ダブル・ハード

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ダブル・ハード』は、今野直樹原案協力木村登美雄市原剛)による日本の漫画作品。『月刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載された。単行本は全30巻。累計発行部数300万部を突破するという大長編作品である。

ダブル・ハード -DOUBLE HARD-
漫画
作者 今野直樹原案協力木村登美雄市原剛
出版社 集英社
掲載誌 月刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
巻数 全30巻
テンプレート - ノート

概要

本作は、大人から青年まで登場するバイオレンスアクションである。作者曰く、高校不良漫画とのことだが、不良なのは主に敵側であり、主人公たちは基本的に善人。若干、素行不良なキャラも味方として登場する。 不良や暴走族、果てはヤクザや裏社会の闇とまで殴り合いのケンカバトルを展開する。 主人公達の日常を描いた日常編、強大な敵との対決が待つ中編、長編の三構成にわけられている。初期と終盤には日常編や中編が多く、中盤(8巻~20巻)までは長編が続く構成となっている。

ストーリー

ロサンゼルス帰りの高校生・速水大貴は正義感あふれる最強のKF(ナックルファイター)。ロスに行く前は、裏の社会で名を馳せる最強の殴り屋・鷹山仁とコンビを組んでいたが、速水大貫が出国したことで周囲からは解散したと囁かれていた。 しかし、大貴が日本に帰国したことで最強コンビ『ツーメン・アーミー』が復活! 最強のナックルファイターと最強の殴り屋が再びめぐり合い、巨悪との戦いに身を投じていく。

登場人物

ツーメン・アーミー

関東中の不良を振るわせた最強のチーム。究極のお人よしである速水大貫と殴り屋の鷹山仁のふたりのみのチームだが、暴走族の『フリーダム』を潰したことで一気に名を轟かせることとなった。ただし、ツーメン・アーミーというのは速水も鷹山も名乗ってはおらず、周りの不良たちが恐れて名付けたものである。

速水大貴(はやみ だいき)
ロサンゼルス帰りの最強のナックルファイター。長身でたくましい肉体を持ち、優男ながらも整った顔立ちのため、周囲の女子からは好意を向けられている。一年前、父親の仕事の関係でロサンゼルスへと発ったが、高校3年生として私立帝城高校に編入する。アメリカでは学校制度の違いがあるため日本の同級生より年上となっている。年齢は不詳だが、飲酒している描写が見当たらないことから19歳前後だと思われる。ちなみに炭酸系の飲料が好物。
正義感が強く、困っている人は絶対に見捨てられないというお人よしな性格。目の前にトラブルに首を突っ込み、自分の信念を乗せた拳で打ち砕く。だが、相手をおちょくったり小馬鹿にしたりする一面を持っており、やられたらそれ以上の行動で相手をからかったりする。また、勘は鋭いが恋愛ごとにはかなり鈍感。過去に恋愛経験は二度あるが、どちらも恋人の事情により恋人関係の一歩手前で破局してしまっている。一度目は、出国前に不良から助けた女子と。ニ度目は、ロサンゼルス時代に知り合ったシンシアと。ロサンゼルス時代に友人であるキル・ロバーツから『鈍感大王』と言われてしまったことがある。ガールフレンドである舞とのデートでも、どの洋服がいいか聞かれた際に「どっちでもいいんじゃないかなぁ」と迷った末に曖昧な返事を返して、周りをしらけさせてしまっている。恋愛ごとには疎くても、ケンカの実力は超一流で、暴走族や暴力団を単身で壊滅させる程の猛者である。
普段から友情や人情に厚い速水だが、キレた状態になると手がつけられなくなってしまい、もう立ち上がれない相手でも容赦なく打ちのめすという凶暴性を初期の日常編で二度見せている。また、終盤の日常編で後輩の恒司の友情を裏切った少年を殴りつけようとキレたことがある。
戦闘スタイルは、両の拳を使うボクシングスタイル。高速で放たれるナックルと、持ち前の身のこなしで戦う。必殺技は、敵の勢いと体重を破壊力にプラスして放つ『カウンター』。足技は滅多に使わないが、親友である麻生英二の得意とする倒立蹴りを真似たことがある。滅多に足技を見せない速水の貴重なシーンである。
決め台詞は「お前にはできないかもしれない」という否定の言葉。
鷹山仁(たかやま じん)
関東最強の殴り屋と呼ばれる男。逆立った金髪にいつもサングラスをかけており、右目の目元に縫い傷があるのが特徴。本気でケンカに投じる際はサングラスを外す。ニヒルな性格で、自分のことを「オイラ」と呼ぶ。しゃべり方も田舎の方言が含まれているが、ケンカの際や過去の描写ではそういったなまりは一切ないため、大貫と出会う前辺りから意図的に使うようになったと思われる。年齢は不明だが、過去の話を総合すると20台後半だと思われる。
17歳の時にアメリカで荷物運びのアルバイトをしており、素行不良だった彼は側にいた米国軍人の少年たちからの挑発を受け、殴り合いのケンカを始めた。その際に、少年たちのリーダー格と友情を深め合う。それをきっかけに鷹山は特殊部隊「シール」の軍曹と出会い、師事することとなった。日本に帰国後は、ケンカに明け暮れており、仕掛けてきた相手を必要以上に打ちのめしていた。そこを殴り屋の男に見咎められ、半ば強引に食事へと付き合わされた。男のほがらかなだが、相当な実力者だという事実に鷹山は興味を持ち、彼から殴り屋の世界へ引きずり込まれた。男を先輩として慕い、しばらくは共に仕事に励んでいたが、頭上から落ちてきた鉄骨から鷹山を庇ったことで、片足に障害を抱えてしまった。それから先輩は殴り屋を廃業し、鷹山の前から姿を消してしまう。その後、自分を狙う刺客に追われ、負傷していたところを響竜臣に救われる。そして、自分の命を軽く考えていたことを叱咤され、今の人格を形成するに至った。
殴り屋として商売をしているときに、速水大貫を潰して欲しいと依頼を受ける。だが依頼主が自分と速水も潰そうと画策しているのを見抜き、速水との勝負の最中に絶妙なコンビネーションで依頼人とその刺客を撃退する。その勝負を通じて、二人はお互いを認め合い、友情が生まれた。
尚、ツーメン・アーミーという名前は速水たちが名付けたものではなく、彼らを恐れる不良たちが勝手に名付けたもの。事実、速水も鷹山も自分たちがツーメン・アーミーだと一度も名乗っていない。
主な戦闘スタイルは、軍隊仕込みのマーシャルアーツである。ジークンドーから関節技、プロレス技まで幅広く戦闘スタイルを見せる。ケンカでは相手の間接をへし折って無力化するシーンが多い。また、相手が武器を使わない限りは自分も武器を使わない。速水との初対決でも足技を使わないという理由から、自分も使用しなかった。つまり相手に合わせる、公平なスタンスをとっている。

準レギュラー

ヒロインである杉浦舞や後輩である秋葉恒司は、基本的に日常編や中編のみの登場となっている。長編のキャラクターは殆ど新キャラで構成されているため、過去に登場した長編キャラや日常編のキャラはまったく登場しない。

