相棒の登場人物/history20190113

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相棒の登場人物(あいぼうのとうじょうじんぶつ)は、テレビ朝日系列でシリーズ化されている刑事ドラマ相棒』に登場する主な架空の人物の一覧である。

登場人物の所属名、役職、階級等は番組公式ウェブサイトおよび番組オフィシャルガイドブックに従った。

特命係とそのパートナー

杉下右京 - 水谷豊
警視庁組織犯罪対策部特命係係長[1]。階級は警部[2]
東京大学法学部を卒業後に渡英。帰国後、国家公務員採用I種試験に合格して警察庁に入庁。警視庁刑事部捜査二課に出向し次々に事件を解決するが、切れ過ぎる頭脳と何を考えているのか判らせない素振りによって周囲からは「変人」扱いされ、それ故に窓際部署である特命係に追いやられたままである。Season1終了時に一旦警察庁に戻り、警視庁警察学校教官[3]に異動を命じられるが拒否し、休職してロンドンへ渡る。また、20代後半の3年間、スコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)で研修をしていた事がある(Season1第7話)。Season2で特命係復活に伴い復帰、Season3では免職されかかったがこれまた免れている。
服装は三つボタンのシングルスーツ姿が多いが、スリーピース・スーツのときもある。スリーピース・スーツでない場合は、サスペンダーを着用している姿が確認できる。ベルトは使わず、それらのいでたちは英国紳士さながらである。また、いつも爪切りを携帯している。(season1第1話)「和製シャーロックホームズ」と称されることもある(Season4 第8話)ほか、『名探偵コナン』48巻の「青山剛昌の名探偵図鑑」でも紹介されている。普段は物静かなタイプだが、怒ると声のトーンが変わる。犯人に対して右京が激昂するシーンはひとつの見所にもなっている。元々は喫煙者であったが回を重ねるうちに吸わなくなったほか、特命係では備え付けのコーヒーは飲まず、いつも丁寧に入れた紅茶を飲むというかなりの紅茶通[4]で、紅茶を夜飲まないと眠れないと言っている[5]。作中における車の運転はたいてい薫に任せているが、右京自身もごく稀に運転する時もある[6]。法学部出身ということもあって法令にはかなり精通しており、法令を逆手に取って、事件が闇に葬られるのを阻止したことがある(Season5 最終話)。
相手が誰であろうと敬語を使って慇懃に接するが、若杉栄一(後述)がまだヤミ金で借金取りをしていた頃には、本人に面と向かって「僕は、あなたのような人が嫌いです」と言っている。アナログ派のように見えるが、携帯電話のメールを打つのが極度に速い(Season4 第19話)。総じて手先が器用で、かなり上手くピアノを弾ける(Season3 第15話)。運動神経もよく、稀に走ることがあるが意外にも速い上、息切れもほとんどない。剣道の腕はかなりのもので護身術にも長けており、犯人逮捕に役立つことも少なからずある。精神的にも非常に強く、薫に突然手錠を繋がれても平然と受け答えをしていた(Season2 第12話)。様々な分野に造詣が深く、円周率の暗記やワインに関する知識があるほか、手話を使ってろう者(聾者)と意思疎通をはかる事もできる(Season5 第11話)。落語にも詳しく米沢と話が合うこともある反面、恋愛関係の話や昆虫のことについてはあまり詳しくない。
酢豚のパイナップル[7]と梅干が嫌いであることが、たまきによって暴露されている。オカルト好きではあるが霊に縁がなく、薫が霊を目撃すると「僕も一度はお会いしたいものですね」と羨ましがることも。
薫から「ただでさえ私生活を明かさない人」と言われている(Season4 第16話)ようにプライベートが映ることはないが、薫の婚姻届にはたまき共々同意人として署名している。
口癖は「はい?」「〇〇ですねぇ~」など。薫に対してのみ、まれに「〇〇っすねぇ~」と言うことがある。[8]細かいところまで気になってしまうのが自他ともに認める「悪い癖」であり、去り際に人指し指を立てて「もう一つだけ…」と粘るシーンが頻繁にある。
亀山薫 - 寺脇康文
警視庁組織犯罪対策部特命係員。階級は巡査部長[9]
昭和41年7月23日生まれ。実家は新潟県[10]で造り酒屋を営み、父親は市議会議員も務める。野球でのスポーツ推薦で城南大学法学部法学科に進学。妻の美和子、浅倉禄郎(後述)は大学時代の同級生であった。
