重戦機エルガイム
『重戦機エルガイム』(じゅうせんき(ヘビーメタル)エルガイム、HEAVY METAL L-GAIM)は、1984年(昭和59年)2月4日から1985年(昭和60年)2月23日まで名古屋テレビ(現・メ〜テレ)・テレビ朝日系で毎週土曜日17:30 - 18:00で全54話が放映された、日本サンライズ(現サンライズ)制作のロボットアニメ。
| 重戦機エルガイム | |
|---|---|
| ジャンル | ロボットアニメ |
| アニメ | |
| 監督 | 富野由悠季 |
| アニメーション制作 | 日本サンライズ |
| 製作 | 名古屋テレビ 創通エージェンシー 日本サンライズ |
| 放送局 | 名古屋テレビ |
| 放送期間 | 1984年2月4日 - 1985年2月23日 |
| 話数 | 全54話 |
| テンプレート - ノート | |
後にOVAや、渡邊由自によるノベライゼーション、池原しげとによる漫画化作品(コミックボンボン連載)および、白石琴似による再構成漫画『UNDER THE SUNS』(一迅社刊)が制作されている。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
作品解説
『聖戦士ダンバイン』の後番組として製作。監督は富野由悠季。「若手スタッフの育成」を主眼に置き、北爪宏幸や大森英敏といった20代を中心としたスタッフ編成がなされた。中でも、当時23歳だった新人デザイナーの永野護は、日本サンライズ制作のロボットアニメとしては初のキャラクターとメカニックの両方のデザインを担当するという大抜擢を受けた。
富野は「番組を若い連中の教育に利用している!それは作品作りではない」というファンの批判をあげている[1]。
物語の前半は主人公ダバ・マイロードの成長を軸にコメディタッチで展開されており、優柔不断なダバを二人のヒロインが取り合うというラブコメ的要素の強い演出がなされていた。中盤、ダバが滅亡したカモン王朝の末裔であることが明かされ、カモン王朝を滅ぼした悪の支配者を打倒するという貴種流離譚的な展開となった。ダバらは苦難と激闘の末に敵を倒すが、ダバは新たな統治者となる道を選ばない結末を迎える[2]。
また、敵側のポセイダル軍に対して主人公側は反乱軍という構図や、登場人物が使用する光の剣「セイバー」などに、『スター・ウォーズ』の影響も見られる。永野は後年、漫画情報誌「コミッカーズ」1997年8月号で同作品を好きな作品として挙げており、その影響が大きかったことを語っている。
本作品は同時間枠の前2作『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』同様に「主役メカ交代」のスタイルを踏襲しており、番組タイトルでもあるエルガイムが前半の主役メカ、後半はエルガイムMk-IIが主役メカとなるが、最終回ではエルガイムが最後のボスを倒す見せ場を飾る。
監督主導の体制から、スタッフ主導という意欲的な体制で制作された本作品だったが、富野らしいエゴイスティックな人間ドラマと、シリーズ構成の渡邊由自による王道ストーリー、永野の作り上げた設定がお互いを刺激し合うという図式には至らなかった。当初の予定の全50話から4話延長されている[3]。作品の評価は今ひとつとなった本作品だが、永野が提示したメカの設定は後のリアルロボットに多大な影響を与えており、リアルロボットの新機軸としても永野の出世作としても記念碑的作品であると言える。
本作の放映前に『機動戦士Zガンダム』の企画が始動しており、富野は「『エルガイム』というのは『ガンダム』をやる前の半分は捨て駒だった」と述べている[4]。
世界設定
公式には永野護が担当したのはキャラクターデザイン及びメカニカルデザインのみだが、実質的な物語の世界観の構築も彼の手によるものとされる。これはデザインを行うにあたりその文化的な背景を確立させる必要があったことから、永野自身が物語には表れないものを含め様々な設定を創作したためである。彼は後にアニメ雑誌ニュータイプ1985年6月号誌上の「バイストンウェル物語」特集において、エルガイムのストーリーは、エルガイムの前作である『聖戦士ダンバイン』に登場する妖精の長、ジャコバ・アオンが所有する水晶球内で展開されるおとぎ話であると発言している。
しかしその一方で、(バイストン・ウェルの世界に登場する)妖精が存在することが理解できないとの発言もしている。この妖精フェラリオ達の棲む水の国「ウォ・ランドン」の上層には選ばれたものだけが入ることを許される「オージ」なる領域が存在し、エルガイムの物語に登場するオージもしくはオージェの名もその領域に由来するものと考えられる。この「オージ」のさらに上層にはバイストン・ウェルの宇宙といえるべきものが存在[5]しており、その宇宙の果てにペンタゴナワールドやガンダムシリーズの世界が存在するとも一部のアニメ誌の記事にて明言している。
永野は本作品の世界観を構築する際に年表や過去の歴史など膨大な裏設定を起こしており、角川書店から発行されたムック『重戦機エルガイム-2』やラポートから発行された書籍『重戦機エルガイム大辞典』などに独自のアイデアで再構成したストーリー『ファイブスター物語』を発表した。ファイブスターとは、本作の舞台であるサンズ太陽系が5つの惑星で構成されていることによるものと推測されている(但し、その内の1つは人間が生存できる環境ではなく物語には登場しない)。ストーリーは概ね放映のものを踏襲するが、結末が大きく違っている[6]。
本作品終了後1年の期間をあけて永野は、『ファイブスター物語』(FSS)をリニューアルして発表し、アニメ誌「月刊ニュータイプ」に連載を開始した。この物語はこの永野版エルガイムをベースにしていることで知られており、アニメのストーリーは当作品の第2部に相当する。そのため本作品とFSSとの間には類似性(たとえばダバとFSSのコーラス6世のキャラクターデザインなど)が各所に見られ、両作品がそれぞれの作品の裏設定として資料的価値の高いものとなっている。
あらすじ
二重太陽サンズを中心に五つの惑星を擁するペンタゴナワールドは、絶対権力者オルドナ・ポセイダルの統治下にあった。そんなある日、惑星コアムの片田舎から主人公ダバ・マイロードと親友ミラウー・キャオはダバの父の形見であるヘビーメタル・エルガイムを携え青雲の志を胸に都会へと旅立つ。それは行方不明のダバの腹違いの妹クワサン・オリビーを探すための旅立ちでもあった。
突如現れそしてあっさり行き倒れた男から100万ギーンの手形をアマンダラ・カマンダラに届けるよう託されたダバは、元盗賊のファンネリア・アムや元正規軍人のガウ・ハ・レッシイを仲間に加え、盗賊や正規軍をエルガイムで退けるうちに、今の世の中は腐敗した正規軍による圧政の敷かれた世界だと知る。力による統治に反発するダバ達は、やがて正規軍と反ポセイダル勢力との戦乱に巻き込まれていく。
登場人物
ダバ一行と関係者
- ダバ・マイロード
- 声:平松広和
- 主人公。ヤーマン族カモン王朝の血を受け継ぐ。ヤーマン族がポセイダルにより滅ぼされた際、養父となるダバ・ハッサーに救われ、以来、ダバ姓を名乗る。自身がカモン王朝の後継者であることはダバ・ハッサーから知らされていた(自身、幼少の事ではあったが王都陥落の際の記憶も持っていた)が、彼自身は、カモン王朝再興の意志はなく、ダバ・ハッサーの今際においても、自分はダバ・マイロードであり、カモンなど知らないと言い切っていた。
- 行方不明となった義妹で許婚であるクワサン・オリビーの捜索のためと、立身出世を望むキャオにつきあう形で故郷を後にしポセイダル正規軍への入隊を志向したが、成り行きから反乱軍に身を投じることとなった。