杉浦 舞(すぎうら まい)
大貴のガールフレンドにして同級生。父親が病院を経営しているため、その影響を受けて傷ついた人や困っている人は見捨てられない性格となった。電車の中で子供に絡む不良2人を見咎めた際に絡まれ、大貴によって助けられたのが彼との出会いとなる。
その後、幾度となく大貴に助けられ、また傷ついている彼を目にすることで意識していくこととなる。尚、長編の話には一切登場せず、9巻からは長編が続いていくので出番が激減していた。日常偏でのみ活躍。最終話にて速水に対し、「無茶をする時は自分にも話して欲しい」と話、どんな苦境にも立ち向かう彼を笑顔で送り出せるようになることを誓った。
ダイエット中は気が立っており、昔から通っているジムでボクササイズに励んでいる(大貴も同じジムに通っている)。ジムのおやっさん(トレーナー)からは、そのパンチを賞賛されており、『舞ちゃんスペシャル』と名付けられている。威力は不良を一撃で沈めるというもの。スキーの指導員の資格を持っており、5巻にてその技量が披露された。
秋葉 恒司(あきば こうじ)
大貫の高校の後輩。姉が一人いる。父親の仕事の都合で幾度となく転校を繰り返しており、周囲からナメられないようにと悪ぶるようになった。
私立帝城高校へと編入し、その後、槙の束ねる暴走族マッドパワーズに入団。リーダーである槙を尊敬し、大貫も敵わないと思い込んでいた。しかし、他所の暴走族に槙が手を出してしまい、そことの戦争回避のため恒司をリンチにしてよいという条件で売り渡されてしまう。槙の人間性を知ったと同時に、速水に助けられ、彼を先輩と尊敬するようになる。アルバイトをしているが、何かにつけて速水から「今月厳しいのでお金貸してください!」とタカっている。ちなみに速水も親からの仕送りがなくなりかけたとき、鷹山にタカっている。
だんだん速水の影響を受け、彼と同じように不良に絡まれている人を助けようとするようになる。だがしかし、身長も低く腕力にも乏しいためケンカの腕前は悪い。後にジムに通い続け、打撃力の弱さを克服。終盤の日常編にて、自分を人質に取った不良を頭突きと拳の打撃でKOし「雑魚キャラ」卒業を果たした。
舞同様、日常偏でのみ登場。長編ではまったく出番がない。
琉崎 隼人(りゅうざき はやと)
ブラック・クルセイダー編、初期から終盤の日常編、梁斐編、ジャックス編、三浦かれん編、最後の戦いに登場。横浜の殴り屋で、横浜二強の一人。プレイボーイな性格だが、依頼人や標的が誰だろうと仕事はきっちりこなすというタイプ。身体能力を活かしたアクロバティックなスタイルを得意とする。拳を主体とする大貴とは違い、琉崎は蹴りも得意としている。
大貴に恐喝を邪魔された不良たちが彼を妬み、琉崎に依頼したことで大貫と出会う。激戦を披露した後、大貴の実力を認め、良き友人となった。
人にこき使われるのは性に合わないという理由から、殴り屋となり、定職に就こうとはしていなかった。しかし、ストーリー後半にて生活の苦しさから脱却するため、「琉崎探偵事務所」を設立。意外にも、殴り屋家業よりも稼げることに驚いていた。
フルネームが明かされたのは、マリア初登場の回から。それまでは琉崎としか呼ばれていなかった。
錦 景子(にしき けいこ)
ブラック・クルセイダー編、初期と終盤の日常編、ジャックス編、最後の戦いに登場。横浜二強の一人にして、横浜最強の殴り屋。蹴りを主体とした戦い方をする。ヘビースモーカーで、毎回タバコを吸って登場する。大人の女性としてクールな装いだが、実際は気が強く、激情した時は蔑んだ眼差しを相手に向ける。相手が女性であろうとも顔面に蹴りを放つという、容赦のない性格。琉崎も頭が上がらず、彼女のことを「景子さん(錦さん)」と呼んでいる。彼とどういう経緯で出会ったのかは作中に描かれてはいないため、不明。
性別はあまり知られていないが、超一流の殴り屋として名を馳せている。だが、その正体は錦財閥のご令嬢。琉崎が警察に捕まった際に保釈金を払ったり、大貴たちのためにヘリコプターまで用意した。また、別荘も所持している。
初めは大貴たちに気のない態度を取っていたが、その実力を認めた後には本来の優しさを見せるようになる。舞との絡みでもお姉さん的な立場となり、大貴との関係に頭を悩ませる彼女を励ましたりしている。
登場当初は、パンチラキックや下着姿など披露していたが、ストーリーが進むに連れて濡れ場は完全になくなっていった。また、あまりにも強すぎるせいか長編ではジャックス編にしか登場しなかった。その時も戦闘には殆ど参加せず、人質となっていた英二を助けたり、速水たちに物資を補給したりとサポート的な役割をこなしていた。また、日常編においてボスキャラと戦う場合もあるが、苦戦することもなく大抵は瞬殺で終わってしまう。唯一彼女が本格的に戦ったのは、日常編でのサラとの対決のみ。それも相手の力を見たいという好奇心からの長期戦であり、顔面への回し蹴り一閃であっさりと片付けてしまった。
最終巻での最終決戦では、髪型を変えて登場した。また、恒司の姉とは知り合いで、恒司が能堂に重傷を負わされてお見舞いに来た時も髪形が若干変わっていた。

日常編

大塚 美樹(おおつか みき)
恒司の彼女。ファーストフード店でアルバイトをしており、恒司に一目ぼれされる。だが、その時点で既に付き合っている男性がおり、彼女は誘いを断ってしまった。しかし、相手の男は仲間と一緒に彼女をおもちゃにしようと画策しており、無理やりレイプしようとしていた。そこへ駆けつけた速水と鷹山、そして恒司に助けられ彼と付き合いを始める。
バイト初期の日常編によく登場していたが、終盤まで殆ど登場しなくなる。
上野 藍(うえの あい)
婦人警官。正義感が非常に強く、どんな小さな犯罪でも絶対に見逃せない性格をしている。融通が利かない一面を持っており、暴漢から助けてくれた仁に対して、駐車違反の注意をした。
おやっさん
大貫が通うジムのトレーナー。付き合いが長く、大貫が子供の頃から見知っている仲である。大らかで気さくな人物だが、武骨組の守屋がジムに訪ねてきた時は、周りの人を気遣って、『用がないなら早く出て行って欲しい』という旨をオブラートに伝えている。日常編のみに登場。
杏という娘が一人おり、彼女は大貫とは兄妹のような関係。
杏(あん)
28巻の日常編のみに登場。おやっさんの一人娘。芸能人である古沢洋平と付き合っていたが、大貫に乗り換えて彼と絶縁しようとする。
実際は洋平のマネージャーに「恋人がいるとイメージがダウンして人気が落ちるかもしれない」という理由から別れるように言われ、大貫に新しい恋人を演じてもらい、洋平から離れようとした。
しかし、それでも洋平は食い下がってきた。それは嫉妬でもあり、杏を愛しているから。速水の説得で杏は洋平に全てを告白。洋平は杏を受け入れ、「仕事も恋も本気で頑張る」という思いを伝えたのだった。
おやっさんからは恋人がいるのを快く思われてはおらず、複雑な親心を抱かせていた。大貫とは幼い頃からの付き合いで、彼にとって妹のような存在となっている。ちなみに苗字は不明。
古沢 洋平(ふるさわ ようへい)
今売り出し中の人気アイドル。顔だけでの青年ではなく空手も習っており、全国大会に出場したほどの実力を持つ。杏の彼氏だったが、突如として彼女から「新しい彼女ができたから別れて欲しい」と一方的に言われてしまう。
紅林 徹(くればやし とおる)
もめごとを嫌う高校生。
彼は以前、人助けをするため不良を叩きのめし、結果、周囲の人間に恐れられ、孤独感から人間不信に陥ってしまった。少年達に軽犯罪を強要している男、坂巻が紅林に接近。人間不信に陥っていた彼は、「人助けをしたところで自分がつらくなるだけだ。ならばいっそ、欲望に身を任せてしまったほうが何も考えずにすむ」と考え、坂巻の一味となり、命令で鷹山の首を狙う。
しかし、大貫との勝負で敗北し、「優しすぎるから苦しんでいる」こと、そして自分をあっさりと打ちのめした大貫もまた、自分と同じ人間だと知り、改心した。それから本来の人格を取り戻し、人助けを生きがいとするようになった。
普段はメガネをかけて青年を装っているが、実際は全身が刃物のような鋭い攻撃を得意としている。鋭さとキレを持った連続蹴りは、離れた位置にある絵画を切断してしまった。

警察関係者

桑木警部(くわきけいぶ)
かつて大貫の父の部下だった刑事。上司の息子である大貫が牟田yをしないように心配しており、彼が厄介ごとに首を突っ込もうとするのをケンセイしたりしている(無論、全て無駄に終わっている)。警察上層部からも信頼が厚く、他所の署長とは言え桑木には頭が上がらない。
実力は不明だが、大貫も認める剣術の達人相手に一歩もひかず、自身の手で取り押さえようとしたことがあることからそれなりの実力者だと思われる。
鈴宮(すずみや)
桑木警部の部下にして相棒。よく桑木の言いつけを破ってやんちゃな行動をする速水の監視などを勤める。
速水の父
大貫の目標。一年前、日本を発つ前は桑木の上司であった。今ではロサンゼルスの警察学校の教官となっており、息子である大貫を連れて日本をたった。
3年前、自衛隊の上官に重体を負わせた冴木将士をあっさりと取り押さえたことがある。大貫が「勝ちたい」相手であることからして、相当な実力者だと思われる。

