ロックマン9 野望の復活!!
『ロックマン9 野望の復活!!』( - やぼうのふっかつ)は、2008年にカプコンよりダウンロード販売専用ソフトとして発売されたアクションゲームである。
| ジャンル | アクションゲーム |
|---|---|
| 対応機種 |
Wii(Wiiウェア) PS3(PSN)海外のみ Xbox 360(XBLA)海外のみ |
| 開発元 | インティ・クリエイツ |
| 発売元 | カプコン |
| 人数 | 1人 |
| メディア | ダウンロード販売 |
| 発売日 |
Wii PS3 Xbox 360 |
| 対象年齢 |
CERO:A (全年齢対象) ESRB:E (Everyone) OFLC:G (General) |
概要
初代ロックマンシリーズの第9作。初代シリーズの新作は、移植・リメイク・番外編を除くと前作『ロックマン8 メタルヒーローズ』以来約12年ぶりとなる。グラフィックやBGM、SE、操作など、ファミコンの新作という意識で制作されており、オプションでレガシーモードをONにすることでキャラクターが多数表示されたときにファミコンと同じようにキャラクターのちらつきが発生する[1]。特に初期の作品へのオマージュか、今作では『3』以降で加わったスライディングや『4』以降で加わったチャージショットなど、近年の作品で定番となっていたアクションが廃止されている(ただし、追加コンテンツである「ブルースモード」ではスライディングとチャージショットが利用可能)。また、『2』からそのまま流用されたBGMやSEが複数存在する。
本編は8つの選択ステージ、ワイリーステージ(4ステージ)の計12ステージから構成されている。また、ゲーム中に特定条件をクリアする事で達成される全50種類のチャレンジ要素、全世界のユーザーとクリアタイムを競えるタイムアタックモード等、やり込み要素も充実している。他、有料ダウンロードによる追加コンテンツが用意されており、後から新しいステージやモードを追加する事が出来るのも大きな特徴。
日本ではWii用のWiiウェアのみでの提供だが、欧米ではプレイステーション3用のPLAYSTATION NetworkとXbox360用のXbox Live Arcadeでも配信されている。日本国内でWii版以外の配信が行われるかどうかは未発表だが、Xbox Live Arcade海外版アカウント所有者は日本語化されたソフトのダウンロードが可能である(日本版アカウントではダウンロード不能)。
北米では、初日だけで約6万件ダウンロードされた[2]。
注意:以降の記述にはに関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
ゲームモード
- GAME START
- NEW GAME
- 本編を最初から始める。このモードはランキングに反映され、クリアするのにかかった時間が記録されている。
- LOAD
- 前回ステージをクリアした時とゲームオーバーになった時にセーブした所から再開できる。セーブデータは最大8個まで保存可能で、保存されるのはクリアした選択ステージと入手した特殊武器・サポートアイテム・ネジ・アイテムの4つと残り人数とプレイ時間と非表示のコンティニュー回数が記録される。追加コンテンツで購入したスペシャルゲームも同様にセーブ可能で途中から再開可能。なお、ワイリーステージでゲームオーバーになってセーブしても再開は必ずワイリーステージの最初からになる。
- TIME ATTACK
- 本編でプレイした各ステージをミスしないようにどれだけ早くクリアできるか挑戦でき、特殊武器とサポートアイテムを全て使うことが出来る。これらのステージには武器エネルギーの小・大とライフエネルギーの小・大以外のアイテムは一切出現しない。最初からプレイできるステージは選択ステージ8つのみで、ワイリーステージはクリアすることでプレイできるようになる。また、追加コンテンツを購入することでこのモードのみの専用ステージをプレイできる。Wi-Fiコネクションに接続して全世界のランキングを見ることが出来る。このモードはチャレンジ項目に反映されない。
- ENDLESS ATTACK
