マダガスカル
- マダガスカル共和国
- Repoblikan'i Madagasikara (マダガスカル語)
République de Madagascar (フランス語) -


(国旗) (国章) - 国の標語:Tanindrazana, Fahafahana, Fandrosoana
(マダガスカル語: 祖国、自由、進歩) - 国歌:Ry Tanindraza nay malala ô (Ô, Notre chère patrie)

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公用語 マダガスカル語、フランス語、1英語 首都 アンタナナリボ 最大の都市 アンタナナリボ 独立
- 日付フランスより
1960年6月26日通貨 マダガスカル・アリアリ 2(MGA) 時間帯 UTC+3 (DST:なし) ISO 3166-1 不明 ccTLD MG 国際電話番号 261 -
註1: 2007年4月27日より
註2: 2003年8月 から 翌2004年12月31日までは マダガスカル・フランと併用
マダガスカル共和国(マダガスカルきょうわこく)、通称マダガスカルは、東アフリカの東南に位置するインド洋上の共和制国家。島国であり、長さ約1,570km、最大幅約580kmの世界第4位の大きさを持つマダガスカル島を主体としている。首都はアンタナナリヴ。
国名
正式名称はマダガスカル語で、Repoblikan'i Madagasikara。フランス語で、République de Madagascar(レピュブリク・ドゥ・マダガスカル)。公式の英語表記は、Republic of Madagascar。日本語の表記は、マダガスカル共和国。通称、マダガスカル。国名の由来は、マルコ・ポーロの『東方見聞録』の中のマディガスカルという記述から。
現地語で古くはマラガシと呼ばれ、1958年から1975年まではマルガシュ共和国(仏:République Malgache、英:Malagasy Republic)を正式名称としていた。
歴史
- 5世紀頃 ボルネオ島からマレー系の言語を話す人々が到来。今のマダガスカル人の祖先となる。
- 12世紀頃 イスラム教徒海岸部で交易
- 1642年 フランス、島東南部にドーファン要塞を建設
- 1885年 フランス、メリナ王国の保護領化を主張
- 1890年 イギリス、フランスの保護領化を承認
- 1896年 メリナ王国滅亡、フランス植民地成立
- 1940年 マダガスカル植民地政府、ヴィシー政権を支持
- 1942年5月5日 英軍上陸。29日、日本海軍特殊潜航艇が、島の北端のディエゴ・スアレス港の英艦攻撃
- 1943年 自由フランスの支配が認められる
- 1947年 対仏反乱( - 48年)。犠牲者数約8万人。
- 1958年 フランス共同体内の自治領・マルガシュ共和国となる
- 1960年 完全独立
- 1975年 マダガスカル共和国に改称
政治
政治体制は、共和制。6つの自治州による事実上の連邦国家であったが、2007年の憲法改正により中央集権化された。
国家元首の大統領は、民選で任期5年、3選禁止。前回投票は、2006年12月3日に行われ、マーク・ラヴァルマナナ(「マダガスカルを愛する党」)が当選(再選)した。大統領は、下院で選出された首相と共に行政執行を担当する。現在の首相は、シャルル・ラベマナンザーラ。内閣閣僚は首相が選任する。
議会は、両院制(二院制)。下院は、全160議席、議員は任期4年で民選。前回投票は、2002年12月15日に行われ、政党別の獲得議席数は、マダガスカルを愛する党(TIM)が103、Fihaonana党(FP)が22、社会民主改革党(RPSD)が5、マダガスカル復興連合(AREMA)が3、その他の政党所属が5、無所属22。上院は、全100議席で、そのうち3分の2は地方議会の議員で構成され、残り3分の1は大統領によって指名され、任期はいずれも4年である。