大学を卒業して警視庁に入り刑事部捜査第一課入りを果たすが、指名手配犯を捕まえようとして逆に人質にされるという失態を起こし、特命係に追いやられる[11]。Season1では一時、警察庁長官官房付として警察庁に出向していたほか、Season2では特命係復活までの間、警視庁の運転免許試験場、Season3では所轄署である麹町東署の刑事課捜査一係(強行犯係)に勤務した経歴を持つ。Season5 最終話では一時、懲戒免職寸前に追い込まれるも、地方公務員法を逆手にとった右京の計画[12]によって懲戒免職を免れ、同時に事件が闇に葬られることも防いだ。
お人好しで、腰が重いわりに口が軽い。警視庁内で唯一、杉下右京と長時間一緒に居ることが出来る人物。当初は右京の強引さや策略に騙されたり振り回されたりして違和感を抱いていたが、右京の心情や思慮に触れる中で良き理解者となった。
「特命係の亀山」と呼ばれることを特に嫌っている[13]。喫煙者でコーヒー好き。子供好きでもあり、子供と接すると一緒に遊んだり世話をしたりする。場に応じてスーツを着る場合もあるが、普段は主に米軍タイプのフライトジャケットを着ており、査問委員会にもその格好で現れるほど。毎回違う飛行隊のワッペンがついているため、かなりのフライトジャケットマニアであることがうかがえる。ひじきが苦手。
野球のスポーツ特待生として推薦で大学に進学できたほど、運動神経は良い。その分、いわゆる「頭を使う」事はやや苦手とするが、最近では右京の雑学を若干ながら吸収しており、伊丹(後述)が「汚名返上」と言うべきところを「汚名挽回」と間違えたときには真っ先にそれを指摘した。幼少期から昆虫に造詣が深く、その知識は虫マニアとも語り合えるほどで右京以上の知識を誇る。味覚および嗅覚がかなり鋭く、事件の凶器発見に貢献したりワイン評論家を驚かせたりした。また勘も非常に鋭く、「思い出したように出る神がかりに近いヤマカン」で事件の解決に大きく貢献する時が稀にある。さらに、何故か幽霊と縁があるらしく、Season3の最終話では『全裸の女性の幽霊』を目撃したのがきっかけで骸骨を発見し、Season5 第2話で、結婚を期に購入した豪邸は近所でも有名な幽霊屋敷だった。
姉である茜(後述)の計らいにより、Season4 最終話にて美和子と入籍を果たした。
Season2 第16話「白い罠」のエンディングで彼が涙ぐむシーンがあるが、これは演技ではないものの、「亀山薫のベストシーン」だと水谷、寺脇両者が認めている[14]。ちなみに、寺脇いわく「薫は自分にとって理想の男性」とのこと。
亀山(奥寺)美和子 - 鈴木砂羽
元帝都新聞社会部記者(警視庁記者クラブ所属)→フリージャーナリスト
薫とは大学時代からの付き合いで、長い間同棲していた。Season3開始時点で一旦別れて別居[15]してしまうがSeason4初回で復縁。途中、帝都新聞のカイロ支局(エジプト)への転勤をはさみ(Season4 第12話~20話)、同最終話で薫と入籍した。その後新聞社を辞めてフリージャーナリストになる。
過去に右京が薫をいじめたと勘違いし、右京の足を踏んだ(Pre Season 第1話)ことがあるほか、刑事部長の足を踏みつけたこともある(Season1 第5話)。伊丹とはそりが合わないが、結婚後は伊丹から「亀山の嫁」「亀山夫人」「亀子」などの嫌味を言われている。逆に、伊丹のことを「いやみ」と返したこともある。
薫に対する口癖は「〇〇し給え」。これは、鈴木本人の口癖でもあり劇中でのアドリブとして使ったところ、どの脚本家も何気なく使い、その後美和子の性格に合っているとして定着した[16]
料理は普段なら問題ないようだが、創作料理「美和子スペシャル(1~5)」に挑戦したことがある(Season5 第13話)。この味については薫は「微妙だから始末が悪い」、右京は「複雑怪奇」「癖になる」、角田に至っては「奥さん、あんた天才だよ」と評していた。
宮部たまき - 高樹沙耶
小料理屋「花の里」(Pre Seasonでは「新ふくとみ」)女将。
右京の元妻[17]。しかし、離婚した後も右京のことを何かと気遣ってくれている。右京とともに薫の婚姻届に同意人としてサインをした。
美和子とは違い基本的に事件には首を突っ込まないが、ふとした時に店で漏らす一言が右京に重要な手がかりを与えることも少なく無い。『変人』右京の最大の理解者であり、右京の考えている事を一発で当てたり(Pre Season 第2話)、右京が『自信がない』と言った台詞から彼の着眼点が恋愛関係にある事を見破って右京を仰天させたりしていた(Season5)。
雷が大の苦手(Season2 第3話)。
なお、「花の里」の外観および所在地周辺の風景はシーズンごとに若干異なっている。