- やがて、ポセイダルの治世への疑問から現体制の打倒を志向するようになり、反乱軍のシンボルとしてカモン・マイロードを名乗り、ポセイダル、ギワザを撃破する。
- 戦後は、新世界の建設に関わることなく、精神失調を来たしたオリビーを介護するため隠棲する。
- ミラウー・キャオ
- 声:大塚芳忠(ナレーションも兼任)
- ダバの幼馴染で、世に出るつもりの無かったダバを連れ出し、共に旅をする。お調子者だが優秀なメカニックで、一行のHM及び艦船のメンテナンスを手がける。戦乱終結後はリリスと「ミラリー探し」の旅を始める模様。
- ファンネリア・アム
- 声:本多知恵子
- 元はミヤマ・リーリンらと盗賊家業を働いていたが、ダバの一行を襲った際、ダバに惚れ、行動を共にするようになる。同じくダバに惚れて一行に加わったレッシィとはダバを巡り恋の鞘当を演じ、物語前半に華を添えている。後にヘッドライナーとしてHMにも搭乗、戦闘に参加するようになる。乗機はエルガイムなど。
- リリス・ファウ
- 声:川村万梨阿
- この世界ではほとんど絶滅していた「ミラリー」(妖精)の数少ない生き残り。ギャブレーの故郷ではミラリーは災いの元であると信じられていた。戦乱終結後はキャオと同族探しの旅に出る模様。なお、名前の「ファウ」、容姿などは前作「聖戦士ダンバイン」に登場したキャラと同じであるが、服装は前作のレオタード調から永野デザインのカジュアル(ベスト、ショートパンツにブーツ)なものに変わっている。登場当初はほとんど台詞がなかった。
- ガウ・ハ・レッシイ(声:川村万梨阿)
- ポセイダル軍の名家ガウ家の出身。家柄、実力共に兼ね備えており、若くして十三人衆に列せられていたがダバに惹かれポセイダル軍を離脱。これに伴い自らの意思で自身の髪を断髪し、髪型がキノコ型のロングヘアーからショートボブに変更。ダバを巡りアムとは恋の鞘当を演じるが、馴れ合いのチームではポセイダル軍を打倒することは困難であることに気づき、アマンダラの元に身を投じ、ダバらを側面から支援するようになる。再登場後は髪型がショートボブからボリューム感のあるセミロングに変更されていた。乗機はヌーベル・ディザードなど。なお小説版では「目つきの悪いブス」という旨の表記があるが、アニメ版ではそれほど酷い作画ではなく(小説版においても挿絵ではそのように作画されていない)、むしろその一途な恋心はヒロインのアムを抑え、また、当時人気があった声優の一人である川村がCVを担当したこともあり、本作中、最も人気がある女性キャラとなった。
- ダバ・ハッサー
- 声:池田勝
反乱軍
- ステラ・コバン
- 声:立沢雅人
- 反乱軍のリーダー。リーダーとは思えない程に無能で、嫌な性格。
- シェラ・リーフ
- 声:山崎哲成
- キャボット・ササ
- 声:佐藤正治
- バラ
- 声:戸谷公次
- ロンペ
- 声:塩屋浩三
- セムージュ・シャト/ボンサーンス
- 声:玄田哲章の二役
- ムト/メッシュ・メーカー
- 声:島田敏の二役
- アジーン
- 声:飛田展男
- アロン
- 声:船戸健行
- タック
- 声:二又一成
- クロソ
- 声:曽我部和恭
- モーブ
- 声:広森信吾
- ミヤマ・アスフィー
- 声:原えりこ
- マルシェ
- 声:佐藤正治
- ドモ
- 声:広森信吾
- ニコマコス
- 声:山野史人
序盤の敵
- ギャブレット・ギャブレー
- 声:速水奨
- 地方の田舎貴族出身。一族の期待を背に立身出世のためポセイダル軍に仕官する。序盤はシナリオ上の展開もあいまってコミカルな面も目立つが軍人としては有能で、後にポセイダル13人衆に序せられている。最終的にはポセイダル亡き後、星団の実権を奪取しようとしたギワザをダバとの共闘で撃破するなど協力。戦乱の鎮静に尽力する。乗機はアシュラ・テンプルなど。
- ハッシャ・モッシャ
- 声:戸谷公次
- 盗賊団リーリン一家の副頭だったが、リーリンに不満を持ち、リーリンを戦闘中のどさくさで殺害、ボスになろうとするが、ギャブレーにその座を奪われる。その後アムの誘いで、反乱軍に参加するが、反乱軍のあまりの劣勢ぶりに愛想を尽かし、ギャブレーの元に寝返る。
- ミヤマ・リーリン
- 声:島津冴子
アマン商会
- アマンダラ・カマンダラ
- 声:豊田真司(第4話 - 第33話)→堀部隆一(第43話 - 第54話))
- 星団でも屈指の規模を有する「アマン商会」の当主であるが、その正体は真のオルドナ・ポセイダル。ミアンの自分に対する愛情に付け込み、ポセイダルの影武者として君臨させ自らは影で暗躍する。若い頃、ヤーマン族に家族を虐殺された経緯によりヤーマン族を憎み、その根絶やしを行う。かなりの高齢にも関わらず、バイオリレーション・システムにより無限の若さと力を得ているためあらゆる攻撃を受け付けないが、最終的には「完全に操っていた」はずのミアンに裏切られ、同システムを切られたことで老化、死亡する。乗機はオリジナル・オージェ。
- エイマン
- 声:佐藤正治
サートスター
- フル・フラット
- 声:土井美加
- ポセイダルからサートスターを自治領として与えられている有力者。かってミアンとともに、ポセイダルのために戦った同士であり恋人であった。ダバとアム、レッシィの関係を、かってのポセイダルと、ミアン、そして自分の関係に見立てており、アム、レッシィに忠告を与えたりするが、逆に自分たちが失ってしまったものを見いだし、ポセイダルから離反、ミアンを解放しようとするが、失敗した。
- 小説版では、TVとは逆に、彼女こそが真のポセイダルであり、かっての恋人を傀儡として操っていた。また、アムが隠し子であるかのような描写もされていたが明言はされていない。
ポセイダル軍
- オルドナ・ポセイダル(ミアン・クゥ・ハウ・アッシャー)
- 声:島津冴子
- その素性は本物のポセイダル(アマンダラ)のかつての恋人であり、影武者として彼に成り代わりポセイダルを名乗っている。
- クワサン・オリビー
- 声:木下由美[7]
ポセイダル13人衆
EX13とも。ポセイダル軍中でも屈指の精鋭で構成されており、ポセイダルの意向を直接受け、実行する最高意思決定機関であり、リーダーであるギワザの職責は事実上宰相に近い。設立時のメンバーが13人だったということからの命名で、メンバーの定数は無くリーダーであるギワザ以外に序列は表立っては存在しない。13人衆の中にはポセイダルには従わず、13人衆のリーダーであるギワザに臣従する者もいる。 ただし、これらの設定は本編中語られる事が無かった為、「なぜ13人登場しないのか?」と言った等の疑問が浮上し、後のOVA作成時に定数13の席次設定が公開された。そこには本来13人衆ではなかった人物も含まれている。
ガウ・ハ・レッシィは本編中で反乱軍に離反している。 チャイ・チャーは本編中で、プレータ・クォイズはOVAで戦死している。
- 第1席次
- サイ・クォ・アダー
- 声:柴田秀勝(OVAフルメタル・ソルジャーに登場)
- 前大戦をポセイダルらと共に戦った歴戦の勇士で13人衆では最古参であるが、現在は第一線からは退いており存在が象徴化している。レッシィが裏切った後も彼女のことは孫娘のように思っているが、ダバ一行を追撃した際は歴戦の勇士らしい猛攻を見せる。
- 第2席次
- プレータ・クォイズ
- 声:速水奨(OVAフルメタル・ソルジャーに登場)
- 第3席次
- ギワザ・ロワウ
- 声:西村知道
- 13人衆の実質的なリーダー。野心家で、ポセイダル軍と反乱軍が争い疲弊した両軍を撃破し星団の実権を握ろうと画策するが、ダバ、ギャブレーに見透かされ撃破される。自己の野望のために愛人のネイをあっさりと切り捨てるなど、冷徹な性格。
- 第4席次
- ネイ・モー・ハン
- 声:竹内久美
