肥大型心筋症

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肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)は、明らかな原因がないにもかかわらず、局在性の心筋肥大を起こす病態である。

概念

本症は心筋肥大による左心室の拡張障害が主体である。拡張期が短縮することにより、心室に血液が充分に流れ込まなくなる。その結果、全身に流れる血液量が不足したり、心室→心房への逆流が起こることによりひいては肺水腫 に至って呼吸困難を呈したりする。

心房細動の合併が多い。

分類

大動脈弁付近の壁肥厚による閉塞性肥大型心筋症と、心尖部の壁肥厚による非閉塞性肥大型心筋症に分類される。欧米では前者が多いが、日本では後者が比較的多い。

臨床症状

遺伝との関連

本症のおよそ半数は常染色体優性遺伝であり、トロポニンTなどのサルコメア遺伝子異常が報告されている。

治療

心筋の拡張能を改善するためと、心筋の負荷を軽減するために、β遮断薬が使われる。しかし、喘息を合併している場合のようにβ遮断薬が禁忌の症例にはカルシウム拮抗剤などが用いられる。大動脈弁狭窄や僧帽弁逆流が高度な場合には、外科的手術を行う。

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