調緒
調緒(しらべお)とは、日本の代表的な伝統芸能である能などで使用される楽器、大鼓、太鼓、小鼓で使用される紐のこと。
皮を胴に締め付けて、それぞれの楽器にあった音色を出す役割をもつ。演奏中は大鼓、太鼓は締めて固定されたままだか、小鼓の場合は、音色を変化させるためにも使われる。三つの楽器によりそれぞれ、太さ、長さが違っており、色は「朱色」とよばる赤色に近いオレンジ色を基本としている。本来の材質は麻糸を使用するのが、麻の強度の限界や、カスが舞台を汚すなど理由から合成繊維を使用した製品もある。
製作方法は、日本古来の手法で"なわれた"ワラ縄に似ている。つまり、麻の繊維を適当な太さの紐として、その紐に縒りをかけて仕上げる。現在、市販されている一般的なロープは3本の紐で縒るのが基本で、仕上げは左方向(左回転)に縒られる。しかし、調緒は古くから2本の紐で縒られているうえ、縒る方向は右方向(右回転)である。 --Daich 2008年3月31日 (月) 13:20 (UTC)