ハーフライフ (ゲーム)

これはこのページの過去の版です。Myhr (会話 | 投稿記録) による 2007年8月15日 (水) 08:26個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ハーフライフ(Half-LifeHλLF-LIFE)』は1998年11月Valve Softwareが開発しSierraから発売されたFPS(ファーストパーソンシューター)である。日本では通常版がソースネクストから、Game Of The Year Edition以降のバージョンはサイバーフロントから発売されている。

概要

このゲームの大きな特徴は、次々と出てくる敵を撃ち倒すという従来の一般的なFPSのスタイルに、「仲間と協力しながら真相を究明し生き延びる」という"目的"と"謎解きの要素"、"ドラマ性"を加えた事である。また敵・味方のキャラクターが優れたAIを備えていることも、このゲームを際立った存在にした要素のひとつ。例えば、従来型の「ただプレイヤーに向かって攻撃を仕掛けてくる敵」とは違い、HλLF-LIFEの敵は仲間と協力し、役割を分担し、臨機応変に攻撃方法を変え、プレイヤー以外の別勢力とも戦い、場合によっては逃亡さえする。味方も同様、プレイヤーを助ける為に状況に応じて、援護や回復などの適切な行動をとることができる。そのほか、印象的なオープニングやストーリー進行に現されるように、映画的な表現手法を効果的に使用して、よりリアルな臨場感やストーリーへの没入感を増すことにも成功した。これらの革新的な発想と技術がプレイヤーにすばらしい体験をもたらし、これが評価され50以上もの賞を獲得した。また、カウンターストライクなどのハーフライフ用MODが大量にリリースされ、MODによってはそれ目当てにHalf-Lifeを購入するほど通信対戦が盛り上がったものも存在した。その結果、6年以上に及ぶロングセラー製品になった。

2004年11月17日には新規に開発したDirectX 9対応のゲームエンジン"Source"を採用した続編ハーフライフ2が発売され、さらに2006年にその続編としてHλLF-LIFE² Episode one(当初のネーミングは「Aftermath」) が発売され、2007年10月にEpisode Twoが発売予定に。Epispde Threeで完結が予定されている。

ハーフライフは英語で半減期という意味があり、このゲームの名前の由来もここからきている。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


ストーリー

主人公のDr.ゴードン・フリーマンはニューメキシコ州のブラックメサ研究所の研究員に新たに赴任し、最初の仕事である特殊物質の実験に参加。しかし実験が始まると異常が発生。研究所は大爆発し、異次元世界"Xen"からのエイリアンが侵入してしまう。主人公はHEVスーツを着ていたおかげで生き残ることができたが、破壊された研究所の中で侵入したエイリアンと事件の揉み消しのために派遣された大統領直属の海兵隊との三つ巴の戦いをしながら事件の真相解明に挑まなければならなくなった…。

登場人物

ゴードン・フリーマン
このゲームの主人公。マサチューセッツ工科大学大学院卒業の物理学者である。初仕事である特殊物質実験の事故に遭遇し、それによって崩壊し始めたブラックメサから脱出を試みることとなる。
G-MAN
ゲーム中に出てくる謎の人物。常にアタッシュケースを持ったスーツ姿の男。
海兵隊
ブラックメサでの事故の後に研究所に送り込まれた米軍の部隊で、重装備の歩兵およびM1エイブラムスM2ブラッドリー歩兵戦闘車などの地上兵器、V-22などの航空機で構成されている。事故の証拠隠滅とそれに関与したブラックメサ関係者の抹殺がその目的である。派遣後エイリアンからの攻撃で大きな被害を被り、不完全な撤退をすることとなる。ゲームに関する規制の厳しいドイツでは、海兵隊員ではなくロボットとなっている。
サイドストーリーのOpposing Forceでは、海兵隊員であるAdrian Shephard伍長が主人公となる。
研究員
ブラックメサで各種研究をしていたゴードンの同僚たち。災害後は事件の関係者として海兵隊の攻撃対象となってしまう。ゴードンよりも高いアクセス権限を持っているため、ゴードンが開けられない扉も開けることが出来る。また、医学の知識も持ち合わせており、注射器で回復もしてくれる。しかしその殆どが武装をしていないため、敵からの攻撃への対処は出来ない。
警備員
ブラックメサで各セクターの警備を担当している。拳銃を所持しているためゴードンの援護をしてくれる他、研究員同様セキュリティの解除も可能。
拡張パックBlue Shiftでは警備員であるBarney calhornが主人公となる。

