1980年代・1990年代のJRダイヤ改正

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1987年~2000年のJRダイヤ改正(-かいせい)では、1987年(昭和62年)4月1日国鉄分割民営化による JRグループ各社発足から、2000年(平成12年)までの間に実施された各会社線のダイヤ改正について記す。

以前

1988年(昭和63年)

分割民営化当初は、各社の運行体制の確立と経営の安定性を確認する目的からダイヤ改正は行われなかったが、3月13日青函トンネルが、4月10日瀬戸大橋が開業したことによってJRグループ7社のレールが結ばれた事から、JR発足後初のダイヤ改正が行われた。これは日本列島が全て鉄路で結ばれた事を表し、「一本列島」というキャッチコピーがJRによって作られたほどであった。また、この他の各社でもダイヤ改正が実施された。詳しくは一本列島を参照。

1989年(平成元年)

3月11日

平成時代初のダイヤ改正が実施された。新幹線関係では、東海道・山陽新幹線で100系「グランドひかり」が運転を開始した。東京〜新大阪間の「こだま」が順次16両編成に増強された。

在来線特急関係では、JR東日本で新たに製造された651系電車を使用して、常磐線特急列車スーパーひたち」の運転が開始された。JR東海では新製のキハ85系気動車を特急「ひだ」に導入開始し、大幅なスピードアップを図っている。またJR西日本では「スーパー雷鳥」・「エーデル鳥取」、JR九州では「ゆふいんの森」といった特急列車が、国鉄時代の電車気動車を改造する事によって新設されている。なお、「スーパーひたち」・「スーパー雷鳥」は最高速度が130km/hであり、在来線では「ヨンサントオ」(1968年10月1日ダイヤ改正)以来更新されることの無かった、最高速度120km/hを20年半ぶりに塗り替える事になった。九州ではこのほか特急「かもめ」に783系電車が導入された。

普通列車関係では京阪神地区で東海道本線関西本線快速列車221系電車が導入され、東海道本線(京阪神地区)の新快速は運転区間が米原駅まで延長された。中京地区では東海道線の蒲郡〜大垣間で新快速が登場し、後の都市型ダイヤ展開のベースとなった。また関西本線では213系が導入され、165系の置き換えを行った。首都圏の東海道線ではラッシュ時に横浜駅川崎駅通過の通勤快速が新設されるなど、首都圏では中距離電車の快速電車が大幅に増えた。九州では811系電車が導入され、鹿児島本線(小倉〜博多〜大牟田)の快速列車が増発された。

7月9日

東海の名古屋地区を中心に大幅なダイヤ改正が行われる。金山総合駅が開業し、東海道線・中央本線の快速列車・普通列車が全列車停車するようになった。前回のダイヤ改正で登場した新快速の運転区間が大垣~豊橋間の運転に拡大され、311系電車の導入で大幅なスピードアップを図った。また米原駅・浜松駅への直通列車も増発された。

この時のダイヤ改正は金山総合駅の関係もあってライバル会社の名鉄でも大規模なダイヤ改正が行われた。またこの年に名古屋市で開催された『世界デザイン博覧会』を見据えたものでもあった。

7月22日

西日本が再びダイヤ改正を行い、「スーパーくろしお」が381系電車の改造車を使用して新設されている。同時に天王寺駅構内に関西本線阪和線の連絡線が新設され、「くろしお」号の一部列車が梅田貨物線に乗り入れ新大阪、京都発着となった。

1990年(平成2年)

3月10日

東日本・東海・九州がダイヤ改正を実施。

JR東日本
上越新幹線あさひ」のうち一部の下り列車が連続する下り勾配を利用して275 km/h 運転を開始した(275 km/h は自動列車制御装置 (ATC) による制動を作動させる速度であり、実際には東海道・山陽新幹線における270 km/h 運転と同等)。これは1997年(平成9年)に500系のぞみが登場するまで日本記録であった。
在来線では速達タイプの「ひたち」が651系電車に、急行「陸中」全列車がキハ110系気動車に置き換えられた。
首都圏地区では京葉線が全線開業し、同線に快速電車が新設された。またラッシュ時には外房線内房線への直通列車が新設された。
JR東海
高山本線の優等列車を中心としたダイヤ改正を実施。急行「のりくら」全列車を特急「ひだ」に格上げし、「ひだ」の全列車がキハ85系気動車に置き換えられた。
JR九州