- 序盤の難敵として登場。非常に優秀なヘッドライナーで度々ダバらを窮地に追い込む。ギワザの愛人でその愛情からギワザの野望を知りつつ協力していたが、最後はギワザに裏切られ命を落とす。乗機はオージェ。
- 第5席次
- ワザン・ルゥーン
- 声:堀部隆一
- 第6席次
- チャイ・チャー
- 声:島田敏
- マーハル・セヌーマ
- 声:佐脇君枝
- チャイ戦死後の第6席次
- 第7席次
- テッド・デビラス
- 第8席次
- マフ・マクトミン
- 声:銀河万丈
- 第9席次
- リョクレイ・ロン
- 声:若本紀昭(現・~規夫)
- 第10席次
- リィリィ・ハッシー
- 声:向殿あさみ
- 第11席次
- バーン・ガニア・キラーズ
- 声:高宮俊介
- 第12席次
- ハンス・アラハート
- 声:高宮俊介
- 第13席次
- ガウ・ハ・レッシィ
- 声:川村万梨阿
- ダバ一行と関係者を参照
その他のポセイダル軍
ヘビーメタル
ヘビーメタルとは、本作に登場するロボット兵器の一部呼称である。全長は約18メートル。この名称は本編メカニックデザイナーの永野護が音楽ファンであることから、その音楽ジャンルである「ヘヴィメタル」と、アメリカ陸軍で重戦車の俗称として使用される「ヘビーメタル」もしくは「ヘビーアーマー」を掛けて命名されたといわれている。ただ、監督の富野由悠季は最初この名称を「恥ずかしい」と気に入っておらず、「フロッサーシルエット」という別の呼称が考えられていた[8]。
作中に登場するヘビーメタルに当たるメカニックはほとんど永野がデザインしたのだが、若干、永野以外の人物がデザインしたメカニックも存在する。例えばマシンナリィのゼッタ(民間用)はかがみあきらがデザインを担当した[9]。また、OVA「フルメタル・ソルジャー」に登場したオリジナル・ヘビーメタルのパゴータとサロンズも大森英敏がデザインした。
機体固有の名称においても実在の音楽バンドの名称を冠するなど、永野の音楽好きが反映[10]されたものとなっている。
本ロボットのデザインコンセプトは特徴的で、永野独特の世界観に依存するところが大きい。従来のロボットは、デザイン優先のあまり模型立体化すると自由度の高い関節の動きは不可能であったが、永野はデザイン性を損なうことも無いデザインを提案した。また、骨格と表皮(装甲)が一体化したモノコック構造だった従来とは違い、装甲と駆動機構を独立させたムーバルフレームや、360度全天リニアシートという新機軸の導入など、新しいアイデアを採用していた。これらのアイデアは、その後のアニメのロボットデザインに多大な影響を与えた。
その他、本作ではロボットの格付けという概念がある。「A級ヘビーメタル」「B級ヘビーメタル」「マシンナリィ」と分けられており、前者になるほど戦闘力とデザイン性において優れているとされる。中でも「A級ヘビーメタル」は作品中で希少性の高い機体として設定されている(A級ヘビーメタルの操縦者は「ヘッドライナー」と呼ばれる)。文明の後退が起こっているペンタゴナ・ワールドでは、ヘビーメタルの製造が難しくなっている。過去の戦争時に使用された機体が、「本物」のヘビーメタルであり、それと遜色ない部品を使い、性能がオリジナルに準ずるものが「A級ヘビーメタル」である。それを補完する為に製造されているのが入手しやすい代用部品を多用した「B級ヘビーメタル」であり、もっと単純な機械の「マシンナリィ」である。物語の後半では、A級ヘビーメタルの基となった「オリジナルヘビーメタル」が登場する。
動力源は光エネルギー。装甲面が太陽エネルギーを変換し、さらに消費したエネルギーをジェネレータで再利用するという設定。隠密行動により太陽光線を十分に受けられず行動不能となる描写もあった。浮遊する機構は劇中では総称としてフロッサーと呼ばれるが、フロッサーを装備したHMは飛行が可能となっている。またフロッサーによる滑走で走行よりも高速な移動が可能である。
主要登場兵器
反乱軍
- エルガイム
- ダバ・マイロードの最初の愛機。失われたヤーマン族の遺産ともいえるA級HM。スパイラル・フローを首の付け根に収納することでコクピットとする。小型のランドブースター「ライト」を背面に装備することで単体での飛行が可能だが、長距離は大型のランドブースター「スピリッツ」を使用する。
- 頭頂高20.7m(ランドブースター「ライト」装備時24.1m)、全備重量31.1t、本体重量19.1t。セイバー、ランサー、ハンドランチャー、パワーランチャー、Sマイン(シールドに装填)を装備。両腕の格納部にはセイバー、ランサー、ハンドランチャーをどれか1本ずつ収納可能。パワーランチャー接続口は3。ほかに人体とは異なる位置で曲がる腕関節を生かし、曲げたことにより露出する腕部装甲の尖った箇所で相手を突く近接格闘装備アキュートがある。前述のような事情で間合いは恐ろしく短い。ムーバルフレームはMサイズ。
- ハンドメイドとされているが、実際はヤーマン王朝のHMのガイラムの改良機である。ダバ・マイロードの養父ダバ・ハッサーが、HMからマイロードの出自を推測されないためと、ヤーマン族復興の際に、戦力となるよう量産を容易にするため、敢えて構造の簡素化等のデ・チューンを施すという目的の改造がなされている。それでも、A級HMの中でも戦闘力は安定したレベルを保持している(戦闘能力自体は決して突出しているわけではなく、A級HMとしては至って平均的なレベルに過ぎない)。もちろんA級HMの常として、オリジナルHMと遜色ない機能を発揮できるレベルの部品が使われている。英語表記はL-GAIM。永野護はスタッフ間で使われる設定書にLガイムと記載することもあった。ヘッドライナーはダバ・マイロード、ファンネリア・アムなど(一度だけリリス・ファウも操縦したことがある)。
- Mk-II登場後は、すっかり影が薄くなっていたが、最終話ではダバが本物のポセイダル(アマンダラ)操るオージとの戦いでMk-IIを失った後、スパイラルフロー・ビュイを用いて再びエルガイムに搭乗して、戦域から離脱しようとしたギワザ・ロワウ搭乗のシャトルをMk-II用のバスターランチャーにて狙撃し、初代愛機として最後のケリをつける活躍を見せた。
- スパイラル・フロー
- 普段は車両のように独立してホバー走行するエアバイクで、これが変形して収納されることにより、そのままコクピットとして機能するシステム。エルガイム用のスパイラル・フローはフリッカと呼ばれる。ヤーマン族独特の技術で、ポセイダル軍のHMには一切採用されていない。エルガイムの場合、首の付け根に収納スペースがあり、変形し収納されたフリッカの内側がスクリーンとなることで、高い視認性を確保する。収納されても常にフリッカは内部で浮遊しており、衝撃やGに対するパイロットへの負担を軽減している。スパイラル・フロー収納の際、パイロットは「ドッキング・センサー」と発声する。この発声が収納に不可欠なものかは不明であるが、必ず発声していたところから、ダバ・マイロードの音声登録が起動キーになっている可能性が高い。ただしキャオが「ドッキング・センサー」と言った場合も問題なく収納されていた。本編でスパイラル・フローシステムを採用したHMは、エルガイム、エルガイムMk-II、ヌーベルディザード、そしてディザードの一部の機体の計4機種である。エルガイムには補助操縦システムも組み込まれており、フリッカ未収納でも簡易操縦は可能。またMk-II用のスパイラル・フロー・ビュイでも操縦は可能(劇中では最終回で操縦する場面が見られる)であるが、その際はビュイの前面カバーのみがモニターとして機能するため、視認性は極めて悪い(逆はサイズ的に収納できない)。
- アモンデュール「スタック」