登場する武器

カナテコ
最初に手に入る武器。主に障害物を取り除くときに使う。
拳銃(グロック17)
ブラックメサで使用されている9mm口径の拳銃。威力こそ頼りないが高い精度を持っている。
マグナム
.357口径のリボルバー銃。高威力だが弾はとても少ない。
MP5(H&K MP5 HDパック使用時はM4A1)
海兵隊が使用している短機関銃。M203を装着しているため、榴弾を発射することも可能。
ショットガン(SPAS12)
海兵隊やブラックメサの警備員が使用している散弾銃。
セカンダリアタックで2発同時に発射できるため、接近戦において非常に役だつ。弾も豊富に手に入る。
クロスボウ
他のゲームで言うスナイパーライフル的な存在。
発射時に音が出ず、静かに敵を攻撃することが出来るが、着弾までにラグがある。
手榴弾
海兵隊が使用している。発射ボタンを押し続けることで爆発までの時間を調整可能。
トリップマイン
壁や床に設置するとレーザーを発し、何かがそれに触れると爆発する爆弾。
海兵隊がトラップとして使用している。
設置したものに乗ることが出来るので、それを利用してのショートカットも可能。
爆薬
設置後自由なタイミングで爆破できる爆弾。
主に待ち伏せ攻撃に使う。
ガウスガン
ブラックメサで開発されたレーザー銃。
セカンダリでエネルギーを溜めて発射することが可能。強烈な反動が発生するのでハイジャンプも可能。
グルーオンガン
ブラックメサで開発されたエネルギー銃。
前方にとても強力なエネルギーを放射する。その威力は絶大で、殆どの敵を一瞬でバラバラにしてしまう。
ホーネットガン
エイリアン・グラントが使用する虫型エイリアンを発射する銃。
威力は低いが敵を自動で追尾するので、曲がり角などで役立つ。
RPG
海兵隊の重火器。レーザーで誘導できるロケットを発射する。
威力が大きいのでこれを利用しての移動は出来ない。

マルチプレイヤー

ハーフライフには時間制限内にできるだけ多くの敵を倒すゲームモード"Half-Life DeathMatch"が搭載されている。本編中に登場するほぼすべての武器が収録されている。トラップワイヤで敵を引っ掛けたり、開始地点で即死させたりすることができる点でほかのデスマッチゲームとは一味違うゲームになっている。ただし、Half-Life DeathMatchでの通信対戦は少なくカウンターストライクDay of DefeatなどのMODでの対戦が多い。
2007年現在Steamのゲームリストには掲載されていないが、これはHalf-life DeathMatch:SourceやHalf-life2:DeathMatchとは違い、単独作品として作られてるのではなく、Half-lifeのマルチプレーがHL:DMという事である。こういったFPSのマルチプレーと言うと、シングルプレーを多人数でプレーするCOOPモードが主流であったが、Half-life本体では対応しておらず、Sven Co-OpというMODが必要になる(このMOD自体はValve社公認MODとなったためsteamを通してDL可能)。

また、マッチングサービスは2002年にリリースされたバージョン1.1.1.0まではSierra社が運営していたWorld Opponent Networkを使っていたが、2004年7月31日にすべての認証サーバーを停止し、それ以後は2003年10月に正式サービスが始まったValve Softwareのマッチングサービス兼ゲーム配信システムSteamに完全移行した。


パッケージの種類

ハーフライフには6年もの間にいくつかのバージョンのパッケージがリリースされている。

初期版 1998年10月に発売された初期バージョン。バージョン番号は1.0.0.5。日本では英語版日本語マニュアルつきのものがソースネクストから発売されていた。
ゲーム・オブ・ザ・イヤー・エディション 1999年に50以上もの賞を獲得したのを記念して発売された初期版のリプレース。バージョンが1.0.0.9に上がり、チームフォートレス・クラシックが同梱された。2004年11月には廉価版が発売されている。
ミレニアムパック 上記にサイドストーリーのOpposing Forceを加えたパッケージ。海外名はAdrenaline Pack
Generation 3 本編はもちろんのこと、サイドストーリー、カウンターストライクとチームフォートレス・クラシックをひとまとめにしたパッケージ。ヨーロッパ向けに発売された。
Platinum Collection 2nd 上記と同様であるが、北米向きでCD-Keyが4つ入っており、紙のマニュアルがついてくるという違いがある。
Valve's back catalog Steam版Half-Life 2 Silver以上についてくるHalf-Life関連作品のセット。ちなみにHalf-Life 2 SilverにはSource Engineに完全移植したHalf-Life Sourceもついてくる。
Half-Life 1 Steamでの単体DL版、9.95$。
Half-Life:Blue Shift Blue ShiftのSteam単体DL版、9.95$。
Opposing Force Opposing ForceのSteam単体DL版、9.95$。
Half-Life 1 Anthology 本編、Opposing Force、Blue Shift、Team Fortress Classicの4本が入ったDL版、14.95$。
Valve Complete Pack Valve社製のゲームをすべて詰め込んだコンプリート作品集、同内容のHL1とHL:Sが両方入っているという親切心も持ち合わせている(HLエンジンで無いと動かないMODの存在を考慮されている)、79.95$。

推奨動作環境

関連項目

外部リンク