783系電車が増備され、速達タイプの「有明」に使用される車両が本形式に統一されたほか、新たに日豊本線の「にちりん」で運用開始、「有明」「かもめ」を含め本形式を使用する列車名に「ハイパー」を冠するようになった。

9月1日

JR北海道がダイヤ改正を行い、新造の785系電車を使用した特急「スーパーホワイトアロー」「とかち」が新設された。

11月21日

JR四国予讃線伊予北条駅伊予市駅間電化に伴うダイヤ改正が行われ、特急「しおかぜ」「南風」などに振り子式車両2000系気動車が導入された。

1991年(平成3年)

3月16日

JRグループ全体でのダイヤ改正が実施された。

JR東日本
東北新幹線上越新幹線で、両線の東京駅乗り入れを前提としたダイヤ改正。これに伴い列車本数の調整も行われた。同年6月20日には東京乗り入れが実現し、東海道新幹線などとの乗り継ぎの便が大幅に改善された。さらに、3日後の成田エクスプレス運転開始に備え、線路容量の都合により東京駅~蘇我駅間で一部の房総特急列車(内房線外房線)が総武本線経由から京葉線経由に変更された。
JR東海
小田急電鉄との直通運転を行っていた急行列車「あさぎり」を特急列車に格上げし、車両を新製の371系電車小田急20000形電車「RSE」に車両を置き換え。運転区間も御殿場駅沼津駅が延長された。
JR九州
筑豊地区にキハ200系気動車が導入され、筑豊本線・篠栗線で快速列車が新設された。吉塚駅博多駅間において鹿児島本線と篠栗線を別線化し、一部に残っていた篠栗線の吉塚駅発着列車をすべて博多駅発着に変更した。

3月19日

JR東日本成田線成田駅成田空港駅間開通。成田新幹線の建設中止によって空き地となっていた新東京国際空港地下の成田空港駅にJRおよび京成電鉄の路線を通し、都心と成田空港を直結する空港連絡鉄道が完成した。これにより新造された253系電車を使った空港連絡の特急列車として、「成田エクスプレス」が運転を開始した。

1992年(平成4年)

3月14日

各社でダイヤ改正が行われた。東海道・山陽新幹線では夕方混雑時における「ひかり」の増発が行われたが、それ以上に東海道新幹線の東京駅~新大阪駅間で新造の300系を使って朝夕に「のぞみ」が運転開始されたことが特筆される。「のぞみ」は最高時速270km/hで運転され、同区間の所要時間は「ひかり」の最短2時間52分(一部2時間49分)を大幅に短縮し、2時間30分で結んだ。また、朝の下り列車は名古屋駅京都駅を通過するダイヤを組んだ(中京圏では名古屋飛ばしと揶揄された)ことも話題になった。

また特急「南紀」にキハ85系が投入され、日本における非電化区間の特急列車の基礎を築いた車両であるキハ80系気動車の定期運用が消滅した。

7月1日

JR北海道、東日本でダイヤ改正。

JR北海道
新千歳空港駅開業に伴うダイヤ改正。それまで札幌駅~千歳空港駅(現在の南千歳駅)・苫小牧駅などで運行されていた快速列車「空港ライナー」を新千歳空港駅発着に変更し「エアポート」とするなどの改正が行われた。
JR東日本
日本初のミニ新幹線新在直通運転新幹線と在来線の直通運転)として山形新幹線福島駅山形駅が開業し、新幹線直行特急(ミニ新幹線)「つばさ」が14往復設定された。

7月15日

九州で改正が行われた。鹿児島本線を走る特急列車「有明」の内、西鹿児島駅(現、鹿児島中央駅)発着の列車を新たに製造された787系電車などを使って別の愛称の列車とすることとなり、特急「つばめ」が誕生した。「つばめ」の愛称は1930年(昭和5年)10月1日超特急と称されて運転を開始した東海道本線の特急列車に使われて以来、戦前戦後を通じて長らく日本を代表する列車のに用いられたが、山陽新幹線が全通した1975年(昭和50年)3月10日以来、「この愛称に見合うだけの風格を持った列車がない」という理由で採用されていなかった。そのためJR九州では、この「つばめ」を自社の威信をかけて育てる方針が立てられるようになった。また、急行「火の山」を特急「あそ」に、急行「由布」を特急「ゆふ」に格上げし、JR四国から購入したキハ185系気動車に置き換えた。

