中間周波数
スーパーヘテロダイン受信で周波数変換を行なったあとの周波数のこと
中間周波数(ちゅうかんしゅうはすう、Intermediate Frequency : IF)とは、送信機や受信機の中間段階で送信信号あるいは受信信号の周波数を変換した周波数である。
スーパーヘテロダイン受信機
スーパーヘテロダイン受信機では、局部発振器(ローカルオシレータ)と目的の信号をミキサに加えた際に発生する「うなりの周波数」のうち、濾波、増幅等の処理をして使用する周波数を中間周波数という。中間周波数をミキサによりさらに別の中間周波数に変換する場合があり、その場合、第1中間周波数(1st IF)、第2中間周波数(2nd IF)・・・と区別して呼ばれる。
従来の技術常識よりも低いIFを使ったシステムの場合、ローIFと呼ばれることがある。ダイレクトコンバージョン受信機の場合は、ゼロIFと呼ばれることがある。
IFはインターフェースの略称として広く知られているため、間違えられることがある。
一般的な周波数
中間周波数は設計の最初の段階で決定される。送信機や受信機の性能やコストに大きく影響するため、メーカにとっては戦略的要素をもつ。また、選定を誤ると後々スプリアス輻射や、スプリアス受信など重大な問題に発展するので、十分に検討して決定される。下記の古くから使われている一般的な周波数以外にもシステムによって様々な周波数がある。最近は上述の戦略的要素も関係して、中間周波数の種類は増える傾向にある。
テレビ
地上波アナログ放送
- 45MHz
地上デジタル放送
- 57MHz
FMラジオ
- 10.7 MHz
AMラジオ
- 455 kHz
MCA無線機(800MHz帯)
- 55.025MHz
関連項目
- 中間周波増幅器(IF AMP)
- IFフィルタ(セラミックフィルタ、クリスタルフィルタ、SAWフィルタ)
- 中間周波トランス(IFT)