主要レギュラー

警視庁

刑事部捜査一課(トリオ・ザ・捜一)

伊丹憲一 - 川原和久
警視庁刑事部捜査第一課員。階級は巡査部長
亀山の捜一時代からのライバルであり、特命係が動くことを疎ましく思う一人。“トリオ・ザ・捜一”のリーダー格。
薫と顔を合わせた時の「特命係の亀山~!」や「亀吉~!」[18]は、本作での定番台詞。ただし、事件によっては薫と協力して捜査する事もあり[19]、薫に対して親切に対応する場合もある。
特異体質の持ち主でもあり、誰かに噂されると背中がかゆくなる。美女にめっぽう弱く、恋愛下手なため彼女はいない。剣道の達人であり、薫と対戦して見事に打ち負かした(Season5第7話)。
「長いものには巻かれるに限る」と発言しており(Season1)、正義感が強いあまりに暴走しがちな薫と比べるといささか冷静で、組織人として下手な真似はしない。しかし、己のエゴの為に事件を捻じ曲げようと強引な捜査命令を下す刑事部長に対して「勝手にすりゃいいだろ!」と啖呵を切る(Season2第18話)など、筋の通らない事は嫌う良識的な一面や、個人的に英会話を学ぶ生真面目な一面もある。「何事も自分の目と耳で確かめる」のがモットー。
流行の事象に疎く、事件関係者が有名人である場合もそれを知らずに芹沢や米沢から突っ込まれる事が多い。
三浦信輔 - 大谷亮介
警視庁刑事部捜査第一課員。階級は巡査部長。
Pre Season 第2話より登場。“トリオ・ザ・捜一”の中では一番の年長者で唯一の妻帯者。岐阜県出身。特命係が動く事を疎ましく思っているが、伊丹に比べ多少は右京に対して「警部殿」と言うなど敬意を払っている。更に、密かに特命係へ仕事を依頼(Season5第4話)して以降、陰では特命係を信頼しているフシもある。最近少し老眼気味で、眼鏡をかけるシーンも多々見られる。また、近年は現場での捜査は伊丹と芹沢に任せ、本庁の捜査本部で仕事をしている場合が多い。
なお大谷は、Pre Season 第1話では特殊犯捜査一係の室谷警部補として出演していた。
芹沢慶二 - 山中崇史[20]
警視庁刑事部捜査第一課員。階級は巡査
Season2から登場。薫や伊丹、三浦の後輩で“トリオ・ザ・捜一”の一人。島根県出身。伊丹や三浦に何かとどやされているが、薫が先輩という事もあって二人に比べると特命係に敵意は無い。そのため、薫に捕まったり右京の話術にはまって、特命係に重要な情報を流す場面も多い。若さ故か、たまに刑事とは思えないような軽口を叩く事もある。彼女がいる。興奮すると地元の方言が出る。
なお山中は、Season1 第1話で薫を人質に警視総監室に立てこもった犯人・田端甲子男(後述)を狙撃しようとする狙撃手役で出演していた。

鑑識課

米沢守 - 六角精児
警視庁刑事部鑑識課員[21]。階級は不明。
Pre Season 第2話より登場。優秀な鑑識で特命係に対して協力的である。“トリオ・ザ・捜一“とは仲が良くないらしい[22]
趣味は落語と、右京と共通する点があり、何かとウマが合う。「落語のチケット」、「名人のカセットテープ」や「人気(大御所)作家のサイン本」などと交換に、「捜査一課がつかんだ情報」を右京に提供したり[23]、事件について語る時、ドラマの影響を受けているような願望込みの想像を解説に交えたりする、かなりミーハーな性格。自称アナウンサーオタク高所恐怖症でもある。また、本人曰くギター少年だったらしく、被害者の遺留品のギターを勝手にチューニングして弾いたことがある(Season6 第6話)。ちなみに彼が眼鏡をしているのは視力の悪さの他に「素顔だと人相が悪く見えてしまう」のを気にしているためとの事。離婚経験が有る[24]
2006年12月27日放送の『警視庁捜査一課9係』特別編に登場しており、「相棒」と「警視庁捜査一課9係」を結ぶ役割を果たす人物だと思われる。
なお、六角は Pre Season 第1話では、監察医として出演していた。