- ディザードをベースに設計された可変A級HM。ポセイダルが基本設計を行い、ポセイダル軍技術者メッシュ・メーカーがトライデトアルの正規軍のドヴァ空港の工場内にて開発した。コードネームは「スタック」。ペンタゴナワールドにおいて、A級としては数百年ぶりに新設計されたHM。ポセイダルとヤーマンの技術の融合を図った上に、変形という今までのHMに無い機能を盛り込んだ野心的な機体であるが、スパイラル・フローシステムは採用されておらず、その目的は達成したとは言い難い。ミラウー・キャオは一目で、この機体にヤーマンの技術が導入されていることを見抜いた。初陣のヘッドライナーはギャブレット・ギャブレーであったが、運用方法のまずさから本来の性能を発揮できず、酷評していた(曰く、「兵器とは単一機能を確実にこなすものでなくてはいかん」)。結局、ダバ一行に奪取され、彼らの改造(改修)によって後述のエルガイムMk-IIとして生まれ変わり、技術の融合という当初の目的は達成されることとなった。
- 高速移動時にはプローラーと呼ばれる飛行形態(ランドブースター)に変形する。
- 名称の由来はドイツのロックバンド「アモン・デュール」。
- エルガイムMk-II
- ダバ・マイロードの2代目の愛機。ダバの一行のドヴァ襲撃時にキャオがどさくさ紛れに奪取した先述の可変HMアモンデュール「スタック」を改造したもので、ヤーマン系の技術が採用されているなどエルガイムの孫にあたる存在である。
- 奪取時に頭部を失ったが、過去の戦火で失われたポセイダル軍のHM・ブラッドテンプル3番機の頭部(キャオが発掘)を取り付け、さらにエルガイム同様スパイラルフローなどヤーマンの技術がより導入されたことでより強力な機体となった。なお原型の製造を担当したメッシュも、技術者としての興味からダバの一行に加わり、その後の開発と整備を担当した。
- コクピットとしているスパイラルフロー(Mk-II用のものはビュイ)はフリッカの様に変形せず、そのままMk-IIの胸部に収納される。収納ブロックの内側全面がスクリーンとして表示され、エルガイム以上の360度の視認性を確保する。360度スクリーンは本来、ダバとキャオがエルガイムで実現しようとした機能であったが、多忙のため先送りになり、結局Mk-IIにて実現することとなった。続々と軍が繰り出してくる強力なA級HMに抗しきれなくなりつつあったエルガイムに代わり、反乱軍のシンボル的な機体として、A級HM相手でも互角以上の戦いができるようになった。ただし、バランスの取れたエルガイムと違い、それなりに腕に覚えのあるヘッドライナーでないと使いこなせない。事実ダバも能力を引き出すまである程度時間がかかっていた。
- プローラー形態で肩装甲に他のHMがぶら下がるためのハンドルが追加された。セイバー、ランサー、ハンドランチャー、パワーランチャー、Sマイン、バスターランチャーを装備。ランチャー接続口は6。ヤーマンとポセイダルの技術の完全な融合という新世代のHMで、A級・B級という分類を超越するグレードだが、A級として分類されることが多い。英語表記はL-GAIM Mark-II。ヘッドライナーはダバ・マイロード。リリス・ファウもダバと共に搭乗することが多い。当初は全高29.9m、頭頂高23.4m、全備重量36.8tと設定されていたが、途中で設定書の該当部分を線で消して全高26.5m、頭頂高22.6mに設定を変更している。
- ディザード
- 反乱軍がエルガイムをコピーして開発したB級HM(ただし、ガウ・ハ・レッシィ機の赤いディザードのみ、1号機ということもあり、パーツの精査や組み立ての精度が高いレベルで行われておりA級HMに匹敵する性能を持っている)。「コピー・エルガイム」とも呼ばれる。パーツの全体の約80パーセントがエルガイムと共通。初期型のA型、マスエルと呼ばれるB型、ターナで改良されたC型の3タイプが存在する。高出力の割にフロッサー(ペンタゴナでの浮上装置の総称)の出力が弱く、重力下での飛行には適さない。なお初期型は生産人員の熟練不足や、設備の不備などからかなり欠陥品が多かったが、これは次第に改善されていき、B型、C型となると本来の性能を発揮するようになった。最初の機体は赤だった(レッシィ用)が、後に白い機体(一般兵用)も配備された。ベースがA級HMということもあり、これまでに反乱軍で使用されていた他のB級HM(ゴロンゴ等)よりも性能は高く、極めて短期間に反乱軍の主戦力となった。短期間の量産・配備が可能であった要因として、もちろん反乱軍の技術者達の奮闘が挙げられるが、このことを予期して、予めエルガイムのデ・チューンを行っていたダバ・ハッサーの先見の明も注目すべきところである。セイバー、ランサー、ハンドランチャー、パワーランチャー、Sマインを装備。ランチャー接続口は3。3機が協力すればバスターランチャーも撃てる(ただし、発射の際の強力な負荷に耐えられず、機体は行動不能となる)。ムーバルフレームはMサイズ。英語表記はD-SEERD。量産機なので多くのパイロットが搭乗しているが、ダバ一行ではガウ・ハ・レッシィやファンネリア・アム、ミラウー・キャオ、セムージュ・シャトが主に使用した。Mk-II入手後はアムがエルガイムに乗ったためキャオがメインパイロット(キャオが搭乗しない場合はセムージュが搭乗)となる。
- マスエル
- リトル・セイで生産されたB型のディザード。設計者がマスエル・ランバートである事からマスエルと名付けられたと思われる。後に名前をディザードに統一される。
- ヌーベル・ディザード(クルツ・テンプル)
- ポセイダル軍とヤーマン王朝のHM技術の統合を意図した機体で、可変HMアモンデュールのプロトタイプ。本来はテンプルシリーズの一つで、その場合の名称はクルツ・テンプル。反乱軍に合流したレッシィがアマンダラから貸与されたHM。本来のコクピットはフロッサーシートだが、レッシィに貸与する理由でスパイラルフロー・フリッカで使用するよう改修されている。本来ランドブースター形態への変形が可能だが、劇中では全く変形しなかった(デザイナーである永野護が番組制作中は一切公表しなかったため)。盾であるバインダーを肩に直接マウントし、その先端にパワーランチャーを装備している。全高24.5m、頭長高19.8m、重量24.9t、セイバー、Sマイン、パワーランチャー装備。ただしエネルギー出力が弱い為、単独ではバスターランチャーは撃てない(但し自機と宇宙船それぞれにエネルギーコードを接続して射撃している)。ランチャー接続口は3。ムーバルフレームはMサイズ。A級HM。表記はNOUVELLE D-SEERD。ヌーベルはフランス語の「新しい」である。試作機故に量産はされていない。ヘッドライナーはガウ・ハ・レッシィ。
- ゴロンゴ
- 反乱軍が使用しているB級HMアローンで、ゴロンゴ・ゴーレンによる設計からその名がある。スペック的にはアローンと大差は無い。セイバー、レーザーガン、パワーランチャー装備。ムーバルフレームはMサイズで大量に生産配備されている。オリジナルのアローンと異なっているのは頭部のデザインのみであるがその理由は単に生産性を向上させる為である。ミズンのリトル・セイとトライデトアルのエロウ・バレイとで生産される。地上用と宇宙用(スペース・ゴロンゴ)の二種類が存在する。全高は地上用は15.7m、宇宙用は16.2m。重量29.5t。英語表記はGORONGO。
- ワークス
- ダバ・マイロードとミラウー・キャオが田舎からやって来た際に乗っていたHMキャリア。HMの整備を行なう工場であり、家であり交通手段でもある。トレーラーのように上部のキャリア部分にエルガイムを寝かせて、シートで覆って運搬していた。フロッサーでわずかに浮上して航行するため車輪は無い(エルガイム起動時はフリッカとのドッキングのため短時間だけ直立することが可能であった)。自衛用にパワーランチャーを装備している。後述のターナ登場後はほとんど出番が無くなった。
