小池善吉
日本の歴史家
小池 善吉(こいけ ぜんきち、1915年〈大正4年〉10月27日[1][2] - 2001年〈平成13年〉2月20日[3])は日本の社会学者。群馬大学名誉教授。
生涯
編集群馬県吾妻郡中之条町に生まれる[1][2][4]。1933年(昭和8年)旧制前橋中学校を卒業[2]。旧制新潟高等学校を経て[1][4]、1943年(昭和18年)東京帝国大学文学部社会学科を卒業[1][2]。卒業と同時に兵役につき、1945年(昭和20年)に復員[1]。
郷里に帰ると1946年(昭和21年)吾妻青年同志会を創設[2]。1947年(昭和22年)から群馬青年師範学校に勤務する[1][2]。1949年(昭和24年)に群馬大学学芸学部助教授となり[2]、1967年(昭和42年)には群馬大学教養学部教授に就任[1][2][4]。社会学を担当し、1981年(昭和56年)群馬大学を退官[1][2][4]。群馬大学名誉教授となる[1][2][4]。
1981年(昭和56年)高崎短期大学教授、同大学生部長となり[2]、1983年(昭和58年)には上武大学商学部教授に就任する[2]。のち郷里である群馬県中之条町の中之条町立歴史民俗資料館館長に就任。その他、群馬県史編纂調査委員専門委員、中之条町誌編集委員長など、各自治体誌の編集委員などを歴任[4]。
吾妻地方の山村・農村研究や中之条町の郷土史研究活動に従事。吾妻地方の民俗学的価値の高い行事や風俗、食生活などについて多くの論文を執筆。その研究成果は高く評価されており、群馬県における歴史学の権威として活躍した[要出典]。
おもな著作・論文
編集- 単著
- 群馬の村落構造(1981)小池善吉先生退官記念著書刊行会
- 農村社会論(1982)時潮社
- 中之条町民の日記に見る明治・大正・昭和の歴史 上・下(1988)上毛新聞社
- 山村社会の人と暮らし(1991)近代文芸社
- 近代農村の歴史社会学的研究(1992)時潮社
- 群大紛争記(1993)上毛新聞社
- 明治青年の思想と行動(1994)近代文芸社
- 明治二、三十年代農村青年の思想と文化(1998)上毛新聞社
- 自費出版
- 近世中之条町の社会構造 上・下
- 明治前期の中之条町 上・中・下
- 明治後期の中之条町 上・中・下
- 江戸時代の中之条町
- 大正時代の中之条町
- 昭和時代の中之条町
- 小池家五代記―中之条町政右エ門家の歴史―
- 群馬の地域性・県民性(1983)
- 近代群馬農村の危機的展開(1985)
- 共著
- 社会学―現代・人間・生活―(1986)学陽書房
- 利根川上流地域の開発と産業(1998)日本経済評論社
- 中之条町誌
- 論文
- 明治後期における地方青年の思想と行動I : 群馬県吾妻郡東部地方の青年について 群馬大学教養部紀要第10巻(1976)
- 明治後期における地方青年の思想と行動II : 群馬県吾妻郡東部地方の青年について 群馬大学教養部紀要第11巻(1977)
- 明治〜大正期の地方青年の思想と行動 -地方改良運動における吾妻郡東部の青年会の事例について- 群馬大学教養部紀要第13巻(1979)
- 農村社会運動と村落社会I -大正前期の群馬県報徳社運動村の事例について- 群馬大学教養部紀要第14巻(1980.9)
- 農村社会運動と村落社会II -一九三〇年代前半期群馬県の経済更生運動の事例から- 群馬大学教養部紀要第15巻(1981.9)
- 日露戦争後の群馬県 地方改良運動と報徳社(上) 群馬県史研究10号(1979.9)
- 日露戦争後の群馬県 地方改良運動と報徳社(下) 群馬県史研究12号(1980.9)
- 第一次大戦後の群馬県民力涵養運動(一) 群馬県史研究18号(1983.10)
- 第一次大戦後の群馬県民力涵養運動(二) 群馬県史研究20号(1984.12)
- 明治・大正前期における北毛山村地主の家経済(一) 群馬県史研究31号(1990.3)
- 明治・大正前期における北毛山村地主の家経済(二) 群馬県史研究33号(1991.3)
脚注
編集関連文献
編集- 『群馬文化』267号、群馬県地域文化研究協議会