1993年(平成5年)

3月18日

全国でダイヤ改正を実施。「のぞみ」が運転区間を山陽新幹線の博多駅まで延長するとともにダイヤパターンに組み込まれ、毎時1本の設定がされることとなる。また、予讃線伊予市以東の電化完成と8000系電車新製により、四国初の電車特急となる「しおかぜ」・「いしづち」が宇和島駅直通列車以外は電車化され、四国からキハ181系気動車の定期運用が消滅した。九州では日豊本線に787系電車を導入、「にちりんシーガイア」として運行を開始した。

また客車急行として残っていた夜行列車の一部が特急に格上げされ、北海道では急行「まりも」が特急「おおぞら」に、九州では急行「かいもん」「日南」が特急「ドリームつばめ」「ドリームにちりん」に再編された。また東京と九州・山陰地方とを結ぶ寝台特急列車に連結されていた食堂車は営業を休止した。東海・西日本では普通列車が全面禁煙となった。

12月1日

東日本のみダイヤ改正実施。高速バスの進出などで利用客の減少していた寝台・夜行列車が大幅に削減され、常磐線経由の特急「ゆうづる」、羽越本線経由の特急「出羽」、さらに急行「八甲田」・「津軽」などといった、かつて同地域への輸送を支えてきた列車が過去帳入り、ないしは臨時列車に格下げされた。これらを含め、この改正で多くの急行列車が廃止された。また上野駅から黒磯駅以北へ直通する唯一の昼行特急となっていた「あいづ」も廃止され、郡山駅発着の新幹線接続列車「ビバあいづ」とされた。中央本線では、振り子式車両E351系電車使用の特急「スーパーあずさ」が設定され、大幅なスピードアップが図られた。一方で新宿から大月以遠に直通する普通列車が全廃された。

1994年(平成6年)

3月1日

北海道・九州でダイヤ改正。北海道では振り子式を採用して開発されたキハ281系気動車札幌駅函館駅間の特急「スーパー北斗」に充当され、この区間の所要時間が大幅に短縮された。九州では日豊本線延岡駅宮崎駅間で高速化実施、及び「かもめ」の一部に787系電車が、大村線にキハ200系気動車が投入された。

7月1日

九州でダイヤ改正。「つばめ」の787系電車による運用が増え、「有明」が783系電車に統一。「有明」は5両編成化も行われたため、ディーゼル機関車牽引による豊肥本線乗り入れ(同線区間は普通列車)が終了。

7月15日

東日本で改正。新幹線の輸送力増強のため開発したE1系電車Max」が東北・上越新幹線で営業運転を始めた。

9月4日

関西国際空港開港を目前に控えた6月15日、JR西日本関西空港線南海電鉄空港線が同空港への暫定乗り入れを果たし、正式開業日となる開港日の9月4日からは西日本が特急「はるか」、南海が特急「ラピート」の運転を開始した。湊町駅はJR難波駅に改称。またアーバンネットワークの多くの路線では土曜日が休日ダイヤに移行した。但し一部区間で南海空港線と線路を共有する関係から、阪和線・大和路線・大阪環状線は土休日ダイヤに移行せず。

12月3日

東日本でE351系電車が「スーパーあずさ」として運転を開始し、また上郡駅智頭駅を結ぶ第三セクター鉄道智頭急行智頭線が開通したことから、同社と西日本により新大阪駅~鳥取駅倉吉駅間に「スーパーはくと」・「はくと」が新設されている。また、利用不振が続いていた九州寝台特急「みずほ」と「あさかぜ」1往復がこのとき臨時列車に格下げされた(後に廃止)。四国では普通列車が全面禁煙となった。

1995年(平成7年)

4月20日

この年1月17日阪神・淡路大震災兵庫県南部地震)が発生、西日本などが予定していたダイヤ改正は復旧作業などのため4月20日に延期された。

改めて実施されたダイヤ改正では、北陸本線に新造の681系電車を使用した「スーパー雷鳥(サンダーバード)」が新設され、九州の日豊本線でも883系電車を使用して「ソニックにちりん」が誕生した。また、西鹿児島駅発着の「にちりん」が消滅し、宮崎駅~西鹿児島駅間に特急「きりしま」が新設された。

