にょろーん ちゅるやさん
にょろーん ちゅるやさん | |
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ジャンル | コメディ |
漫画 | |
作者 | えれっと 谷川流(原作) いとうのいぢ(キャラクター原案) |
出版社 | ![]() |
掲載誌 | 月刊コンプエース |
レーベル | 角川コミックス・エース |
発表期間 | 2008年11月号 - 連載中 |
アニメ:にょろーん☆ちゅるやさん | |
原作 | 谷川流・いとうのいぢ・えれっと |
監督 | 武本康弘 |
キャラクターデザイン | 西屋太志 |
アニメーション制作 | 京都アニメーション |
製作 | えすおーえす団 |
配信サイト | 角川アニメチャンネル |
配信期間 | 2009年2月14日 - 2009年5月13日 |
話数 | 全13話 |
関連作品 | |
テンプレート - ノート |
『にょろーん ちゅるやさん』は、えれっとによる「涼宮ハルヒシリーズ」(谷川流・著、いとうのいぢ・挿絵)のパロディ4コマ漫画作品。
概要
「涼宮ハルヒシリーズ」の登場人物・「鶴屋さん」をモデルにしたちびキャラ、「ちゅるやさん」を主人公にした作品である。2006年6月15日に、えれっとの個人サイト「うつらうららか」でちゅるやさんのイラストが公開された事がニュースサイト等に取り上げられ、インターネットや同人界の一部で話題になった。後に同サイト上でちゅるやさんが主役の4コマ漫画が不定期連載されるようになり、4コマ漫画が収録された同人誌・『にょろーん☆ちゅるやさん』が現在3巻まで制作されている。
この時点ではあくまで二次創作作品であったため、原作との関係やその扱いが注目されてきた。一方でネット上、特に各種掲示板や個人サイトにおいてアスキーアートやFlashアニメーション、他作品のキャラによるパロディなども多く作られている。
その後2008年8月になり、『月刊少年エース』『月刊コンプエース』(共に角川書店発行)の両誌上において、『月刊コンプエース』2008年11月号から連載が開始されることが発表された。なお、連載時のタイトルは同人誌版のタイトルから「☆」が取れた表記となっている。
また、2008年12月18日にはアニメ公式サイトにて、同じ涼宮ハルヒシリーズのパロディ作品である「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」(漫画・ぷよ)と共にアニメ化され、YouTubeの角川アニメチャンネルにて配信されることが発表された。
登場キャラクター
- ちゅるやさん
- 声 - 松岡由貴
- 本作の主人公。身長はキョンの膝くらい。大好物はスモークチーズ[1]。手足が短く、手が耳の位置までしか届かない。後に、頭の上にマナーモード機能のボタンが追加された。
- スモークチーズを食べようとしたりSOS団の活動を手伝ったりと日々をまったり生きているが、周囲からの少し理不尽な扱いややるせない現実に対面し、大抵4コマ目で「にょろーん」(もしくは「にょれろーん」)とつぶやく。原作の鶴屋さんは準レギュラー的存在でSOS団の「名誉顧問」扱いであるが、本作のちゅるやさんはSOS団の正式メンバー同然の扱いとなっている。
- 原作以上にキョンと絡むが、あしゃくらと違って恋愛感情的な物はなく、ぞんざいな扱いを受けてもへこたれない。
- なお、ハルヒも認める「不思議な生き物」でもある。一度だけ、何故か「セーラー服を着たちゅるやさん」と「メイド喫茶をやっているちゅるやさん」が同時に登場した事があるが、詳細は謎。
- キョン(本名不明)
- 声 - 杉田智和
- 第1巻から登場しているツッコミ役で、キョンというのはあだ名。ちゅるやさんに対して、冷たく厳しいツッコミをする。ちゅるやさんからスモークチーズを遠ざける役。しかしクリスマスには、スモークチーズをプレゼントするなどの優しさもある。
- なお、ちゅるやさんとあしゃくらさん以外のキャラの表情はキョンと全く同じ描き方で、全員ツッコミ役を兼ねている。
- 涼宮 ハルヒ(すずみや-)
- 声 - 平野綾
- SOS団団長。多様な活動を行うが、原作と違ってテンションがかなり低く、イベントを中止せざるを得なくなっても特に興味がなく納得する。成績優秀、スポーツ抜群といった設定は見られない。
- 長門 有希(ながと ゆき)
