ゴジラvsメカゴジラ
『ゴジラvsメカゴジラ』(ゴジラたいメカゴジラ、または、ゴジラ バーサス メカゴジラ)は1993年12月11日に公開された日本映画で、ゴジラシリーズの第20作である。観客動員数は380万人。興行収入は18億7千万円。キャッチコピーは「この戦いで、すべてが終わる。」「世紀末覇王誕生 誰もがこの戦いを待っていた。」
ゴジラvsメカゴジラ | |
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GODZILLA VS. MECHAGODZILLA II | |
監督 |
大河原孝夫(本編) 川北紘一(特技) |
脚本 | 三村渉 |
製作総指揮 | 田中友幸 |
出演者 |
高嶋政宏 佐野量子 小高恵美 原田大二郎 宮川一朗太 中山忍 ラサール石井 上田耕一 中尾彬 佐原健二 高島忠夫 川津祐介 |
音楽 | 伊福部昭 |
撮影 |
関口芳則(本編) 江口憲一(特技) 大利根俊光(特技) |
編集 | 米田美保(本編) |
配給 | 東宝 |
公開 |
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上映時間 | 108分 |
製作国 |
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言語 | 日本語 |
興行収入 | 18億7千万円 |
前作 | ゴジラvsモスラ |
次作 | ゴジラvsスペースゴジラ |
翌1994年がシリーズ第1作の『ゴジラ』公開から40年目に当たることから、「ゴジラ生誕40周年記念作品」と銘打たれた。
登場怪獣はゴジラ、メカゴジラ、ラドン、ベビーゴジラ、メカキングギドラ。
主要襲撃地点はアドノア島、四日市市、鈴鹿市、京都市、大阪市梅田、千葉市幕張。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
ストーリー
1992年。立て続けに受けたゴジラ被害に対応すべく、国連はG対策センター、および対ゴジラ部隊Gフォースを筑波に設置した。G対策センターは対ゴジラ戦闘マシンの開発計画として、まず1号機ガルーダを試作。しかしガルーダは攻撃力に問題があり、新たに2号機の開発に取り掛かる。海底に沈むメカキングギドラを引き揚げ、23世紀のテクノロジーを解析。そして、究極の対ゴジラ兵器『メカゴジラ』が完成した。
その頃、ベーリング海のアドノア島で翼竜の化石が見つかり、早速調査隊が出向いたところ、そこには孵化した後の卵の殻と孵化していない卵があった。調査隊が卵をヘリに持ち込み分析していたところ、巨大な翼竜・ラドンが姿を現す。逃げ惑う調査員たちに追い討ちをかけるかのごとく今度は海からゴジラが姿を現し、ラドンと戦いを始めた。隙を見て島から脱出した調査員たちは持ち帰った卵を京都の生物工学研究所の五条梓の元に持ち込む。
無類の翼竜好きのGフォース隊員・青木一馬は、卵のことを知って梓を訪ね、悪戯心から研究室にあった植物の化石を持ち帰ってしまう。ところが、三枝未希がその植物から奇妙な波動を感じた。更に、そこから再現された音楽を聴いた卵が突如孵化を始めた。ゴジラザウルスの幼獣が生まれたのだ。
そして、ベビーと名付けられた同族を取り返すためか、ゴジラが四日市市に上陸した。Gフォースはメカゴジラの出撃命令を下し、メカゴジラはゴジラに向いて飛び立っていく。しかし、ゴジラはその圧倒的パワーでメカゴジラに勝利する。
ゴジラはそのままベビーのいる京都に進撃し生物工学研究所を襲うが、ベビーの共鳴により引き返していく。
ゴジラがベビーを求めていることを察したGフォースは、梓たちの反対を押し切り、ベビーを囮にしてゴジラをおびき出す作戦にでる。だが、空輸コンテナは復活したラドンによって奪取され、千葉の幕張へ降ろされる。そこにゴジラが出現。修理を終えたメカゴジラも出撃し、両者は再び幕張の地で相対する。
スタッフ
本編
- 製作総指揮:田中友幸
- 脚本:三村渉
- 音楽監督:伊福部昭
- 撮影:関口芳則
- 美術:酒井賢
- 録音:宮内一男
- 照明:望月英樹
- 編集:米田美保
- チーフ助監督:三好邦夫
- 製作担当者:前田光治
- 製作チーフ:金澤清美
- スチール:工藤勝彦
- 音響制作:東宝サウンドスタジオ
- 音楽制作:東宝ミュージック
- 衣装制作:東宝コスチューム
- 現像:東京現像所
- 技術協力:森幹生、コンチネンタルファーイースト
- 撮影所:東宝スタジオ
- 制作:東宝映像美術
- プロデューサー:富山省吾
- 監督:大河原孝夫
特殊技術
キャスト
映像ソフト化
- DVDは2002年6月21日発売。
- 2008年5月23日発売のトールケース版「ゴジラ DVDコレクションV」に収録されており、単品版も同時発売。
- 2005年4月22日発売の「GODZILLA FINAL BOX」に収録されている。
- BDは2010年1月22日発売。
その他
- 第1特報での仮タイトルは『ゴジラ5』だった。
- 第2特報の映像はガンヘッドの映像を多用している。ガンヘッドの特撮もvsメカゴジラの特報も川北が手がけたのだが、ガンヘッドの映像をなぜ使ったのかという(ガンヘッドDVD発売記念のイベント参加のとき)質問に川北日く「いやぁ、なにせすごいメカが出るって聞いたもんですから。そこら辺はあまり触れないでください。」と語っている。(因みにガンヘッドの映像は無断で使用していた)
- ゴジラが梅田を破壊しているシーンでは、当時完成したばかりの毎日放送茶屋町新社屋がアップで映っている。
- 冒頭のシーンにメカキングギドラのメカ首の残骸が登場する。
- 前作でコスモスを演じた今村恵子と大沢さやかが精神開発センターの職員として登場する。
- その精神開発センターの所長役として、主演の高島政宏の父親である『キングコング対ゴジラ』に主演した高島忠夫がゲスト出演しており、政宏演ずる青木を見て「君がGフォース? なんだか頼りないねぇ」と不満を漏らしている。政宏の出演について高島忠夫は「これで(高島家で)ゴジラに出てないのは寿美花代だけになりました」と述べている(高嶋政伸は既に『ゴジラvsビオランテ』に出演している)。
- メカゴジラ開発の中心人物であるロボット工学の権威・アシモフ博士の名は、ロボット工学三原則で知られるSF作家アイザック・アシモフに因んでいる。
- ゴジラの熱線の角度について説明するシーンやメカゴジラのシミュレーション映像では、前作や前々作の映像が使われている。またシミュレーション映像の未使用シーンには前々作のキングギドラと前作のモスラがライブで登場している。
- アドノア島のシーンでは前作のゴジラのきぐるみを使用している。
- 『東宝SF特撮シリーズVol.8ゴジラvsメカゴジラ』によると当初、ゴジラの対戦相手はキングコングが候補にあがったが版権などの問題から没になった(代わりにメカニコングを登場させる案もあった)。
- 冒頭で、後に平成ガメラシリーズのヒロインとなる中山忍が登場している。