梁斐編

ジャック
梁斐編のみに登場。通称、壊し屋(クラッシャー)・ジャック。平たく言えば外国の殴り屋である。
短く切り揃えた金髪にサングラスをかけ、ジー・クンドーを主体とした蹴りでの戦闘を得意としている。スライ・レオーネによって弟が重体にされ、復讐を近い、スライを追いかけて日本へやってきた。その際に鷹山に恨みを抱く水兵から依頼を受け、鷹山と対決する。
クリス・レイノルズ
梁斐編の回想のみに登場。レイノルズ病院の跡取りにして、ひとり娘。金や地位に興味のなかった父は、ボランティアで世界中を駆けずり回っていた。そのせいで父親から愛されていないと思っていたクリスだったが、無差別テロで父親が死んだ際に彼に助けられた者たちから励ましの便りが多数届いた。手紙の写真に写っている父の笑顔を見て、父への尊敬を取り戻した。以後、スラムの病院で看護婦としてボランティアを続けるも、祖父はそれを快く思っておらず御曹司と結婚させて身を固めようとしていた。負傷していた梁斐を看病し、縁談を破棄するために協力を申し出る。その後、ふたり恋仲となったが、梁斐を怨んでいたギャングの襲撃により命を奪われてしまった。

神戸編・ジャックス編

麻生 英二(あそう えいじ)
那加田編やジャックス編、琉崎日常編に登場。蹴り技を主体に戦う、神戸のナックルファイター。他人を思いやる心を持っているが、素直にそれを告げられないため、突き放すようなぶっきらぼうな態度を取ってしまう。直情的なところがあり、一人で突っ走って無茶をしてしまうことも。
親友の就職祝いに飲みに誘い、その帰りに飲酒が原因で親友が大怪我をしてしまう。それを自分の責だと感じた麻生は、入院費用を稼ぐために金儲けに奔走する。元々は暴走族の切り込み体調的な立場にいた人物であり、その実力を利用しようとかつての仲間に狙われていた。だが、速水との出会いにより窮地を脱し、互いに認め合う仲となる。
琉崎と知り合った当初は、マリアの嘘のせいで琉崎のことを「すけこまし」だと勘違いしており、お互いに仲が悪くなり本気のケンカにまで発展しかけた。しかし、琉崎が奈々を助けたことや、マリアという彼女がいるのに他の女に声をかけていたのが誤解だと知り、和解した。
高木 奈々(たかぎ なな)
那加田編やジャックス編、琉崎関係の日常編のみに登場。英二の幼馴染のガールフレンド。愛称は「なっちゃん」。いつも無茶ばかりする英二を気にかけており、ほのかな恋心を抱いているが、言い出せずにいる。

ボディガード編

渡瀬冴香(わたせ さやか)
ボディガード編のみに登場。人気上昇中の新人女優。元々はティッシュ配りのバイトをしながら女優を目指す女性だったが、暴漢に絡まれている喜多見を絶妙な演技力で助けたことで本格的に芸能界へと切り込むことになった。その後、獅子上エンタープライズから、正確には獅子上光一からしつこく勧誘を受けている。やがて勧誘はエスカレートしていき、脅迫や誘拐じみたことをするにまで至り、獅子上の刺客に襲われているところを仁に助けられる。それがきっかけとなり、仁にボディーガードを依頼するが、面倒ごとはごめんだと大貫に押し付けてしまう。こうして大貫をボディガードに雇った冴香は、次第に彼の強さと優しさに惹かれて行く事となる。
光一とは女優のオーディションの時に出会った。既にオーディションは裏工作により、受かる組と落ちる組に分けられていた。何のツテもなかった冴香は当然のように落選。獅子上光一に裏工作の件を告げられるが、自分の努力がいつかきっと芽生えると信じて女優の夢を捨てようとはしなかった。それがきっかけとなり、光一から惚れ込まれてしまうこととなる。光一と大貫の最終決戦の後、自分の気持ちを2人に告げて女優の道を歩むことを固く決心した。
響竜臣(ひびき たつおみ)
ボディガード編のみに登場。『隻眼の竜』と呼ばれた伝説の殴り屋。過去、追われていた仁を助け、手当てしたことがある。当時すさんでいた仁は、竜臣との出会いがきっかけになり、今の人格形成に至った。普段は獣医だった経歴を活かし、山奥で医者まがいのことをして暮らしている。
渡瀬冴香の実の父親であり、殴り屋時代に恨みを買った連中から狙われていることで妻と離婚を選択。以後、誰にも会わないように山奥へと隠れ潜むこととなる。
主な戦法は、関節技や締め技を主体に攻めるというもの。
喜多見晋司(きたみ しんじ)
ボディガード編のみに登場。新人女優渡瀬冴香のマネージャー。気弱だが、芸能活動には精力的に動くメガネ君。

海軍特殊部隊SEAL及びその関係者

SEAL=SEa Air and Land(シー エア アンド ランド)。アメリカ合衆国海軍特殊戦略部隊。海軍若手のエリート特殊作戦部隊。

ルイス
10年前、鷹山がまだ少年の頃に、横須賀の米軍基地で知りあった黒人男性。鷹山の最初の師であり、格闘技の手ほどきを施した。鷹山曰く「親父と同じにおいがする」。
日本からいつまでも祖国に帰らず、悪事ばかり働いているドルフを連れ戻しに日本へとやってきた。その際、鷹山もまたドルフを狙っていることを知り、久しぶりに鷹山の実力が見てみたくなったのもあり、ドルフに「鷹山を倒せば営倉行きは見逃してやろう」と持ちかけた。
現在は、軍の任務で南米に飛んでいる。仕事で忙しいため、養女であるソフィアとは1年に一度しかあえていない。
ソフィア
鷹山を鍛えたルイス教官の養女。実の両親を失い、ルイスによって引き取られた。養父と同じ、彼女もまた軍隊の一員となる。
父親が有名な軍人だったため、周囲の同僚からは蔑みと嫉妬の対象にされ、陰湿ないじめを受けてきた。
サム
本名は、サミュエル・J・フォード。愛称でサムと呼ばれている。
鷹山に出会う前は、ソフィアのことを「教官のお嬢様」としか見ていなかったが、次第に彼女の行動力者思いやりに惹かれていくこととなった。SELAの入隊試験最終日直前に、親友の鷹山と決着をつけるべく殴り合いを始める。その際、鉄棒が背中を貫いてしまい怪我を負ってしまった。しかし、SEALになるのと同時にソヂあに告白するつもりだったサムは、鷹山にこのことを黙っていてくれるように頼む。
結果、サムは最終試験に落下傘訓練に失敗し、死亡。思いが成就することはなかった。
スティーブ・ギブソン
かつてルイスの部下だった男性。武器を横領し、横流しした容疑をかけられて追われている。
ジェミー・ギブソン
スティーブの娘。

殴り屋

速水のロサンゼルス時代の友人

キル・ロバーツ
速水がロサンゼルス時代に知り合った友人。同級生であるシンシアに思いを寄せていたが、彼女といい感じの雰囲気になった速水に嫉妬したことで陰湿な嫌がらせを開始。ホットドッグにマスタードをたっぷりつけてやったが、逆に速水から砂糖が大量に入ったコーヒーを差し出されてしまった。本人は甘党だから大丈夫だと飲んで見せたが、中に入っていたのは砂糖ではなく塩だっため(キルが飲んだ直後に、速水は塩を入れたことを明かした)、本気のケンカになりそうだったところをシンシアに止められたことで和み、その後友人となる。シンシアが速水に好意を寄せていることに気づき、自分の気持ちは諦めてふたりの恋愛成就に協力するがシンシアの親の都合で外国へと発ってしまい、成就には至らなかった。
性格は、外国版の琉崎と言った感じで、日本人の文化(主に女性)に興味を持っている。パソコンで日本の女性とメールを交わしており、相手に大人な女性の印象を抱いて浮かれていたが、本当の相手は大人ではなく小学生だったことを知り落胆する。ちなみに、メールのやり取りをする際に、速水の名を語っている。相手は成人した女性だと嘘を付いていたが、キル自身も自分が日本人だと嘘をついてメールのやり取りをしていたことが発覚する。
日本語はしゃべれるが、言葉の意味を勘違いして周囲を困らせるてしまうことも。
戦闘スタイルが、スピーディな動きから繰り出されるストリートファイトを得意としている。
シンシア
速水がロサンゼルスに在住していた時に知り合った女性。速水とは両思いの仲であったが、恋人になる前にシンシアから身を引いて国外へと発ってしまった。
その後、マーチス財閥の御曹司ケイン・マーチスと知り合い、失恋していたシンシアはやがて彼を愛するようになる。

