使徒 (新世紀エヴァンゲリオン)
使徒(しと)は、テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する、作品中で人類に敵対する存在。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
使徒
使徒(シト、Angel)とは、NERV(ネルフ)本部のある第3新東京市に襲来する、謎の生命体の呼称である。個々の使徒の名前は、死海文書からつけられているらしい。他の使徒と連携することはなく、必ず単体で襲来する。なお、作品製作上の各使徒の名前の由来は、偽典のエノク書の天使名に由来する。漫画版では連載進行上の都合からかサンダルフォン、マトリエル、イロウル、レリエルの存在が抹消されており、アニメ版の使徒の数が全17体(リリンを除く)なのに対し全13体となっている。また、2007年9月1日に公開された新劇場版では、ナンバリングがサキエル以降ひとつずれており(今分かっている段階では、ラミエルまで。第3使徒はタブリスではないかとも考えられるが不明)、第5使徒を倒した時点でゲンドウが「あと8体」と言っている事からこちらも全13体であると思われる。
使徒の襲来目的は、第3新東京市地下の空洞内にあるNERV本部に幽閉される第1使徒アダム(実際はリリスであったが。)と融合し、サードインパクトを引き起こすことによって、人類の滅亡を図ることであるとされる。使徒は生命の実(S2機関)を、人間は知恵の実(限りある命の代わりに知能)を得ており、両者は対極の立場である
起源
使徒に関する設定は制作の経緯から何度か変更されたため、新旧設定が錯綜している。例えば、下記にある「第1始祖民族」の設定は、企画書段階で存在した設定であったがアニメ内では一切触れられておらず、2003年に発売されたゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』で、アニメの内容に適合させて現れたものである。
使徒は第1始祖民族が造りあげた「月」をその起源としている。月は宇宙から飛来し、偶然なのか意図的なのかは不明だが、地球には2つの月が落下した。通称「白き月」にあった始祖アダムが第3~16の使徒を産み出した(第17使徒は人為的に造られた使徒である)。一方、通称「黒き月」にあった始祖リリスは原始生命を生み出し、その進化の先に第18使徒、つまり人類がいる。それぞれの月は地下の大空洞(ジオフロント)として知られているが、実際にはそこから発生した生命の魂が帰り再生を待つ場所、「ガフの部屋」と呼ばれる。
本来は白き月のアダムから生まれた使徒が地球を支配する生命体となる予定だった。しかし何らかの理由により、アダムは活動を停止し、黒き月のリリスが産み出した生命が地球を支配することとなった。その進化の果てに生まれた人類は寿命が限られた代わりに高い知能を持つ。人間を、互いを肉体的・精神的に傷付け合う出来そこないの群体と規定しこれを人工的に進化させようとしたのが、ゼーレによる人類補完計画の目的である。
特徴
様々な姿や能力を持つが、構成素材の差こそあるものの信号の配置と座標の99.89%までは、人類の遺伝子と共通である[1]。由来は、人間の個人の遺伝子の差から。
コアと呼ばれる赤い光球を持ち、それを破壊されることで活動を停止する(コアは自我境界という説もある)。S2機関(スーパーソレノイド・エンジン)と呼ばれる永久機関を体内に持つ(コアとは別のものである)。A.T.フィールド(Absolute Terror Field)と呼ばれる、不可視の防壁(干渉等により可視となることもある)を周囲に展開し、通常兵器ではそれを突破することができない。そのため、同種の防壁を展開することで、相手のA・Tフィールドを侵食・中和できるエヴァンゲリオンのみが、人類の保有する唯一の対抗手段である。
波長パターン
