天使の飼い方・しつけ方
『天使の飼い方・しつけ方』(てんしのかいかた・しつけかた)は、淺沼広太著/羽々キロイラストのライトノベル作品である。 なお、サブタイトルを含む正式タイトルは、『天使の飼い方・しつけ方~本編には一部ファンシーな内容が含まれております~』である。エンジェリックラブコメディスタートと銘打ってあるが、この作品で完結なのか、以下続刊かは不明である。
あらすじ
超マイペースな高校生・神月ひかるの元に、突如天使セラが光臨する。 「天使か……いるところにはいるんだな」と予想外の鈍重なリアクションに困惑する天使セラは・・・ さらに同じ日に悪魔のイデルが現れ、ひかるの魂をもらいに来てしまい・・・
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
登場人物
神月家
- 神月ひかる(かみつきひかる)
- 県立港高校に通う高校2年生。ワイルド系で美形の顔つきをしているのだが、目つきの悪さがたたりクラスでは恐怖の的で、「確実に何人か半殺しにしてる」やら「東京ドームの地下にある裏闘技場の最年少チャンピオン」などのうわさが広まっているが、本人が否定しないために噂が肥大化しつつある。
動物好きで、彼の愛読書は不良と動物をミックスしたような漫画の「伝説のバサラッ!!」である。6歳の頃に事故で記憶をなくしており、それまでは天使のような笑顔の少年だったが、事故の際のトラウマで悪魔の視線を身につけてしまっている。十字架のチョーカーを身に着けており、それを触ることで気分が落ち着くせいか、お風呂に入るときも、寝るときも常に肌身離さず着用している。
Template:SpoilerH 本当は10年前に、あるきっかけが原因で、悪魔のベルフェラジィと出会ってしまい。その際に魂を半分取られ、替わりに悪魔の魔力を注がれており、目にも悪魔の魔力がこめられている。 Template:SpoilerF
- 神月桜(かみつきさくら)
- ひかるの母親で専業主婦。テンションが無駄に高くよく喋る。ひかるに女の子の友達ができることをとても喜んでおり、セラとイデルが住むことになったときも歓迎していた。イデルに名前や出身地を聞いたとき、イデルが答えた「魔界」をアフリカのほうにある国だと勘違いしていた。自宅の庭に家庭菜園を設けており、トマトやピーマンといった野菜を育てている
- 神月流(かみつきりゅう)
- ひかるの父親で船舶関係の仕事についており、家を空けていることのほうが多い。お土産としてメキシコで呪いの石仮面を買ってきたり、エジプトで悪魔の力で備わるとの曰くつきの矢を買ってくるなど、オカルト好きらしい一面が汲み取れる。
- しば(しば)
- 神月家の愛犬で、なぜか自分が破壊神の生まれ変わりだと信じている。彼にとっての散歩は、視察であり、いずれ世界を破壊するための現地調査であるらしい。ひかるのことを第一家来、桜のことは第二家来、セラのことを第三家来だと思っている。また、流とイデルには頭が上がらず、理由は「生きとし生けるものが恐怖する死をどこかで受け入れているから」らしい。玉葱が苦手
天界
- 天音瀬良(あまねせら)
- ひかるのもとにやってきた、元守護天使であり、いずれ最高とうたわれるはずの癒し天使。癒し天使とは思えないほどのハイテンションで即行動派、マイペースで空気が読めていなく、目的のためにはと手段を選ばない性格をしている。天音瀬良は、高等学校に通うための偽名であり、親戚でひかるの家に同居している設定である。また、自分から進んで守護天使から癒し天使へと転職した。
ひかるが動物好きという情報を仕入れ、「あにまる大変身」という動物に変身できるスキルを習得するが、完全に制御ができておらず、猫になりたいと思ったときは、ネコミミ少女になってしまった。その後小指を角にぶつけたりという衝撃で理力が暴走し、猫、犬、文鳥、キリン、フェレットに変身している。他に「初めての犬会話」、「見えざる楯」、「断罪の剣」などのスキルを持っている。洗濯や掃除は難なくこなすが、料理の腕は最悪で、お粥を作る際水の入った鍋にご飯を入れて、消し炭にしたことがある。
Template:SpoilerH 実は10年前、守護天使見習いだった時の研修中にひかると面識があり、たまたま迷い込んだ森で悪魔ベルフェラジィに出会ってしまい、自分のせいでひかるの魂を半分とられ、しかも自分にしか解けない呪いをひかるにかけられたからである。 Template:SpoilerF
- ラーファ(らーふぁ)
- 天界の癒し天使課の課長でセラの上司。もともとは七大天使の候補に上がるほどの能力を持つ有能な天使であったが、自分から辞退し、人材育成に励んでいる。穏やかで優しい笑顔で素敵なお兄さん風だが彼女はいないらしい。黒猫のカヌレを飼っている。お茶と羊羹が好きで、こだわりを持っている。セラの行動を見守りつつ、助言している部下思いの優しい上司であるが、同僚と話すときとは態度が極端に違うらしい。
- ミーくん(みーくん)
- ラーファの同期でライバル。天防省に勤めており、七大天使の一人でもある。本名は不明である。
魔界
- 佐田イデル(さだいでる)
- ひかるのもとに魂を欲してやってきた悪魔である。とても怠惰な性格をしており、おそらく魂をとるという使命を全うできそうにない悪魔らしくない悪魔。寝ながら食事を食べたりするという特技を持つ。肉好き・野菜嫌いで、初めて神月家で食事をしたときは、野菜をきれいに除けたり、すき焼きをしたときは春菊を嫌いといって除けていた。佐田イデルは、高等学校に通うための偽名で、ひかるの父親が海外でお世話になった家の子供という設定である。セラと違って料理はうまいほうで、お粥を作る際は圧力鍋で米から作るという技をやってのけた。また非常に口下手であり、大事なことを言おうとしても他の話題を振られたりすると、そっちの話をしてしまうため、なかなか思ったことを伝えられない。セラやひかるのことを友達だと思っている。
- ベルフェラジィ(べるふぇらじぃ)
- 魔界の七大悪魔の一人であり、魔界の超大物である。イデルの母親。一人称はベルちゃん。怠惰な女王という二つ名があり、とても面倒くさがりである。
Template:SpoilerH 実は10年前にひかると当時は守護天使だったセラと出会い、ひかるの魂を掛けてセラと勝負して勝利し、ひかるの魂を半分もらい、替わりに魔力を彼に与え、セラにしか解けない呪いを掛けた張本人である Template:SpoilerF
- カルマ(かるま)
- ベルフェラジイに仕える悪魔。イデルの護衛と使命を達するために下界にやってくる。イデルの手伝いと称し、様々な不幸をひかるに与えていた。体を粘土細工のように自由自在に変えることができる。
既刊一覧
- 天使の飼い方・しつけ方 本編には一部ファンシーな内容が含まれます ISBN 4-08-630351-4