琉崎・景子編

琉崎隼人、もしくは錦景子を主役にした日常編に登場する人物達。

桜木 マリア(さくらぎ まりあ)
15歳、市立の高校に通う一年生。中学生の頃は万引きなどの軽犯罪を犯して警察にお世話になっていたが、進学してからはぱったりと止んでしまった。
琉崎関係の日常編やジャックス編に登場。親への反発から万引きなどの犯罪に手を出していた女子高生。親友が無理やり援助交際をさせられたことで自殺を図り、仇を討とうと黒幕を探している時に琉崎と出会う。助けられてからは琉崎に一目ぼれし、彼のことを追いかけている。
三浦 かれん(みうら かれん)
琉崎の依頼人(クライアント)。ストーカーに追われる自分を別荘まで護衛して欲しいと依頼した。
貿易商を営む両親を失い、親戚に引き取られた過去を持つ。しかし、親戚は善意で引き取ったのではなく、かれんに転がり込んでくる両親の遺産が目当てだった。それにより、極度の人間不信に陥ったかれんは、いつしか誰にも心を開かなくなっていた。
ヒロ君
かれんの彼氏で、某有名弁護士の助手。クビになった腹いせに横領を働き、弁護士の裏金を奪って逃走している。

ミッドナイトキング

初期に登場し、時にはツーメン・アーミーの敵として、または味方に近い立場として登場する。だが、神条兄の退場と共に出番はなくなってしまう。 ちなみに、神条兄弟には名前の設定がない模様。よって兄弟どちらとも「神条」と呼ばれている。

神条(兄)(しんじょう)
ミッドナイトキングのリーダー。いつもサングラスをかけている寡黙な男。だが仲間思いであるため、チームのメンバーからは慕われており、彼のためには命を張る覚悟を持っているものもいる。弟には甘いのか、多少の我侭ならチームを使ってまで叶えようとする。弟の復讐に協力するが、相手がツーメン・アーミーの速水だと知り、無駄な抗争を避けるため彼を見逃そうとした。しかし、気の納まらなかった弟はバイクで速水に特攻。轢き殺そうとしたが、鷹山によって殴り倒されてしまった。弟を目の前で殴り倒されたことで、兄は憤怒も露わに速水と鷹山を睨みつけた(それでも相手が相手なのでチームの存亡にかかわることから立ち去っている)。
速水とは副長の薮本の計略により、一度だけ戦った。お互いに殴り合いを交わし、そこへ薮本のわなを見破った鷹山が現れたことで勝負は一時中断。だが、速水と積極的に争うことを避けていた神条兄もこの戦いで火がついたのか、立ち去ろうとする速水に「てめえはまだ終わってねえんだよ」と言い放ち、勝負を継続してきた。速水の金的めがけての膝蹴りをかまし、それをガードされるのを見越していた神条は、本命の追撃としてストレートをしかけるが、速水は頭突きで迎撃。そこからさらに追撃のストレートを喰らってしまい敗北する。
弟の一件で杉浦舞に迷惑をかけてしまったことを気に病んでおり、不良に絡まれていた彼女を助けたことがある。仲間が事故に遭ってしまい、責任を感じてチームを脱退。事故死した仲間の親父が経営するバイクショップの店員となり、彼の形見のペンダントを手に真面目に働くことを誓った。初期の準レギュラーだったが、8巻の「ラストメモリー」を最後に登場しなくなってしまった。喧嘩の技量は決して低くはなく、自分より強い者に対する戦い方を心得ている。
ストーリー上、初めて速水に負傷を与えた男であり、勝負にこそ負けてしまったが、神条兄の攻撃を受けた速水に対して鷹山は「それだけ殴られたなら明日の顔がどうなってるか楽しみだな」と茶化している。
神条(弟)(しんじょう おとうと)
本編スタートにて、速水と最初に対決した男。彼はミッド・ナイト・キングの一員ではないが、そこのリーダーである兄の権力を笠に帝城高校を牛耳っていた。手下が失態を犯せば病院送りになるまで暴行を加える。速水との一騎打ちにあっさりと敗北し汚名をそそごうと兄の力を借りて舞を誘拐し、速水を呼び出してリンチにかけようとしたが失敗。二度目の対決でもあっけなく速水に打ち倒されてしまった。その後、隙を見てバイクで速水を轢き殺そうとしたが、鷹山の一撃によって完全にノックアウトさせられてしまった。その後、自分たちは速水になめられていると兄に何度も速水の抹殺を願うが、なめられているのはお前だと一蹴されてしまう。ついには自分だけの力で速水を倒そうと、負傷したまま速水の下へと勝負を仕掛けに行った。しかし、怪我人では勝負を受けてもらえず、速水から「家まで送ろうか?」と気遣われてしまう。速水を追い払った後、ミッド・ナイト・キングの裏切り者によってリンチにかけられてしまい、病院送りとなってしまった。それからは速水に手出しするのはやめ、登場しなくなる。
弟から兄への思いは定かではないが、ミッド・ナイト・キングがブラック・クルセイダーに襲われ始めた時は、兄のことを心配しているような素振りを見せていた。
ケンジ
神条(弟)の取り巻き。速水と同じクラスになる。速水の入学早々、気に入らないという理由で突っかかったが、微笑の元に一蹴されてあしらわれてしまった。その後、仲間を利用して速水を体育館へ呼び出しリンチにかけようとしたが、あっさりと殴り倒されてしまった。神条(弟)の前で失態を働いたため、処刑というリンチにかけられて一ヶ月の大怪我を負わされてしまう。以後、速水には頭が上がらず、いつか仕返ししてやると思いながらも顔色を窺う日々をすごしている。
チェーンを武器として扱うが、噛ませ犬よろしく速水にあっさりとかわされてしまった。神条(弟)の退場と共に登場しなくなる。
高野(たかの)
神条(弟)の取り巻き。ケンジとよく一緒に登場する。杉浦舞と顔見知りだったこともあってか(彼女からは高野君と呼ばれていた)、彼女の拉致に一役買った。神条(弟)の退場と友登場しなくなる。
薮本(やぶもと)
ミッドナイトキングのナンバー2。不真面目で不遜な薮元とは対象に、リーダーの神条は生真面目で規律を重んじているため、神条を疎ましく思っている。彼を蹴落として自分がナンバー1になろうと画策しており、速水と神条の弟が対立しているのに目を付けた。片足が不自由な神条(弟)を背後から遅い、入院に追い込むほどの重傷を負わせ、それを速水の仕業に見せかけた。寡黙だが弟思いの神条は、まんまとその餌に引っかかって速水と一対一の対決を始める。このまま行けば神条と速水が潰しあい、自分がリーダーになれると思っていたところへ鷹山が乱入。部下のひとりが彼に口を割らされてしまい、薮本の悪事は露見してしまった。
それでも悪びれず、得意のナイフ裁きで鷹山を刺し殺そうとしたがあっさりと見切られて殴り倒されてしまった。その後、神条兄の手によって追放されたと思われる。

武骨組

ストーリー初期に良く登場していた武骨(ぶこつ)組。そこの組長の御曹司である淳也が運んでくるトラブルに、速水と鷹山は巻き込まれることとなる。尚、梁斐編に突入してからは武骨組の出番はなくなってしまう。

守矢(もりや)
武骨組のナンバー2として君臨する若頭。速水や鷹山とも面識があり、いつか2人を武骨組に迎え入れたいと考えている。極道として優秀な男で、鷹山から「あいつがいなかったら、武骨組なんてとっくに潰れてるぜ」と言わしめた。
初期にはよく登場していたが、淳也の退場と共に出番が一切なくなってしまう。が、ボディ・ガード編終了後の日常編には、再び登場を果たした。
実力は未知数だが、速水に対し「必要以上に武骨組に手を出すようなら容赦しない」と言った時、速水の顔付きが変わったことからして相当な実力者だと思える。だが、彼の戦闘シーンは描写されず、主に淳也を諌めたりなど、武骨組関係の話でしか登場はしない。
武骨淳也(ぶこつ じゅんや)
武骨組の跡取りで、一人息子のためか父親からは溺愛されている模様。そのため我侭に育ち、女と金儲けに精を出す小物な性格となっている。自分を利口な人間だと思っているが、実際は調子に乗りやすく尊大。そのせいで自爆する傾向が強く、毎回自分の行いでトラブルに巻き込まれている。父親と同じくキレやすい性格だが、実は泣き虫で、ちょっと脅されたりすると泣き叫んだり、平謝りしてしまう。
ヤクザであることを隠してバーのオーナーになったり、組の方針に逆らって売春を行っており、金のためなら何でもするという考え。金儲けの才能はあることを組員に賞賛されていたが、調子に乗りすぎて結果自爆してしまう。
舞の友人の女子に付きまとい、暴行(レイプではない模様)を加えたことで大貫に殴り飛ばされたことが初めの出会いとなる。以後、何かと自分の邪魔をする大貫と仁を目の仇にしている。
初期の日常偏にのみ登場し、7巻が最後の登場となってそれ以降は一切登場しなくなる。主な遊びはバーで女をはべらせることで、鷹山からは「お前も遊びの範囲が狭いな」といわれてしまった。
武骨丞一(ぶこつ じょういち)
淳也の父親にして、武骨組の会長。初老の男で息子とはかなり年齢が離れている模様。部下からはボスとも呼ばれている。和風の屋敷に住み、刀の手入れを日課としている。一人息子である淳也を跡取りとして大切に育てており、息子が殴り屋に襲われたときはブチキレていた。淳也の短気な性格は彼から受け継がれたものだと思える。
息子と同じく頭に血が上りやすく、向こう見ずな性分。淳也が女性関係で揉め、相手の女性が場数組のご令嬢だっため、殴り屋に襲われるという報復を受ける。跡取りを痛めつけられたお礼にブチキレ、場数組へ戦争を仕掛けようとしていた。だが、そこを守屋に説得され、全て一任した。
組の方針で売春はしないということになっているが、息子の淳也はそれを破って金儲けに勤しんでいる辺り、性格の全ては似通っていない模様。名前は紹介されているが、出番は滅多にない。
狂一(きょういち)
3巻に登場。武骨組構成員。残忍な性格をしており、愛用のナイフで失敗した部下の耳を切り落とす、売上金を持ち逃げした女の髪を切り、さらには喉もかき切ろうとする・・・など、かなり危険でサディスティックな男な男。その性格は淳也でさえも辟易している描写がある。大貴が本気でキレた初めての相手。

