安美錦竜児

日本の元大相撲力士

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安美錦 竜児(あみにしき りゅうじ、1978年10月3日 - )は、青森県西津軽郡深浦町出身で安治川部屋所属の現役大相撲力士。本名は杉野森竜児(すぎのもり りゅうじ)。身長185cm、体重139kg。最高位は東関脇2007年9月場所)。得意技は右四つ、寄り、下手出し投げ。

安美錦 竜児
基礎情報
四股名 安美錦竜児
本名 杉野森 竜児
生年月日 1978年10月3日
出身 青森県西津軽郡深浦町
身長 185cm
体重 139kg
所属部屋 安治川部屋
成績
現在の番付関脇
最高位関脇
生涯戦歴 415勝393敗4休(64場所)
幕内戦歴 294勝317敗4休(41場所)
殊勲賞2回、敢闘賞1回、技能賞3回
データ
初土俵 1997年1月場所
入幕 2000年1月場所
備考
2007年8月27日現在

来歴

安治川は父のいとこ、安壮富士は兄で、大相撲史上16組目の兄弟関取である。祖父は土地相撲でも活躍した元出羽海部屋の力士。杉野森旅館の二男で、修道小学校1年生で相撲クラブに入って3年生から本格的に相撲を始め、大戸瀬中学校や鰺ヶ沢高校では相撲部で活躍した(兄の安治川部屋入門時「彼よりもっと強い弟がいる。」と関係者に言われたほどだった)。子供の時から力士を志していたので、卒業すると兄も既に入門していて父の従弟が師匠である安治川部屋に入門した。海鵬は小学校から高校の5年先輩で憧れの存在だった。

低い立ち合いから相手の懐に飛び込んで押っ附けながら食いつき、投げや足癖の多彩な技を繰り出す取り口。また、力も強い。これまでに、2003年1月場所は貴乃花から(彼の現役最後の1番となった)、同年7月場所には武蔵丸から、2005年9月場所では、これまで7回対戦して1度も勝てなかった朝青龍から初金星をあげた。2006年9月場所は3大関(琴欧洲魁皇白鵬)を破り11勝を挙げ3回目の技能賞を受賞した。翌11月場所には小結に昇進し、兄安壮富士の幕内昇進で兄弟幕内となった(しかし、安壮富士は2場所で十両に陥落している)。2007年5月場所では、2大関琴欧洲魁皇を破り、横綱朝青龍を破って4つ目の金星をあげて9-6の好成績を残し、初の殊勲賞を獲得した(ちなみに安美錦は横綱に勝つといつも負け越していたが、今回は負け越さなかった)。その夏場所では同じ立浪一門の白鵬が連覇して横綱昇進が確実となり、同門という事で太刀持ちを務めている。

夏場所の対朝青龍戦で、座布団が舞う中、勝ち名乗りを受けて懸賞金を受け取る時、心なしか、一瞬だけ正面アナウンス席を見上げていた。この日の幕内以降の実況は白崎義彦で、安美錦自身も白崎が実況をする時は朝青龍が負ける時が多いと言うジンクスを認識していたものと考えられる。7月場所の初日にも朝青龍戦を破り、2場所連続で殊勲賞を獲得した。またこの場所に小結で勝ち越したため、9月場所に関脇昇進を果たすことになった。新入幕から所要43場所での関脇昇進は史上4位のスロー出世となる。

略歴

  • 1997年1月場所 - 初土俵
  • 2000年1月場所 - 新十両
  • 2000年7月場所 - 新入幕
  • 2006年11月場所 - 新小結
  • 2007年9月場所 - 新関脇


エピソード

  • 四股名の安美錦は、「故郷に錦を飾る」との意味を込めて師匠の安治川親方が命名した。
  • 同じ青森県出身の高見盛に非常に相性がいい。初対戦のときに安美錦が負けたあとは安美錦の11連勝中であったが2007年5月場所の中日での対戦では、ついに高見盛に敗れた。なお、2005年11月場所中日の高見盛戦では、高見盛を大逆手という珍しい決まり手で破った。この決まり手は、2001年1月に技が追加されてから幕内で初の快挙である。
  • 2001年3月から2001年11月場所まで、5場所連続で7勝7敗で千秋楽を迎えた。(千秋楽の成績)
2001年3月場所 東前頭15枚目 ○
2001年5月場所 西前頭10枚目 ●
2001年7月場所 西前頭12枚目 ●
2001年9月場所 西前頭13枚目 ●
2001年11月場所 西前頭14枚目 ○
  • さんまのSUPERからくりTVでのコーナー「からくりビデオレター」に、安美錦の両親が2度も出演している。一度目は入門当初で、二度目は入幕したときだった。しかも二度目の入幕時には、父親が「横綱貴乃花を最後に倒して引退させた」ことを、さんまに自慢するという内容のものであった。又二度目のときは兄弟もそろって出演している。
  • 横綱・大関戦で活躍を見せるが、千代大海には2007年9月場所現在で14戦全敗と1度も勝利していない。
  • 好きな歌手は長渕剛。「男らしい」という点が理由。2007年2月の福祉大相撲では「とんぼ」を熱唱した。