- 追加コンテンツを購入することで遊べるようになる。無限に続くステージをひたすら進んでいき、ミスするまでプレイしていく。タイムアタックと同様に特殊武器とサポートアイテムを全て使うことが出来る。また、武器エネルギーの小・大とライフエネルギーの小・大以外のアイテムは一切出現しない。Wi-Fiコネクションに接続して全世界のランキングを見ることが出来る。このモードはチャレンジ項目に反映されない。
- SPECIAL GAMES
- これらは追加コンテンツを購入することで遊べるようになる。また、これらはチャレンジ項目とランキングには反映されない。本編と同様に進行状況をセーブ可能。
- HERO MODE
- 敵の配置が本編より多くなり、一部の仕掛けとアイテムの配置が厳しくなったことにより、本編より難しくなったモード。
- SUPER HERO MODE
- 敵の配置がヒーローモードよりさらに多く、一部の仕掛けとアイテムの配置もさらに厳しくなって、最も難易度の高い状態で本編のステージをプレイできる。
- BLUES MODE
- 本編をブルースでプレイできるモード。ロックマンにはなかったスライディングやチャージショットのアクションができる上、ジャンプ中に盾を構えて敵の弾を跳ね返すことができる。また、ロックマンのサポートアイテムであるラッシュコイルとラッシュジェットが、それぞれブルースコイルとブルースジェットと名前が変わり、性能は同じだが形が全く異なっているため、ロックマンの相棒であるラッシュは登場しない。なお、ブルースジェットは最初から使えるようになっている。
- 上記の点ではロックマンより優れているがその代わり、受けるダメージがロックマンよりも多く、ノックダウンで下がる距離が長くなり、更にバスターで一度に撃てる数が2発までと連射力が低下し(但し、サポートアイテムを使用している時は3発まで打つことができる)、加えて移動速度とジャンプ力もロックマンと比べ低下しているなど、操作性は若干上級者向けになっているとも言える。しかも、ステージ中にネジが出現しないため、ライト研究所でアイテムの交換はできず、結果として難易度が上昇している。また、シナリオは存在しない。
- CHALLENGE LIST
- 本編で様々な条件を満たしていくとチャレンジ項目を達成したことになり、達成項目に王冠マークが付く、というやり込み要素。プレイ中にリモコンの-ボタンを押すことで、いつでもチャレンジ項目のリストと条件を確認できる。チャレンジ項目は全部で50個あり、全て達成することで達成率が100%になる。
- RANKINGS
- Wi-Fiコネクションに接続して以下の3つの全世界のランキングを見ることができる。順位に載るのは10位までである。また、タイムアタックとエンドレスアタックはランキングを選ぶことでも見ることができる。
- TIME ATTACK RANKING
- タイムアタックでプレイした各ステージの時間のランキングを見ることができる。
- ENDLESS ATTACK RANKING
- 追加コンテンツを購入すると選ぶことができる。エンドレスアタックで進んだ距離を見ることができる。
- ALL CLEAR RANKING
- 本編で早くクリアするのにかかった時間を見ることができる。また、このランキングは順位に載っているプレイヤーを選ぶと、チャレンジ項目の達成した内容を見ることができる。
- OPTIONS
- ボタン配置の設定やレガシーモードの設定やプレイヤー名の再入力ができる。レガシーモードはちらつきの設定で、これをONにするとキャラクターが多数表示の時、ファミコンと同じようにちらつきが発生するようになる。プレイヤー名はランキングやチャレンジリストに使う。
- DOWNLOADABLE CONTENT
- Wi-Fiコネクションに接続して、有料の追加コンテンツを購入することができる。購入するにはWiiショッピングチャンネルでWiiポイントを登録する必要がある。
ストーリー
平和を取り戻した世界だったが、世界中でロボットが暴れだし、再び混乱が訪れた。 誰もがまたDr.ワイリーの仕業だと思ったが、ワイリーはライト博士が黒幕だと汚名を着せたことによって、博士は警察に捕まってしまった。ロックマンはライト博士の名誉挽回のため、ワイリーの野望を阻止するため、再び立ち上がるのだった。
主なキャラクター
- ロックマン (Rockman,Megaman)
- ロール (Roll)
- ライト博士 (Dr. Right)
- ライトット (Rightot)