ブラック・クルセイダー

能堂 剛(のうどう つよし)
都内の族を次々と潰しにかかる超武闘過激集団ブラック・クルセイダーの総長。身長は二メートルを越す。
冷酷非情極まりなく、凶暴な暴力衝動の持ち主。元は自衛隊員だったが、二年前、気に食わないという理由で上司に暴行を加え、それを止めようとした同僚を半殺しにしたことで除隊処分となる。それからは街中の荒くれたちを寄せ集め、ブラック・クルセイダーを結成。勢いをつけた能堂は、最強と名高いミッド・ナイト・キングを潰そうと襲撃を開始する。
戦闘スタイルは、巨体とパワーを活かしたラフファイト。少々の攻撃ではビクともせず、自慢のパワーで相手を捕らえて壁に投げつけるという芸当を見せていた。勝つためには手段を選ばず、道具や人質を使うという残虐な性格。肩を打ち抜かれて負傷していた神条兄を倒すが、その後に速水との対決に敗れる(神条兄の負傷描写からして、怪我をしている肩を集中的に狙われたものだと思える)。
無駄な筋肉のせいでスピードが殺されており、スピーディな戦い方をする速水にはダメージを与えることができなかった。残虐なラフファイトがたたって速水を怒らせてしまい、喉に一転集中させたラッシュを喰らいダウン。警察に逮捕されるが、仲間の協力により護送車から脱出。速水への復讐を誓った。
脱獄後は手始めに、速水の後輩である秋葉恒司を車で轢き、意識不明の重体に追い込んだ。その後、杉浦舞を誘拐して速水をおびき出す餌にする。現れた速水に電話越しに舞の、断末魔の悲鳴を聞かせるという計画で速水を激昂させた(ちなみに舞は直後に、警察に救出され間一髪で無事だった)。正々堂々を旨とする速水に目潰しや金的蹴りといったラフプレイを行わせ、能堂が血反吐を吐くまで痛めつけても速水は攻撃をやめようとはしなかった。鷹山が止めに入らなかったら殺されていたかもしれない。以後、登場しなくなる。
ちなみに、作中で速水が初めてキレたのは3巻。能堂は、速水を本気でキレさせた二番目の男となった。
来留間 晃司(きるま こうじ)
ブラック・クルセイダーの下部の1人。元はD(デビル)コブラのリーダであったが、能堂の仲間となり解体した。ナイフの扱いに長けた男。廃ビル外で待機していた景子にナイフを突きつけ、人質として大貴と能堂の戦いに乱入。当初は景子をただの女と侮っていたが、ライターでナイフを落とされ、その隙を突いた蹴りで、一撃の元に倒される(琉崎はこの時初めて彼女が横浜の「錦」であることを明かしている)
余談だが、ダブル・ハード初の濡れ場が来留間に放った景子のパンチラキックであった。その時の色は純白で、琉崎の予想であった黒とは違っていた。
福尾 猟一(ふくお りょういち)
ブラック・クルセイダーの幹部の1人。小太りした巨体に禿頭が特徴。
元々はバリバリの武闘派ヤクザであったが、組から破門を受け追放されてしまった、その後、能堂の仲間となった。
正々堂々という言葉からは遠く離れた人間であり、スパイク上のトゲがついた鉄棒(モーニングスター)を使用し、さらには拳銃まで所持している。アジトに乗り込んできた鷹山と通路で対決する。
武器だけに頼る男というわけではなく、鷹山の拳を受けても倒れないタフネスを持ち合わせている。強靭な肉体による防御力と、武器の絶大な破壊力を併せ持つ強敵だったが、鷹山も通路に落ちていた小石を武器として使い、重量の上がった拳による『スペシャルコース』の直撃を受け、ダウン。しかし、それでもまだ立ち上がり、鷹山の背中に銃口を向ける。そのことで勝利を確信した福尾だったが、鷹山は破壊した扉を足で利用し、銃を弾き、さらにその扉を顔面に叩きつけることで勝利した。尚、福尾はその際歯を全て破壊され、鷹山からも、「その歳で総入れ歯になるとはな・・・」と同情されていた。
平 兵鬼(たいら ひょうき)
ブラック・クルセイダー幹部の1人。:ブラッククルセイダーのアジトとして使用していた廃ビルの非常階段にて、琉崎と対決する。
桑木達の発言から、正規メンバーではなく、フリーの用心棒といった位置付け。中国拳法を使い、その実力は他の幹部達とは一線を画す。事実、彼と戦った琉崎は終始劣勢を強いられ、服の下に仕込んだ鉄版で一時的に逆転するが、すぐにくつがえされてしまった(鉄版越しの衝撃で琉崎は肋骨を数本骨折しており、平の拳の凄まじい威力を物語っている)。その後、純粋な殴り合いで琉崎を追い詰めた平は、彼を非常階段から蹴落としたことで勝利を確信。だが、器械体操の要領で崩れた足場を利用しての金的蹴りを受けてしまい、敗北。琉崎も辛うじて勝利した強敵であった。
後述の神岡慶同様、琉崎を追い詰めた数少ないキャラクターであり、おそらく、純粋な実力では琉崎の上を行く人物。
針生 源士(はりゅう げんじ)
ブラック・クルセイダーの幹部の1人。元々は鬼走戦隊(きそうせんたい)の総長だったが、配下を連れて能堂と合流した。クロスボーの扱いに長けており、彼の部隊に所属する人間はそれを装備させられている。
針生は、ミッドナイトキングの壊滅を図る能堂の尖兵として送り込まれた刺客。手始めにミッドナイトキングの集会に現れ、神条兄の仲間達を半殺しにした。その後、速水を襲撃して不意の一撃でバイクを横転させたが、重傷には至らず失敗。それでもしつこく神条兄の首を狙狙い、再びミッドナイトキングの集会場所を襲撃する。その時に居合わせた速水、鷹山、琉崎らと交戦。
神条兄からタイマンを申し込まれるが、針生は部下に不意打ちをさせ、神条兄の肩を矢で打ち抜かせた。相手に負傷を負わせ、自身が優位になったのを確信してからタイマンを受けた針生だが、それが逆に神条兄の怒りをかってしまった。

