秘宝館

人間の性風俗や生物の性に関する古今東西の文物を収蔵した施設

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秘宝館(ひほうかん)とは、性風俗に関する古今東西の文物を収蔵した施設のこと。

淡路島の立川水仙郷には『ナゾのパラダイス』と呼ばれる秘宝館が併設される

概要

 
ニューヨークのミュージアム・オブ・セックス

もともとの言葉のニュアンスでは性風俗に限らず歴史的に重要な古今東西の珍品秘宝を収蔵した施設のことを指しているように感じられるが、実際には「○○秘宝館」と呼ばれる施設は性風俗に関係する物品を陳列する施設とほぼ同一であり、「秘宝館」という語は主に性や性風俗を扱った施設を婉曲的に指すのに用いられている。

後述のとおり主に温泉街など大規模な観光スポットに作られ、会社などの団体旅行全盛期の1970年代ごろに最盛期を迎えたが、その後の団体旅行の減少や社会の「洗練」によって忌避されるようになり、多くの秘宝館が閉館していった。しかし1990年代ごろより都築響一らによって各地の秘宝館が雑誌や番組で紹介され(例:『珍日本紀行』、都築響一によってSPA! で連載されたもの)、怖いもの見たさやアウトサイダーアート的な過剰な表現への関心などで見直す動きもある。

こうした、性に関する物品を集めた私設博物館は、1960年代のフリーセックスなどの文化や風潮を背景にヨーロッパをはじめ世界各国に開設されており、近年ではアジア各国などにも広がりを見せている。普通は「飾り窓」など各都市の売春地区やポルノショップの集まる場所に作られ、セックスミュージアム(sex museum、Musée de l'érotisme)、エロティックミュージアム(erotic museum)などと呼ばれている。

施設の性質上、未成年(あるいは18歳未満)は立ち入り禁止になっている。また、写真撮影も禁止となっていることが多い。

展示物

秘宝館には、おおむねこのような展示物がある。

秘宝館は、熱海別府などの有名な温泉地に所在することが多い。秘宝館は地元の好事家によって運営されている小規模なものもあれば、元祖国際秘宝館三重県度会郡玉城町)系列のように全国的に秘宝館を運営していた大規模なところもある。熱海秘宝館静岡県熱海市)は東証一部上場企業の東京ドームの系列会社が運営している。

秘宝館の広告スポーツ新聞夕刊紙などの風俗欄がある新聞で行っている。元祖国際秘宝館はかつて深夜帯にテレビCMを流しており、テーマソングとともにその存在を知る人も多い。小規模なところは口コミで伝えられ、まさに「知る人ぞ知る」といった感じであったが、近年はインターネットによって手軽に全国の秘宝館を知ることが出来るようになった。

全国の秘宝館の一覧

 
鉄輪温泉の別府秘宝館
 
テレビでも取り上げられた立川水仙郷ナゾのパラダイス
 
立川水仙郷ナゾのパラダイスのコレクション

外部リンク