独自の波長パターン(Blood Type)を持ち、青(blue)であれば使徒と判定される。使徒でない場合はオレンジであるが、具体的にどう違うのかは劇中では語られなかった。劇場版にはレッドも存在する。(生物ではなくA.T.フィールドのパターン)また、パターンが青とオレンジの間を遷移する、または自在に変換できる使徒も存在する。なお、初号機に取り込まれた碇シンジのサルベージ中にセピアが確認されたことがある。
「パターン青」の由来は、昭和53年(1978年)公開の東宝映画『ブルークリスマス BLOOD TYPE:BLUE』からであると公式にはアナウンスされている。または設定集によると、機動警察パトレイバーのアニメOP「コンディション・グリーン~緊急発進~」(Vo.笠原弘子)からとも言われている。
第1使徒 アダム(ADAM)
この使徒との接触がセカンドインパクトを引き起こしたとされ、ゼーレの推進する「人類補完計画」の要である。名前の由来は、最初の人間(男性)であるとされる『アダム』から。
第3使徒サキエルから第16使徒アルミサエルまでの使徒を生み出した「生命の起源」の1つ。また、エヴァンゲリオン初号機を除く全てのエヴァンゲリオンの元となっている(零号機に関しては異説あり)。南極の「白き月」内部で発見された。これを卵に還元しようとする作業の途中に覚醒し暴走、セカンドインパクトが発生。バラバラの肉片と化したがその後、その肉体は胎児状にまで復元され、最終的には碇ゲンドウの右の掌に埋め込まれた。この描写はビデオフォーマット版の第弐拾四話と劇場版に存在する。漫画版にはSTAGE.71にゲンドウがアダムを喰う描写がある。また、魂は別に人型の肉体を与えられ、第17使徒タブリス=渚カヲルとして存在している。
第2使徒 リリス(LILITH)
第2使徒については正式のアナウンスがなく、ファンの間では、第18使徒リリンの母たるリリスをここに擬す解釈が多数派であった。その後バンダイから発売されたカードダスや、PS2のゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』で第2使徒がリリスと明言された。これに続き、ガイナックスから使徒を擬人化したキットシリーズ『使徒XX』において「A-02 LILITH≒XX」がリリースされ、さらにエヴァンゲリオン・クロニクルでもこの事実が明記された。名前の由来は、アダムの最初の妻であるとされる『リリス』から。
エヴァンゲリオン世界の地球において、人類を含むその後の全ての地球上の生物の始祖である原始生命を生み出した「知恵の起源」の1つ。特務機関NERV本部の地下深く、ターミナルドグマに磔にされている。エヴァンゲリオン初号機はEVAのうち唯一リリスから生み出されたものである(零号機もそうであるという説もある)。リリスの魂は、魂の宿ることがなかった綾波レイの肉体に移されている。(ターミナルドグマにある「リリス」は囮のようなものだったとし、レイ自体が本来のリリスだとする説もある。)
リリスの顔には7つ目の面がはりつけられているが、これは「ヨハネ黙示録」第5章6節の目が7つ有る羊を描いた、スペインのサン・クレメンテ聖堂(現在はバルセロナのカタルニア美術館所蔵)の12世紀のフレスコ画から借用したものと思われる。これは、ゼーレのマークにもなっている。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版では、七つの目の仮面に代わって、サキエルの顔と同じデザインの仮面を被せられている。胸には既にロンギヌスの槍が刺された上、小さな釘が複数打ち込まれている。また、はっきりと「第2使徒」と明言された上、ミサトらネルフ職員にとっても「リリスに使徒を接触させてはならない」ということが認識されている。
第3使徒 サキエル(SACHIEL)
第壱話、第弐話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「水」を司る天使・木曜日の守護天使・水の天使から。