10月1日

身延線の急行「富士川」が373系電車を使用した特急「ふじかわ」に格上げされた。これにより同線のダイヤが一部変更された。

12月1日

東北新幹線宇都宮駅以南の利用率増加が著しかったことから、東京駅~那須塩原駅間を各駅停車で走る「なすの」が登場した。在来線の「新特急なすの」は「新特急ホームタウンとちぎ」に愛称を変更した。

1996年(平成8年)

3月16日

主に首都圏以西の各地でダイヤ改正を実施。

JR東日本
八高線八王子駅高麗川駅間が電化され、川越線青梅線中央快速線との直通運転が開始された。また埼京線も恵比寿駅まで延伸された。鶴見線大川支線は武蔵白石駅の専用ホームが撤去され、鶴見駅から直通する運転形態に変更。これによりJRで唯一残っていた17m級旧形国電のクモハ12形の定期運転が終了した。
JR東海
165系電車を使用して東京駅~静岡駅間を運行していた急行東海」が373系電車を使用した特急に格上げされた。また共通の車両を使用して東京駅~大垣駅間に運行されていた夜行普通列車も373系に置き換えられ、一部区間を除き全車指定席の快速列車ムーンライトながら」となった。また飯田線でも急行「伊那路」が373系電車使用の特急に格上げされた。
JR西日本
山陰本線園部駅福知山駅北近畿タンゴ鉄道宮福線の電化が完成したことから、従来の気動車特急「あさしお」および気動車急行「丹後」・「みやづ」は廃止され、代わって京都駅発着の電車特急「きのさき」・「はしだて」・「たんば」と新大阪駅発着の電車特急「文殊」が新設された。
JR九州
883系電車の増投入と共に車両運用が整理された。「つばめ」「にちりん」から783系電車が、「かもめ」から787系電車が撤退、「つばめ」が787系電車に統一、捻出された783系電車が「かもめ」に回った。

3月30日

この日より秋田新幹線工事のため田沢湖線が1年間運休になり、北上線経由の代替特急列車「秋田リレー」11往復半がキハ110系気動車の特急仕様車両により運転を開始している。

7月18日

九州でダイヤ改正。宮崎空港線が開通、「にちりん」の一部列車も同線に乗り入れを開始した。また、下り「ドリームつばめ」の博多駅発車が日付変更後となり、最終「のぞみ」との接続が図られた。

7月25日

東海でダイヤ改正。特急「しなの」に使われる車両が381系電車から新たに造られた383系電車に置き換えられ、スピードアップが図られた。またこれ以降、東海が自社設計した新形車両による特急列車には“ワイドビュー”が冠されるようになった。

10月4日

西日本のアーバンネットワークの一部地域でダイヤ改正。1994年9月のダイヤ改正で見送られていた阪和線大阪環状線大和路線の土曜日のダイヤが土休日ダイヤへ移行した。

12月1日

東日本の東京圏を中心にダイヤ改正。各線の土曜日ダイヤが撤廃され、土休日ダイヤへ移行された。中央快速線では快速運転時間帯を大幅に拡大し、武蔵野線では全列車8連に統一された。

1997年(平成9年)

3月8日

JR東西線が開業し、JR東西線を介してJR神戸線JR宝塚線から学研都市線への直通運転を開始。また尼崎駅にJR神戸線の新快速快速列車が全列車停車となり、通勤時間帯の利用率が低い関空特急『はるか』が日根野駅停車となるなど、大規模なダイヤ改正が行われる。同時に学研都市線の旧型自動改札機を更新し、アーバンネットワーク各線への自動改札の導入が始まった。

3月22日

各社でダイヤ改正実施。新幹線関係では、東日本で2番目のミニ新幹線として秋田新幹線が開業し、東京駅~秋田駅間に「こまち」13往復(他、仙台駅発着が1往復)が設定され、「秋田リレー」は使命を終えた。西日本では、山陽新幹線「のぞみ」に新たに500系電車が投入された。同車両による「のぞみ」は最高速度が300km/hで、現在でも日本の営業列車の最高速度記録を持つ。

在来線特急関係では、北海道で振子式自己操舵台車を採用して開発されたキハ283系気動車札幌駅釧路駅間の特急「スーパーおおぞら」に投入され、軌道設備の改良もあり大幅に高速化された。東日本・西日本では、第三セクター鉄道の北越急行ほくほく線が開業し、東京と北陸地方とを結ぶ最短ルートとなったため、上越新幹線に接続して越後湯沢駅金沢駅間を中心に運転する特急「はくたか」が10往復新設された。これにより長岡駅接続の「かがやき」は使命を終えて廃止された。九州では博多駅~大分駅間の小倉経由特急の愛称が「ソニック」に統一。