組織犯罪対策部組織犯罪対策5課

角田六郎 - 山西惇
警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策5課長[25]
Pre Season 第2話より登場。「よっ、暇か?」が口癖。彼自身が暇なのかは不明だが、ちょくちょく特命係の部屋にやって来ては、コーヒーを飲みながら雑談している。私的には一定の面倒は見ているが、特命係の上司という訳では無い。その為、特命係の行動についての引責なども無いが、特命係が薬物関係の事件を解決すると手柄は角田のものになり、刑事部が介入しなければ、薬物関連で無くとも合同捜査と称した彼の手柄となる。刑事部、およびその下部の捜査一課との仲はあまり良くない。右京たちの能力についても信頼しており、刑事部と違って事件情報を流したり担当事件の手伝いをさせたり、逆に特命係の捜査に課員を同行させたりと、特命係との関係は比較的良好。
京都府警に勤務している双子の兄がいる[26]。右京の事を「警部殿」と呼んでいるが、敬語を使っていない点から、あだ名として、もしくはノンキャリアである角田がキャリアである右京への敬称として「警部殿」の呼称を使用していると考えられる。この事や、本庁の課長である事から、彼の階級は右京より上の警視、もしくは警視正であると考えられる[27]。ちなみにPre Seasonでは眼鏡を掛けていなかった。捜査に参加する回数はあまり多くない。
大木長十郎 - 志水正義、小松真琴 - 久保田龍吉
両名とも警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策5課員で、角田の部下。階級は両名とも不明。大木は小柄小松は長身という、苗字とは正反対の体躯。いつも特命係の様子を覗き見しているだけしか見受けられなかったが、Season5からは角田と共に特命係と絡む事が多くなり、取調べなど他の現場でも見かけるようになる。最近では特命係の捜査に協力する機会も見受けられるようになった(Season5最終話など)。角田と同様に、捜査一課の刑事との仲はあまり良くない。
なお、両名の下の名前はSeason6で判明した。Season5までは単に「大木刑事」「小松刑事」と表記されていた。

刑事部

内村完爾 - 片桐竜次
警視庁刑事部部長。階級は警視長
亀山薫を特命係へ追いやった張本人。出世のためか保身のためか、特命係の動きを最も疎ましがり、刑事部の事件に首を突っ込む右京と薫を呼び出しては毎回のように厳しく叱責している。その一方では彼らの捜査能力を認めている節がある。「バカモン!!」が口癖で、しょっちゅう“トリオ・ザ・捜一”の失態に対し捜査一課長管理官係長といった彼らの上司を無視して直接呼びつけては怒鳴りつけている[28]。剣道好き。大晦日には家族で餅つきをするのを楽しみにしているらしい[29]
下の名前はSeason5で明らかになったが、実際にはSeason2第16話で一瞬だけ出ている。
中園照生 - 小野了
警視庁刑事部参事官。階級は警視正
内村と行動を共にする事が多い。内村と同様、特命係の動きを疎ましがっている。内村の腰巾着的な存在。ただし、必ずしも内村と同感というわけではなく、話についていけなくなる事もある(Season5 第19話など)。しかしSeason5 第11話ではやるべき仕事はしっかりやっている描写がある。最近では右京に対し若干の情報を与える事もある(Season5 最終話など)。

警務部

大河内春樹 - 神保悟志
警視庁警務部人事第一課主任監察官。階級は不明[30]
Season2 第1話から登場。かなり几帳面な男で、常に錠剤を口にして噛み砕いている。これを理由に周囲からは「ピルイーター」と呼ばれている。以前から職務を離れた私見としては特命係の活躍を高く評価していて、警視庁内では珍しく特命係を助ける事がある。さらに秘匿で事件の捜査を依頼した際に自身が同性愛者である事と、錠剤の正体[31]を打ち明けた。
臨時で管理官に任用された経験があるが、審議官より「失格」の烙印を押されてしまった(Season5 第11話)。最近では監察官に加え、分析官としての任務も負っている模様(Season6第10話)。