幕内での場所別成績

場所 地位 勝数 敗数 休場 備考
平成12年(2000年)7月 西前頭13枚目 10 5 0 新入幕、敢闘賞
平成12年(2000年)9月 西前頭9枚目 7 8 0 -
平成12年(2000年)11月 東前頭10枚目 1 14 0 -
平成13年(2001年)3月 東前頭15枚目 8 7 0 -
平成13年(2001年)5月 西前頭10枚目 7 8 0 -
平成13年(2001年)7月 西前頭12枚目 7 8 0 -
平成13年(2001年)9月 西前頭13枚目 7 8 0 -
平成13年(2001年)11月 西前頭14枚目 8 7 0 -
平成14年(2002年)1月 東前頭10枚目 9 6 0 -
平成14年(2002年)3月 東前頭6枚目 10 5 0 技能賞
平成14年(2002年)5月 東前頭筆頭 5 10 0 -
平成14年(2002年)7月 東前頭5枚目 6 9 0 -
平成14年(2002年)9月 西前頭7枚目 7 8 0 -
平成14年(2002年)11月 西前頭8枚目 9 6 0 -
平成15年(2003年)1月 東前頭4枚目 4 11 0 金星(貴乃花)
平成15年(2003年)3月 東前頭9枚目 8 7 0 -
平成15年(2003年)5月 西前頭7枚目 11 4 0 技能賞
平成15年(2003年)7月 西前頭筆頭 2 12 1 金星(武蔵丸)、右足首関節捻挫
平成15年(2003年)9月 西前頭9枚目 10 5 0 -
平成15年(2003年)11月 東前頭3枚目 5 10 0 -
平成16年(2004年)1月 東前頭8枚目 9 6 0 -
平成16年(2004年)3月 東前頭4枚目 3 12 0 -
平成16年(2004年)5月 東前頭11枚目 8 7 0 -
平成16年(2004年)7月 東前頭9枚目 4 8 3 右膝半月板損傷
平成16年(2004年)9月 東前頭16枚目 6 9 0 -
平成17年(2005年)1月 西前頭16枚目 7 8 0 -
平成17年(2005年)3月 西前頭17枚目 9 6 0 -
平成17年(2005年)5月 東前頭11枚目 8 7 0 -
平成17年(2005年)7月 西前頭9枚目 9 6 0 -
平成17年(2005年)9月 西前頭5枚目 7 8 0 金星(朝青龍)
平成17年(2005年)11月 東前頭6枚目 7 8 0 -
平成18年(2006年)1月 東前頭7枚目 9 6 0 -
平成18年(2006年)3月 東前頭3枚目 7 8 0 -
平成18年(2006年)5月 西前頭3枚目 5 10 0 -
平成18年(2006年)7月 西前頭7枚目 8 7 0 -
平成18年(2006年)9月 西前頭3枚目 11 4 0 技能賞
平成18年(2006年)11月 東小結2 6 9 0 -
平成19年(2007年)1月 西前頭2枚目 4 11 0 -
平成19年(2007年)3月 東前頭9枚目 9 6 0 -
平成19年(2007年)5月 東前頭4枚目 9 6 0 金星(朝青龍)、殊勲賞
平成19年(2007年)7月 西小結 8 7 0 殊勲賞
通算 286 310 4

主な成績

2007年7月場所終了時

  • 通算成績:415勝393敗4休(64場所)
  • 幕内成績:294勝317敗4休(41場所)
  • 三役在位:2場所(小結2場所)
  • 連続幕内在位:22場所(平成13年3月場所~平成16年9月場所)

三賞・金星

  • 殊勲賞:2回(2007年5月場所、2007年7月場所)
  • 敢闘賞:1回(2000年7月場所)
  • 技能賞:3回(2002年3月場所、2003年5月場所、2006年9月場所)
  • 金星:4個(貴乃花1個、武蔵丸1個、朝青龍2個)

改名歴

  • 杉野森 竜児
  • 安美錦 竜児

関連項目

外部リンク