髄膜刺激症状

これはこのページの過去の版です。124.101.108.1 (会話) による 2009年11月19日 (木) 11:34個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

髄膜刺激症状(ずいまくしげきしょうじょう、: syndrome of meningeal irritation)は、髄膜が刺激されている時に出る症状

原因

感染 : 脳脊髄液に感染が起こると本症を来たす。 クモ膜下出血髄膜炎で見られる症状。 羞明(しゅうめい)、頭痛嘔気嘔吐、項部硬直、ケルニッヒ徴候、ブルジンスキー徴候、ラセーグ徴候などが見られる。

種類

髄膜刺激症状には以下のものがある。

  • 項部硬直(nuchal rigidity, nuchal stiffness)
    項部硬直(こうぶこうちょく)は仰臥位の患者の頭部を持ち上げると抵抗がある事。
    • 病態
      頭部を持ち上げると髄膜が伸展されて刺激される。正常ではその程度の刺激では抵抗を示さないが、感染などにより髄膜が刺激されている状態で伸展による追加刺激が加わると、追加刺激を和らげようとする方向に反射的に筋肉が働く。これが診察者には抵抗として観測される。反射なので本人の意識レベルに関係なく観測できる一方、小児などでは髄膜刺激があっても観測されない事がある。
    • 鑑別
      項部硬直が頚部の前屈に対してのみ抵抗を示すのに対して、頚部強直(強剛)の場合は前後左右あらゆる方向への抵抗が見られる。パーキンソン症候群頚椎症除脳硬直などで起こる。また項部の筋痛があるために、抵抗を感じる場合もある。
  • ケルニッヒ徴候(Kernig's sign)
  • ブルジンスキー徴候(Brudzinski's sign)
    • 名前は、ポーランドの小児科医Jozef Brudzinski(en)に由来する。
  • ラセーグ徴候(Lasegue's sign)