またこの改正と共に東日本の普通列車が全面禁煙となった。

9月1日

尼崎駅構内の改良工事が完成、JR神戸線(緩行線)からJR宝塚線への直通運転が可能となり、高槻・京都~新三田間の普通列車が終日走るようになった。また、福知山線を走る特急列車や急行「だいせん」が尼崎駅に停車するようになった。またJR神戸線では早朝・深夜の新快速が増発された。京都駅新ビルの全面完成に伴いJR京都線では昼間時間帯に京都~高槻間の普通列車が増発された。

10月1日

北陸新幹線高崎駅長野駅間が「長野新幹線」(後に長野新幹線に改称)として開業し、「あさま」が東京駅~長野駅間を最速1時間19分(在来線特急のおよそ半分)で結ぶようになった。同時に信越本線碓氷峠を挟む横川駅軽井沢駅間は運転費用や需要の問題から廃止され、軽井沢駅~篠ノ井駅間は第三セクター鉄道の「しなの鉄道」に転換された。また東北新幹線・上越新幹線の愛称をそれまでの速度別から目的地別に分けることになり、「とき」・「あおば」の愛称が「あさひ」・「やまびこ」に統合されて消滅し、上越新幹線の越後湯沢駅(ただし、冬季期間はガーラ湯沢駅)以南のみを走る列車の愛称として「たにがわ」が登場した。

在来線では、長野駅~直江津駅間にそれまでの「あさま」の代替列車として、普通列車快速列車の「信越リレー妙高」(後に「妙高」と改称)が設定され、長野駅新潟駅間に設定されていた急行列車「赤倉」が、特急列車「みのり」に統合されている。また常磐線ではE653系を大量導入し上野駅~水戸・勝田間の特急「フレッシュひたち」が登場し、同時に485系を置き換えている。

11月29日

西日本方面でダイヤ改正。東海道・山陽新幹線では、500系電車の東京駅乗り入れが開始された。また、「ひかり」に300系電車を投入し速達化を図った。在来線では、東京~九州間の寝台特急の運転区間が短縮され、「はやぶさ」の運転区間が東京駅~熊本駅間に、同じく「富士」の運転区間が東京駅~大分駅間になった。

1998年(平成10年)

7月10日

東海と西日本が共同開発した寝台電車の285系電車が特急「出雲」1往復と「瀬戸」に投入され、同車両の愛称が“サンライズエクスプレス”であったことからそれぞれ列車愛称も「サンライズ出雲」・「サンライズ瀬戸」に改められた。「サンライズ出雲」は運転区間の関係で従来の山陰本線経由から伯備線経由に改められた。なお、従来の客車列車「出雲」1往復は東京~出雲市間に運転区間を短縮した。

12月8日

赤羽駅付近の連続立体交差事業が終了し、東北貨物線(現在湘南新宿ラインの走る線)が複線になったことから、宇都宮線高崎線でダイヤ改正が行われる。両線とも、朝上り池袋行1本が増発され、増発された列車は、池袋で同一ホームで新宿行に連絡できるダイヤとなった。また、これに伴い、成田エクスプレスも成田空港行3本が大宮始発に延長された(大宮行は2本)。

1999年(平成11年)

3月13日

各地でダイヤ改正。東海道・山陽新幹線では700系電車が運行を開始した。

在来線関係では、四国で徳島線の急行「よしの川」が特急「剣山」に統合され、JR四国では旅客6社で初めて管内の急行列車が全廃された。また、「マリンライナー」の15時以降の高松行きが全列車妹尾駅に停車するようになった。

九州では佐世保駅長崎駅間に日本初の人名を由来にした特急列車「シーボルト」が新設。また、博多駅~熊本駅間で「有明」が大増発、日中の特急が20分おきの運転とされた。

5月10日

阪和線で白紙ダイヤ改正を行い、大阪環状線直通の紀州路快速が新設、日根野で関空快速と分割併合を行うようになった。またJR神戸線・JR京都線・琵琶湖線の新快速が朝ラッシュ時のみ最高速度を130km/hに向上させた。