- 声 - 茅原実里
- 無表情なキャラが多い作品だが、元々無表情のため、原作と比べても特にキャラは変化していない。無愛想ぶりにはさらに磨きがかかっており、ちゅるやさんが話しかけてきても冷たくあしらうことが多い。
- 朝比奈 みくる(あさひな-)
- 声 - 後藤邑子
- SOS団マスコット。SOS団メンバーの中では出番は少なめ。「ちゅるやさんの友人」という設定は変わっていないようだが、ちゅるやさんをぞんざいに扱うなどキャラが様変わりしている。それを受けてか、原作アニメ版と、アニメ版『ちゅるやさん』で最も声の差が激しい[2]。
- 古泉 一樹(こいずみ いつき)
- 声 - 小野大輔
- SOS団副団長。みくる同様、出番は少なめ。原作と違って終始無表情だが、ちゅるやさんを鼻で笑う事がある。ハルヒからイベント会場などの手配を任されているが、会場を確保できなかったりしている。
- あしゃくらさん
- 声 - 桑谷夏子
- ちゅるやさんと同サイズの朝倉涼子。キョンのことが好きという設定。キョンに度々アプローチをするが、キョンからはかなり素っ気なく扱われる。キョンといつも一緒にいるちゅるやさんに嫉妬している。原作の朝倉涼子と同じく、長門のバックアップとなっている。そのため、長門からは「バックアップ」と呼ばれているが、やはりぞんざいな扱いを受けている。
- なお、キョン達と同じ表情の朝倉涼子も別に登場しているが、アニメ版では現在のところ登場していない。
- アニメのスタッフロールでは「あしゃくら」と表記されている。
- 谷口(たにぐち)
- 声 - 白石稔
- 原作よりテンションが低く、終始無表情。
- 国木田(くにきだ)
- 出番はかなり少なく、その事をちゅるやさんに嘆いた。
- コンピ研部長
- 声 - こぶしのぶゆき
- 原作同様、SOS団にゲーム対決を仕掛けたが、賞品がちゅるやさんだと分かった途端に勝負を取り下げた。
- シャミセン
- 声 - 緒方賢一
- キョンの家で飼われている猫。ちゅるやさんに話しかけられた際には、「すまんが人間の言葉は分からんのだわ」と「人間の言葉」でちゅるやさんに返した。
- ほこりちゃん
- 声 - あおきさやか
- えれっとによるオリジナルキャラクター。名前の通り、部屋の棚や隅につもったほこりをキャラクター化したもの。健気な性格の持ち主。大掃除の時に、ちゅるやさんの掃除機に吸い取られてしまう。なお、アニメでは語尾に「〜ほこり」がつく。
- アニメ最終話には、ほこりくん(声 - 杉田智和)というアニメオリジナルキャラも登場。
書誌情報
同人誌
いずれもえれっとの個人サークル「うつらうららか」の発行。
- にょろーん☆ちゅるやさん(2006年8月17日発行、コミックマーケット70で頒布開始)
- にょろーん☆ちゅるやさん2(2007年2月11日発行、サンシャインクリエイション33で頒布開始)
- にょろーん☆ちゅるやさん3(2007年10月21日発行、サンシャインクリエイション37で頒布開始)
単行本
- にょろーん ちゅるやさん(カドカワコミックス、2009年9月10日発売予定)
- 通常版
- めがっさ限定版 ISBN 978-4-04-900793-0(限定版仕様のカバーがついたコミックスと「ねんどろいどぷち ちゅるやさん」、特別小冊子のセット商品)
アニメーション
「出来たら配信! 気が向いたら更新!」というキャッチコピーで、京都アニメーションが制作を担当し、『にょろーん☆ちゅるやさん』のタイトルで、YouTubeの角川アニメチャンネルにて2009年2月14日(当初は、2月13日に配信開始される予定であった)より配信が開始された。「週1回更新」という予定だったが、第2話が3日後の2月17日に配信された。タイトルロゴは、同人作品当時と同様のロゴデザインを基本にし、同人誌時代のネタが使われていたり、えれっとのオリジナルキャラクターも一部の回で登場する。
2009年5月13日に「エンディング」が配信され、同時配信されていた『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』とともに、3か月にわたったアニメ配信が終了した。
スタッフ
- 監督:武本康弘
- キャラクターデザイン:西屋太志
- チーフプロデューサー:安田猛
- 友情プロデューサー:伊藤敦・八田英明
- 色彩設定:石田奈央美
- 美術監督:篠原睦雄
