名鉄バス
名鉄バス株式会社(めいてつばす、Meitetsu Bus Co., Ltd.)とは、2004年5月11日(営業開始は同年10月1日)に名古屋鉄道自動車事業本部から分社化されたバス会社である。本社・本店は名古屋市中村区名駅の名鉄バスターミナルビル内にある。名鉄バスのターミナルとして、名鉄名古屋駅隣接の名鉄バスセンターが有名である。なお、バス部門分社化に際して岐阜営業所(高富)は岐阜乗合自動車(岐阜バス)へ移管された。また、最近ではイオンから各ショッピングセンターへの無料シャトルバスの運行も受託している。

運行系統
昼行高速バス
- 中央道高速バス(名鉄バスセンター-新宿高速バスターミナル)(名古屋-新宿 共同運行:京王バス東)※夜行便あり
- 中央道高速バス(名鉄バスセンター・栄-昼神温泉・飯田 共同運行:信南交通)
- 中央道高速バス(名鉄バスセンター・栄-伊那・駒ヶ根・箕輪 共同運行:信南交通・伊那バス)
- 中央道高速バス(名鉄バスセンター-松本 共同運行:松本電気鉄道)
- 中央道高速バス(名鉄バスセンター-長野 共同運行:川中島バス)
- 中央道高速バス(名鉄バスセンター-新潟万代シティバスセンター 共同運行:新潟交通)
- 北陸道特急バス(名鉄バスセンター・名古屋駅-福井 共同運行:福井鉄道・京福バス・JR東海バス)
- 北陸道特急バス(名鉄バスセンター・名古屋駅-金沢 共同運行:JR東海バス・西日本JRバス・北陸鉄道)
- 東海北陸道高速バス(名鉄バスセンター-富山 共同運行:富山地方鉄道)
- ひだ高山号(名鉄バスセンター・名古屋駅-高山(濃飛バスセンター)・新穂高温泉 共同運行:JR東海バス・濃飛バス)
- 名古屋-徳島線(季節運行)(名鉄バスセンター・栄-東浦・洲本・志知・鳴門・松茂・徳島駅)(共同運行:徳島バス)
- リゾートエクスプレス(季節運行)(名鉄バスセンター・星ヶ丘-河口湖駅・富士急ハイランド・山中湖 共同運行:富士急山梨バス)
- さぬきエクスプレス名古屋(名鉄バスセンター-高松駅・丸亀駅 共同運行:四国高速バス)※夜行便あり
- 名古屋-奈良線(名鉄バスセンター-大和高原山添-大和高原都祁-天理(櫟本)-JR奈良駅-近鉄奈良駅 共同運行:奈良交通)
都市間高速バス
- 名古屋・豊田線(名鉄バスセンター・栄-豊田市・五ヶ丘ニュータウン)
- 名古屋・桃花台線 (名鉄バスセンター・栄-小牧・桃花台ニュータウン。土日は一部明治村まで延長)
- 名古屋・多治見線(名鉄バスセンター・栄-皐ヶ丘・桂ヶ丘 共同運行:東濃鉄道)
- 名古屋・西可児線(名鉄バスセンター・栄-リトルワールド・愛岐ヶ丘口・四季の丘 共同運行:東濃鉄道)
- 名古屋・高針線(名鉄バスセンター・栄-極楽・南高上・愛知学院大学 名鉄バスセンター-極楽・愛知学院大学)
- 関・美濃線(名鉄バスセンター・栄-関・美濃 共同運行:岐阜バス)
- (注)国道23号線経由の名古屋長島温泉線は三重交通の単独運行
夜行高速バス
- さぬきエクスプレス名古屋(名鉄バスセンター-高松駅・丸亀駅 共同運行:四国高速バス)※昼行便あり
- どんたく号(名鉄バスセンター-小倉駅・博多駅・西鉄天神バスセンター 共同運行:西日本鉄道)
- 青葉号(名鉄バスセンター-仙台 共同運行:宮城交通)
- 中央道高速バス(名鉄バスセンター-新宿高速バスターミナル)(名古屋-新宿 共同運行:京王バス東)※昼行便あり
- 中央道高速バス(名鉄バスセンター-新潟万代シティバスセンター 共同運行:新潟交通)
中部国際空港アクセスバス
路線バス
- 名古屋・津島線 (栄・名鉄バスセンター-安松-津島・大坪)