セカンドインパクト以来、15年ぶりに出現した使徒。国連軍の攻撃に対しまばたきをするなど愛嬌がある。最初は近接戦闘のみを行っていたが、国連軍のミサイル攻撃から、長距離攻撃も覚えた。N2地雷によってダメージを受けた際に2つ目の顔を出現させている。EVA初号機の初陣となった戦闘では、初号機の右目を光の槍の様な物で貫き、初号機を活動停止に追い込んだ。が、最終的には再起動して暴走した初号機の手によってATフィールドを引きちぎられた上コアに亀裂を入れられたため、身体を球状に丸めて初号機を巻き込み自爆したものの、初号機の殲滅は果たせなかった。本アニメの企画書第2版によれば、本来は第八話で、国連艦隊に護衛された弐号機と戦うためにデザインされた使徒であり、それが最終的には第壱話へ転用された。 新劇場版においては第4使徒として登場。
サキエルの顔はサキエル自身がアニメで初めて登場した使徒ということもあってか、使徒全体ののシンボル的に扱われ、Tシャツなどのグッズも製作・販売された。
サキエル、シャムシエル、ゼルエルのデザインは漫画家のあさりよしとおによる。
『スーパーロボット大戦α』ではジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日の十傑集・衝撃のアルベルトと闘っている。
第4使徒 シャムシエル(SHAMSEL)
第参話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「昼」を司る天使・エデンの園の天使の王子『シャムシエル』から。
筒状の身体に、鞭状の腕部を持つ使徒。イカに近い形をしており、海から出現した。出撃したEVA初号機によってコアを破壊され、活動を停止。コア以外はほぼ無傷で回収され、NERVによって使徒のサンプルとなる。デザインモデルはオカルト方面では有名な「3mの宇宙人」だと思われ、デザインを手がけたあさりよしとおは「こいつは食べたらカニの味がするに違いない」と言っている。
新劇場版においては第5使徒として登場。 新劇場版では活動を停止する際に爆発、消滅している。
第5使徒 ラミエル(RAMIEL)
第伍話、第六話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「雷」を司る天使・復活を待つ魂の管理者・幻視を司る天使『ラミエル』から。
正八面体の形状を持つ使徒。コアを身体内部に収蔵し、強力なA.T.フィールドを展開するとともに、一定距離内に侵入する対象物には加粒子砲による狙撃を行なう。この事から、戦闘スタイルは鉄壁の守備能力と精密な遠距離狙撃能力による「先手必勝」であると言える。出撃直後の初号機を中破させた後、NERV本部へ、身体下部から伸ばしたボーリング・マシンによって侵入しようとしたが、日本全国の電力を徴用して実施された、EVA初号機と零号機による超長距離からの陽電子砲(ポジトロン・スナイパー・ライフル)による狙撃(ヤシマ作戦)により撃破される。 新劇場版においては第6使徒として登場し、攻撃・防御のたびに様々な形に変形する新デザインに変更された。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序では、アニメとちがい八面体だけでなく攻撃・防御にあわせいろいろな幾何学的な形状変化をみせ多彩な加粒子砲の攻撃・強力なATフィールドが見られる。また新劇場版では、コアは固定でなく攻撃時のみ現れる形状変化の無い場所。という設定もアニメとは違った。またヤシマ作戦においても陽電子砲を設置場所から動かせない、ラミエルに作戦を悟られないための陽動など新しい設定があった。
第6使徒 ガギエル(GAHGIEL)
第八話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「魚」を司る天使から。
EVA弐号機(B型装備)を輸送中の艦隊を襲った使徒。その姿は深海魚に似ている。起動した弐号機を水中に引きずり込むが、戦艦イリノイ、ケンタッキー2隻による口内への零距離射撃により撃破される。アニメ版ではEVA1機にパイロット2人(シンジとアスカ)が乗り込んで出撃したため、意外な戦闘結果をもたらした。漫画版ではアスカ1人で倒している。
