代金引換
概要
代金引換は、荷物の輸送とその代価の徴収を同時に行うサービスで、指定された場所へ荷物を運ぶと共に、その代価を相手から預かる。「代価の受け取りに引き換える」という形で荷物を受取人に渡すというものだが、受取人が商品の品質に不満を抱いたり注文した覚えが無いなどで支払いを拒否した場合は、そのまま荷物を差出人に送り返す。
ただし運送した者が直接の販売者(ないし販売側の関係者)である配達や、商品を運搬しながら売り歩く行商とは異なり、代金引換の場合では荷物を輸送した者は差出人や受取人とは別の運送会社や郵便の配達人など第三者である。代金引換サービスは多くの場合、宅配便など小荷物輸送サービスを手掛ける企業や郵便局などが提供している。
メリット・デメリット
同サービスの利点としては、以下のようなものが挙げられる。
差出人のメリット
荷物の差出人は、商品などを発送した受取人が荷物を受け取りながら支払いを拒否したり持ち逃げする危険性が回避できる。
受取人のメリット
通信販売やインターネットオークションなどで代金を支払った(先払)のに輸送中の事故などで商品が手元に届かない事態を回避できる。身に覚えのない荷物は拒否できる。オークション詐欺や自転車操業通信販売会社などによる代金持ち逃げ被害のリスクを回避できる。
デメリット
決済に輸送会社を仲介させることで、別途代引き手数料がかかる。その一方、輸送側は荷物と現金を取り扱うため、これを狙う強盗被害なども懸念される。
また、代金支払い時に配達者が釣り銭を持っていない場合がある。その場合、受取人先に釣り銭を渡すため再度訪問したり、或いは荷物の受け取りを拒否されることもあるので、支払いの際は釣り銭が出ないようにするのが望ましい。
この他、受取人が同サービスに慣れてくると梱包の中身を確認せず代金を支払うこともあるため、内容物が注文した商品と違った場合にトラブルとなったりすることもありうる。これを悪用した代金引換郵便詐欺など詐欺の形態も存在する。