WORST (漫画)
『WORST』(ワースト)は、高橋ヒロシによる漫画作品。現在「月刊少年チャンピオン」に連載中。『クローズ』の続編にあたる。2008年1月現在、単行本は19巻まで発売されており、累計発行部数は2700万部を誇る。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
あらすじ
「圏外から来た男」月島花を中心とした不良高校生の抗争、日常生活を描く。主な舞台は花の通う鈴蘭高校、別名、カラスの学校とその周辺。 花は鈴蘭史上一人も果たしたことのない、鈴蘭の番長になると宣言。見事一年戦争で優勝し、着々と番長への道を突き進んでいく。
登場人物
鈴蘭男子高校
通称カラスの学校。生徒は不良ばかりで、地域では最強と言われている。かつてすごい男は数多くいたが、誰も1つにまとめる事ができなかった。 ワルばかりで派閥間の争いが激しいと思われるが、意外と生徒間の仲は良く、先輩後輩間の上下関係も乱れていない。
花組(第29期生)
- 月島花(つきしま はな)
- 本作の主人公。携帯電話の圏外から来た男。梅星一家5号室の住人。花組の頭。引越し早々、兄弟の長兄を決めようという迫田の提案に対し、自分が勝ったら皆五分の兄弟だと言い、タイマンで勝利する。鈴蘭入学後、自分の実力を試すために一年戦争に参加。番長になると宣言し注目を集めながら、決勝で天地を必殺のアッパー一撃で倒して優勝し、その名を轟かせる。その後はゼットンの企みで九里虎に勝負を挑むも完敗。しかしその後は千春、ブッチャー、光政といった大物とのタイマンで見事勝利を収めている。
- いつも笑顔で仲間思いである。運動神経も良く、ダンクショットを決めたこともある(しかしボウリングやダーツは非常に下手)。
- 先輩達に対しては敬語で喋るなど基本的には礼儀正しいが、相手の名前を間違えて呼んだり(阿久津金次を「轟センパイ」、村田将五を「田村将五」など)、ベンチを跨いで座っていたブッチャーに対しベンチに行儀よく座って(つまり相手の正面を向いていない)ブッチャーを閉口させたりと、少々ヌケている面もある。
- 見知らぬ妊婦を助けたこともあり、他人のために泣ける男。寅さんに憧れている。
- 一年の時は丸坊主だったが、二年になってからスポーツ刈りになり、天地との決戦を前に、気合を入れるため再びマルコメ頭となった。
- 鈴蘭で上下学ランを着ているのはゼットンと花とアカジのみである。
- 涙もろく、感激した時のみならずマリ姉の作った料理のあまりの美味さに泣くこともある。大食いでもあり、朝は必ず3杯以上食べるほど。
- 「圏外から来た男」の名の通り、かなりの田舎出身。8歳の時に事故で両親を亡くして以来、祖母と二人きりの生活をしていた。
- タイマンの前には「恨みっこなしな」と言うのが口癖。ノゾキなら喜んで付き合うと言いながら、八板の兄の裏ビデオを見てパンクした。
- その強さとは裏腹に威圧感のない風貌であり、「カールおじさん」「マルコメ」と呼ばれたりした。九里虎に「マルコメX」と呼ばれたこともあった。
- 迫田武文(さこた たけふみ)
- 梅星一家6号室の住人。花組。岸中出身。通称「岸中の恐竜」。花に負けたことにより、一年戦争には蓮次と共に参加せず、八板に対して「予選敗退」と言う。かなりの実力の持ち主で、多くの他の学校の生徒からは優勝を期待されていた。花の実力をかって、花組を立ち上げる。作中ではあまり目立つシーンはないが、組内では実力No2と思われる。顔の傷は歩巳にカッターで付けられた。マリ姉のドッキリに毎回驚かされ、悪さをしては怒られる。中学時代は角刈り。一年の時はツンツンヘアー。二年からはパンチパーマである。モテる拓海をねたんでいる。短気な性格であるが仲間思いな一面も。
- また、パンチパーマに髪形を変えた大善努とはパンチ兄弟となる。天地軍団との抗争では室戸康明と勝負し、見事勝利を収める。
- 武藤蓮次(むとう れんじ)
- 梅星一家1号室の住人。花組。三中出身で狂犬と呼ばれていた。迫田同様、花の実力を認めて一年戦争には参加せず、花組を立ち上げる。誰かの下に付くという事に驚いた尾崎に対して、夢は花を番長にすることだと語る。組内では参謀的役割をしており、尾崎と一緒に裏で活動することが多い。拓海の強さに最初に気付いた人間である。実力はあるようだが目立った戦闘シーンはない。ダメな兄貴がいて、いつも心配している。ボウリングやダーツといった芸に秀でる。世良とは中学時代のツレである。髪型は金髪でリーゼントだが、二年の夏休みの時はアルバイトのため髪をおろしていた。また、花に1度勝負してみたかったと言い、タイマンを張るが敗北。熱くなりやすい花組の中では常に冷静で、理知的である。先走った花を静かに諌めたり水面下で仲間を集めるなど、花組の重要な参謀として活躍する。
- 富永寅之助(とみなが とらのすけ)
- 梅星一家3号室の住人。中学時代はパシリだったため、高校で変わろうとして自分をバカにした迫田にカッターを向けようとするが、「そんなものが無くてもかわれる」という花の言葉によってカッターを捨てる。不良というわけでもないので花組には入っていないようだが、メンバーとは仲が良い。ボウリングとダーツが得意で、ボウリング場でバイトをしている。鈴蘭ダーツクラブを銀次と立ち上げる。一番の親友は歩巳である。正義感はあるが、実力がなく返り討ちに遭うことも。しかし、光政に対して二度も怒鳴るなど根性はある。心のテーマソングはブルーハーツの「人にやさしく」。