- 撮影監督:中上竜太
- 音響監督:鶴岡陽太
- 音楽:神前暁
- 制作:京都アニメーション
- 制作:えすおーえす団(角川書店・角川映画・京都アニメーション・クロックワークス・ランティス)
各話リスト
- そのいちっ
- 配信開始:2月14日
- そのにっ
- 配信開始:2月17日
- そのさんっ
- 配信開始:2月20日
- そのよんっ
- 配信開始:3月6日
- そのごっ
- 配信開始:3月13日
- そのろくっ
- 配信開始:3月20日
- そのななっ
- 配信開始:3月27日
- そのはちっ
- 配信開始:4月3日
- そのきゅうっ
- 配信開始:4月10日
- そのじゅうっ
- 配信開始:4月17日
- そのじゅういちっ
- 配信開始:4月24日
- そのじゅうにっ
- 配信開始:5月1日
- そのじゅうさんっ
- 配信開始:5月8日
関連商品
- DVD『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱とにょろーん☆ちゅるやさん DVD最初』(発売元:角川書店、販売元:ムービック、2009年4月24日レンタル開始、2009年5月29日セル版発売)
- DVD『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱とにょろーん☆ちゅるやさん DVD次』(発売元:角川書店、販売元:ムービック、2009年6月26日セル版発売・レンタル開始予定)
- DVD『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱とにょろーん☆ちゅるやさん DVD最後』(発売元:角川書店、販売元:ムービック、2009年7月31日セル版発売・レンタル開始予定)
- イメージCD Vol.1『乳から生まれた大先輩』(発売元:ランティス、販売元:バンダイビジュアル、LACM-4611、2009年4月22日発売)
- イメージCD Vol.2『ググれ!(に一致する日本語のページ)』(発売元:ランティス、販売元:バンダイビジュアル、LACM-4616、2009年5月27日発売)
- イメージCD Vol.3『このスモチからの卒業』(発売元:ランティス、販売元:バンダイビジュアル、LACM-4624、2009年6月24日発売)
その他
エピソード
- 2007年3月11日にフジテレビのニュース『FNNスーパーニュース』にて、ちゅるやさんの姿が放送された。大阪府豊中市で起きた男子高校生自殺事件の告別式に、男子高校生が生前アニメ好きだったことから遺族がえれっとに依頼し、色紙に描き下ろされた絵が遺影のそばに掲げられニュースの映像として流された。
- 全日本プロドリフト選手権(通称:D1グランプリ)に出場している、手塚強選手が所属するBee☆R(ビーレーシング)のR32スカイラインGT-RベースのB324Rの2007年モデルのダッシュボードとリアピラー部と、2008年からマシンチェンジした時田雅義のゼロクラウン(GRS180)のリアピラー部にちゅるやさんのステッカーが貼られている。ちなみにちゅるやさんが貼られているのはBee☆Rの今井代表の趣味で、手塚・時田両選手はちゅるやさんの事を一切知らない。
バリエーション
- メロンブックスのマスコット「めろんちゃん」に、ちゅるやさんのイメージを当てはめたぬいぐるみ(キャラクターをアレンジしたのはえれっと)が存在する。
- 『月刊コンプエース』2007年9月号別冊付録の「ら・ら・ら らき☆すたファンブック」には『らき☆すた』のキャラクターの一人である柊つかさを、ちゅるやさん風にデフォルメした、えれっと作の4コマ漫画『ちゅかさどんだけす』が掲載されている。
作品・声優関連
脚注
- ^ 「スモークチーズが好物」という設定は「鶴屋さん」にはない、ちゅるやさん独自の設定。作者は同人誌にて設定の由来を、「自分がスモークチーズの美味しさに目覚めたから」と語っている。
- ^ 原作アニメ版とは異なる「ドスの利いた声」になっており、インタビューではみくる役の後藤が「ディレクターにも『これはみくるじゃなくて後藤だよね』と言われたけど、それでOKになった」と言っている(「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」&「にょろーんちゅるやさん」キャストインタビュー!より)。