警察庁

小野田公顕 - 岸部一徳
警察庁長官官房室長(通称・官房長)[32]。階級は警視監
東京大学法学部卒業。警察庁から警視庁に出向していた幹部の一人。警視庁公安部参事官時代に、人質監禁・篭城事件に対応すべくプロジェクトチーム「緊急対策特命係」を結成、その参謀が杉下右京だった。この時判断ミスでメンバーに殉職者が出てしまうが、上層部の判断により責任は窓際部署「特命係」への封じ込めという形で右京一人に押し付けられた。つまり特命係誕生、そして現状に至る原因を作った人物でもある。その後も何度か廃止された特命係の復活に関与したり、廃止したがる内村刑事部長を諭して処分されない様に手を回している。特命係を自分の手足、はたまた趣味に使うことがある。通常は右京たちの味方だが、たまに味方なのか敵なのか分からない行動をとることもある喰えない男ではある[33]が、右京を特命係に押しこめてしまった事を悔やんでいる一面をうかがわせる時がある。
普段は飄々としているが、犯罪を憎む気持ちは人一倍強く持っている様で、権威を利用して犯罪を隠ぺいしようとした外務省幹部(Season1 最終話)や警察庁長官(Season5 最終話)に対して制裁を加えたことがある。ただ、右京たちには逮捕した後の事を踏まえて時には政治的対応をして欲しいと考えているフシもある。
右京と二人で食事をする事が頻繁にあり、回転寿司店で食べ終わった皿をレーンに戻して右京にたしなめられた事がある(Season1 第4話など)。
五目並べが得意なようで、右京らが留守のときに特命係を訪れて偶然会った角田と勝負し、完膚なきまでに打ち負かした(Season4最終話)。
基本的に口調は敬語で、どんな若手警察官に対しても「さん付け」で呼ぶが、右京に対してだけは「お前」と呼んでいる。薫の能力や性格を買っている数少ない人物でもある[34]
プライベートでは、孫を車で小学校に送る程の孫煩悩。「じいじい」と呼ばれ、孫に対しても敬語を使っている。

特命係と関わった人物

犯人(被疑者・被告人・受刑者等)

浅倉禄郎 - 生瀬勝久
薫と大学時代からの友人で、無二の親友だった男。かつては東京地検の優秀な検事であったが、「平成の切り裂きジャック」という異名をとられるほどの連続殺人犯である事実が発覚し、特命係に逮捕され(Pre Season 第2話)、死刑判決を受けた。拘置中、薫にメッセージを伝えるために釘を飲み込んで病院に搬送後に脱走するも、身柄を拘束された(Season2 第1話)。後に再び脱獄し、投身自殺を図る(Season2 第2話)。だが奇跡的に助かり、約半年後に記憶喪失状態でホームレス姿のまま発見され再拘置されたものの、拘置所内で元上司の次長検事の指示を受けた刑務官により殺害されてしまった(Season2 最終話)。彼の死後、遺品は薫が保管している。
自分が『不義の子』である事がトラウマとなっており、母と同じ売春婦だった女性を次々と殺害。現場に一切証拠を残しておらず完全犯罪かと思われたが、恋人の捨て身の告発により逮捕された。
北条晴臣 - 長門裕之
特命全権大使にまで上り詰めた生粋の外交官。非常に傲慢な性格で、“閣下”と呼ばなければ振り向かない。自らが巻き込まれた事件の際、外務省職員と緊急対策特命係隊員の2名を射殺した殺人容疑で右京らに逮捕され(Season1最終話)、その後起訴されるも、司法取引同然のかけ引きで保釈を認めさせた[35]。保釈中は奥多摩にある別荘のアイアンハート城[36]で暮らしていたが、同居していた執事を殺害したことで再逮捕された(Season4第1話)。
阿部貴三郎 - 武野功雄
指名手配中に薫に発見されて逮捕されそうになり、薫を人質にして小料理屋に立てこもった(Pre Season 第1話)。この事件がきっかけで、薫は特命係に追いやられる事となった。前科3犯で組織犯罪対策部の刑事にも逮捕された事があるが、後にその刑事の殺害現場を目撃してしまい[37]、被疑者として疑われる事となる(Season3 第13話)。
田端甲子男 - 泉谷しげる
警察不祥事を憂いて警視総監に向けて何度も手紙で訴えたが返答が無く、ダイナマイトを所持して警視総監室に薫を人質に立てこもった(Season1 第1話)、自称「模範的一般市民」。東京拘置所に拘留後、面会に訪れた右京に警察庁長官からの返事の手紙を渡され恐縮してしまった。Season2最終話では再び面会に訪れた右京と薫に、浅倉の死亡時に火災報知器が誤作動したことを伝えた。
三好倫太郎 - 蟹江敬三
バーテンダーカクテルバー「リメンバランス」(remembrance)に勤務時、オリジナルカクテルを缶入カクテルとして商品化し経営危機を乗り切ろうとした経営者と対立、殺害した(Season1第7話)。6年で仮釈放後、懇意にしていた以前の顧客がオーナーを務めるシガーバーの3号店店長を任されていたが、殺人を犯したオーナーを庇おうと、現場の証拠隠滅を図った(Season6第14話)。出所後は作ることを頑なに拒んでいたカクテルを、右京に諭されて作った。
月本幸子 - 鈴木杏樹
夫を死に追い込んだ暴力団幹部を拳銃で撃ち、直後に海外逃亡を図る途中で右京と薫に出会ってしまい、殺人未遂容疑[38]で緊急逮捕された、自称「ついてない女」(Season4第19話)。服役中、女性の囚人と共に武装グループに拉致されるも無事に身柄を確保された(Season6第11-12話)。