- ターナ(正式名称:クウォート・ターナ)
- 物語の途中からワークスに代わるダバ一行の家となった戦艦。中盤以降は反乱軍艦隊の旗艦となった。
- ホエール
- レッシィがアマンダラから譲り受けたソーラーヨット。レッシィの離反でまるごと反乱軍のものとなる。アマン商会にも同型艦が存在する。
ポセイダル軍
- グライア
- アローンの次に量産されたB級HM。その名は、ギリシャ神話の三身一眼の魔女グライアイに由来する。アローンと共にポセイダル軍の各基地に配備されている。初期型のグライア・ノーダやアローンに比べてセンサーが大きいのが特徴。全高17m、重量25.7t、セイバー、弱装式パワーランチャー装備。グレードはB級で、量産されている。英語表記はGREIA。設計者はグライア・ノーダ。
- グライア・ノーダ
- MK-Vまでの初期型グライア。武装、スペックはその後のグライアと変わらない。ただ、パラータ・スターのグライア・ノーダは改良されており、性能はバルブドに匹敵する。マスクをしたような顔が特徴。なお、パラータ・スターの機体は反乱軍に与した民衆に奪取され、反乱軍の僚機となった。色は緑系(ポセイダル軍)と黄色系(反乱軍)が存在。
- スペース・グライア
- フロッサーが宇宙用になり通常のパワーランチャーが撃てる。
- バルブド
- パーツの多くがA級HM用のものが使われており最もA級HMに近いB級HM。ポセイダル軍近衛兵にも配備された。また、13人衆のチャイ・チャーも専用塗装のバルブドに搭乗している。全高18.9m、重量28.7t、セイバー、パワーランチャー装備。ムーバルフレームはMサイズ。少数生産にとどまっているようだ。英語表記はBAL-BUD。設計者はバルブド・カワランガ。色は赤系(通常機)、黒系(近衛兵)、ダークブルー(第27話でギャブレット・ギャブレーが搭乗していた)と白(チャイ・チャー機)が存在。
- バルブド・カイゼス
- 全高18.9m、アイセンサーは新型の物を搭載している。外見上の相違は頭部と両足のスタビライザーが取り外されている。メッタの少女隊と呼ばれる特務部隊で用いられている機体は、ピンクと黒で塗り分けられ、流星やハートマークといったファンシーで派手なマーキングが施されており、単に「カイゼス」と呼ばれる事も。英語表記はBAL-BUD KAYZESS。俗称はニケ。
- バッシュ
- 量産型A級HMでもっとも成功した機体。オリジナル(本物のHM)は1機のみで現存しない。劇中登場した機体はレプリカ(十数体存在する)。しかし単体で飛行可能なスーパーフロッサーやバスターランチャーの使用が可能で能力は高い。ボディはオールラバー製。全高21.2m、頭長高20.7m、重量20t、ミサイル、セイバー(太刀セイバー)、スロウランサー、Sマイン、エネルギーボンバー、パワーランチャー装備。バスターランチャーはオプション。ランチャー接続口は3。ムーバルフレームはMサイズで、エルガイムMk-Iとほぼ同じ物。そのためアーマーを交換すればエルガイムMk-Iに化けることができる。英語表記はBAT-SHU。主なヘッドライナーはギャブレット・ギャブレー、ヘッケラー・マウザーなど。レプリカ機の設計者はオルドナ・ポセイダル。
- アトール
- 量産型A級HM。高出力の機体でスーパーフロッサーを装備しているため単体の飛行が可能。フロッガーと呼ばれる専用武器があり、鞭のように使用するセイバーである。パワーランチャーはウィンゲルバインダーと呼ばれる腕に装着されている盾に内蔵されている。セイバーも装備。全高27.5m、頭長高22.6m、重量不明。ムーバルフレームはMサイズ。英語表記はA-TAUL。名前の由来はフランスのロックバンド「アトール」(ATOLL)。主なヘッドライナーはギャブレット・ギャブレーなど。
- アトールV・マクトミンビルド
- 13人衆の1人マフ・マクトミンのカスタムHM。アトールファイブと読む。右腕にオージェのラウンドバインダー、左腕にバッシュのバインダー、背部にアシュラテンプルのサーカスバインダー、手持ち武器にグルーンのロングスピアを装備(武装自体はすべてレプリカ)。バスターランチャーはオプション。ベースがアトールということでファイブと名乗っているらしい。また、マクトミン曰く背部にアモンデュール・スタック(エルガイムMk-II)用のブースターが装備されていたら完璧だったという。名前の由来は前述のロックバンドからだが、放送当時はアルバムが4枚出されており、5枚目を希望するという意味が含まれている。
- グルーン
- A級HMでは、劇中に最も数多く登場した。オリジナルのグルーンは過去の戦争でエンパーテンプルに破壊されており現存せず、レプリカが10機程度存在する。近接武器が豊富で、ロングスピアが標準装備。頭部には長い角があり武器も兼ねている。ネイ・モー・ハンの機体は改造機。ロングスピア内蔵のパワーランチャーは弱装タイプで、手から放しても撃つことができる。全高26m、頭長高20.7m、重量不明、セイバー、ランサー、ロングスピア、リバースボマー、チャフ、パワーランチャー装備。バスターランチャーは装備できない。ムーバルフレームはSサイズ。英語表記はG-ROON。名前の由来はKing Crimsonの楽曲。主なヘッドライナーはネイ・モー・ハン(第31話のみ)、リィリィ・ハッシーなど。
- サロンズ
- 13人衆ネイ・モー・ハンのカスタムHMで彼女の本来搭乗していた機体。グルーンを武装強化、外観は機体のカラーリングを変更したくらいだが、その武装の他にチェーン・ハンマーを装備している。ムーバルフレームはSサイズ。OVA「フルメタル・ソルジャー」のみ登場。
- アシュラ・テンプル
- テンプル・シリーズのA級HM。劇中に登場している機体は、全てオリジナルヘビーメタル「アシュラテンプル」をレストアした機体のさらにレプリカであり、オリジナルのアシュラ・テンプルとはかなり異なっている。出力の高さから、標準で4基のパワーランチャーを扱える。2基のパワーランチャーは背部の副腕が持っている盾・サーカスバインダーに装備され、そのためあらゆる方位への攻撃ができる。初登場時に劇中最初のバスターランチャーを使用し、バスターランチャーの大火力の演出のためか発射後に動作不能に陥った。胸部には高速で高温の鉄球を無数に撃ち出すリバースボマーを装備する。頭長高22m、重量39.7t、セイバー、エネルギーボンバー、リバースボマー、パワーランチャー装備。ランチャー接続口は3。ムーバルフレームはLサイズ。英語表記はASHURA-TEMPLE。名前の由来はドイツのロックバンド「アシュ・ラ・テンペル」。主なヘッドライナーはギャブレット・ギャブレー、バーン・ガニア・キラーズなど。
- カルバリー・テンプル
- テンプルシリーズの名を冠したA級HM。立体視スコープを持ち、顔部マスクが左右非対称である。胸に折り畳み式のリフレクターを装備し、パワーランチャーをはね返すことができる。腕にはエネルギー・サッシュと呼ばれるエネルギー兵器を装備する。ポセイダルに洗脳を受けたダバ・マイロードの義理の妹であり婚約者だったクワサン・オリビーが搭乗した。クワサンの機体はカッパーイエローを主体としたカラーリングで、ヘルミーネというコードネームで呼ばれていた。この機体のみオリジナルで、他はレプリカのA級である。その他に黒い機体も数機登場している。頭長高23.1m、重量31.1t、セイバー、サッシュ、パワーランチャー装備。バスターランチャーはオプション。ランチャー接続口は3。ムーバルフレームはLサイズ。英語表記はCALVARY-TEMPLE。主なヘッドライナーはクワサン・オリビー、ハッシャ・モッシャ、マーハル・セヌーマ、ハンス・アラハートほか。[11]
- オージェ