第7使徒 イスラフェル(ISRAFEL)
第九話に登場した。名前の由来はイスラム教の「音楽」を司る天使『イスラフェル』から。
同型の2体に分裂する能力を持つ使徒。片方が傷ついても、分裂したもう1体が無事なら瞬時に回復できる。EVA初号機と弐号機によるコアへのユニゾンキックにより、撃破される。使徒中、唯一イスラム教の天使から名前がとられている(ただしイスラフェル(イスラーフィール)の名自体はクルアーンに登場していない)。
第8使徒 サンダルフォン (SANDALPHON)
第拾話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「胎児」を司る天使・天使の牢獄とされる第五天マホンの支配者『サンダルフォン』から。
浅間山火口において卵状態で発見された使徒。孵化後の形態は、アノマロカリスとカレイをもとにしたと思われる。活動を始める前の、いわば卵のような状態であったため、A-17(使徒捕獲作戦)の対象とされるが、作戦実行中に孵化を始めたため、作戦は中断。捕獲作戦にて出撃していた対高熱高圧仕様(D型装備)のEVA弐号機により熱膨張を利用して撃破される。
第9使徒 マトリエル(MATARIEL)
第拾壱話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「雨」を司る天使から。
「事故」(実際は何者かに因る破壊工作)により停電中のNERV本部に襲来した、ザトウムシのような形態をした使徒。またもっとも弱い使徒とも言われパレットライフルによる約5秒間の掃射で沈黙する。強力な溶解液によりNERV本部に侵入しようとしたが、手動操作で出撃したEVA3機による連携攻撃(弐号機が溶解液を受け止め零号機がライフルを拾い初号機が撃つ)によって撃破される。同じGAINAX製作作品だからであろうか、『ふしぎの海のナディア』に登場したネオアトランティスのシンボルのような模様がある。
第10使徒 サハクィエル(SAHAQUIEL)
第拾弐話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「空」を司る天使から。
衛星軌道上から自らの身体を質量爆弾として落下させ、NERV本部を破壊しようとした使徒。出現当初は自身の一部を涙のように切り離して落下させ着弾点を確実に誤差修正しながら、最後には本体もろとも落下を開始するが、3機のEVAによる連携で受け止められ目論見は阻止された。
第11使徒 イロウル(IREUL)
第拾参話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「恐怖」を司る天使から。
微生物状の使徒。NERV本部のメインコンピュータMAGIシステムに侵入し、NERV本部自爆コマンドを実行しようとした(自身でアダム(リリス)に接触するのではなく、その目的の障壁になるものを消そうとした。)が、赤木リツコの進化促進プログラムの投与により自壊した(MAGIとの共生を選択したとする説もある)。
唯一、EVA以外の方法で殲滅された、特異な使徒である。
第12使徒 レリエル(LELIEL)
第拾六話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「夜」を司る天使から。
空中に浮かぶ球形の影と平面的な身体を持つ使徒。球体の直下に広がる影のようなものこそがこの使徒の実体であり、空中に浮かぶ球体はその影である。自身が攻撃された際にその攻撃した対象の真下に本体を瞬間移動する能力を持っている。内向きのA.T.フィールドによって支えられた厚さ約3ナノメートルの「実体」の内部には、虚数空間(ディラックの海)が広がっている。EVA初号機を虚数空間内部に取り込むも、暴走した初号機によって内側から引き裂かれた。初号機は、浮かんでいる球体から出てきたがこれは、なんらかの原因によって影と実体の空間が繋がったからだと思われる。 .