- 八板郁美(やいた いくみ)
- 花組。河中出身。自称「悲運の豪腕」、通称「ゴマ塩」。花組では主力メンバーのようだが、戦闘シーンはあまりない。迫田とは中学時代から因縁があった。一年戦争ではカキにあたり棄権。後に迫田と蓮次に花組に誘われる。兄貴が裏ビデオをたくさん持っている。髪型はゴマ塩のような坊主頭。二年の時は一時期リーゼントにしていた。
- 尾崎健市(おざき けんいち)
- 花組。二中出身。花組では蓮次と一緒に裏で動くことが多い。一年戦争では天地に腕を折られ病院送りにされる。八板同様、迫田と蓮次に誘われ興味本位で花組に入るが、鳳仙との戦争で花のタイマンを見て花に対する確信を持つ。髪型はアフロ。腹黒い。
- 村川勝弘(むらかわ かつひろ)
- 花組。松中出身。一年戦争で花のボディブロー一撃でやられる。翌日、心機一転髪型をモヒカンにして花達の前に現れる。呼ばれていないが迫田達の誘いにのり花組に入る。鳳仙に従兄弟がいるが、同様にモヒカンである。一年戦争以降一度もサングラスをはずしていない。
- 浅井貴彦(あさい たかひこ)
- FBI→花組。FBIきっての切れ者だったが、花組vsFBIにて勝利した蓮次の要求により花組へ移籍。パイプ役として蓮次の指示で動く。無口だがドスケベで、表情は変わらないが耳が動く。
- 山口蘭丸(やまぐち らんまる)
- 原田組→花組。原田の右腕だったが、原田組解散を機に花組に移籍。元々は花のことを良く思っていなかったが、体育で一緒のチームになったり、母親の葬式で一緒に泣いてくれたことがあり、花のためなら一肌でも二肌でも脱ぐと決意する。花組では監視役のようである。中学まで百合川南高校の方に住んでいたので、アボと仲が良い。もらいタバコが多い。
第30期生
- 大善努(だいぜん つとむ)
- 通称「鉄腕ツトム」。同学年では並ぶ者がいないほどの猛者。あまりの強さに彼が入学した年には一年戦争にほとんど誰も参加せず、唯一挑んできた銀次に必殺の「爆弾パンチ」で勝利してあっさりと優勝した。その後九里虎の携帯を奪って喧嘩を挑むが蹴り一発でのされ、花組に入ることを勧められる。最初は気乗りしない様子だったが、見知らぬ妊婦を助ける花の姿を見て、少しずつ、花という人物を認めるようになる。その後、自分から花とのタイマンを望み敗北。その実力を肌で感じ、正式に花組の鉄腕ツトムとして加入することになった。鳳仙の光法とは因縁があり、「クサレ豚足」と呼ばれている。
- 花に敗北後、髪型をパンチパーマに変えたため迫田とはパンチ兄弟になる。天地軍団との抗争では年長のガガを子ども扱いし勝利を収める。
- 中村銀次(なかむら ぎんじ)
- ツトムと同学年。京華中出身で秀吉、黒澤の後輩にあたる。喧嘩は強いようだが、挑み続けているツトムにはさっぱり勝てない。仲間や友達をうまくつくれず、黒澤の下につこうと思っていたが、黒澤の勧めで花組に入った。中学時代に本作にちょっとだけ登場している。
- ダーツが趣味で寅とダーツクラブを結成する。
- 鈴蘭入学当初は蓮次風の金髪リーゼントだったが、天地軍団との抗争の頃には中学時代と同じく短髪にしている。
- 沢口勝(さわぐち まさる)
- 通称「プリン」。小柄で喧嘩もしないが、ツトム達とつるんでいる。八板の後輩にあたる。
- プリンというあだ名は小六の時に長時間立てこもった末、万引きしようとしていたのがプリン一個だったというのが由来。
- ツトムに余計な一言を言い、蹴りをくらうシーンが多い。
- おかっぱ頭が特徴で、鈴蘭入学当初は前髪などが不揃いだったが、その後はニット帽やヘルメットを被っているのかと思えるほど整った髪型に。
- 赤池勇次(あかいけ ゆうじ)
- 通称「アカジ」。グラサン・長ラン・リーゼント、胸ポケットの櫛が特徴。
- 青山浩二(あおやま こうじ)
- 通称「アオジ」。サイドを染めたオールバックと少し大きい鼻が特徴。
- ことわざを間違って覚えているようで、それをアカジに突っ込まれている。
第27期生
- 花澤三郎(はなざわ さぶろう)
- 通称「ゼットン」。かつての新四天王で、九里虎が来るまでは鈴蘭のトップだった。派閥は作らず一人で行動することが多く、いつも屋上で寝ている。九里虎に敗れた後も重鎮として名を馳せ、鈴蘭を変えようと花と九里虎を結びつける。教師を目指して勉強を始めるが、分数の割り算もわからず浪人する。
- 後輩たちからは「ダンナ」と呼ばれている。金次が持ちかけるカケはいつも大穴狙いだが当たっている。
- 加東秀吉(かとう ひでよし)
- 秀吉一派の頭。京華中出身。通称「狂犬」。鈴蘭で派閥を持つも、ブッチャーに凄味はあるが人望がないと言われる(ブッチャーが花を一派に勧誘する際に説明)。マサと常に行動を共にしており、マサが鳳仙に襲われた時は単独で殴りこみに行く。自分が丸くなってしまった事をブッチャーに気付かされ、鳳仙との戦争ではキングジョーとの壮絶なタイマンを見せるも敗れる。
- 黒澤とは一年戦争で勝ち残ったらタイマンをしてやると約束したが果たされず。二つ年上の女子大生と付き合っているらしい。いつも図書室にいる。卒業後は東京へ。
