蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT

これはこのページの過去の版です。220.41.158.56 (会話) による 2009年12月18日 (金) 20:22個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (登場人物)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』(そうきゅうのファフナー ライト オブ レフト)は、テレビアニメ蒼穹のファフナー』の前日談となるエピソードである。2005年12月29日にテレビ東京他で放映された。 「RIGHT OF LEFT」には、「去り行く者達(LEFT)の権利(RIGHT) 」という意味が込められている。 平成18年度(第10回)文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品を受賞。

蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT
アニメ
原作 XEBEC
監督 羽原信義
脚本 冲方丁
キャラクターデザイン 平井久司
メカニックデザイン 鷲尾直広
アニメーション制作 XEBEC
製作 XEBEC・PLAN L
放送局 放送局を参照
放送期間 2005年12月29日 - 1話のみ
テンプレート - ノート

注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


ストーリー

蒼穹のファフナー』から一年前、人類軍とフェストゥムの両方から追われ、身を隠してきた竜宮島は、フェストゥムに探知される危機を迎えていた。未だ戦闘準備の整わない竜宮島は、ついに「L計画」という危機回避プランを実行に移す事を決定する。その計画とは、島の一部・アルヴィス左翼部L区画を切り離して囮とし,本島へのフェストゥムによる探知をかわすという作戦だった。 将陵僚・生駒裕未ら8人の少年少女達は、対フェストゥム兵器ファフナー「ティターン・モデル」のパイロットとして、過酷な戦いに身を投じる事となる──…

登場人物

戦う準備の整っていない竜宮島フェストゥムからの危険を回避するために実行されたL計画は指揮官、オペレーター、メカニック、医師、そしてファフナーパイロットに選ばれた8人の少年少女。計38名で構成されている。なお、フェストゥムの読心能力による計画の破綻を防ぐため、参加者に計画の全容を知る者は一人も居ない。

将陵 僚(まさおか りょう) 声:宮野真守
本作の主人公L計画に参加した一人で、両親は共に既に亡くなっている。両親の死後は、木造家屋に愛犬のプクと共に暮らしているが、僚自身も母親と同じ肝臓の病気に罹っており、治療のため遠見医院に通っている。非の打ちどころの無い性格だが体調の悪さもあって見た目は昼行灯のようであった。死ぬことに対する恐怖と悲しみを幼い頃から抱えているが、「何があっても希望を抱き続ける」意思の強さを持っている。竜宮島中学校では生徒会会長を務め、生駒祐未とは幼馴染。自分に生きる場所を与えてくれた竜宮島に恩返しをするためファフナー・ティターンモデルのパイロットとなり、L計画に臨む事となる。
生駒 祐未(いこま ゆみ) 声:甲斐田裕子
本作のヒロイン。僚の幼馴染で同じくL計画の参加者で、母親はすでに亡くなっているため、父親と二人で生活している。病気で動くことのできない父親のため、祐未は幼い頃から家事全般や父親の世話に自分の時間を費やしていた。竜宮島中学校では生徒会副会長を務め、些細なことで幸せを見つけることができる少女。ティターンモデルパイロットとしてL計画に志願、仲間達とともに生還確率の低い絶望的な戦いへと赴く。
立木 惇(たちぎ じゅん) 声:奈良 徹
僚や祐未の同級生で、L計画に参加したパイロットの一人。冒頭で僚に「卒業するまでに、心残りが無い様にしておけ」と忠告し、一足先に『二回目の卒業式』で、在校生達に見送られて出立していった。おそらくは、僚の友人。L計画の最後まで生き残ったが、脱出に乗船した潜水艦がフェストゥムに襲われ、早乙女ら大人達と共に、海の藻屑と消えた。
村上 剛(むらかみ たけし) 声:梯 篤司
同じくL計画のパイロットの一人。同化現象で次々と消えていく仲間達の姿を見て、絶望の余り自暴自棄に『どうせみんないなくなる』と壁に殴り書いてしまい、僚を激高させた。その後、フェストゥムとの戦闘で、ファフナーを大破させて戦死する。仲間の中で、弱音を最もストレートに出した人間的なキャラクターとして、本編の剣司とは、対照的な運命を辿った。
船橋 幸弘(ふなばし ゆきひろ) 声:
同じくL計画のパイロットの一人。ファフナーの操縦中に意識を失い、救出されたものの、一番最初に同化現象の末期的症状を起こし、僚の目の前で砕け散る。


柴田 小百合(しばた さゆり) 声:西野陽子
同じく、L計画に参加したパイロットの一人。ロングヘアの小柄な少女。一番最初に同化現象の症状が現われて倒れる
鏑木 早苗(かぶらき さなえ) 声:大村香奈子
同じくL計画のパイロットの一人。ショートカットの長身で大柄な少女。二番目に倒れる。
柳瀬 徹(やなせ とおる) 声:笹田貴之
同じくL計画のパイロットの一人。本編の護に近い雰囲気をした、やや小太り気味の少年。物語中盤で、甲板に居た僚達をロビーへ呼びに来た。三番目に倒れる。
早乙女 柄鎖(さおとめ つかさ) 声:大川透
L計画の責任者。彼も他の参加者同様L計画の全容は知らされていなかった。最後は脱出艇にて生き残り8人のスタッフと脱出を試みたが、海中に適応したフェストゥムの攻撃に遭い脱出艇ごと消滅。
生駒 正幸(いこま まさゆき) 声:永井誠
生駒祐未の父親でL計画の発案者。病に蝕まれ、寝たきり状態になっている。L計画には自身も参加するつもりでいたが、実行前に亡くなった。
皆城 総士(みなしろ そうし) 声:喜安浩平
新型ファフナーのパイロット候補の一人。司令の息子という立場から島の全容を知っている為、ファフナーを駆って島を守りたいのだが、見えないはずの左目が見えてしまうことを受け入れられず断念(『蒼穹のファフナー』を補完する内容)。総士にしかできない役目として、皆城公蔵よりジークフリード・システムに入るよう促される。
蔵前 果林(くらまえ かりん) 声:木村亜希子
新型ファフナーのテストパイロット。犠牲を払ってまで存続しようとする島のやり方を認められないものの、それしか道がないことも理解している。眼鏡はファフナーの起動実験を幾度も行ったことに伴う同化現象によって眼が紅くなったことを友達に隠すためのものである。劇中ではマーク・ツヴァイに搭乗する。