死瑪連合

梁斐尚臣(はりい たかおみ)
死瑪連合(シヴァ連合)の元総長。かつては仲間思いで、自分の身が傷つくのもいとわない男だったがニューヨークのブロンクスから帰ってきた彼は、目的のためには手段を選ばない非情な男となっていた。
暴行傷害で警察に追われる身となった尚臣は、梁斐組の組長である父親によってニューヨークへと飛ばされてしまう。刑務所でもどこでも行くつもりだったが、無理やり逃避行させられた腹いせに、毎日ブロンクスでケンカに明け暮れ、傷つきボロボロになっていた。そこへ居合わせたクリス・レイノルズという女性に保護される。彼女のアパートにて手厚く看護を受けた尚臣は、クリスの紹介でスラムの病院へと足を運ぶ。そこで看護婦のクリスと再会し、彼女から縁談を破棄するための恋人や苦になって欲しいと頼まれる。カリがある尚臣はそれを引き受け、見事に縁談を破局させることに成功。その際に、クリスの正体を知り、お金持ちの身分にあった暮らしをしたほうがいいと進めるが、彼女は父親の遺志を受け継いで貧しい病院でのボランティアを続けると言った。小国の無差別テロで父を失った栗栖は、尚臣に「暴力では何も生まれない。貴方は自分で思っているより優しい人間よ」と告げた。以後、尚臣はクリスにほれ込んでしまい、キスの後に食事に誘うという間違った手順でクリスに告白する。クリスと付き合い始めて数ヵ月後、指輪を渡そうとしていたところへ、かつて尚臣が殴り飛ばしたギャングが現れクリスを刺してしまう。最愛の人を失った尚臣は、優しさや理想では何も救えないという考えに至り、日本からヤクザを一掃するために帰国。かつての同士を鉄砲玉として扱い、ヤクザを排除しようと画策。協力者として、ブロンクスで知り合ったレオーネ一家の長男・スライ・レオーネと喧嘩仲間のマイク、カルロスを連れて行った。
速水との死闘により、本来の自分を取り戻し、死瑪連合を広瀬に譲り渡して日本を発った。後に帰国し、速水たちと共に極道と戦うことになる。
戦い方は、速水以上のスピードを活かしたストリートファイト。カウンターを得意とする速水以上のスピードで攻撃するため、彼の必殺技であるカウンターを封殺して有利に戦闘を進めていた。だがしかし、フィニッシュブローを決める際に、軸足を内側に向けるという致命的な癖を見抜かれ、先手を取られてカウンターを決められてしまい、ノックアウトされた。それからは親元を離れ、自分の理想を掲げて日本を発つ。後に、ストーリー終盤の中篇にて再登場を果たした。長編の大ボスで再登場を果たしたのは彼だけである。
広瀬勝(ひろせ まさる)
死瑪連合のナンバー2。実力ではナンバー3の氷室より下回るが、どんな困難を前にしても立ち上がる気概を認められ、ナンバー2となった。巨体を活かしたパワーファイトを好み、速水の一撃を受けてもビクともしないタフさを持っている。しかし、その巨体が仇となりカウンターで凄まじいダメージを受けてしまい、一度はダウンするも立ち上がる。途中で邪魔が入ったことで引き分けとなった。
梁斐に心酔しており、変わってしまった彼がいつか戻ってくれると信じて何も言わず仕えている。パワーファイターであるマイクに一度は敗北するも、再戦では決死の覚悟で決めたスリーパーホールドによりKOする。
氷室(ひむろ)
死瑪連合の元ナンバー3。現在は死瑪連合を引退し、妹との暮らしを考えてバーテンとして働いている。顔に大きな火傷の跡があるが、これは現役時代に敵の罠にかかって火達磨にされた際にできたもの。重傷を負う前に梁斐によって助けられ、それを一生の恩と考えている。
スライ・レオーネ
ブロンクスのマフィア・レオーネ一家の御曹司。梁斐の友人にして、今回の計画のパートナーでもある。
女好き一軒軽薄な青年に見えるが、実際は冷酷で暴力的な一面を隠し持っている。女性には優しいが、自分に牙を剥いた男は徹底的に痛めつける。クラッシャー・ジャックの弟を病院送りにし、障害者にした張本人。復讐を旨に日本へとやってきたジャックと一戦交え、撃退する。だがしかし、ジャックと同じジークンドーを使う鷹山には勝てず、「今度ジャックと再戦したらお前は確実負けるぜ」と言い渡されてしまった。マフィアの跡取りである自分に手を出して、報復を恐れないのかと鷹山に問うが、自分で撒いたタネは自分で刈り取るべきだという言葉に、自身の未熟さを思い知らされ敗北を認める。梁斐の過去を知っており、鷹山にそれを伝えた。
マーシャル・アーツや、テコンドーの蹴り技を得意とし、リーチの差を利用した攻撃を使う。
マイク
尊大で常に人を見下した態度を取る巨漢のパワーファイター。だが、彼の戦闘描写は殆どされていないため、どのようなスタイルなのかは不明。(「3分、1ラウンド。」という発言や構え、また広瀬の負傷具合などから、ボクシングスタイルであると思われる)。広瀬とは顔をあわせたときから仲が悪く、一度は彼を打ち破るも再戦では敗北した。
尊大な性格で、かなりのジャイアン。だが、カルロスが負傷した時には彼を思いやるような態度をみせてはいる。クラッシャー・ジャックとの勝負に挑むが、一瞬でノックアウトされてしまうという失態を犯した。ちなみに、マイクのモデルはどう見てもマイク・タイソンである。
カルロス
ストリートファイトのスリルを味わいたくて、梁斐たちの仲間になった危険な男。ナイフやダブル・スティックという武器を用いた戦いを得意とする。鷹山との対決に敗北し、片腕を折られてしまったが、復讐を旨に再戦を挑む。だが居合わせたスライに殴り倒されてしまい、「負け犬は引っ込んでいろ」と言われて退場となる。

那加田カンパニー

那加田薫(なかだ かおる)
神戸の裏社会で暗躍する闇の金融王。その正体は、那加田カンパニーの次期社長。中学生の時、社長に目をかけられて養子として引き取られた。
英二とは小学校時代からの親友。孤児院で知り合い、いつも一緒に遊んでいた仲であったが、老夫婦の下へと引き取られていった。新しい家族の元で幸せに暮らしていた薫だったが、彼の会社を潰そうと企む那加田カンパニーの刺客により、権利書が持ち出され、借金地獄に陥ってしまう。那加田カンパニーの建設現場で働くことになった老父は、事故により死亡。老母も後を追うように病死した。以後、復讐を誓った薫は豹変してしまい、貪欲に「力」を求めるようになっていった。手始めに、那加田カンパニーの刺客を道路へと突き飛ばし、交通事故に遭わせる(描写では大怪我を追ったものの生きてはいたが、その後どうなったかは不明)。再び別の孤児院に入った薫は、那加田社長に自分を養子に引き取るようにアピール。功を奏して薫は那加田の一員となり、いつか社長を蹴落とすために非道を歩むこととなった。
肉体的にも強くなりたいと願った那加田薫は、神戸最強の殴り屋である涌井龍士の元を訪れ、天性の才もあって強力な力を身につけた。
戦い方は、相手の動きを先読みする『見切り』を用いて迎撃する。この見切りには英二も圧倒され、速水も深手を負わされることとなった。恐ろしい反応速度を封じるため、速水の放った決死のカウンターで片足を潰されてしまい、殴りの合いの末に敗北。薫の過去を知った英二の説得により、那加田社長の養子縁組を切り離し、黒川と共に内部告発で復讐を遂げた。
那加田社長
那加田薫の養父にして、那加田カンパニーの社長。社の反映のためには犯罪も厭わず、彼の不正な手段で会社や住まいを潰された者は多い。薫のギラついた眼差しと行動力を見込み、自分の後継者として引き取った。だが、常に大切なのは自分だけと考えており、自分のスキャンダルが外部に漏れそうになったとき、全ての罪を薫に着せようとした。だが先手を打たれ、逆に内部告発されてしまい、逮捕されてしまった。
黒川(くろかわ)
那加田の側近にして、お目付け役。長髪にサングラス、黒服といういかにもな格好をしている。那加田邸に殴り込みをかけた英二を、不意の一撃で昏倒させたが、再戦では逆に圧倒されてしまった。
涌井龍士(わくい りゅうじ)
神戸最強の殴り屋。現在は後進の育成に努め、本業からは引いている。神戸ではグループを組んでいない殴り屋は異端として扱われ、商売の邪魔をされたら徹底的な制裁を受けさせるという暗黙了解がある。それに則って仁の相手を後進に任せるが、あっけなく敗北。けじめをつけるために仁と激戦を繰り広げるが、裏切り者の横槍が入った生で決着はつかずじまいとなった。
戦い方は、相手の関節をキメて砕くというもの。一度決めた関節は絶対に外さないと豪語していたが、仁には途中で外されてしまった。
吉住(よしずみ)
那加田に通じる土地買収の担当者にして、那加田グループ経営の会社の社長。武村の孤児院兼アパートを潰そうと画策し、爆破や誘拐などで権利書を手にしようとしていた。だが全て失敗理に終わり、営利誘拐の罪で逮捕されてしまった。