- 小林政成(こばやし まさなり)
- 秀吉一派。通称マサ。秀吉と同じ京華中出身でいつも秀吉と行動を共にしている。卒業後は東京へ。秀吉とは親友同士である。
- 岩城軍司(いわしろ ぐんじ)
- 岩城一派の頭。ブッチャーには人望はあるが華がないと言われる(ブッチャーが花を一派に勧誘する際に説明)。鉄生をも圧倒する威圧感を持つ。幼馴染の十希夫を可愛がっており、カケはいつも当然と十希夫にかける。花が番長になる事を期待して、自分の一派には誘わずに見守った。卒業後は家が左官業のため町に残る。クローズ時代の坊主から髪を伸ばしたので雰囲気が変わった。
- 米崎隆幸(よねざき たかゆき)
- ゼットン同様、派閥を作らない一匹狼で鈴蘭の相談役といった位置づけ。同期の他の鈴蘭幹部に比べると腕っぷしは一枚落ちるが、常に冷静沈着であり頭もキレる。鈴蘭を変えようとゼットンと一緒に花と九里虎を接触させる。九里虎のヤル気の無い態度に対して、「数ある不自由と戦わずして自由は手にできねー」と一喝する。花が番長になる事を期待している。卒業後は知り合いの六本木のバーで働く。また、本作では長らく名前の表記がなかった(コミックス9巻あたりまで)。
第28期生
- 花木九里虎(はなき ぐりこ)
- 一年にしてこの町最強の漢と言われている。九州から引越してきたので訛り(博多弁)がある。派閥を作らず一匹狼だが、よく黒澤と一緒に行動している。元々一年戦争には興味がなかったが、氏家他鳳仙の面々をボコボコにしたことに興味を持ったゼットンに何よりも大切にしている携帯を壊され挑発される。その事で激昂した九里虎が、ゼットンを紙一重で倒したことにより不本意ながら自動的に鈴蘭の頂点に立った。その後今度は黒澤に携帯を壊され、黒澤とのタイマンのはずがその場にいた18人全員を倒す。
- 本人にはヤル気がないが、鈴蘭の頂点という自覚を米崎達に言われ、間接的だが花に力を貸すようになる。後輩達には優しく接しており、「グリやん」と呼ばれるが、先輩や同級生には「エロガッパ」と度々呼ばれる。彼女が8人もいて、知らずにその女の子に声をかけると後にボコボコにされる。鉄生の存在をうざがりながらも認めており、鉄生の死を深く悲しんだ。キレると見境がなく、仲間も殴る(その餌食となるのはいつも金次である)。謎が多く、自宅までわからないらしい。必殺技はブッチャー命名の「消えるケリ」。一年の時は金髪だった。尚、対天地戦では少しも臆せず圧倒的な力を見せたが、バランスを崩したところに、顔面に正拳を受けるも大きなダメージは受けていない様子。室戸善明とのタイマンでは圧倒的な力の差を見せ付けて勝利している(鉄生を10とすると善明は2か3と発言)。
- 黒澤和光(くろさわ かずみつ)
- 京華中出身。通称「クロサー」。派閥を持たない一匹狼だが、よく九里虎と行動を共にしている。一年のころは野心に満ちていて、一年戦争で優勝して秀吉とのタイマンを目指していた。しかし九里虎がゼットンに勝って優勝してしまった事に納得がいかずタイマンを挑むが敗北。その後は自分の力量を知って目立った行動はしていない。他の者同様、花が番長になることを望んで、後輩の銀次を花組に勧める。九里虎からは花になにかあったら教えてくれと頼まれたり、彼女を殴った男を捜すのを手伝わされたり、なにかと頼りにされている。中学時代から鳳仙の真島とは因縁があり、顔の傷は真島にナイフで付けられたものである。しかし鈴蘭vs鳳仙でのタイマンでは黒澤の勝利に終わる。鉄生ともお互いをライバルと認めているようだが、実際にやりあったかどうかは不明。いつも頭にバンダナを巻いている。
- 神戸好克(かんべ よしかつ)
- 通称「ブッチャー」。または、「狂ったチャーシュー」。花からは「ブーさん」と呼ばれる。ブッチャー一派は作中当初鈴蘭最大派閥だった。当時のゼットンら3年が卒業する前に1度ゼットンに挑んでいるが、ほとんど手も足も出ず敗北した。3年進級後、一派を夢の中で思いついたというFBI(ファンタスティック ブッチャー イチバン)と改名する。
- 入学当初から実力者として一年戦争に参加するも、キレた九里虎に消えるケリで倒される。
- 一応先輩に対しては下手に出ていたが、本心では九里虎以外の人間を上とは認めておらず、秀吉と衝突したこともあった。しかし鳳仙との戦争では同じ鈴蘭の生徒として共にハゲ軍団を迎え撃つ。その時に因縁のあった光義に必殺「火炎車」(柔道技の背負い投げ)で勝利。
- 花に一目置いており、自身の一派に誘ったこともあった。自身の引退前に花に鈴蘭魂を拳で伝え、その後も花を番長にすべく陰ながら手助けをしている。
- 一人称は「わし」。
- 原田十希夫(はらだ ときお)
- 通称「トキオ」。軍司の幼馴染ということもあり、岩城一派のNo2であった。軍司の引退後に原田一派を立ち上げ、髪型もリーゼントから金髪のアップに変えた。軍司や米崎の願いでもある花が番長となるとゆう事に対して、認めてはいるのだが上手く表現できなかった。結局は原田一派解散という形に終わった。引退後はブッチャー共々花のために陰ながら手助けをする。
- 阿久津金次(あくつ きんじ)
- 阿久津太の弟。入学式の日にブッチャーに殴られ、一年戦争をリタイアした。商才に長け、一年戦争にて入場料を取ったりオッズを作ったりしている。