政府関係者

瀬戸内米蔵 - 津川雅彦
衆議院議員で元法務大臣。実家はであり、幼少のころに得度を受け、以後僧侶として生活していたが、選挙出馬するにあたり還俗した。その為正義感も人一倍強く、また法務大臣在任中には死刑執行書に署名をしなかった。その一方で北条が犯した事件に関しては小野田から北条の保釈を依頼され、苦渋の決断を下したという事もあった。Season2 最終話で初登場。以後はスペシャル版で登場することがあったが、Season4 第1話を最後に登場していない。
片山雛子- 木村佳乃
長年、外務大臣を務めた父の地盤を継いだ、若手ながら有望株の女性衆議院議員。お嬢様育ちのため、他人が自分の犠牲になっても気にせぬふてぶてしさと、したたかな人心掌握術を併せ持つ。右京が「身の周りで事件が起きる度に、それを逆手にとり、まるでそれを糧にするかのように大きな人間になっていく」と評する人物。亡父と瀬戸内が懇意であったため、瀬戸内には「雛ちゃん」と呼ばれる。内閣官房長官の愛人だった事もあるが、内閣官房長官の犯罪が発覚すると見限った。(Season3第1-3話)。

警察関係者

海音寺菊生 - 竹中直人
Season3にて薫が異動となった麹町東署の刑事課課長で、薫の直属上司となった人物。階級は警部。非常に変わった性格の持ち主であったが、本当は薫のことを理解している人物。内閣官房長官の圧力で懲戒処分[39]を受けた右京を麹町東署に引き入れて特命係を作ろうとしていた。坊主とエリートが大嫌い。
佐古秀樹 - 山崎一
警視庁滝沢署の刑事(巡査部長)だったが、保護した泥酔者を放置して死亡させた事が発覚して退職する(Season1 第4話)。Season4で再登場時には、おでん屋台「御街堂(OH!MACHIDOU!)」を経営していた。
陣川公平 - 原田龍二
Season3 第6話にて一時的に特命係に異動となった「特命係・第三の男」。階級は警部補。大阪府寝屋川市出身。元々は捜査一課一係の経理担当者だったが、刑事事件の捜査希望で警視庁に入った事から捜査に首を突っ込み、それが原因で問題(誤認逮捕)を起こしたことから特命係へ左遷されたが、本人はそれを自覚していなかった[40]。特命係でもあれこれと問題を起こしたが、右京と薫と共に事件を解決したすぐ後に、再び一係に異動となった。Season6 第2話で再登場。殺人容疑で一時的に身柄を拘束されるも、特命係の2人と協力し、事件を解決に導いた。
部屋中に指名手配犯の手配書を貼り付けているが、捜査能力は皆無に近い。酒癖が悪い。「美人に翻弄されやすい」「捜査対象の女性に惚れる」という重要な特性がある。

報道関係者

大久保康雄 - 阿南健治
帝都新聞記者で、警視庁記者クラブのキャップを務める。美和子の元上司に当たる。権力を恐れてか、公的機関に纏わるスクープなどは全く採用しようとしない、かなり保身的な性格。そのため、美和子としばしば対立している。
鹿手袋啓介 - 西村雅彦
院内紙記者。元帝都新聞記者で美和子の先輩。Season3で美和子の浮気相手として登場。薫に殴られかけるが、返り討ちにしたことがある(Season3 第3話)。Season4では既に美和子と別れている。
自らのアパート前で片山議員の秘書が雇った暴漢に襲撃されて入院したことがある(Season3 第1話)が、現在は片山議員の協力者となっている様子(Season6第16話。声のみの登場)。