- ポセイダル家に伝わるHMで、プディンオージェと、もう1機の計2機が存在した。劇中に登場した機体はそのレプリカで、A級。MサイズのムーバルフレームにLサイズのジェネレータを搭載する高性能。13人衆ネイ・モー・ハンに貸与され、中盤までエルガイムを圧倒した。最大の特徴は両肩に装備した巨大なラウンドバインダー。自由に稼動し、その先にパワーランチャーを装備する。またバインダー内部に大量のセイバーやスロウランサーなど兵器を格納している(バインダー裏のセイバーを一斉に射出する機能も有しており撤退時など目くらまし代わりに作品内でも使用された)。メインのセイバーは腰の装甲に装着している。バインダーをはじめ機体の各所には金が貼られている(バインダーはビーム攻撃を跳ね返すため金の部分は対ビームコーティングのような物である)非常に豪勢な王家のHM、その外見からダバ達反乱軍は「金ピカ」と呼称していた。頭長高20m、重量23.1t、セイバー、ランサー、スロウランサー、パワーランチャー装備。ランチャー接続口は3。ムーバルフレームはMサイズ。英語表記はAUGE。主なヘッドライナーはネイ・モー・ハン。
- エルガイムと並び永野護が手を変え品を変え最も数多くリファインを公開している機体である。そのデザインは永野護の漫画ファイブスター物語に登場するMH(モーターヘッド)オージェ・アルスキュル、MM(マシンメサイア)オージェへと繋がっている。
- オージ
- 別名オリジナル・オージェ、上半身はオージェのレプリカ。右肩がブラッドテンプル、下半身はプディン・オージェより流用し作製されたHM。本物のHMゆえA級B級といった区別はない。劇中ではオリジナル・オージェと呼ばれている。オージ、オリジナル・オージは本放送後の後付け設定ネーミング。バイオリレーションシステムによるバイオエネルギーと首都スヴェートの基地施設からエネルギー供給を受けるため出力は圧倒的で、至近距離からのエルガイムMk-IIの最大出力のパワーランチャーすら跳ね除ける。真のポセイダルが搭乗し、Mk-IIの頭部を切り落とすなど無敵の強さを誇っていたが、ポセイダルの影武者だったミアンの裏切りによりバイオリレーションシステムを止められた為、老化を止めていたポセイダルは一気に老弱して果てた。頭長高20m、重量不明、ハンドランチャー、セイバー、スロウランサー、パワーランチャー、バスターランチャー装備。英語表記はAUG。主なヘッドライナーは真のオルドナ・ポセイダル(アマンダラ・カマンダラ)、ミアン・クゥ・ハウ・アッシャー。
- ちなみに永野護によれば着せ替えをしているだけで、基本的にはネイ・モー・ハンのオージェと同じ物であり、プディン・オージェとかいろいろ言われていても全部同じオージェだとのこと。デザインは市販のオージェのプラモデルを参考に、より稼動範囲を大きくするようにデザインしたという。
- パゴータ
- OVA「フルメタル・ソルジャー」に登場したヘビーメタル。オージェの系統樹上に存在するヘビーメタルで、酷似したラウンド・バインダーと腕を複数装着している。プレータ・クォイズの乗機。
その他
- ゼッタ(民間用)
- 重戦機(ヘビーメタル)に対し軽戦機(マシンナリィ)と呼ばれる簡易機動兵器の一つ。マニピュレーターもありパワーランチャーも扱えるが、HMには分類されない。脚部がフロッサーの機体で、高速装甲車のような運用をされる。かがみあきらがデザインを担当。第1話ではリーリン一家が派手なマーキングや角が付いた改造機を使っていた。
- ゼッタ(軍用)
- ポセイダル軍が改造した軍用機。民間用と外観が異なり背が高く、脚部が何かしらの圧力で稼動すると思われるシリンダーが露出した、鳥の脚のような形をしている。
- リスタ
- ゼッタと同じくマシンナリィと呼ばれる簡易機動兵器。ペンタゴナでは比較的入手しやすいらしく野盗も使っている。後に宇宙用のスペースリスタも登場した。なお、スペースリスタのみ、B級HMに分類される。
- スペース・リスタ
- B級HMデルマーグ(設定のみで作中には未登場)をベースに強化改良された全高11.2mのB級HM。ソーラージェネレーターを利用したプラズマジェットエンジンとスタビライザーにより宇宙空間における運動性は高いが、フロッサーシステムを持たない為、地上では運用不能。マシンナリィのリスタに外型が似ていた為、スペース・リスタの名称が定着した。
- アローン(軍用)
- ペンタゴナでは最も多く見られるHM。おそらく世界各地でライセンス生産されていると思われる。反乱軍はゴロンゴという名前で独自のアローンを使用している。いかにもやられメカといった風情である。様々なバリエーションが存在する。全高15.2m、重量29.9t、セイバー、レーザーガン、パワーランチャー装備。ムーバルフレームはMサイズ。B級で大量に生産されている。英語表記はALLONE。
- 民間用アローン
- 全高15.2m、重量21.1t
- ミズン・アローン
- 全高15.2m、重量30.7t、ミズンで使用されている。両肩にパワーランチャー装備。エンパー・テンプルと同じコンセプトだが、威力は比較にならないほど低い。両腕は細く、三本指のマニピュレーターとなっているのは、肩のパワーランチャーにエネルギーをまわしているため。
- スペース・アローン
- 全高16.2m、重量29.5t。劇中は専ら「S(エス)アローン」と略称されていた。
- ガイラム
- ミズン星のヤーマン王朝のオリジナルHM。エルガイムの母体となった機体で、A級およびB級の区別はない。かつてのペンタゴナでの第2次聖戦でポセイダル軍との決戦に備えてヤーマン王朝が改良を行っていた専守防衛に特化したHM。オリジナルHMとしては珍しく量産されている。ペンタゴナ・ワールドでの戦争の決着はHMでの一騎討ちとなる場合が多く、国力で劣るヤーマンであっても劣勢からの挽回が可能であった。無敵を誇ったテンプルナイツのブラッド・テンプルとも互角に戦ったとされる。頭長高22.2m、重量16.1t、パドルスピアー、パワーランチャー装備。ムーバルフレームはMサイズ。英語表記はGAYRAHM。ヤーマン王朝滅亡後、ポセイダル軍に捕獲され、サートスターに動態保存されていた。ヘッドライナーはフル・フラット、スー・アザンなど。そのうちの1機を王朝重臣であったダバ・ハッサーが、ヤーマン王朝王族の生き残りであるカモン(ダバ)・マイロードとともに密かに持ち出し、改良してエルガイムとして活躍することになる。本編での初登場は第42話。
- ベアズ
- サートスター自警団のアステロイドの運用に特化したHM。足が無いにも関わらずマシンナリィではなくB級HM扱いである。尻尾状のスタビライザーを装備した宇宙空間専用機体。英語表記BEAS。
- パードナ
- マイロードを親の仇としてつけねらったミヤマ・アスフィーのB級HM。一見マシンナリィに見えるが、戦闘力の高さによりHMに分類される。有線ビーム砲である子パードナを使ってエルガイムと互角の戦いを繰り広げた。英語表記PERDDNER。
- ゴンドラ
- 第50話でポセイダルの影武者、ミアンの記憶に出て来たオリジナル(と思われる)HM。劇中の世界より300年も前のHM。詳細不明。
- エンパー・テンプル(正式名称:エンペリアルテンプル)
- 51話でフル・フラットの持っていた写真の背景に脚部だけ写っていたオリジナルHM。詳細不明。
- ブラッド・テンプル[12]
- ヤーマン王朝とポセイダル軍との戦争においてポセイダルの主力であったHM。フレームはL型。ポセイダルの近衛師団テンプルナイツにのみ与えられたHMで、頭部の形状がヘッドライナーごとに異なる。ペンタゴナ・ワールドで最強、無敵を誇ったが、一部の機体は戦火で失われている。残存しているブラッドテンプル23台は、オージェと共にエイプ内に封印、保存されていると言われるが真偽は不明。オージの右肩の一部が、ブラッドテンプルのものとされている。またエルガイムMk-IIの頭部は、戦火で放棄された同機体の3番機の頭部をミラウー・キャオが発掘して使用したもの。やられメカにしかならないということでデザイナーの永野の愛着により登場させなかった。