- キレて見境のなくなった九里虎に襲われるのがお約束である。
- 深町慶太(ふかまち けいた)
- ブッチャー一派(FBI)のNO.2。ブッチャーの性格を理解する人物。
竜胆高等学校
- 天地寿(あまち ひさし)
- 元鈴蘭で一年戦争にて尾崎などを含む他の一年と一線を画す実力を見せ、ブッチャーをも怒涛の攻撃で倒す。しかし、戦闘不能となった者でさえ、骨を折るなど、卑劣さと非情さを持っている部分では、花とのライバルではあるが、花が陽とすれば天地は陰のような存在である。花に一撃の剛拳で敗れ竜胆へ転校して、鈴蘭、そして町を制圧することを目論む。室戸兄弟を始め強力なバックアップを軍団として携え、計画を進行中。
- 拓海と将五とは同じ中学である(加地屋中であるため、十三と好誠の後輩にあたる)。喧嘩の成長速度は花にも匹敵し、河二との抗争では単身世良にタイマンをしかけ勝利を収めている。その後腕試しと称し九里虎に喧嘩をしかけるなど著しい。父親は権力者で家は相当裕福のようだ。
- 黒岩和志(くろいわ かずし)
- 一中出身。非常に好戦的だが頭が良くなく実力も伴っていないため他幹部からの信頼は低い。竜胆の生徒で鈴蘭と鳳仙の抗争時は激しく苛立ちを表していた。最初は鉄生のような顔であったが、後に山内太一郎のような顔となる。九里虎には蹴り一発で失神し、ガガにはコケにされ最後は光法にタイマンで敗れる。
- 前園悟(まえぞの さとる)
- 黒岩と同じく一中出身。「卑怯が服着て歩いているようなヤツ」と形容されている。九里虎には、警棒を投げつけられビビッていた。蠍を鈴蘭に潰され、憎悪を募らせていた中学生達には天地に蠍を復活してもらうように頼んでいる。しばらく登場が無かったが、鳳仙の四人が天地たちのいる倉庫に殴りこんできたときに光政を角材で不意打ちを喰わすも、逆に蹴りを受け気を失った。
天地軍団
- 室戸善明(むろと ぜんめい)
- 室戸"放火"兄弟の兄。非常に凶悪な性格。凶悪犯罪を犯し少年刑務所に入っていたが、弟に勧められ入団。ケンカの時は血が高ぶるのか、跳躍してからの攻撃が多い。
- ドレッドヘアー。九里虎とタイマンを張るが全く手も足も出ず圧倒的な差で敗れる。
- 内藤一期(ないとう いちご)
- 内藤兄弟の双子の兄。善明が少年刑務所にて知り合った。兄弟共に善明の忠実な部下である。名前の由来は、一会と合わせて「一期一会」か。アボとタイマンを張り敗北。
- 内藤一会(ないとう いちえ)
- 内藤兄弟の双子の弟。善明が少年刑務所にて知り合った。兄弟共に善明の忠実な部下である。余談ではあるが17巻より眼鏡をかけ始める。九里虎と雌雄を決する前にアボが現れ、消えるケリを喰らいぶっ倒された。
- 室戸康明(むろと こうめい)
- 小学生の時に兄の善明とともに警察署に放火し、室戸"放火"兄弟と異名をとった危険な男。天地に父が残した借金を肩代わりしてもらう代わりに天地軍団に。花組との抗争で迫田に敗れる。
- 賀川和也(かがわ かずや)
- 通称「ガガ」。康明や大東と関わることが多い。ケンカのときは平気で鉄パイプを使うようなド汚い男。花組との抗争ではツトムと対戦し、フロント・スープレックスを喰らって敗れた。
- 大東隆(だいとう たかし)
- 鑑別所から出た後はなにもせずふらふらしていたが、天地に殴られ下につくことになる。その後天地軍団の頭脳ともいうべき存在となり、さまざまな場所で暗中飛躍する。額に大きな×印の傷は過去に室戸康明によってつけられたものらしい。漆黒の蠍メンバーと共に拉致した寅を花が救出に来た際、現れた天地に「ここはいったん引いて体勢を立て直そう」と助言しようとするが、用済みになったと感じたのか殴られ、気絶する。
- 内田浩二(うちだ こうじ)
- 「漆黒の蠍」の頭。天地軍団の幹部の一人ではあるが、他幹部と比べると根性も実力もかなり劣るようで、小回り的な役割が多い。常にサングラスと防塵マスクを着用しており素顔は一度も出ていない。武装と漆黒の蠍との戦争後の動向は不明。
- 増成秀雄(ますなり ひでお)
- 七森工業の頭。天地からは半ばスカウトのような形で加わる。河二の押川(世良と同期)というチンコロを紹介した時は、天地の怒りを買う。
- 天地軍団が崩壊寸前の時、光義達に襲撃され、ぼろぼろにされた挙句素っ裸にされ女子高の前に晒される。
- 正井広明(まさい ひろあき)
- 塚本高の頭だがこれといった活躍もみせず、光義に倒される。
- 蓑月邦彦(みつき くにひこ)
- 清心会高校の秀才で県でもトップ3といわれるほどだが、性格は激しく歪んでいる。天地とは古くからの付き合い。慚愧の虎と百鬼の抗争をしかけたが失敗に終わった。その後蠍の兵隊を使い、武装に見せかけ梟の幹部をフクロにし、武装と梟の抗争を仕掛けるも尾行していた拓海達によってすべての情報を吐かされ、これも失敗に終わった。すべてのことを話したことで天地に用済みにされ殴られてしまう。
天魔のKKK
ガラが悪いことで知られている天魔通りで大暴れしていたがヤクザ者と揉め、この町に居られなくなった3人組。天地の父の権力でこの町に居られるようにする代わりに入団した。
- 姫川敬(ひめかわ けい)