7月16日

上野駅札幌駅間で寝台特急「カシオペア」が運転を開始した。

10月1日

九州でダイヤ改正。豊肥本線熊本駅~肥後大津駅間電化に伴い同区間へ特急「有明」乗り入れ。熊本・大分地区でワンマン運転及び815系電車運行が開始。

10月2日

東海・西日本でダイヤ改正。東海道・山陽新幹線では東京駅~博多駅間の300系「のぞみ」が700系に置き換え完了。在来線では舞鶴線電化に伴い京都駅~東舞鶴駅間に特急「まいづる」が新設され、気動車急行「わかさ」が廃止された。また特急列車も大幅に改編され、「タンゴエクスプローラー」が新大阪駅発着に、「タンゴディスカバリー」は京都駅発着となり、同時に「北近畿」との併結は解消された。

12月4日

山形新幹線が新庄駅まで延伸された。その一方で九州寝台特急の削減は続き、「さくら」は佐世保駅発着編成が廃止され、「はやぶさ」と東京駅~鳥栖駅間を併結運行となった。

東海では、大阪~飛騨古川間の急行「たかやま」が特急「ひだ」に格上げ、名古屋近郊では313系電車の投入およびキハ75形気動車の増備により、名古屋地区在来線の白紙改正が行われた。東海道本線では快速のスピードアップが行われ、特別快速新設とともに武豊線直通の快速列車が増発された。また快速列車が西岐阜駅穂積駅の追加停車となり、普通列車は原則として岐阜駅で折り返しとなった。また同時に大垣駅~米原駅間でも増発される。中央本線では有料指定制快速「セントラルライナー」が運転を開始している。 新型車両の大量導入でJR東海の地方線区ではワンマン運転区間が大幅に増えた(名古屋地区では武豊線関西本線中央本線の中津川以北など)。

2000年(平成12年)

3月11日

各地でダイヤ改正。新幹線では、山陽新幹線で、従来の700系から仕様を若干変更した700系7000番台により、「ひかり」をてこ入れする目的で「ひかりレールスター」が運転を開始。

在来線特急関係では、北海道で宗谷本線キハ400系・480系による札幌駅~稚内駅間の急行「宗谷」・「サロベツ」・「利尻」をキハ183系と新たに開発されたキハ261系を使用して特急に格上げし、「スーパー宗谷」・「サロベツ」・「利尻」として運転を開始した。宗谷本線新旭川駅以北では初の特急列車である。これに伴い旭川駅稚内駅間の急行「礼文」は廃止、北海道から昼行急行が姿を消した。

東日本では新造のE751系電車により、特急「スーパーはつかり」が運転を開始した。また関西発着の寝台特急も整理される事になり、「彗星」と「あかつき」が京都駅~門司駅間の併結運転とされ、「あかつき」の佐世保駅発着編成も消滅した。

九州では885系電車が運転開始、主に「かもめ」で使用され、長崎本線・佐世保線の特急から485系を淘汰した。一方「にちりん」が削減され、延岡~南宮崎、宮崎空港間で「ひゅうが」が運転を開始した。また、博多駅~門司港駅間の通勤特急に「きらめき」の愛称が与えられた。肥薩線吉都線えびの高原線)経由で運行されていた急行「えびの」はこのとき廃止された。

普通列車関係では、アーバンネットワークで新快速が全列車223系に統一され、130km/h運転を終日に拡大した。捻出された221系は阪和線、JR宝塚線に転出され、快速列車の速達化を図った。また紀勢本線(きのくに線)の南紀夜行(当時の運転区間は新大阪→紀伊田辺)の不定期での新宮延長が廃止となった。また西日本管内から165系、167系が運用から撤退している。

9月23日

山陰本線を中心にJR西日本でダイヤ改正。山陰本線に円町駅が開業したほか、朝の上りと日中の上下線に快速が新設された。また、普通列車の増発もなされた。

10月1日

東海道新幹線でダイヤ改正が行われた。「のぞみ」が新横浜駅に増停車(16→32本/日)し、東京を発着する山陽新幹線直通の「のぞみ」が下り岡山行きの1本を除き全て新横浜に停車することになった。また、早朝に「のぞみ」1往復(41・42号)を増発したほか、「のぞみ」に700系を増投入し、前述の41・42号を除く全ての「のぞみ」を700系と500系に統一した。

以降

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