDIと沖縄セルラー電話と連携し、au利用者に向けた口座特典プログラム「プレミアムバンク for au」をプレスリリースした。2014年5月21日から、順次サービス提供を開始している。
2015年6月14日より、「じぶん銀行スマートフォンアプリ」において、インターネットバンキングによる不正送金被害を防止するための新しい認証サービス、「スマホ認証サービス」の提供を開始している[3]。
なお、2019年4月1日にKDDI側の持ち株会社が同年4月に設立される「auフィナンシャルホールディングス株式会社」に変更となり、2020年2月に社名をauじぶん銀行株式会社と変更する予定[4][5]。
沿革
- 2006年 5月25日 - モバイルネットバンク設立調査株式会社として設立。
- 2007年 2月 - 宮島隆生に代わり、三菱東京UFJ銀行の中井雅人[6] が代表取締役社長に就任。
- 2008年
- 2009年
- 2010年
- 2011年
- 3月22日 - イーネット、ローソン・エイティエム・ネットワークス(ローソンATM)とATM提携を開始。
- 8月15日 - イー・アクセス(イー・モバイル)、ディズニー・モバイルおよびソフトバンクモバイル契約iPhone向けのサービスを開始
- 10月14日 - KDDI/沖縄セルラー電話契約のiPhone向けサービスを開始
- 2012年
- 5月12日 - アコムからキャッシュワン事業を分割譲受。
- 12月19日 - 円仕組預金の取扱開始。
- 2013年
- 6月10日 - 店頭外国為替証拠金取引「じぶん銀行FX」取扱開始。
- 10月15日 - 外貨仕組預金の取扱開始。
- 2014年
- 5月12日 - KDDIと沖縄セルラー電話と連携し、au利用者に向けた口座特典プログラム「プレミアムバンク for au」をプレスリリース。
- 10月14日 - スイッチ円定期預金(円仕組預金)の取扱開始。
- 10月27日 - KDDIフィナンシャルサービスが、じぶん銀行を所属銀行とし銀行代理業を開始。(円普通預金口座の媒介)
- 2015年
- 4月27日 - 本社を中央区日本橋の日本橋ダイヤビルディング14階に移転。
- 6月15日 - トランザクション認証機能を銀行取引アプリに組込んだ「スマホ認証サービス」を提供開始。(邦銀初)
- 9月12日 - 口座数が200万口座に到達。
- 12月1日 - ネット完結「住宅ローン」の提供開始。(邦銀初)
- 2016年
- 3月14日 - 高額当せんくじ「BIG」がもらえる「BIG付き定期預金」の提供開始。(邦銀初)
- 7月20日 - すべての利用者に向けた口座特典プログラム「じぶんプラス」をプレスリリース。
- 11月9日 - 「JRA馬券付き定期預金」の提供開始。(邦銀初)
- 2017年
- 2月12日 - 「外貨自動積立」サービスの提供開始。
- 2月15日 - KDDI直営店における銀行代理業(住宅ローン)の取扱開始。
- 3月27日 - キャッシュカードを使わず、スマートフォンのみでATMで入出金できる「スマホATM」サービスを開始。
- 2018年
- 3月11日 - AIを活用した外貨普通預金の自動積立を行うサービスの提供。(邦銀初)
- 4月2日 - 口座数が300万口座に到達。
- 4月5日 - 「au WALLET プリペイドカード」に残高不足分が即時チャージされる「リアルタイムチャージ」機能を追加。
- 2019年
- 2020年
サービスの概要
2008年秋冬モデル以降のau携帯電話には一部の機種を除き、口座管理用のEZアプリである「じぶん通帳(アプリ)」がプリインストールされている。「じぶん通帳(アプリ)」では、基本的なモバイルバンキング取引の他、電子マネー「Edy」をチャージすることが可能。プリインストールされていないau機種や他キャリア機種(iアプリ・S!アプリ)ではじぶん銀行のモバイルサイトからアプリをダウンロードすることで利用できる。
ケータイバンキング、パソコンバンキングによるじぶん銀行宛および三菱UFJ銀行宛と他行の銀行宛の振込手数料はすべて無料。また、携帯電話番号だけで振込ができる「ケータイ番号振込」サービスがある。ケータイバンキングが利用可能な端末であれば可能。ただし、スマートフォン向けじぶん通帳経由を含むスマートフォンアプリではパソコンバンキングの扱いとされるため利用不可。