その他

武藤かおり - 松下由樹
弁護士。Season1第8話で、薫の強盗犯逮捕に違法性があることを立証し、被告人の無罪を勝ち取る。また、Season2では独房内にいる浅倉に連絡を取る方法を考案するなど、かなりの敏腕である。
Season6第9話で3回目の登場。殺人罪の公判過程で自白を翻した被告人の弁護を担当した。
ヒロコ - 深沢敦
薫の知人。都内でゲイバー「髭と薔薇と…。」を経営している。Season1第2話で目撃者として初登場。殺人容疑をかけられた事(Season2第20話)や、特命係の2人と共に舞台を見に行き、事件に巻き込まれた事がある(Season3第17話)等、特命係とは何かと縁がある人物。
若杉栄一 - マギー
薫の知人。かつて東京で借金取りをしており、逮捕歴もある人物。しかし特命係の助けもあって更生し、現在は北海道タクシー運転手を務める。商工会議所の仕事で上京した際、強盗スケープ・ゴートにされて危うく爆死しかけた(Season3 第16話)。その際に、子供ができた事を右京と薫たちに話している。ちなみに子供の名前は薫からとって『薫子』。
内田美咲 - 奥貫薫
精神科医、犯罪心理学者[41]。Season4 第4,5話とSeason5 第5話に登場。二度も殺人事件に巻き込まれた事で一時は退職を考えたが、右京らに説得された末に精神科医として留まる。高所恐怖症。
安斉直太郎 - 高橋一生
内田美咲の助手。内田と同じくSeason4 第4,5話とSeason5 第5話に登場。内田が治療に係わった連続殺人犯の影響を受けてしまい、自らも連続殺人を犯してしまった。逮捕後に心神喪失による刑事責任能力無しと判断されたため、不起訴処分で釈放され、措置入院(強制入院)させられる。しかし、リハビリ中に殺害されてしまう。

右京・薫の親族

杉下花 - 原沙知絵
右京の遠縁[42]で、ニューヨーク在住のフォトグラファーハーバード大学卒であり、理屈を並べたがる点やしゃべりだすと止まらない点[43]などは右京とよく似ている。後先考えずに行動することがあり、それが原因で警察に連行されたこともある。
なお、たまきの営む小料理屋「花の里」の名前は彼女の名前に由来している。たまき曰く右京と再会すると必ず右京との家系関係の話でもめるらしい。
磯村茜 - 戸田恵子
薫の実姉で新潟県在住。パワフルな性格で声が大きい上に世話好き。お人好しなところは薫に似ている。新潟から出てきた際には美和子が落とした婚姻届を拾って役所に提出した。薫と話すとたまに方言が出る。