第13使徒 バルディエル(BARDIEL)
第拾八話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「霰」を司る天使から。
粘菌状の使徒。(ゲーム新世紀エヴァンゲリオン2では赤いカビともいわれている。)侵蝕型の使徒で侵蝕した物質の性質を変える力があり、また侵蝕した生物の身体能力を高めることができる。長野県松代での起動実験のため、NERVアメリカ支部から日本へ空輸中のEVA3号機に侵入・侵蝕し、搭乗中のフォースチルドレン、鈴原トウジをもその支配下に置いた。弐号機と零号機を瞬時に撃破し、初号機と対峙するが、シンジは攻撃を拒絶。だがダミーシステムにより強制暴走させられた初号機によって、3号機もろとも撃破される。撃破された際にフォースチルドレン、鈴原トウジは、アニメでは片足を失いつつも生存しているが、漫画版では右足切断、脾臓破裂、頭部裂傷、後に死亡。
第14使徒 ゼルエル(ZERUEL)
第拾九話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「力」を司る天使から。
最強の使徒。ずんぐりとした体躯に、折り畳んだ帯状の腕部(展開、カッターとして使用)を持ち、空中を浮遊して移動する。身体上部の顔状の部分からは強力なビームを発射し、第5使徒ラミエルが突破に十数時間を要したジオフロント上部の特殊装甲を、瞬時に溶解させるほどの攻撃力を持つ。コアをまぶたの様なシールドで護る事ができる。ジオフロント内に侵入後、迎撃に出たEVA弐号機の攻撃を全く寄せ付けず、両腕・頭部を切断。EVA零号機のN2爆弾によるコアへの直接攻撃に対しても全く傷を負わなかった。ついにはNERV本部内へと侵攻したが、覚醒したEVA初号機によって殲滅・捕食された。
アルミサエルと並び、使徒最強の呼び声が高い。
腹の部分に人間の横顔のシルエットらしき色がある。(ガイナックス企画書より)
第15使徒 アラエル(ARAEL)
第弐拾弐話に登場した。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「鳥」を司る天使から。
光る鳥のような形状を持ち、最初に人の心に迫った使徒。衛星軌道上からEVA弐号機パイロットに精神攻撃を仕掛けるが、EVA零号機の投擲したロンギヌスの槍により撃破される。
第16使徒 アルミサエル(ARMISAEL)
第弐拾参話に登場。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「子宮」を司る天使『アルミサエル』から。
光るDNAのような、二重らせんの円環構造(プラスミドに類似)を持つ、アラエルに続き人の心に迫った使徒。対象物を侵食し、融合しようとする習性を持つ。迎撃に出たEVA零号機に侵食、融合しようとするが、同機の自爆により撃破される。漫画では綾波が零号機で渚カヲルが弐号機で挑むが、零号機は侵食され弐号機は左足を破断され、零号機が自爆して殲滅する。ちなみに渚カヲルがEVAを操縦するのはこの戦いのみ。
第17使徒 タブリス(TABRIS)
第弐拾四話に登場。名前の由来はユダヤ・キリスト教伝承の「自由意志」を司る天使から。
ゼーレによってアダムの魂を人型の肉体に宿らされ、フィフスチルドレン・渚カヲルとしてNERV本部に送り込まれ、アラエル、アルミサエルに続き人の心に迫った最後の使徒。人類をリリンと呼び、歌を「リリンの生み出した文化の極み」と評するなど超然とした態度を見せる少年である。
EVAとのシンクロ率を、自らの意思で自由自在に操ることができる。EVA弐号機を外部からコントロールし、NERV本部のセントラルドグマを降下、最下層(ターミナルドグマ)に到達し、アダムを幽閉するヘヴンズ・ドア(天国の門)を開くも、そのアダムが実はリリスであったと知ると接触を中止、追撃したEVA初号機に対しても抵抗の意志を見せず、握殺された。漫画版では登場時期や性格など異なる点が多い。
タブリスは人間に製造された使徒であるため、本来の使徒の数は16体である(第18使徒リリンを除き)。
さまざまなゲームでは、仲間にした際にエヴァ4号機に搭乗するが、劇場版ではエヴァ6号機に搭乗するらしい。
第18使徒 リリン(LILIN)
カヲルが人類を指していった言葉。劇場版でミサトにより、人類=リリン=第18使徒であるという旨の解説がなされる[2]。名前の由来は、アダムとリリスの娘達である、リリン(夢魔)から。
第拾壱話でのNERV本部の停電や劇場版にてNERV本部を強襲し制圧に成功するなど、ある意味人間こそが最悪の使徒とも言える。