- ブルース (Blues,Protoman)
- Dr.ワイリー (Dr. Wily)
ボスキャラクター
特殊武器有り
いずれもライト製のロボットで、使用期限が過ぎ法律によってスクラップされるはずだったロボットたち。しかし、ワイリーの口車に乗せられて各地で暴走することになった。
- DRN.065 コンクリートマン (Concrete Man)
- ダム建設用に作られた、大柄な職人気質のロボット。
- コンクリートショット - 消費エネルギー(2)
- 地形もしくは敵に着弾するとブロックに変化する。変化している間は足場として使うことができる。一定時間たつか上に乗るとすぐになくなる。
- DRN.066 トルネードマン (Tornado Man)
- 装備しているトルネード発生装置を使い、トルネードを相殺させるために作られた、空中気象調整所のロボット。
- トルネードブロウ - 消費エネルギー(7)
- トルネードを発生させ、画面全体の敵を攻撃すると同時に、トルネードが出ている間はジャンプ力が上がる。重い敵にはダメージを、軽い敵はそのまま画面外に吹き飛ばす。これを使わないと先に進めない仕掛けがある。強力だが燃費は非常に悪い。
- DRN.067 スプラッシュウーマン (Splash Woman)
- 人魚のような容姿をした海難救助のためのロボットで、シリーズでは初めての女性型敵ロボット。[3]美声の持ち主。ロックマンX7のレッドアラートのメンバー、スプラッシュ・ウオフライと武器や名称に共通する点がある。
- レーザートライデント - 消費エネルギー(1/2)
- トライデントの形をした貫通弾。緑のブロックを破壊するのに必要になる。威力や連射性能が良く、燃費もいい。
- DRN.068 プラグマン (Plug Man)
- コンセントのプラグのような姿をしたライン監視ロボットで、テレビ工場に勤めていた。
- プラグボール - 消費エネルギー(1/2)
- 地面や壁、天井に沿って進むプラズマ弾。燃費はいいが、地形に沿っていく形でしか進まないので、空中では非常に使いづらい。
- DRN.069 ジュエルマン (Jewel Man)
- ダイヤモンド鉱山で研磨作業を担当していた、目立ちたがり屋なロボット。
- ジュエルサテライト - 消費エネルギー(4)
- 回転する四つのジュエルが敵の攻撃からロックマンを守るバリアとなり、発射して攻撃することも可能。燃費は悪いが、ロックバスター一発で倒せるような弱い敵や、威力の低い攻撃相手には当たっても相殺されることが無いので、大量の敵や攻撃が激しい場面で便利。
- DRN.070 ホーネットマン (Hornet Man)
- フラワーテーマパークの管理を行う、植物に対して豊富な知識を持つハチの巣のような姿のロボット。
- ホーネットチェイサー - 消費エネルギー(1)
- 敵を追尾するハチメカを発射する。また、画面内のアイテムを回収してくれる(ただし、E缶やM缶は回収しない)。
- DRN.071 マグママン (Magma Man)
- 地熱発電所の安全管理ロボットで、マグマの中でも活動できる。
- マグマバズーカ - 消費エネルギー(1/2,2)
- 三つの炎弾を放射状に発射する。燃費も良く、3方向で攻撃できるので便利。さらに、ボタンを押し続けることで瞬時にチャージして、燃費はやや悪くなるが威力が上がって当たり判定も大きくなる。
- DRN.072 ギャラクシーマン (Galaxy Man)
- 宇宙研究所の助手ロボットで、高い演算能力を持つ。
- ブラックホールボム - 消費エネルギー(4)
- 爆発させることで小規模なブラックホールを作り出し、敵や攻撃弾を吸い込み消滅させる爆弾。通常では破壊できないような敵でも消滅できるが、燃費が悪い。
特殊武器無し
- ワイリーステージ1のボス
- 名称不明。4つの顔が上から順番にいて、その前に鉄球がある。その鉄球を連射で押すことができる。
- ワイリーステージ2のボス
- 名称不明。巨大な船体。弱点は後ろ部分・胴体・前の部分と3箇所あり、それぞれ有効な武器が異なってくる。スペシャルステージにも、中ボスとして登場する。
- ワイリーステージ3のボス
- 名称不明。緑色とオレンジ色をしたゼリー状のボスで分裂と合体を繰り返す。
- ワイリーマシーン9号
- 恐竜型の戦闘メカ。第一形態は吐いてくる卵爆弾の爆風しか効かない。倒すとワイリーカプセルⅥが登場する。