この他にも真壁一騎、遠見真矢といったファフナーのパイロットをはじめ『蒼穹のファフナー』で活躍するキャラクターも多く登場する。

用語

L計画(エルけいかく)
蒼穹のファフナー』より約一年前、生駒正幸が立案。アルヴィスの位置をフェストムに知られないための作戦。
概要:アルヴィスの左翼部分L区画を分離させLボートとし、アルヴィスの防空圏外を出て定められた航路を進むことで敵を引き付ける。作戦期間は2ヶ月の予定。
  • 作戦名の由来:L計画のLはLEFT(去る、あるいは左)という意味を持つ。
  • 陣形:4機あるファフナーに選抜された8人が1機につき2人ずつ15分ごと(1人あたりの担当時間は450秒、つまりは7分30秒)に交代しながら敵を倒す。※途中にて、弾薬などの問題から「戦闘時間延長」といわれていたが、僚や裕未の説得により延長はまぬがれた
  • 一定時間が過ぎる毎に補給が与えられるシステムになって2ヶ月が経過するのを耐えられる様になっている。最終的には脱出用の潜水艦が用意されていた。
  • 計画参加者は全員死亡。
  • 備考:戦いの記録が残ったテープレコーダーが流れ着いたコックピットから見つかる。一年後、それは戦いのための貴重な資料として使われる。
Lボート
フェストゥムの目をごまかすため囮として切り離された竜宮島(アルヴィス)の左翼。二ヶ月間の戦闘の後フェンリルによって消滅した。
ティターンモデル
ファフナーのプロトタイプの一つ。全部で4機開発されカラーリングは紅色となっている。背部に装備されたサイレーンドによって海中でも行動ができるよう設計されている。ジークフリード・システムを内蔵しているためパイロットに凄まじい負担をかけ、活動時間は極端に短い(450秒)。そのため、操縦中に気を失うパイロットもいた。また、ノートゥングモデルよりも同化現象の進行が遥かに速く、L計画期間である2ヶ月間に選抜されたパイロットのほとんどが身体が結晶化してしまった。そのこともパイロットたちを苦しめる原因となった。装備は短剣型のルガーランス。加えてミサイルと腕部にバルカンが搭載されている。試作機体とはいえノートゥングモデルに匹敵するパワーを持っていた。開発コードはTSX001~004。結果的に4機あるうちの2機は戦闘中に大破、使用不能となり、1機はフェンリルを使用、もう1機はそのフェンリルに巻き込まれたと思われる。
ジークフリード・システム(L計画)
L計画では、4機のティターンモデルにそれぞれ搭載されている。フェストゥムの読心を防ぎ、かつパイロット同士の意思疎通を可能にする唯一の手段。各パイロットには決められたパートナーがおり、そのパートナーと一緒に戦闘を行うことになっている。
フェストゥム
身体の99%を珪素で構成されたシリコン型生命体。他の生物と同化することを目的に行動する。読心能力によって相手の思考を読むことができ、人類の戦術はことごとく読まれてしまうため、対等に渡り合うためにはファフナーに搭乗して読心能力を防ぎながら戦うことが求められる。海中では活動不可能とされていたが、後に進化して活動可能となったことがL計画により確認。ちなみにフェストゥムとは「祝福」を意味する。

スタッフ

主題歌

  • イメージソング『DEAD SET
    • 作詞: atsuko
    • 作曲: atsuko、KATSU
    • 歌: angela
  • エンディングテーマ『Peace of mind
    • 作詞: atsuko
    • 作曲: atsuko、KATSU
    • 歌: angela
  • 挿入歌『果て無きモノローグ
    • 作詞: atsuko
    • 作曲: atsuko、KATSU
    • 歌: angela
      壁の落書きのシーンと同化現象によりパイロット達が消えてゆくエピソードで使われている。これらの曲はangelaのアルバム「PRHYTHM」に収録されている。また、『DEAD SET』、『Peace of mind』に関してはシングルも発売されている。

放送局

  • テレビ東京、テレビ大阪 2005年12月29日 26:25~
  • テレビせとうち 12月30日 26:15~
  • テレビ北海道 12月30日 26:40~
  • TVQ 九州放送 12月30日 27:10~
  • テレビ愛知 2006年1月4日 26:48~

DVD

  • スペシャル版 DISC1本編収録 DISC2映像特典DISC(未放映シーン集/キャストインタビュー/番宣スポット集収録)
  • 通常版 DISC1 本編収録

また2009年2月4日に発売された『蒼穹のファフナー DVD-BOX』には、本編で使用されなかったシーンを追加し再アフレコを行った 蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT 完全版 が収録されている。

外部リンク