- 天魔のKKKのリーダー格。容姿は金髪リーゼント、長い下まつ毛が特徴。出身は関西でたまに関西弁が出る、漆黒の蠍と武装の戦争の時はなぜか喧嘩に参加せずに姿をくらましていたが、単身、武装のたまり場のスクラップ工場に行き、将五とタイマンを張り、敗北を喫する。そのあと、七代目武装に入る事を決意する。密かに過去に説教を受けた鉄生を憧れていたようだ。好きなブランド名なのか“DEATH ROCK”というロゴの入った服をよく着ている。
- 正岡賢一郎(まさおか けんいちろう)
- 常にナイフを持ち歩いているが、実際にケンカには使わず、ハッタリに使うだけのようである。漆黒の蠍と武装との戦争の時に、山口善次郎とのタイマンに敗れる。
- 小林健昇(こばやし けんしょう)
- ドレッドヘアーで、三人の中では一番大柄。漆黒の蠍と武装との抗争では佐々木に優勢だったものの、助太刀に来た難波にあっさりと倒される。
武装戦線
五代目
- 武田好誠(たけだ こうせい)
- かつての新四天王の1人。五代目頭。龍信引退後、3人しかいなかった武装を支えた。
- 四天王内では唯一、キングジョーとタイマンを張る(結果は諸説あるが不明)。
- 脳梗塞の手術のために五代目武装戦線を解散し療養する決意をする。
- 柳 臣次(やなぎ しんじ)
- 五代目副頭。好誠の勧めで武装に入る。クローズでは旧友である甲斐の一件でキーポジションを担った。
- 拓海に武装入りを何度か勧め、自身の引退時にドクロ入りのジャケットを託す。
- 玄場 寿(げんば ひさし)
- 五代目武装戦線創設時からのメンバー。好誠とは中学時代からの仲。
- 稲田源次(いなだ げんじ)
- 五代目武装戦線創設時からのメンバー。玄場と同じく好誠とは中学時代からの仲。 中学校の時は坊主頭だった。鉄生いわく「鬼」。
- 甲斐泰典(かい やすのり)
- クローズから登場。中学卒業後、清掃会社に就職したが職場でのいじめに対して憤慨し解雇される。その後、無職不良少年グループのリーダー的な役割をしていたが、行き過ぎた行為によって黒焚、鳳仙、鈴蘭、武装の全てから目を付けられ、最後のチャンスとして与えられた旧友の柳による説得も柳を裏切ったために好誠にボコボコにされ、少年院に入る。
- 出所後に柳の勧めで武装入り。その事もあり好誠を非常に慕っており、柳が独断で武装解散を決めたときも怒りをあらわにし、好誠を連れて説明してもらうように詰め寄っていた。その後、鉄生と清広のタイマンを見届け。将太に後を託す。
六代目
- 河内鉄生(かわち てっしょう)
- 武装戦線六代目頭。左目横の大きな十字傷と左眉が無いのが特徴。武装入り初日から将太と目が合っただけでもめたりとトラブルメーカーである。後輩がカツアゲされた鳳仙の生徒に仕返しに行ったり、妹を鈴蘭の生徒に襲われ、単身乗り込んで行ったりとかなり根性があり、仲間や家族を大切にする。それを良く思わない黒澤とはライバル関係にある。いずれ武装の頭になると言われている将五に対しては、先輩として厳しく指導をする。(ただし本人的には、自分がされてきた指導に比べるとかなり手加減しているらしい)
- 五代目が引退した後は、六代目を決めるのに多数決に反対するが、結局鉄生の案も多数決で清広ともめ、今後が不安に思えた。しかし銭屋との騒動では、副総長の樋渡から頭は鉄生だと思われ、その場をやり過ごした事により、清広から六代目を決めるタイマンを申し込まれ勝利。そして犬猿の仲であった二人の関係は頭と副頭という厚い信頼で結ばれたのである。
- その後、六代目として百鬼と虎の抗争の仲介人になったり他のチームの力にもなった。そして、五国休戦協定によって抗争の恐ろしさを忘れてしまった世代の為に、協定解除に踏み切った。武装に関わるすべての身内は自分の身内でもあると考えており、その身内に手を出すようならただでは済まさないと他チームの幹部達を圧倒するほどである。しかし、六代目になっても自分勝手な行動が目立ち、清広とは武装史上初といわれる頭と副頭のとっくみ合いのケンカをする。
- 九里虎の事をライバル視しており、日々「対ポコチン」と称して鍛えている。その成果もあともう少しと言う所までは行ったが、四回挑んで全敗に終わった。
- ある夜に将五とバイクで走っていた所を交通事故にあい、将五の目の前で命を落とすことになる。鉄生の死は多くの人間を深く悲しませた。
- ラーメン屋でバイトをしていた。普通なら単車で10分かかる距離を花を連れて2分で走った。ブッチャー曰く「偉大なるアホ」。
- 歴代武装戦線の中でも読者人気は高く、実在のファッション誌「HEART」では漫画のキャラでありながら表紙を飾った。
- 六代目になる前は、坊主にしたり伸ばしたりするなど、髪型をしょっちゅう変えていたが、六代目になってからは、金髪のオールバックに落ち着いた。
- 清広義巳(きよひろ よしみ)
- 武装六代目副頭。左首筋の昇龍のタトゥーが特徴。キレ者揃いの歴代副頭に比べると、血の気が多く熱い気性を持つが、銭屋の使者に対しても一歩も引かない度量も合わせ持つ。鉄生とは何かと折り合いが悪いがタイマンを張った後は互いをけなしながらも認め合っている。鉄生亡き後は六代目代行として武装を支え鉄生に勝るとも劣らない風格と貫禄を見せた。将五の復活と同時に六代目代行の役目を終え無事に引退した。
- 戸川将太(とがわ しょうた)
