西田健

日本の俳優・声優

これはこのページの過去の版です。202.229.131.26 (会話) による 2010年4月23日 (金) 06:52個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (テレビドラマ)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

西田 健(にしだ けん、1945年6月24日 - )は、日本俳優声優岡山県出身。

にしだ けん
西田 健
本名 西田 健(同じ)
生年月日 (1945-06-24) 1945年6月24日(80歳)
出生地 日本の旗 日本・旧元山明治町
民族 日本人
職業 俳優声優
ジャンル テレビドラマ舞台映画
活動期間 1970年 -
活動内容 1970年:劇団雲所属
1975年:演劇集団 円に移籍
主な作品
テレビ
帰ってきたウルトラマン
アイフル大作戦
宇宙刑事ギャバン
必殺仕事人V・旋風編
必殺仕事人V・風雲竜虎編
雲霧仁左衛門
Gメン'75
特捜最前線
新・京都迷宮案内
探偵左文字進
映画
海と毒薬
テンプレートを表示

来歴・人物

元山明治町で元山毎日新聞社をはじめ、養蚕業、石炭販売、保険代理店などを幅広く経営する家に生まれた。祖父、父共に実業家。しかし敗戦によって家財総てを失って祖国日本の岡山県に引き揚げる。小学校から高校(都立雪谷高校)までを東京で過ごす。

早稲田大学文学部演劇専修科を中退したのち、劇団雲に研究生として入団し俳優の道を歩む(劇団研究生の同期には、現衆議院議員田中真紀子がいた)。1970年に劇団雲の団員に昇格、1975年からは劇団雲の分裂に伴い演劇集団 円に所属する。なお、早稲田大学時代の同級には、逸見政孝長塚京三らがいる。

1971年、『帰ってきたウルトラマン』で、MATの岸田文夫隊員役を演じ、強い印象を残す。岸田隊員はそれまでのウルトラシリーズ作品にはいなかった「主人公をライバル視し、時に激しく対立する同僚隊員」という位置づけのキャラクターで、ともすれば「憎まれ役」であるが、クールで知的なエリートを見事に表現し、西田の演技は作品のドラマ性を高めるのに貢献し、人気を高めた。この出演により、20代から40代にかけての俳優・西田の役柄の方向性をも決定づけることとなった。当初、岸田隊員役に対し少し悩んでいた時期があった事が、後に団次朗等共演者によって、その好演ぶりと共に語られており、西田がどれほど岸田隊員のキャラクターに全力を注いでいたかが伺える。1973年には、『アイフル大作戦』に探偵学校の生徒・丘大介役でレギュラー出演、コメディ演技を披露。この頃「ゲバゲバ90分」に出ていた事が役にたったとのことである。

20代から30代にかけては、『特捜最前線』や『Gメン'75』などで演じた個性的な犯人役に代表されるように、悪役を演じることが多くなった。とりわけ『特捜最前線』では原子爆弾を製造する思想犯にはじまり、昨今多発している異常犯罪を予期したかのようなストーカーや潔癖症のマザコン男など、さまざまな役柄を好演。近年、DVD発売に際して行われた人気エピソードのアンケート結果でも、西田がゲスト出演した回は軒並み、上位にランクインしている。その他の作品でも、類型的な悪役ではなく、犯罪に至った背景に深い悲哀や、人生の皮肉を感じさせるような犯人像を常に演じてみせていた。

40代以降は、2時間サスペンスドラマや長時間時代劇の枠が増えたこともあり、その確かな演技力で、役柄の幅がさらに広がっていくことになる。映画の出演作も数多いが、中でも、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した熊井啓監督の『海と毒薬』では、米兵の生体解剖に関わる浅井助手役で、人間の心の闇に潜む、弱さ、卑怯さ不純さ、悪意への傾きを巧みに演じ、原作者の遠藤周作や映画評論家の淀川長治から高い評価を受けた。

2004年10月からは、レギュラー出演している『新・京都迷宮案内』シリーズなどで、それまで着用していたかつらを外してドラマなどに出演することも増えている[1]。役柄や演出家の要望次第で「着脱可能」であり、それが成功している俳優は日本では珍しいと言えよう。

現在も二枚目・三枚目、善・悪、現代劇・時代劇を問わず、数多くの作品で活躍。その存在感は「個性派」「性格俳優」と呼ぶに相応しい俳優が少なくなった今日の映画・テレビドラマ界において貴重である。とりわけ『忍風戦隊ハリケンジャー』や、Vシネマ超忍者隊イナズマ!』シリーズなど、いわゆる児童向けキャラクター作品に時折、顔を見せている。インタビューなどでも、出世作である『帰ってきたウルトラマン』への愛着を感じさせる発言をしている。

