テオドール・モムゼン
ドイツの歴史家、法学者、政治家
テオドール・モムゼン(Theodor Mommsen、1817年11月30日 - 1903年11月1日)は、ドイツの歴史家。古代ローマ史を専門とし、ローマ帝国史の編纂などの仕事がある。
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人物
高名なエドワード・ギボンの『ローマ帝国衰亡史』が英国の歴史文学としての傑作としてその命脈を保っているのに対して、モムゼンの業績(殊にその『ローマ史』)は、その文学的価値もさることながら、現代においてもなお近代歴史学の定礎を成した古典としての学術的価値を保っている。19世紀を代表する知識人の1人。彼の教えを受けたのが、マックス・ヴェーバーである。 シュレスウィヒ(当時デンマーク領)に生まれ、キールで法律を学んだ。ライプツィヒ大学の教授を経て1861年、ベルリン大学教授に就任。1902年、ノーベル文学賞を受賞。これは歴史家としては稀有の栄誉である。代表作は他に『ローマ公法』(Römisches Staatsrecht)がある。
邦訳書は、未完の代表作『ローマ史』が、『ノーベル賞文学全集』(主婦の友社、1978年)に断片的な訳文(長谷川博隆訳)が入っている程度で、長年恵まれなかった。2005年4月より、同じ長谷川博隆訳『モムゼン ローマの歴史』(全4巻、名古屋大学出版会)が刊行開始した。完結後の2008年度に日本翻訳文化賞を受賞。