- 武装六代目。参謀的な役割。しばしば鉄生と清広の間に入る。外伝では将太目線での話も書かれた。
- 鉄生の死によって弱音を吐いていた難波に激怒し、鉄生の置き土産と称し殴りつけ、後に難波を立ち直らせるきっかけを作ることとなる。
- 難波武志(なんば たけし)
- ケンカでは武装最強の力を持ち、「沈黙の重戦車」の異名を持つ。左頬に大きな火傷の跡があり、それを隠すようにマスクをしている。頬の傷や無口だったことでケンカを売られることに嫌気が差し、高校へは行かず引きこもりの生活を送っていたが、隣に引っ越してきた鉄生に強引に外へ連れ出されて武装入り。自分を救ってくれた鉄生の死を受け入れることが出来なかった。
- 六代目武装が引退した後も、鉄生に合わせる顔がないと悔やんでおり、七代目武装に留まる事となる。
- 漆黒の蠍との抗争ではKKKの小林健昇を倒し、沈黙の重戦車と呼ぶにふさわしい活躍を見せた。
七代目
- 村田将五(むらた しょうご)
- 武装戦線七代目頭。四代目副頭、村田十三の弟。
- 拓海、天地とは中学からの顔見知り。顔の傷は天地につけられたもの。拓海と共に中学時代から武装の集会に顔を出しており、加盟当初から次期頭として目されていたが、鉄生が目の前で事故死したのがきっかけで失意のどん底に。黄泉の梟との抗争の決着がつくまで行方をくらましていたが見事克服し、七代目頭として復活。現在は天魔のKKK率いる漆黒の蠍と対立中で、仲間二人を倒され、一人乗り込んできたKKKの姫川敬とタイマンを張り、圧倒的な差でこれに勝利する。
- 藤代拓海(ふじしろ たくみ)
- 梅星一家2号室の住人。武装戦線七代目副頭。黒咲工業高校に通っていたが、家の都合で自主退学し、現在はバイク屋で働いている。勤め先は「クローズ」の本城と同じ。柳臣次とは旧知の仲で、よく武装入りを勧められていたが、「集団行動が苦手」と断っていた。武装戦線の中には,柳からライダージャケットを譲り受けながらも加盟しない拓海をあまり快く思わないものもいたが、鉄生の死を受けて武装入りを決めると、天地の陰謀によって生じた他チームとの抗争を、仲裁役をたてることで鎮めてみせた。
- 梅星一家では珍しく外見も態度もクールで、あまり喧嘩もしないが、時折みせる実力は半端ではない。合気道のような技で相手を投げ飛ばすこともある。女性にモテる。
- 難波 武志(なんば たけし)
- 詳細は六代目に参照。
- 佐々木春(ささき はる)
- 武装戦線七代目の一人。片岡高1年。六代目の頃に将五に拾われチーム入りする。大柄で腕っぷしは強い。
- 山口善次郎(やまぐち ぜんじろう)
- 武装戦線七代目。黒咲工業2年。一年の夏に黒咲に転入し、拓海に勝負を挑むも軽くあしらわれ、その後は友達となる。拓海の誘いで武装入りとなる。ズーズー弁を喋ることがある。
- 桑原真澄(くわはら ますみ)
- 武装戦線七代目。黒咲工業2年。喧嘩は弱いが、拓海の誘いで憧れの武装入りとなる。中学の時に迫田にプールに落とされたことがある。なぜか、18巻では名前が信昭となっている。
- 小林一善(こばやし いちぜん)
- 通称ゼン。将五とタイマンを張って敗れ、それを機に鉄生と出会い武装入りした。クリーニング店の跡取りだが、風体や風貌はどうみてもヤクザである。鉄生が亡くなった時は客の子供を虐待していた男を半殺しの目にあわせて、殺人未遂罪で矯正施設に収監されていた。出所後に七代目武装戦線に加わる。
鳳仙学園
鈴蘭男子高校と並んで、その地区の巨大帝国の一つとして名を馳せている。鈴蘭男子高校との違いは、鈴蘭が各々の派閥で構成されているのと比べ、 鳳仙学園では例外なく一人の頭、つまり番長が存在する部分である。それゆえに強力な頭を中心とする軍隊のような高い統率力が持ち味であり、降り掛かる火の粉に対しては学校全体が結集してそれを跳ね除けようとする傾向が見られる。歴代の頭としては、クローズ時代からも知られていた美藤兄弟、キングジョー(本名・金山丈)、月本光政(ワーストでは、各学年に月光兄弟が存在するため、キングジョー引退後に月光帝国と呼ばれる事もある)などなど、骨のある男たちの名前が連なる。学校の特徴として、ほとんどの生徒がスキンヘッドである。(強制ではないためか、モヒカン、坊主頭なども存在する)。当初の設定では髪を伸ばせるのは幹部だけであったが、今では幹部もほとんどが坊主である。
月光兄弟
- 月本光信(つきもと みつのぶ)
- 月光兄弟の長男。当初はキングジョーに讒言するなど骨のあるキャラだったが、喧嘩の腕はそこそこといった感じで、光政と比べるとやはり見劣る感は否めない。事実、一年のころキングジョーと光信は鳳仙学園の一年のトップを争ったが、フライパンを顔面にくらいKOされている(翌日、光信の机にはそのフライパンが置かれていた)。鈴蘭との戦争においては、終盤の天狗の森での戦いで、各学年代表を出してのタイマンになった時に、自分の対戦相手が九里虎になったことで審判(中島信助=アンモ)に抗議してしまっている。しかし、この場はアンモに一喝され、九里虎とのタイマンに望むがハイキック一発でKOされてしまっている。その後は、九里虎という名前を聞くだけで失神してしまうほどのショックを受けてしまう。卒業後は父親の仕事(不動産業「月光不動産」)を手伝っていたが、天地率いる天地軍団による大量リンチを受け、天地軍団と鳳仙学園の戦争の火ダネとなった。
