チマチョゴリ切り裂き事件
1980~90年代に日本各地で多発したヘイトクライム事件の総称
チマチョゴリ切り裂き事件(ちまちょごりきりさきじけん)は、日本で1994年5月から同6月にかけて報道された、朝鮮学校の女子生徒のチマチョゴリが登校中に切り裂かれたことを主とする一連の事件。
事件の背景
北朝鮮による核開発疑惑をめぐって朝鮮半島情勢が緊迫し、世論の批判が高まっていた時期であり、朝鮮総連をニュースソースとして朝日新聞によって大々的に報道された事件である。こうした背景から北朝鮮や、その支持勢力に対する核疑惑の批判をかわす為の、在日朝鮮人による自作自演疑惑を指摘するネット右翼や、「朝鮮総連による政治的キャンペーン」と指摘する全国紙記者や「女子生徒は在日の「広告塔」か」と問題提起するジャーナリスト(金武義)もいる。(宝島30 1994年12月号))
被害状況
警察に被害届けが出されたのは22件だが、朝鮮総連は被害数124件と主張している。
22件中12件が登下校中に女子生徒が衣服を切られたという件、8件が暴行及び傷害事件、窃盗と強制わいせつ事件が各1件である。犯人、動機などは判明していない。
事件への対処
人種差別の撤廃に関する委員会は、「電車内で朝鮮学校女子生徒のチマ(スカート)の腰付近を縦約13センチ、横約9センチにわたり切り取った成人被疑者1名を暴行罪及び器物毀棄罪の容疑で逮捕した。」と報告している。人種差別撤廃条約第1回・第2回定期報告(仮訳)