- フェイクマン(Fake Man)[4]
- ダウンロードコンテンツ「スペシャルステージ」の最後に登場するボスキャラクター。ライト博士を誘拐するために、Dr.ワイリーが作ったニセ警官ロボット。悪心回路と呼ばれる、自ら進んで悪事を働く事を考え、行動する回路が装備されている。武器は6連発銃。
サポートアイテム
- ラッシュコイル(ブルースモードはブルースコイル) - 消費エネルギー(2)
- 初期装備。上に乗ると通常より大きくジャンプできる。
- ラッシュジェット(ブルースモードはブルースジェット) - 消費エネルギー(-)
- ブルースモードは初期装備。それ以外は選択ステージを5つクリアすると入手できる。ラッシュがリフト状に変形する。乗ると前方に一定速度で移動し、操作は十字キー上下で高さ調整と後ろで減速ができる。
追加コンテンツ
本ソフトはニンテンドーWi-Fiコネクションによる追加コンテンツの配信に対応している。トップメニューの「DOWNLOADABLE CONTENT」から購入可能。2008年10月1日時点の配信コンテンツは以下の通り。
- エンドレスアタック
- 配信日/価格/必要ブロック数:2008年10月7日/300ポイント/3ブロック
- 無限に続くステージをどこまで進めるか競う。このステージの一部には初代シリーズの再現した部分がある。メインメニューのランキングに成績を記録できる。チャレンジ項目には非対応。
- ヒーローモード・スーパーヒーローモード
- 配信日/価格/必要ブロック数:2008年10月21日/各100ポイント/各2ブロック
- ロックマン9本編の敵配置が難しくなった、上級者向けモード。スーパーヒーローモードはかなり難しい敵配置で本編をプレイ可能。ランキング記録・チャレンジ項目には非対応。
- ブルースモード
- 配信日/価格/必要ブロック数:2008年10月7日/200ポイント/2ブロック
- 本編でブルースをプレイできる。ブルースはジャンプ中に盾を構えて一部の弾を跳ね返すことが出来たり、スライディングやバスターをチャージすることでチャージショットの『ブルースストライク』を撃つことができるアクションが追加されている。その代わり、ダメージを受ける量がロックマンより多く、ステージ中に入手できるネジが出現しなくなってライト研究所でアイテムを交換することができなくなっているため、難易度は上昇している。シナリオはなく、ランキング記録・チャレンジ項目には非対応。
- スペシャルステージ
- 配信日/価格/必要ブロック数:2008年10月21日/100ポイント/2ブロック
- タイムアタックモードでプレイできる専用ステージが1つ追加され、新たなボスが出現する。メインメニューのランキングに成績を記録できる。チャレンジ項目には非対応。
- タイムアタックモードでプレイできる専用ステージが1つ追加され、新たなボスが出現する。メインメニューのランキングに成績を記録できる。チャレンジ項目には非対応。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
脚注
- ^ CAPCOM NEWS:更新情報
- ^ Channel Surfing: Mega Man 9 sells 60,000 in its first day on sale!
- ^ ただし一部の漫画版ではケンタロスマンなど一部のボスが女性として設定されたこともある。
- ^ 『ロックマン9 野望の復活!!』9体目のBOSS「フェイクマン」出現, Gpara.com(2008年10月21日),2008年10月21日閲覧
外部リンク
- CAPCOM - ロックマン 公式サイト
| ロックマンシリーズ | ||
|---|---|---|
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前作 『ロックマン8』
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第9作 『ロックマン9』
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次作 -
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