- 基幹バス本地ヶ原線 (名鉄バスセンター・栄-三軒家・藤が丘・長久手車庫・尾張旭向ヶ丘・本地・菱野団地・瀬戸駅前)
- 起線 (名鉄一宮駅前-起)…旧名古屋鉄道 起線
- 岩倉線 (尾張一宮駅前-岩倉駅前)…旧名古屋鉄道 一宮線
- 江南線 (名鉄一宮駅前-江南駅前)
- 光明寺線(名鉄一宮駅前-山郷西・138タワーパーク)
- 宮田線 (名鉄一宮駅前-宮田本郷)
- 川島線 (名鉄一宮駅前-川島)
- 木曽川線(江南駅前-江南団地・川島)
- 春日井・桃花台線(桃花台ニュータウン- 春日井市民病院 - JR春日井駅)
- 刈谷・愛教大線(刈谷駅-刈谷市総合運動公園-富士松駅-愛知教育大学)
など
かつて走っていた高速バス
- 名古屋(名鉄BC)~茅野(諏訪バスと共同運行)
- 名古屋(名鉄BC)~山中グランドホテル(運行開始時は一定期間毎の相互運行、後に北陸鉄道の単独運行)
- 名古屋(名鉄BC)~三次・広島(ファンタジア号、広島電鉄と共同運行)
- 名古屋(名鉄BC)~北九州~大牟田(げんかい号、西日本鉄道と共同運行、途中から大牟田延長)
- 名古屋(名鉄BC)~熊本(不知火号、九州産業交通と共同運行、現在は名古屋観光日急に移管)
- 名古屋(名鉄BC)~佐世保(西海路号、西肥自動車と共同運行、現在は名鉄のみ撤退、路線は存続)
- 名古屋(名鉄BC)~長崎(グラバー号、長崎自動車と共同運行、現在は名古屋観光日急に移管)
- 名古屋(名鉄BC)~大分(ぶんご号、大分バス・大分交通・亀の井バスと共同運行、現在は名鉄のみ撤退、路線は存続)
- 名古屋(名鉄BC)~鹿児島(錦江湾号、鹿児島交通・南国交通・林田産業交通(現林田バスと共同運行)
- 名古屋(名鉄BC)~小牧駅
かつて運行していた空港バス路線
- 名古屋空港~名古屋市内(名古屋駅・栄・小幡駅など)
- 名古屋空港~岡崎
- 名古屋空港~豊田
- 名古屋空港~豊川・豊橋
- 中部国際空港~名古屋駅新幹線口
- 栄・空港線(中部国際空港~栄~小牧・桃花台ニュータウン)※
- ※中部国際空港~栄~名古屋東急ホテル・ヒルトン名古屋間と名鉄バスセンタ~栄~小牧・桃花台ニュータウンに分割。
- ※知多乗合に完全移管
- 四日市・空港線(中部国際空港~近鉄四日市・新正車庫)
- ※三重交通に完全移管
イオンから受託しているシャトルバス路線一覧
営業所・管理所
※営業所・管理所名の後に( )で書かれているのは、バス車体の前輪横に小さく表示される、所属の略号。
名古屋ナンバー
- 名古屋営業所(名) 愛知県愛知郡長久手町大字長湫
- 基幹バスと星ヶ丘・藤が丘発着路線が中心
- 名古屋中央営業所(中) 愛知県名古屋市中村区名駅南
- 高速バスと基幹バス
- 津島営業所(津) 愛知県津島市大坪町
- 名古屋市~津島市の路線
尾張小牧ナンバー
一宮ナンバー
三河ナンバー
- 知立営業所(知) 愛知県知立市上重原町
- 知立市~豊明市の路線が中心
岡崎ナンバー
豊田ナンバー
運行受託
一部の路線は、名鉄グループが運行受託する
(※所属表記は、それぞれ「豊」と「名」。 名鉄西部観光バス・瀬戸支社委託の車両は、 ナンバーが尾張小牧となっているので、 名古屋営業所所属車両と見分けが付く)
旧営業所・管理所
- 蒲郡営業所 愛知県蒲郡市(サンライズバス→三河交通→現・名鉄東部観光バス蒲郡営業所。旧所属略号は「蒲」)
- 加木屋管理所 愛知県東海市加木屋町(現・知多乗合東海管理所 旧所属略号「加」)
- 岐阜営業所 岐阜県山県市東深瀬(現・岐阜バス高富営業所 旧所属略号「岐」)