獅子上エンタープライズ

獅子上 忠秀(ししがみ ただひで)
獅子上エンタープライズの会長で、光一の実父。
獅子上 光一(ししがみ こういち)
芸能界を牛耳ろうと企む、獅子上EP(エンタープライズ)の若き専務。凄腕のナックルファイター。
格闘技の鍛錬によって与えられる強さを拒み、誰からも何も習わず教わらず、「本当に強ぇ奴ぁ……そんなモンやんなくても最初っから強ぇんだよ!」と考えている。その言葉の通り、彼は天性の才のみで他者を圧倒する実力を身に着けている。
奇襲を活かした戦法を得意としており、名前の通り、獅子のような凶暴性を用いた戦いを見せる。渡瀬冴香に惚れており、彼女と共に映画界の建て直しを行おうと考えている。しかし、冴香は首を縦には振らず、勧誘を断り続けていた。ついには暴力、権力を使ってまで自分の下へ引き込もうとする。
必殺技は、相手の上着をめくり上げて視界と両腕を封じ、身体を滅多打ちにするというもの。アイスホッケーの競技などで使用される反則技である。その凄まじい奇襲攻撃の数々は、速水も序盤ではなす術もなく打ちのめされていたほど。
速水との対決に負けた後は、父親の下を去り、自分の手で映画界を盛り上げるためハリウッドへと旅立った。
余談だが、速水が最も重傷を負い、苦戦したのはこの光一との戦いである(戦闘後、速水は松葉杖を付かないと歩けない状態だった)。
余談だが、この光一戦以後、速水も重体を負うような戦いはせず、中編の話ばかりが続き、ほとんどの敵はあっさりと倒されてしまう。
国頭 政剛(くにがみ まさたけ)
裏契約要員として光一に雇われた沖縄出身の殴り屋集団「琉球拳剛会」の首領。琉球空手の達人で、父親も『沖縄最強』と呼ばれていたほどの達人であった。しかし、国頭の父親は当時殴り屋であった響竜臣との勝負に敗北し、二度と空手ができないからだとなってしまった。
国頭は、父を超えるため、そして父を倒した伝説の殴り屋『隻眼の竜』と呼ばれた響竜臣の命を奪うため、北海道の山中で壮絶な死闘を繰り広げる。初めは鍛えぬいた肉体と若さ溢れるパワーで竜臣を追い詰める国頭。大木をも蹴り倒すパワーに対し、竜臣は攻防一体のジークンドーで反撃するが、鍛え抜かれた肉体の前には打撃技は通用しない。勝利を確信し、竜臣の片目を奪おうと襲い掛かる国頭だったが、その油断が命取りとなり、腕ひしぎによって片腕をへし折られてしまう(竜臣は仰向けの体制から腕ひしぎを仕掛けたため、仁を驚かせていた)。
片腕を奪われた後、国頭には背後からの首絞めを受ける。しかし、竜臣に屈しまいとする国頭は抗い続ける。竜臣は国頭の首を絞めたまま、身投げ同然に滝つぼへと落下させてしまう。死を恐れない竜臣の覚悟に恐怖する国頭。その背後から竜臣が再び襲いかかり、再び滝つぼへもぐりこまされ水中戦で敗北した。
金城(きんじょう)
国頭の右腕的存在で、琉球拳剛会のナンバーⅡ。蝶のように舞、蜂のように刺すという軽やかな『飛燕の拳』を得意としている。
響竜臣を試す試金石として国頭と共に北海道の山中へ連れてこられた刺客。金城は竜臣に対して「伝説とは、伝説の中でこそ美しい…だが、お前の時代はとっくに終わった!」と豪語し、空中から奇襲を仕掛ける。だが、現役から退いた今でも竜臣の実力は衰えておらず、金城は飛燕の拳よりもリーチの長い飛び蹴りを打ち込まれ、あっさりと敗北してしまった。
その後、山中で鷹山たちを助ける為、獅子上エンタープライズからの刺客と闘う。銃器で武装した刺客達を相手に全く怯まず、「飛燕の拳は銃よりも速い」と豪語し、あっさりと刺客達を返り討ちにした。
不知火 京助(しらぬい きょうすけ)
琉球拳剛会の一員だが、これといって武術に秀でたところがない中年男性。しかし、獅子上エンタープライズからの依頼である裏契約要員の仕事ではトップクラスの業績を上げている。
それは、標的の「守るべき大切なもの」を暴力によって奪い、精神につけこんで脅すことで「相手の意思」で行動をさせていたからであった。冴香のマネージャーである喜多見を人質に取るという卑劣漢だったが、死を覚悟して立ち向かった冴香の気概は屈させることができなかった。

JACKS(ジャックス)

舘川竜輝(たちかわ りゅうき)
JACKSの総長。冷酷で頭の切れる恐ろしい男。仲間というものは一切作らず、扱いやすく簡単に切り捨てられる『駒』を兵隊として君臨している。
戦い方はストリートファイトだが、ナイフを使ったり人質を取るなど、勝つためには手段を選ばない男。必殺技は、相手に手錠をかけて両腕を拘束してから打ちのめす『血祭りの刑』。主にJACKSに逆らった者に加える制裁として使用される。速水との対決時に血祭りの刑を執行し、速水のボクシングスタイルを封じたことで優位を悟ったが、麻生の技を模した倒立蹴りを食らわされてしまう。拳を主体とする速水が始めて足技を見せた貴重なシーンでもある。
その後、舘川のナイフを利用して手錠から脱出され、とどめのカウンターでノックアウトされてしまった。
敗北後、手下の駒は自分を見限って逃げ出してしまった。それでも屈さず、舘川は大貫に復讐することを宣言するが「今度は決して裏切らない本当の仲間を連れてくるんだな」と言われ、仲間を作らなかった故に駒も組織も失った自分の状況を認識させられ、ついに膝を突いてしまった。
光一戦後の唯一の長篇だったが、舘川とのバトルは終始速水の優勢で進んでいた。
余談だが、速水の台詞である「今度は決して裏切らない本当の仲間を連れてくるんだな」の前に、「ただしお前じゃ役不足だ」という台詞を述べている。これは近年よく見られる誤用であり、「役者不足」が正しい単語である(役不足は、その人間の技量に対して役が不足しているという意味を持つ褒め言葉)。
武田虎之介(たけだ とらのすけ)
JACKSのナンバー2。親衛隊長。バイクを使った戦術を得意としており、不意の一撃で琉崎を海へと突き落とした。
自身こそがナンバー1にふさわしいと考えているが、あえてナンバー2の座に甘んじている。琉崎との再戦でそれを吐露するが、あっけなく蹴り倒されて敗北。結局はナンバー1にならないのは、それだけの器がなかったからだと言われてしまった。

沖縄編

覇王会

磊堂派閥

磊堂 義尚(らいどう よしなお)
次期総裁の座が決定している代議士。多くの私設秘書を抱え、表ざたにできない汚い仕事を担当させている。
自分の息子が轢き逃げを犯してしまったため、自分のお抱え運転手であった天宮敦を金で買収し、その罪をかぶらせた。しかしそれは、決して息子を庇ったわけではない。自分の汚点を露出させないようにするための措置であり、今まで憲吾の我侭を叶えていたのも愛情からではなかった。その証拠に、憲吾の罪が表ざたにされそうになったとき、彼は南郷に息子の始末を依頼した。
しかし、憲吾は鷹山によって保護されてしまい、追い詰められたことで自首を覚悟した憲吾は轢き逃げの罪を記者の前で暴露。父親に殺されそうになったことも告白し、彼は息子とともに破滅してしまった。
磊堂 憲吾(らいどう けんご)
義尚の息子。傲慢で卑怯な男。
武骨淳也の性格が強く反映されており、一言で言えば『物凄く下衆な淳也』。轢き逃げをした罪から逃れるため父親に泣き付き、彼のお抱え運転手である天宮敦に罪をかぶせた。そのことについては罪悪感など一切抱いておらず、「使用人がご主人様のために犠牲になんのは当たり前だっつ――の!」と見下している。
街中の不良を引き連れて速水たちの前に現れ、彼らを始末しようとしたがツーメン・アミーの前にはかなわず敗北。その後、自首をかけた一騎打ちを天宮翔と繰り広げるが、あっけなく敗北。窮地に陥ったところを始末屋の南郷に救われる。
しかし、実際には助けられたのではなく、始末するために私有地にまで連れてきただけであった。次期総裁の椅子を狙う父親は、息子を「唯一のシミ」として扱い、切り捨てたのだった。南郷に始末されそうになるが、そこへ鷹山が現れたためまたもや窮地から逃れる。南郷を倒した鷹山に銃を向けるが、恐怖心で震えた指先と素人の技術では当たるはずもなく、あっさりと殴り倒されてしまった。
もう逃げ場はないと観念した憲吾は、自主を決意。義尚の祝賀会に引きずられて、記者達の前で自分と父親の犯した罪を洗いざらい告白。そのまま親子共々破滅することとなった。
風吹 猛将(ふぶき たけまさ)
メガネをかけた理知的な中年男性。磊堂代議士私設秘書のひとりで、その正体は剣術の達人。人の動体視力を凌駕した剣先は、速水の実力を持ってしても苦戦をしいられた。鉄棒一本で速水を追い詰めるが、天宮翔とのコンビネーションの前に敗北。武器を蹴り上げられた後、翔の飛び蹴りを顔面に打ち込まれてKOされてしまった。
南郷(なんごう)
磊堂憲吾を始末するために磊堂代議士が雇った「始末屋」の男。銃器だけではなく、閃光弾や自爆装置、果ては剣まで扱う凄腕。磊堂の屋敷にて、憲吾を始末しようとした時に鷹山が隠れているのに気づいた。テラスに潜んでいた鷹山は、磊堂親子の会話を録音していたのだ。天宮敦の無実を証明する証拠となるテープレコーダーを奪うため、南郷は鷹山に戦いを挑む。素手での戦いでは鷹山を上回る実力を見せ、彼に苦戦をしいらせた。
強者である鷹山に強い興味を抱いていたが、自身の優位を確信すると同時にそれも失せ、拳銃を使って彼を始末しようとする。だが、テープレコーダーを拾う一瞬の隙を見て、鷹山は剣を投擲。天井のシャンデリアを何号の頭上に落とそうとしたが、すんでのところで回避されてしまう。南郷は拳銃を手に鷹山を狙おうとしたが、既に鷹山は目の前に迫っていた。拳銃よりもわずかに拳の方が早く、いくつものの小銭を握ることで威力を倍増させた一撃を喰らって敗北した。
天宮 敦(あまみや あつし)
天宮翔の父親にして、磊堂代議士のお抱え運転手。轢き逃げをした罪で捕縛され、拘置所に連れて行かれてしまう。