現在まで独身を通している。

出演作品

テレビドラマ

NHK
日本テレビ
  • 太陽にほえろ!
    • 第100話「燃える男たち」(1974年) - 円山
    • 第182話「ボディーガード」(1976年) - 中井刑事
    • 第212話「情報」(1976年) - 岡部
    • 第271話「警察犬ブラック」(1977年) - 友田
    • 第423話「心優しき戦士たち」(1980年) - 村上
    • 第435話「スター」(1980年) - 西田史郎
    • 第478話「汚れた警察」(1981年) - 長谷川主任
  • 長崎犯科帳 第21話「辻斬り犯人を追え」(1975年) - 稲村小太郎
  • 熱中時代 第1シリーズ 第20話「若草物語・熱中篇」(1979年) - 金田三郎
  • 火曜サスペンス劇場
    • たそがれに標的を撃て(1982年)
    • 死の断崖(1982年)
    • 閉じ込められて(1982年)
    • 高校野球殺人事件(1982年)
    • 鉄の串(1986年9月、映像プロデュース) - 岩井健三
    • 入れ代わった女(1986年11月)
    • 絢爛たる欲望(1987年)
    • 産婦人科病院から消えた女(1987年、ヴァンフィル)
    • 京都周山殺人街道(1988年1月、松竹) - 馬渕茂
    • L特急さざなみ7号で出会った女(1988年、大映テレビ)
    • ゼロの蜜月(1988年6月28日放送、ジェイミック)
    • 雨月荘殺人事件(1988年10月18日放送、東映) - 高倉和彦
    • 再会・殺意の方程式(1988年12月6日放送、大映映像)
    • 名無しの探偵5 「殺意のデッサン」(1989年2月、スタッフアズバーズ)
    • 女検事・霞夕子7 「自転車に乗る女」(1989年4月)
    • 女弁護士・高林鮎子6 「船岡発普通列車、無縁坂の女」(1989年7月18日放送、東映) - 村松俊明
    • フルムーン旅情ミステリー1 「湯布院殺人事件」(1989年9月19日放送、プロジェクトエー) - 高梨亮介
    • 星座伝説殺人事件(1989年11月21日放送、メリエス)
    • 森村誠一の電話魔(1990年3月6日放送、日本映像)
    • ベビーシッター殺人事件(1990年4月24日放送、スタッフアズバーズ) - 刑事
    • たそがれに愛をこめて -心臓外科医と死刑囚-(1990年10月2日放送、Eiho) - 市村
    • 三十年目の同窓会(1991年5月21日放送、東北新社) - 青山達彦
    • フルムーン旅情ミステリー4 「遠い記憶」(1991年7月2日放送、プロジェクトエー)
    • 盗聴の夜(1991年7月23日放送、中京テレビ)
    • 女監察医・室生亜季子11 「歪んだ告白」(1992年4月、東映) - 井上清
    • 森村誠一の夜行列車(1992年、彩の会)
    • フルムーン旅情ミステリー8 「風の囁き」(1993年2月、プロジェクトエー)
    • 九門法律相談所1 「離婚」(1993年)
    • 生命(1993年8月)
    • 取調室シリーズ(1994年 - 2003年) - 石川捜査一課長(レギュラー)
    • 犯罪心理分析官3 「無差別に放火する犯人の心に迫れないプロファイルの限界」(1997年)
    • 窓辺の女(2001年1月30日放送、東映) - 村西一郎 刑事
    • 内海の輪(2001年)
    • 松原完治 お金ちょうだい致します(2004年3月) - 杉本刑事
    • 北ホテル(2005年)
  • 八百八町夢日記 第1シリーズ 第33話「次郎吉に惚れた男」(1990年)
  • 長七郎江戸日記 第3シリーズ 第6話「がめつい女?」(1990年) - 六角義周
  • 刑事貴族 第17話「熱い街から来た刑事」(1990年)
  • 闇を斬る!大江戸犯科帳 第5話「悲しい嘘」(1993年) - 大黒屋利兵衛
  • はだかの刑事 第25話「拳銃とお弁当」(1993年)
  • 江戸の用心棒 第1シリーズ 第28話「男芸者が命を賭けた」(1995年) - 望月丹波
  • グッドラック(1996年)
  • 新宿暴走救急隊(2000年)- 鎌田
読売テレビ
TBS
毎日放送
フジテレビ
関西テレビ
東海テレビ
テレビ朝日
朝日放送
テレビ東京

映画

舞台

  • 天竺徳兵衛韓噺(1977年、演劇集団 円
  • 山の巨人たち(1983年、演劇集団 円)

ビデオ / DVD

テレビアニメ

吹き替え

CM

バラエティ

脚注

  1. ^ ひとりごと・西田健 ZAKZAK 2006年2月25日

外部リンク