- 月本光義(つきもと みつよし)
- 月光兄弟の次男。喧嘩の腕はパワーのほうは光信を凌ぐものがあるものの、鈴蘭のブッチャーよりは弱い。大の2時間サスペンスドラマ好きで、家に数え切れない程にビデオをため込んでいる。その入れ込み様は、学校でもビデオを持ち込んで見ているぐらいである。特に片平なぎさがお気に入りのようで、2時間ドラマの女王と言っている。塚本高の正井を倒したくらいで、特筆して重要な役割を担っておらず、鳳仙と天地軍団との抗争では兄と同様に天地軍団の善明と内藤兄弟に戦闘不能に陥れられている。
- 月本光政(つきもと みつまさ)
- 月光兄弟の三男にあたる。月光兄弟の中で、ズバ抜けた戦闘力、統率力を持つためか、三年の兄である光義を指しおいて二年の時に鳳仙学園のトップとなる(光義は納得済)。しかし登場当時は身勝手な行動が多く、鈴蘭と鳳仙との戦争時にも参加せずに単独で月島花に会いに行くなどしている(この時は花と同じ下宿に住む寅、拓海により阻止されている)。この行動のためか、戦争のクライマックスである天狗山での戦いにおいて、その当時のトップであるキングジョー、さらに2人の兄からその自分勝手な行動を戒められ、月島花とのタイマンを阻止される(この戦争中、キングジョーから直接鈴蘭との戦争をよく見ておけと言われるシーンが存在するため、リーダーとしての資質はあると判断されていると思われる)。この戦争の後にキングジョーに鳳仙を任されるも、月光兄弟という名だけでは下の者は付いて来ず、根回しで鳳仙を統一しようとしていた。しかしある日寅に「ダサイ政治家の票集めのようなことばかりしている」と一喝される。それにより、他の者達の前で敵わないとわかっていながらもキングジョーにタイマンを申し込み完敗。その後光政についた一年はたったの9人であった。しかしこの時に小野輝騎という大きな存在を得ることになり、1ヶ月で一年のほぼ全員を配下に治めたのである。
- 後に、花とのタイマンを実現させており、この時は花の必殺のアッパーにより顎を強打され、戦いを続行させようと立ち上がるが、俗に言う足腰が立たない状態になったため立会人である将五にいさめられ、敗北を認める。実質、パンチ一発でKOされたわけだが、その過程での戦闘を見る限り、実力は相当なものだと思われる。
- 一年の頃は弁髪のような奇抜な髪型をしていた。二年になってからは長髪である。18巻で三浦に騙されて倉庫に行き、ザコ数十人を小野輝騎らと共に倒すが、天地にやられかけたところを花が登場し、事なきを得ている。
- 月本光法(つきもと みつのり)
- 月光兄弟の四男にあたる兄弟の中で一番体格が良い。喧嘩の腕はそこそこある。鈴蘭のツトムからは「シビレふぐ」と呼ばれている。彼とは中学時代から因縁があり、4度もやりあったが、途中で邪魔が入ったりするなどして決着がつかなかった。高校に入ってからやっと決着がつき、敗北した。鳳仙と天地軍団との抗争では黒岩を倒すも光信と光義同様、光法の方はガガと康明によって戦闘不能に陥られた。
なお四兄弟のほか、光法の2歳下に光穂(みつほ)、3歳下に光希(みつき)という妹がいる(第52話「蝉時雨」=コミックス13巻掲載 の挿絵より。12歳の光信を筆頭に幼少時の月光兄妹が描かれている)。
三年生(光政入学時)
- 金山丈(かなやま じょう)
- 通称「キングジョー」。かつての新四天王の1人。他の三年を寄せ付けない圧倒的な力で、たった一人で鳳仙学園の頭となった。しかし、その後は目立った活躍はしておらず、光信から「丸くなった」と諫められる。そのため、鈴蘭を急襲することを決意し、抗争を指揮する。鈴蘭との「五人対五人」のタイマンでは秀吉との壮絶な闘いを見せ勝利した。その後引退し、光政にタスキを渡す。
- 氏家純(うじいえ じゅん)
- キングジョー鳳仙のナンバー2的な存在。光義のみ「ウッジー」と呼んでいる。女とイチャついている九里虎をからかい、その場にいた8人全員がやられている。
- 江花勝利(えばな かつとし)
- 氏家と同様に、キングジョー鳳仙のナンバー2的な存在。
その他
- 真島一也(ましま かずや)
- 光義の同期。中学時代はすぐに刃物を持ち出す危険人物であったが黒澤とのタイマンで敗れて改心したと思われる。黒澤とは中学時代からの因縁がある。天地軍団との戦いでは、光義と共に塚本高校の頭正井宏昭を倒すが帰る最中内藤兄弟に襲われかなりの深手を負った。
- 小野輝騎(おの てるき)
- 光政の右腕。最初は光政を認めていなかったが、光政とキングジョーとのタイマンを見て、光政につくことを決める。
- 三浦悟(みうら さとる)
- 光政の同期。家計の苦しさから天地に寝返り鳳仙の情報を横流ししていた張本人。光政たちを天地軍団の待ち受ける倉庫におびき出してから、罪悪感を感じ警察に通報したと思われる。その後は親戚を頼って他県で働いていたところを、光政達2年勢にけじめとして、制裁を受けるが黙ってそれを受け入れた。
- 大谷健(おおたに けん)
- 光政の幼なじみ。光政と共に行動をすることが多い。
- 九十九一二三(つくも ひふみ)
- 光政の同期。鳳仙の情報屋・頭脳的存在だが覗きが趣味の変態小僧でもある。ちなみに寅とは中学時代の同級生である。
- 福浦大助(ふくうら だいすけ)