- 鳴海管理所 愛知県名古屋市緑区鳴海町(当時在籍していた車両全て三河ナンバーがついていた。旧所属略号「知」(開所当時)→「鳴」)
- 三条営業所 愛知県一宮市(旧尾西市)
- 国府宮管理所 愛知県稲沢市
- 犬山管理所 愛知県犬山市
- 足助管理所 愛知県豊田市(旧東加茂郡足助町)
- 安城管理所 愛知県安城市(旧所属略号「安」)
- 瀬戸営業所 愛知県瀬戸市(旧所属略号「瀬」)
- 西尾管理所 愛知県西尾市
- 榎戸管理所 愛知県常滑市(名鉄常滑線の高架工事にともなう代替バス運行の期間中に設けられた。所属略号は、知立営業所の傘下にあり、期間限定の管理所でもあったため「知」のままである)
車両
三菱自動車(現三菱ふそうトラック・バス)の地元であり、名古屋市内に同社のバスを製造する三菱自動車名古屋製作所(現三菱ふそう大江バス工場)があったことに加え、かつては名鉄グループに名古屋三菱ふそう自動車販売(後に資本関係を解消。現三菱ふそうトラック・バス名古屋ふそう)があったことから、原則として三菱ふそう製で、そのうえ車体は大半が名古屋自動車製作所製(路線バスは1996年まで、観光・高速バスは1998年までで、それ以降は三菱ふそうバス製造製)であったが、トヨタ自動車の地元である豊田営業所は、トヨタグループの日野製やトヨタ製に入れ替えを進めている。(入れ替えに伴い、ふそう製の車両は他の営業所へ転出)
路線バス車両の塗装は赤と白を基調とした塗装であり、名鉄グループの鉄道・バス会社の路線バス車両の大多数がこの塗装に準じている。(ただし最近は会社のオリジナルの塗装に塗り替えている会社も存在する。)なお、現在旧名鉄色、基幹バス色、新名鉄バス色、新グループ共通色(前面に岐阜バス塗装、側面が旧名鉄色)の4種類が存在する。
不祥事
分社前の2003年7月に、岡崎営業所でバス運転手の無免許運転隠蔽事件が発覚し国土交通省中部運輸局(愛知運輸支局)から処分を受ける。それは同営業所のバス5台を48日間(240日車)使用停止とし、24点の違反点数が課せられた。さらに2年間、新規バス路線の開設を認めないというもの。そこから2年となれば2005年(平成17年)開港の中部国際空港や同年開催の愛・地球博会場にバス路線を開設することができなくなってしまうが、国土交通省中部運輸局(愛知運輸支局)は「但し、地元自治体などからの要請があれば路線開設を認める」という例外を設けた。実際、空港も万博も名鉄抜きにはバス運行は考えられず、どちらも、現在名鉄バスが運行している。ちなみにこの処分の際同時に「地域独占企業へのペナルティー」としてノンステップバスへの補助金をカットされている。なお、このペナルティは、分社後も継承されている。また、違反点数は3年間累積され、その間に違反がなければその点数は抹消される。
SFカード
高速バス(ただし名古屋高針線、名古屋豊田線、名古屋桃花台線は使用可)、空港特急バス、コミュニティバスを除く各路線において、名鉄バス単独のバスカードの他、トランパス対応カードも利用できる。岐阜バスでも利用可能。ただし、岐阜バスのバスカードは名鉄バスでは利用できない。
なお、担当営業所・管理所ごとのカード裏の印字は、
- 名古屋営業所 MBナコ(名古屋市営バスとの共同運行区間ではMAナコ)
- 名古屋中央営業所 MBチウ(名古屋市営バスとの共同運行区間ではMAチウ)
- 津島営業所 MBツシ(名古屋市営バスとの共同運行区間ではMAツシ)
- 小牧管理所 MBコマ
- 春日井営業所 MBカス
- 一宮営業所 MBイチ
- 知立営業所 MBチリ
- 岡崎営業所 MBオカ
- 豊田営業所 MBトヨ
※実際は、カタカナの部分は半角で印字される。