2009年3月、ラヴァルマナナ大統領が軍に権力を委譲し、辞任した。一方、野党指導者のラジョエリナ(所属政党:決意したマダガスカルの青年)は首都・アンタナナリボの大統領官邸に入り、声明を発表。暫定政府が国政を取り仕切り、2年以内に大統領及び議会選挙を実施する考えを表明した。
地方行政区分
マダガスカルは6つの州に区分され、さらに22の地区に分けられる。2007年の国民投票の結果、州が解体されることから、将来は地区が最も大きな地域区分となる。
地理
マダガスカル島の主要部はゴンドワナ大陸を構成していた古生代以前の楯状地である。このような古い地層から成るため、昔から稀少な鉱物が産することが知られていたが、さらに1990年代に入ると、宝石級のルビー、サファイア等の鉱床が相次いで発見されている。
また、ジュラ紀後期のゴンドワナ大陸分裂でアフリカ大陸から分離し、さらに白亜紀後期にインド亜大陸がマダガスカル島から分離したため、孤立した島であり続けたことから、独自の動植物相を持つ。世界最小の大陸とも呼ばれレムリア大陸であるとされたこともある。
経済
農業が主産業で、国民全体の約80%が農業に従事している。90年代半ばより国営企業民営化、投資法改正、貿易自由化等の自由化政策により、97年以降一定の経済成長を遂げた。また米国のアフリカ成長機会法(AGOA)によって繊維産業の輸出が急速に拡大した。しかし、2002年前半の政治危機が悪影響を及ぼし、経済成長率が-12.7%を記録した。現在国内外からの投資奨励、農民・小規模企業家に対する金融システム確立等を発表し、経済再建に務めている。
- 国民総所得(GNI):52億ドル(2004年:世銀)
- 一人当たりGNI:290米ドル(2004年:世銀)
- 通貨:2005年1月からアリアリ(ariary)が正式通貨。以前からの通貨、マダガスカル・フラン(franc)は、アリアリの5分の1として流通しており(1アリアリ=5マダガスカル・フラン)、当分の間は併用される。
- 主要農産物:コーヒー、バニラ、砂糖、ココア、米、キャッサバ(タピオカ)、豆、バナナ、ピーナッツ、丁子、牛、エビ、マグロ
- 主要貿易品目:(輸出)織物、バニラ、丁字、甲殻類 (輸入)機械、原材料、消費財、燃料、食糧
- 主要貿易相手国:(輸出)フランス、アメリカ、ドイツ、モーリシャス (輸入)フランス、中華人民共和国、イラン、モーリシャス
軍事
徴兵制。陸軍1万2,500人、海軍500人、空軍500人、憲兵隊8,100人。2002年の国防予算は4,890万ドル。
国民
文化
マダガスカルの文化は他のアフリカ諸国と比べ文化的にはインドネシアのつながりが多い。
世界遺産
マダガスカル国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産のアンブヒマンガの丘の王領地、自然遺産のツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区がある。詳細は、世界遺産の一覧 (アフリカ)#マダガスカル共和国を参照。
祝祭日
| 日付 | 日本語表記 | 現地語表記 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1月1日 | 元旦 | ||
| 3月29日 | 1947年反乱記念日 | ||
| 3月から4月 | 復活祭 | 移動祝日 復活祭翌日の月曜日 | |
| 5月1日 | レイバーデー | ||
| 5月 | キリスト昇天祭 | 移動祝日 復活祭から数えて40日目の木曜日 | |
| 5月25日 | アフリカ統一機構記念日 | ||
| 5月から6月 | 聖霊降臨祭 | 移動祝日 復活祭から数えて50日目のペンテコステの翌日 | |
| 6月26日 | 独立記念日 | ||
| 8月15日 | 聖母被昇天祭 | ||
| 11月1日 | 万聖節 | ||
| 12月25日 | クリスマス |
その他情報
国際人権A規約の「中・高等教育の無償化」の条項を2007年11月現在も留保しているのは、 マダガスカルと日本、ルワンダの3ヶ国のみである。
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
- 政府
- 日本政府
- 観光