- 光法の同期。通称「福助」。入学当初は一匹狼で光法につくことを拒んでいたが、光法が土下座して頼んだことにより、納得する。
河田第二高校
- 世良直樹(せら なおき)
- かつての新四天王・中島信助(アンモ)転校後の河二をまとめる。アンモの幼馴染でもある。蓮次とは中学時代からの仲で、迫田とも抗争していた。天地とのタイマンで惜敗することにより、河二は天地の支配下となる。傷が癒えたあと、花にも腕試しに喧嘩をしかけているあたり、何かしら行動を起こすようである。ちなみに、迫田とは中学の頃タイマンを張ったが互角だったらしい。
百合川南高校
- 桜田朝雄(さくらだ あさお)
- 通称「アボ」。九里虎に三度タイマンを挑んだアホ。通称はそのアホぶりと名前(朝雄、それが訛って朝坊)とを掛けたものと思われる。天邪鬼な性格。リカという名前の彼女がいる。背が低く、八板と村川に背の低さを馬鹿にされたことに激怒し、必殺のブーメランフックを、顎に的確にヒットさせ二人を倒す。蘭丸から花の噂を聞き、花に勝負を挑むも格の違いを痛感し、タイマンの途中で逃げ出す。己の仲間達が内藤兄弟にやられた為、九里虎と共に、天地軍団に立ち向かうこととなる。内藤一期とタイマンを張り最後には必殺のブーメランフックを顎に命中させ勝利。
黒咲工業高校
- 藤代拓海(ふじしろ たくみ)
- 詳細は武装戦線七代目を参照。
- 山口善次郎(やまぐち ぜんじろう)
- 詳細は武装戦線七代目を参照。
- 桑原真澄(くわはら ますみ)
- 詳細は武装戦線七代目を参照。
- 杉浦歩巳(すぎうら あゆみ)
- 旧姓は川原。小4の時に迫田の住んでいた団地に引っ越してきた。迫田からいじめられっ子のような扱いを受けており(迫田はそういうつもりはなかったが)、中2の秋頃についにキレて迫田の顔面にカッターで切りつけた。それから一週間もたたないうちに引っ越してしまい、迫田も歩巳もお互いに謝罪する機会を失っていた。高校での再会時には3人の男達に恐喝まがいのことをされていたが、迫田の喝によってそれを自力で跳ね除けた(恐喝していた面々は迫田が殴り倒した)。ダーツのセンスがあり、寅とはダーツ仲間として無二の親友になった。
銭屋一家
- 小川研次(おがわ けんじ)
- 銭屋一家副総長兼第一支部支部長。通称「ドスケン」。下の者からは抜群の人気と信頼を誇る。顔中に走る無数の疵がくぐって来た修羅場の数を物語る。あだ名の由来は小学生のころ、借金取りから母親を守るため、ランドセルにドスを入れていたのが由来。中学二年のとき、クローズの舞台の街に半年住んでいたときに、鮫島と喧嘩になったが、村田十三が仲裁に入り、その縁で兄弟分となる。
- 樋渡敬(ひわたり けい)
- 副総長としてドスケンの後を継いだ男。左目がない。千春の一件で武装のアジトを訪れた際、一見しただけで鉄生を次期武装頭の器と見極めるなど、相当のキレ者であると思われる。
- 小川千春(おがわ ちはる)
- 銭屋一家第一支部菊谷組。ドスケンの従兄弟。大阪からやってきた。体中に漢字の刺青をしている。7つ上の姉がいたが、その姉を薬物中毒者が運転する暴走車によって失った。そのため薬物(及びそれに関わる者)を激しく憎んでおり、そのことが銭屋一家と武装戦線の抗争の火種となった。花とのタイマンに敗北後、大阪へ帰郷。その後はドスケンの補佐を勤めているようである。一見して只のヤンチャ坊主のような印象だが、自分で辞書で調べて創った造語を体の刺青に加えるなど、文学的な一面も見せる。
- 定島弘健(さだじま ひろたけ)
- 銭屋のメンバー。千春と共にやってきた男。
梅星一家
- 梅星政司(うめほし まさし)
- 通称「政やん」。花たちの下宿の宿主。靖司の兄。やくざの様な風貌の男。靖司とは毎日のように喧嘩をするが、靖司が飲み屋で「化け物」と罵られた時には激怒した過去もあり、「喧嘩するほど仲がいい」というものである。蓮次の兄である伸がヤクザと揉めた一件をいとも簡単に解決するなど只者ではない。寅之助は「職業は何か」と時たま聞くが、いつも凄まれて未だに明らかにされていない。自分に自信の無い寅之助に喝を入れ、寅之助自身も勇気がわいたようだ。ロバート・デ・ニーロから名をとった、愛犬「デ・ニーロ」を飼っている(梅星一家からは「デニロー」と短縮されて呼ばれている。また、靖司に対してことのほか攻撃的になる)。
- 梅星靖司(うめほし やすし)
- 通称「マリ姉」。政司の双子の弟。オカマだが、あきらかに男だと分かるほどゴツイ体格をしている。その為、下宿は「化け物屋敷」と呼ばれ、政司とのケンカと種となっている。人を脅かすのが趣味(特に迫田は、一番驚いてくれるからと標的にされている)。朝ごはんを非常に重要視しており、何がしかの文句をつけようものなら血相を変えて激怒し、言葉遣いも男言葉になる。自分に自信が無い寅之助を温かく見守る母親のような一面もふっと覗かせる。
その他の人々
- 武藤伸(むとう しん)
- 蓮次の兄。暴力団と何がしかの関わりがあったようで、蓮次の心配の種だった(1巻の冒頭で変な奴らに絡まれており、花に救い出されている)。しばらく音信不通になっていたが、政やんの尽力によって暴力団との関わりを絶つことが出来た。その後は料理が得意であるという長所を生かしてマリ姉の店の厨房で働いているようである。