出資母体の三菱UFJ銀行およびKDDI株式会社それぞれが、じぶん銀行を所属とする銀行代理店業者になり、じぶん銀行の新規口座開設の募集を行っている。KDDIでの新規口座開設は「じぶん通帳(アプリ)」を用いて本人確認書類をカメラ付き携帯電話で撮影・送信することで口座開設手続きが行える。
外貨預金
外貨預金に対応している通貨は以下のとおり。特に、中国元による外貨預金サービスは、邦銀としてはじぶん銀行が初のサービス事業となっている。(2013年3月9日時点)
- アメリカ合衆国・ドル
- ユーロ
- オーストラリア連邦・ドル
- 中華人民共和国・元
- 韓国・ウォン
- ブラジル・レアル
- 南アフリカ・ランド
- ニュージーランド・NZドル
プレミアムバンク for au
au利用者に向けて、2014年5月12日にプレスリリースされた新サービス。 au IDを登録したユーザーに対し、①ATM利用手数料の無料化(回数制限なし)、②他行宛振込手数料の無料化(回数制限なし)、③プレミアムチャージ(「au WALLET」へのチャージ5%増額)などの口座特典を提供する。回数制限を設けない他行宛手数料の無料化は、邦銀初の試み。特典内容は、今後も拡充予定とされている。 プレミアムチャージは、2014年5月21日から2014年12月31日まで提供。ATM利用手数料・他行宛振込み手数料の無料化は2014年10月12日より実施。
①、②の口座特典は2016年11月12日をもって終了し、じぶんプラスへ移行した。③の口座特典は2016年11月30日をもって終了した。現在は、カードローンau限定割(auユーザー向け金利優遇)のみ継続している。
じぶんプラス
すべての利用者に向けて、2016年7月20日にプレスリリースされた新サービス。 すべてのユーザーに対し、①ATM利用手数料の無料化(ステージに応じて月2 - 11回(ただし、ゆうちょ銀行のみ月1回まで))、②他行宛振込手数料の無料化(ステージ3以上の利用者に対し、ステージに応じて月1 - 5回)などの口座特典を提供する。 じぶんプラスは2016年11月13日より実施。また、2018年12月よりステージによる一部特典が改変され、ステージ4と5に関しては他行振り込みの回数が改善されたが、逆にステージ1に関してはATMでの入出金無料回数が無くなった[8]。
店舗
ネット銀行のため、有人店舗は存在しない。
支店名
虹の7色にちなんだ支店名となっている。支店は口座開設時に自動的に割り当てられる。2010年1月9日以前は、申込時に選択が可能であった。( )内は本支店番号
- 本店 (001)
- あか支店 (101)
- だいだい支店 (102)
- きいろ支店 (103)
- みどり支店 (104)
- あお支店 (105)
- あいいろ支店 (106)
- むらさき支店 (107)
- じぶんローン支店 (130)
提携ATM
電子マネーチャージ
Edyチャージはauのじぶん通帳(アプリ)からのみ可能となっており、他のキャリアでは不可。下限はアプリのバージョンによって異なり、ver1.1が5,000円、ver2.0からは3,000円となっている。上限は25,000円であり、その範囲内で1円単位でチャージが可能。手数料は無料である。
モバイルSuicaは3キャリアで使用可能。1,000円単位でのチャージとなる。手数料は無料。
スマートフォンの「じぶん銀行アプリ」では、「モバイルSuica」と「Edyチャージ」のチャージに対応している。いずれもおサイフケータイが搭載されているAndroid端末のみでauの他にドコモとソフトバンクのAndroid端末にも対応している。
脚注
- ^ “ネット銀のじぶん銀行開業 携帯電話サービスを充実”. 共同通信. (2008年7月17日) 2015年6月29日閲覧。
- ^ “非対応機種・推奨環境 | じぶん銀行”. 2010年12月17日閲覧。
- ^ じぶん銀行、銀行取引アプリにトランザクション認証機能「スマホ認証サービス」を提供開始
- ^ a b c 金融持株会社「auフィナンシャルホールディングス」を設立 - KDDI 2019年2月12日(2019年2月12日閲覧)
- ^ a b 「じぶん銀行」を「auじぶん銀行」へ商号変更 - KDDI・auフィナンシャルホールディングス・じぶん銀行 2019年7月29日(2019年7月29日閲覧)
- ^ 旧三菱銀行出身
- ^ 第三者割当による増資の実施について - じぶん銀行 2019年2月12日
- ^ 「じぶんプラス」一部改定のお知らせ - じぶん銀行 2018年7月27日(2019年4月8日閲覧)
参考資料
関連項目
外部リンク