国鉄タキ11450形貨車
国鉄タキ11450形貨車(こくてつタキ11450がたかしゃ)は、1981年(昭和56年)に製作された、メタリルクロライド専用の 35 t 積 貨車(タンク車)である。
| 国鉄タキ11450形貨車 | |
|---|---|
| 基本情報 | |
| 車種 | タンク車 |
| 運用者 |
日本国有鉄道 日本貨物鉄道 |
| 所有者 | 東亞合成化学工業→東亞合成 |
| 製造所 | 日本車輌製造 |
| 製造年 | 1981年(昭和56年) |
| 製造数 | 1両 |
| 消滅 | 2002年(平成14年) |
| 常備駅 | 伏木駅 |
| 主要諸元 | |
| 車体色 | 黒 |
| 専用種別 | メタリルクロライド |
| 化成品分類番号 | 燃毒36 |
| 軌間 | 1,067 mm |
| 全長 | 13,700 mm |
| 全幅 | 2,600 mm |
| 全高 | 3,790 mm |
| タンク材質 | 普通鋼(一般構造用圧延鋼材) |
| 荷重 | 35 t |
| 実容積 | 37.6 m3 |
| 自重 | 18.4 t |
| 換算両数 積車 | 5.5 |
| 換算両数 空車 | 1.8 |
| 台車 | TR225 |
| 車輪径 | 860 mm |
| 軸距 | 1,650 mm |
| 台車中心間距離 | 9,400 mm |
| 最高速度 | 75 km/h |
私有貨車として製作され、日本国有鉄道(国鉄)に車籍編入された。1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を承継された。
概要
編集本形式は1981年(昭和56年)6月15日に1両(タキ11450)のみが日本車輌製造にて製作された。
所有者は、東亞合成化学工業(その後社名は東亞合成に変更)でありその常備駅は、氷見線の伏木駅であった。
本形式の他にメタリルクロライドを専用種別とする形式には、他に例がなく唯一の存在であった。
化成品分類番号は「燃毒36」(燃焼性の物質、毒性の物質、引火性液体、毒性のあるもの)が標記された。
普通鋼(一般構造用圧延鋼材)製のタンク体は内面に浸食防止のためフェノール樹脂コーティングが施工された。キセ(外板)およびドームなしタンク車であり、荷役方式は積込口からの上入れ、空気圧を使用した液出入管からの上出し式である。空気圧管、液出管はステンレス鋼製のS字管を装備した。
車体色は黒色、寸法関係は全長は13,700 mm、全幅は2,600 mm、全高は3,790 mm、軸距は9,400 mm、実容積は37.6 m3、自重は18.4 t、換算両数は積車5.5、空車1.8であり、台車はベッテンドルフ式のTR225であった。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には車籍がJR貨物に承継されたが、2002年(平成14年)6月に廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
編集- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)