脚注

  1. ^ 特命係の所属はSeason4までが生活安全部。番組公式ウェブサイトではSeason5より「組織犯罪対策5課」に属する形となっているが、本編においてそれを示す描写が見られないため、本項ではオフィシャルガイドブックの表記に合わせ「組織犯罪対策部」と記述するに留め、生活安全部時代同様に所属課なしとする。
  2. ^ かつては警部補の設定であった。右京自身は出世には興味がないらしい。上司の捜査一課係長から「出世に興味はないか」と聞かれ、それは「無駄な労力」と語ったことがある(Pre Season 第1話)。
  3. ^ この部署は出世が約束される花形ポストである。
  4. ^ 水谷自身は元々コーヒー党だったが、本作がきっかけで紅茶好きになったという。
  5. ^ 本人曰く、朝は「濃いダージリン」、夜は「ミルクたっぷりのアールグレイ」らしい。(Season4 第2話)
  6. ^ Season3 第9話などで車の運転をし、スピンターンを行うなど、華麗なドライビングテクニックを披露した。
  7. ^ 本人曰く「存在理由がわからない」らしい。
  8. ^ Season4 第17話など、薫が言ったセリフの語尾をそのまま返すパターンが多い。
  9. ^ Pre Seasonまでは巡査長であったがSeason1以降は巡査部長。
  10. ^ 松山市とのデータもあるが担当係官のミス
  11. ^ 異動時には左遷とは思っておらず、美和子に指摘されてショックを受けている。
  12. ^ 地方公務員法の「不利益処分に関する不服申立て」(第49条および第50条)の制度を利用した。同制度の詳細はリンク先を参照のこと。
  13. ^ 最近では呼ばれても文句を言わなくなり、そこまで嫌っている訳でもない。
  14. ^ 出典:テレビ朝日「ぷれミーヤ」、2006年11月4日放送回。
  15. ^ その間、帝都新聞の先輩記者である鹿手袋啓介と付き合っており、同棲もしていた。
  16. ^ 出典:Season3 DVD 第1巻 スペシャルコンテンツ インタビュー。
  17. ^ 本人曰く「頑固で不器用で天邪鬼な所に惚れ、頑固で不器用で天邪鬼な所が原因で別れた」らしい。
  18. ^ ここ最近は「かめや~まぬけ」、「所轄の亀山~!」、「特命係の“いつもいつも勝手な事をする”亀山~!」、「健康ランド会員の亀山~!」など、バリエーションが増えつつある。薫が警察庁長官官房付として警察庁に出向していたときは「警察庁の亀山様」と、嫌味ではあるが敬語を使っていた。携帯電話には「特亀」と登録している。反対に、薫から「伊丹」ではなく「」と呼ばれたこともある。
  19. ^ 事件解決の手柄について内村刑事部長に聞かれた際、思わず「特命係」と口走ったため、内村に怒鳴り散らされるというシーンがある。
  20. ^ Season5の途中までは山中たかシ名義。
  21. ^ 身分が警察官なのか技術吏員なのかは不明。
  22. ^ 特に伊丹に対しては「あの人嫌いですから」と言っているが、強引に麻雀に付き合わされたこともある(Season5 第13話)。
  23. ^ 最近では特命係への情報提供や調査分析を無条件で行う場合がほとんどになっている。
  24. ^ 離婚原因は自身の酒癖の悪さと語っており、それ以来は酒を断っているという。Season5 第3話では別れた妻の行方を捜してかれこれ3年と話している。
  25. ^ Season4までは旧称である「生活安全部薬物対策課」だったが、実在の課が「生活安全部銃器薬物対策課」への改称を経て2003年、組織犯罪対策部の新設に伴い生活安全部から分離、「組織犯罪対策部組織犯罪対策第五課」と改称されたためSeason5からこれに併せ改称されている。
  26. ^ この「兄」とは同じスタッフによるテレビドラマ『オヤジ探偵』に登場する六角一二三(演じるのは同じく山西惇)で、東映の裏設定によるもの。
  27. ^ 彼自身は、もはやこれ以上の出世を諦めている節があるが、実際のところノンキャリアで本部の課長は(課の優劣関係はあるにせよ)出世の頂点といって良い。
  28. ^ 大声で怒鳴るためスプレーまで使用しているほど。
  29. ^ Season5 第11話で大晦日にもかかわらず警視庁に赴いたときは「(自分が出張らなくても問題なさそうなのに)どうしてワシを呼んだんだ。まさにこれから餅をつくところだったのに」と中園に八つ当たりしている。
  30. ^ 管理官任用経験から、警視と考えられる。
  31. ^ 錠剤の正体は子供の頃からの大好物であるラムネ菓子。(Season2 第18話)
  32. ^ 「官房室長」は架空の役職名だが、三浦が「官房長でいらっしゃいますか?」と尋ねる場面(Season1第11話)以降、劇中で「官房室長」と呼ぶ人物は皆無となっていて、皆が「官房長」と呼んでいる。オフィシャルガイドブックでは「官房室長」が正式な肩書きであり、官房長はその略称であるとされている。
  33. ^ 内村が右京らに対し「あの人もただの官僚だ。いつもお前たちの味方してくれる訳ではない」と述べている(Season4第9話)。小野田本人も、右京らに対し「いずれお前と対決しなくてはいけないのかしら。無論、そうならないよう願っていますが・・・」と発言した事もある。
  34. ^ 美和子に対し「特命係を動かしているのは、実は君の旦那様(=薫)なんだね。」と語ったことがある(Season5第15話)。
  35. ^ 日本では”法制度”としての「司法取引」は無いうえ、殺人容疑での保釈は病気等の相当な理由が無い限り、まず認められない。
  36. ^ ロケ地は、北条を演じる長門裕之の実弟である瀬戸内役の津川雅彦が名誉城主を務める大理石村ロックハート城。ちなみに、この城はSeason5第17話「女王の宮殿」でも舞台として使用された。
  37. ^ 実際は自殺だった。
  38. ^ 月本本人は完全に殺したと思い込んでいたが、実際は生存していた。
  39. ^ 実際は圧力が掛かるも大河内監察官や小野田官房長の時間稼ぎや内閣官房長官の逮捕によりそのエピソード中(Season3第1-3話)は懲戒処分は発動されなかったが、後に長官の影響下にあった警察庁首席監察官が処分は有効であるとして強引に発動させた。
  40. ^ 異動が左遷であると聞かされた時には「マジかよ~、左遷かよ~」と言っている。
  41. ^ 劇中に出てくる内田の論文の表紙に「教授」という記載がある。
  42. ^ 右京の曽祖父と花の曽祖父が従兄弟同士に当たる関係である(公式ガイドブック記載の系図メモより)が、面倒を避けるため、普段はと紹介している。
  43. ^ 事件に関する情報を右京に話そうと警視庁を訪れた際、花に事情聴取を行った芹沢から「まるで杉下警部と話しているみたいでした」と言われ、三浦には「いやなDNAだなぁ~」と言われていた。