補足
デザイナー・永野護による設定では、ヘビーメタルのコントロールのために生み出された人造人間で、有機コンピュータとなる「ファティマ」の存在がある。後の永野自身による漫画『ファイブスター物語』にも登場する。テレビ本編でもエルガイムMK-IIやオージの頭部のクリスタル状の窓から人間らしきシルエットがシンボライズドコンピュータとして登場している。後に「エルガイムの世界にファティマは存在しない」という監督である富野由悠季により公式見解が示された。
設定の準備段階で永野は、MARIAという名前の戦闘ロボットを制御する女性ロボットを提案していたが、富野に却下された。ちなみにMARIAは、当時から永野が交際していた現在の妻の芸名(川村万梨阿、万梨阿の命名は富野由悠季)のローマ字表記と一致する。このMARIAは、美しい人間の女性と変わりない顔を持つFSSのファティマと違い、いかにもロボット然とした顔を持つ。これは、技術的には人間と同じ顔を持たせることができたが、この世界の女性からの猛反発があったため、という設定。また、ファティマのような人造人間と違い、あくまで機械の体である。この言わば没設定を元に、永野が「お遊び」として挿入したのが、ファティマの設定である。
1985年4月1日発行のザ・テレビジョン別冊のムック「重戦機エルガイム-2」には、『重戦機エルガイム』本編から時間軸を伸ばしたサイドストーリー、『ファイブスター物語』の星団暦年表とイメージイラストが掲載されていた。その設定によると、この「ファイブスター」はペンタゴナ太陽系の5惑星のことであり、エルガイムに搭載されているファティマはクローソー、エルガイムMK-IIはティータ、ディスティニー・テンプルはラキシスとなっている。これらのファティマが後のファイブスター物語(FSS)の主要登場人物と重なることからも分かるように、ムック掲載版『ファイブスター物語』はファイブスター物語(FSS)の初期設定と考えられる。このことから一部のファンの間では今なお重戦機エルガイム本編とムック版ファイブスター物語、そして現在のファイブスター物語(FSS)との混同を招いている。本編でのエルガイム(Mk-I)のファティマは永野護自身が存在を否定しており、永野設定の中でも『重戦機エルガイム』と、ムック掲載の『ファイブスター物語』の扱いは別となっている。但し、1984年12月5日発行のザ・テレビジョン別冊のムック「重戦機エルガイム-1」のカバーを外した表紙には、装甲が外されたエルガイム(Mk-I)の頭部が永野により描かれており、その額部分には「Clotho」がおり、前述のムック「重戦機エルガイム-2」にはMk-IIが描かれ、額にいるのは「Teeta」となっている。
スタッフ
主題歌
- 『エルガイム-Time for L-GAIM-』
- 作詞:売野雅勇/作曲:筒美京平/編曲:松下誠/歌:MIO
- オープニング(第1話 - 第25話)
- ※オリコン週間シングルチャート
- 25位(1984年2月6日付)、19位(2月13日付)、18位(2月20日付)、16位(2月27日付)
- 『風のノー・リプライ』
- 作詞:売野雅勇/作曲:筒美京平/編曲:戸塚修/歌:鮎川麻弥
- オープニング(第26話 - 第54話)。なお、TVカットでは早回しされているため音程が長2度高い。
- ※オリコン週間シングルチャート
- 23位(1984年8月20日付)、19位(8月27日付)、20位(9月3日付)、17位(9月10日付)、21位(9月17日付)、20位(9月24日付)
- 『スターライトシャワー』
- 作詞:井荻麟/作曲:筒美京平/編曲:松下誠/歌:MIO
- エンディング(第1話 - 第54話)
- 『傷ついたジェラシー』
- 作詞:井荻麟/作曲:筒美京平/編曲:戸塚修/歌:鮎川麻弥
- 挿入歌(第24話「アスフィー・ハート」のみ)
放映リスト
| 放送日 | 話数 | サブタイトル | 脚本 | ストーリーボード | 演出 | 作画監督 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1984/1/28 | SP | エルガイムスペシャル | ||||
| 1984/2/4 | 1 | ドリーマーズ | 渡邊由自 | 斧谷稔 | 井内秀治 | 北爪宏幸 |
| 1984/2/11 | 2 | スキャンダル・P[13] | 今川泰宏 | 大森英敏 | ||
| 1984/2/18 | 3 | カミング・マン | 富田祐弘 | 川手浩次 | 遠藤栄一 | |
| 1984/2/25 | 4 | ザ・コネクション | 渡辺麻実 | 斧谷稔 | 川瀬敏文 | 金山明博 |
| 1984/3/3 | 5 | エスケープ・ラン | 渡邊由自 | 関田修 | 北爪宏幸 | |
| 1984/3/10 | 6 | シー・ジャック | 富田祐弘 | 井内秀治 | 坂本三郎 | |
| 1984/3/17 | 7 | スクランブル | 渡辺麻実 | 今川泰宏 | 大森英敏 | |
| 1984/3/24 | 8 | ヤーマン・クラン | 渡邊由自 | 川手浩次 | 矢木正之 | |
| 1984/3/31 | 9 | アーミィ・ベース | 富田祐弘 | 鈴木行 | 川瀬敏文 | 金山明博 |
| 1984/4/7 | 10 | タイム・リミット | 渡邊由自 | 関田修 斧谷稔 |
関田修 | 北爪宏幸 |
| 1984/4/14 | 11 | ジェラシー・ゲーム | 富田祐弘 | 井内秀治 | 大森英敏 | |
| 1984/4/21 | 12 | ディコイ・ディコイ | 渡辺麻実 | 今川泰宏 | 川端蓮司 | 坂本三郎 |
| 1984/4/28 | 13 | コンタクト | 渡邊由自 | 川手浩次 | 中村旭良 亥間我子 | |
| 1984/5/5 | 14 | レディ・ポセイダル | 富田祐弘 | 川瀬敏文 | 谷口守泰 | |
| 1984/5/19 | 15 | プライド | 渡辺麻実 | 湖川友謙 | 関田修 | 北爪宏幸 |
| 1984/5/26 | 16 | ブロークン・ハート | 滝沢敏文 | 川端蓮司 | 金山明博 | |
| 1984/6/2 | 17 | ライム・ライト | 渡邊由自 | 今川泰宏 | 大森英敏 | |
| 1984/6/9 | 18 | ガストガル・デモ | 富田祐弘 | 杉島邦久 | 関田修 | 矢木正之 |
| 1984/6/16 | 19 | ゴーアンドカム | 渡辺麻実 | 井内秀治 | 坂本三郎 | |
| 1984/6/23 | 20 | スター・ダスト | 河原よしえ | 滝沢敏文 | 川手浩次 | 北爪宏幸 |
| 1984/6/30 | 21 | ザ・テンション | 富田祐弘 | 関田修 | 金山明博 | |
| 1984/7/7 | 22 | クワサン・オリビー | 渡邊由自 | 今川泰宏 | 亥間我子 | |
| 1984/7/14 | 23 | ゼネラル・クロソ | 渡辺麻実 | 川瀬敏文 | 大森英敏 | |
| 1984/7/21 | 24 | アスフィー・ハート | 富田祐弘 | 川手浩次 | 坂本三郎 | |
| 1984/7/28 | 25 | ラブアゲイン | 渡辺麻実 | 杉島邦久 | 金山明博 | |
| 1984/8/4 | 26 | サーチII[14] | 渡邊由自 | 斧谷稔 | 関田修 | 大森英敏 |
| 1984/8/11 | 27 | ミステイク・ラブ | 富田祐弘 | 井内秀治 | 北爪宏幸 | |
| 1984/8/18 | 28 | ネイ・クライシス | 渡辺麻実 | 川瀬敏文 | 金山明博 | |
| 1984/8/25 | 29 | クロス・ポイント | 富田祐弘 | 今川泰宏 | 大森英敏 | |
| 1984/9/1 | 30 | アワ・マスター | 渡邊由自 | 杉島邦久 | 北爪宏幸 | |
| 1984/9/8 | 31 | キャッチ・ウォー | 河原よしえ | 川手浩次 | 坂本三郎 | |
| 1984/9/15 | 32 | フラッシング・ネイ | 渡辺麻実 | 滝沢敏文 | 関田修 | 金山明博 |
| 1984/9/22 | 33 | マイ・アース | 富田祐弘 | 寺山昭夫 | 川瀬敏文 | 矢木正之 |
| 1984/9/29 | 34 | レッシィ・マインド | 渡邊由自 | 今川泰宏 | 村中博美 | |
| 1984/10/6 | 35 | ペリル・ミッション | 渡辺麻実 | 川瀬敏文 | 関田修 | 山田きさらか |
| 1984/10/13 | 36 | オールド・ソルジャー | 河原よしえ | 川手浩次 | 金山明博 | |
| 1984/10/20 | 37 | オリビー・クライシス | 富田祐弘 | 滝沢敏文 | 杉島邦久 | 北爪宏幸 |
| 1984/10/27 | 38 | エスケープ・ギワザ | 渡辺麻実 | 斧谷稔 | 川瀬敏文 | 坂本三郎 |
| 1984/11/3 | 39 | ザ・オーメン | 富田祐弘 | 横山広行 | 関田修 | 金山明博 |
| 1984/11/10 | 40 | フル・フラット | 大野木寛 | 今川泰宏 | 山田きさらか | |
| 1984/11/17 | 41 | スパイ・イン・スパイ | 渡辺麻実 | 杉島邦久 | 亥間我子 | |
| 1984/11/24 | 42 | ヤング・パッション | 渡邊由自 | 川手浩次 | 小林利充 | |
| 1984/12/1 | 43 | レディ&ガール | 川瀬敏文 | 金山明博 | ||
| 1984/12/8 | 44 | ピカレスク・ギワザ | 大野木寛 | 寺山昭夫 | 関田修 | 坂本三郎 |
| 1984/12/15 | 45 | リリス・メモリー | 渡辺麻実 | 横山広行 | 山田きさらか | |
| 1984/12/22 | 46 | クワサン・ウェイブ | 河原よしえ | 滝沢敏文 | 川手浩次 | 亥間我子 |
| 1984/12/29 | 47 | ボーイズ・ボーイズ | 大野木寛 | 寺山昭夫 | 川瀬敏文 | 小林利充 |
| 1985/1/12 | 48 | ファースト・アタック | 渡辺麻実 | 川手浩次 | 関田修 | 亥間我子 |
| 1985/1/19 | 49 | レディ・キラー | 富田祐弘 | 今川泰宏 | 金山明博 | |
| 1985/1/26 | 50 | エキサイト・アム | 大野木寛 | 井内秀治 | 坂本三郎 | |
| 1985/2/2 | 51 | マイ・ラブ | 渡辺麻美 | 横山広行 | 川手浩次 | 山田きさらか |
| 1985/2/9 | 52 | ファイナル・タイム | 大野木寛 | 滝沢敏文 | 関田修 | 亥間我子 |
| 1985/2/16 | 53 | ザ・ディクテイター | 渡邊由自 | 川瀬敏文 | 金山明博 | |
| 1985/2/23 | 54 | ドリーマーズアゲン[15] | 杉島邦久 | 大森英敏 園田美世 | ||
OVA
- 重戦機エルガイムI ペンタゴナ ウインドゥ+レディ ギャブレー
- 重戦機エルガイムII フェアウェル マイ ラブリー+ペンタゴナ ドールズ
- 重戦機エルガイムIII フルメタル・ソルジャー 1987年3月28日発売
主題歌
- 挿入歌「COOL」
- 作詞:只野菜摘/作曲:池毅
- ED「せいいっぱいの微笑みを」
- 作詞:森田由実/作曲:瀬井広明
- 編曲:若草恵/歌:ひろえ純は2曲共通。
小説
- 重戦機エルガイム 渡邊由自(朝日ソノラマ文庫、全3巻)(1985年)
渡邊由自の初期プロットに基づいた作品。基本的な世界観は同様であるが、ポセイダルの正体、一部キャラの結末などオリジナルの部分も多く、基本的にはパラレルストーリー。
ゲーム
すべてツクダホビー製
- ボードウォー・シミュレーションゲーム
- Heavymetal ヘビーメタル --- 戦闘級
- L.GAIM MARK-2エルガイムMARK-2 --- 戦闘級
- SVEETスヴェート(エキスパンションキット) --- 戦闘級
関連作品
脚注
- ^ ザテレビジョン別冊・重戦機エルガイム‐2
- ^ 主人公ダバは人格崩壊した義妹で許婚でもあるクワサン・オリビーとともに生まれ故郷の惑星コアムに帰り世捨て人になった為、人によってハッピーエンドともバッドエンドともとれる結末になっている。
- ^ 49話で敵の本拠地に突入するのは延長前の名残り。本来はこのまま50話で決着を付ける予定であった
- ^ ZガンダムLDBOX ライナーノート
- ^ スーパーファミコン用ゲーム『バトルロボット烈伝』説明書では、我々の住む太陽系が誕生する前の物語という設定になっていた。
- ^ 永野版でのダバはヒロインの一人であるファンネリア・アムと結婚しカモン王朝を復興させるものの、民衆はそのカモン王朝に対し反体制運動を起こし歴史は繰り返される事になる。
- ^ ゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズ(『スーパーロボット大戦GC』以降)では内川藍維が代役している。
- ^ なお、永野自身も「ヘビーメタルなんて名前は大嫌いだ」とアニメック誌で発言しているが冗談かどうかは不明。
- ^ その経緯はかがみの単行本「レディ・キッド&ベビィ・ボウイ」でのインタビューに詳しい。
- ^ 登場人物の名前に於いては、実在の人物の名前を捩ったものも多数存在する。例えば「マーハル・セヌーマ」は制作スタッフの「瀬沼正晴」から、「ハンス・アラハート」はパレスチナ解放機構第3代議長の「ヤーセル・アラファート」から取ったと永野自身が語っている
- ^ ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』ではクワサン専用機がたびたびガウ・ハ・レッシィの搭乗機とされたため、原作を知らないプレイヤーに「レッシィの愛機」との誤解を生んだ。
- ^ SLGゲーム『第4次スーパーロボット大戦/第4次S』では、アマンダラの駆るブラッド・テンプルが登場しファンを驚愕させた。デザイン的にはファイブスター物語に登場するLEDミラージュに近い物になっており(LEDミラージュはエルガイムのブラッドテンプルの設定を発展させた機体である)、ゲーム作品故に武装もだいぶ異なっている。
- ^ ただしナレーション上では“プリャーモ・スキャンダル”と説明。
- ^ これ以降からサブタイトルの背景が変更され(第1話 - 第25話:宇宙 → 第26話 - 第54話:エルガイムMK-IIの頭部のアップ)、第54話までサブタイトルの画面表示時に話数が表示されなくなる。
- ^ ナレーションでは“ドリーマーズアゲイン”と発音している。
外部リンク
前後番組の変遷
| テレビ朝日系 土曜17時台後半 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
聖戦士ダンバイン
(1983.2.5 ‐ 1984.1.21) |
重戦機エルガイム
(1984.2.4 ‐ 1985.2.23) |
機動戦士Ζガンダム
(1985.3.2 ‐ 1986.2.22) |