ストリートギャング

「パワー・イズ・オール」その信条の元に神岡が結成した街頭組織。若い連中を使ったネットワークで情報を得て、それを利用することで組織を拡大してきた。

神岡 慶(かみおか けい)
琉崎を主役にした29巻の中編に登場する大ボス。禿頭の巨漢で、信条は「パワー・イズ・オール」。それが示すとおり、恐ろしい怪力を持った男である。極道相手にも一歩も轢かず、「道をふさいでいる」という理由でリムジンをひっくり返したり、軽の車種の走行を止めて横転させる馬鹿力を持っている。だが、頭脳をまったく使わないというわけではなく「世の中は情報だ」と豪語して、自分の情報戦の能力を過大評価している。
悪徳弁護士の助手が重要書類を持ち逃げしたことがきっかけとなり、その弁護士の秘書に雇われた神岡。公にはせず、秘密裏に重要書類を取り返して欲しいと依頼をされ、承諾。
だが、彼が目をつけたのは逃げた助手ではなく、持ち逃げされた「重要書類」の方であった。それを手にすれば大金が転がり込んでくると思った神岡は、依頼人を裏切って書類を自分のものにしようと画策。
その強大なパワーは琉崎の攻撃も凌ぎ、機敏な動きから繰り出された首への一撃に対し、反撃のジャイアントスイングで一度は降すも、再戦では動きを読まれてしまい、頭部への蹴りからフランケンシュタイナーの変形技につなげられ、壁面に顔面を強打されてしまった。遠心力を利用した強烈な一撃は、さしも神岡もノーダメージというわけにも行かなかった。
それでも琉崎に喰らいつく神岡だったが、再び顔面に蹴りを入れられ蹴落とされてしまった。その際に琉崎から「男に付きまとわれる趣味はねえんだよ」といわれてしまう。崖から海面へ落下した神岡だったが、重傷を負ったものの奇跡的に生きており、そのまま御用となった。
ストーリー上、唯一琉崎を無傷で破った男で、シリーズ全体を通して相当な実力者だと思われる。健康に気を使っているのか、初登場した時には水泳をしており、ほか、「青汁と生卵」のブレンドジュースを愛飲して部下に引かれていた。依頼人である九条がタバコをくゆらそうとした時も、「おれを肺がんで殺す気か?」と凄んでやめさせている。
霧野三兄弟(きりのさんきょうだい)
新進気鋭の殴り屋として神岡に雇われた三人の男達。それぞれ速水、鷹山、琉崎と対決。いずれも武術に長けており、クンフーの達人を思わせる胴着を着用している。天性の打たれ強さで速水と鷹山の攻撃をいなしていた。しかし、ぎゃにそのタフさによって「殴り屋は殴るのが仕事だから手加減する必要はなし」と判じられてしまい、兄弟の内ふたりは鷹山と速水の猛ラッシュによって限界を超えたダメージを受けてダウン。
琉崎と対決した兄弟のリーダー格も武器を使ってまで勝とうと奮起し、「先輩である琉崎はもう古い人間だ」と嘲笑っていた。だがしかし、幾多の強敵と死闘を繰り広げてきた琉崎には遠く及ばず、得物である円錐状の警棒を奪われ、遠心力を利用した一撃で警棒が曲がってしまうほどの打撃を受けダウン。
余談だが、リーダー格は兄弟の中で一番背が低い。三人とも同じ顔だが、リーダー格以外のふたりは背丈も体格も同じである。そのふたりが倒されたとき、リーダー格は「役立たず」と穿き捨てていることや、神岡との依頼も彼が努めていたことからして、彼が長兄だと思われる。
陣内(じんない)
逃亡した三浦かれんと琉崎を追う為に、神岡から送り込まれた刺客。かれんの別荘を突き止め、部下を連れてそこでふたりを待ち伏せ。琉崎と交戦し、彼の蹴りを凌ぐタフネスと木を穿つパワーを持っていたが、木の枝にぶら下がることで遠心力を利用した琉崎の蹴りを喰らってダウンした。
九条(くじょう)
某有名弁護士の秘書。メガネをかけた中年の男で口ひげを蓄えている。
自分が横領した金を元社員に横取りされたため、表ざたにできないのでその筋で有名な神岡に奪還を依頼したクライアント。横領したことは伏せての依頼のため、神岡に「元社員が奪ったものは、政治家をゆするのに役立つものに違いない」と思わせてしまった。
神岡の逮捕によって九条の悪事は露見し、警察によって逮捕されてしまった。

敵対関係

西城(さいじょう)
二年前、速水と鷹山が出会った頃に渋谷で暴れまわっていた暴走族のリーダー。チーム名は『フリーダム』。他の暴走族たちから畏怖されていたチームであったが、鷹山の援護を受けた速水によって解体されてしまった。
速水と争うようになった経緯は不明。今まで無名も同然だった速水はこの一戦により、鷹山と共に『ツーメン・アーミー』の称号を受けたのだった。
既に速水により、フリーダムは潰されてしまっているため、本編で西城の出番はない。名前と経歴のみが紹介されている。
西城自身もそれなりの人物だったのか、槙(後述)が率いるマッドパワーズのメンバーに「西城さん」と呼ばれていた。
槙(まき)
恒司初登場の回に登場した敵。
マッドパワーズの若きリーダー。恒司が速水に出会う前に尊敬していた人物だが、実際は尊敬する価値もないクズである(恒司は槙の実力だけを見て評価していた)。強者にはこびへつらい、弱者と見た相手にのみ強気になる典型的な小物タイプであるが、喧嘩の実力の高さだけでチームをまとめている模様。
自分が他の暴走族に手を出したことで抗争のきっかけとなってしまい、手打ちのために新入りである恒司を相手側にさし出した。裏切りを受けた恒司は、信じられないといった様子で槙に真意を問いかけるが、彼の返事は非情な暴力であった。
しかし、恒司の危機に駆けつけた速水と景子によって和解は妨害されてしまう。さらに景子から恒司のチーム脱退を要求されてしまった。ツーメン・アーミーの速水には叶わないと見て下手に出る槙だったが、見ず知らずの女に見下された態度を取られるのは我慢がならなかった。
激怒した槙は、景子との対決で目潰しを仕掛け、手下が持っていた鉄パイプを奪って殴りかかるという卑怯な手段にでた。しかし、そんな小細工で横浜二強である「錦」に敵うわけもなく、必殺の回し蹴り二段であっけなくノックアウトされてしまった。さらに、彼が手打ちのために用意した金を口内に突っ込まれてしまうという屈辱を晒すこととなってしまう。
景子曰く「強いものには媚びへつらい、弱いものには力を振りかざす。典型的なクズ」。
以後、恒司は槙から離れ、速水になつくことになる。神戸編に登場する益岡に、悪い意味で様々な部分が共通している男。
剣持(けんもち)
レッド・スケルトンのリーダー。残虐で卑劣な性格をしており、自分のメンバーが舞に絡んだのを神条兄に邪魔をされたことで復讐を開始。神条の勤め先のバイク店を襲撃し、老齢の店主に重傷を負わせる。こうして神条兄の居場所を奪っていき、最終的には叩き潰すつもりだった剣持だが、神条兄から自分達の溜まり場へと乗り込んできた。
タイマンを申しでる神条兄だったが、剣持は一対一で戦う気などなく、チーム総出で神条兄に襲い掛かろうとする。その才に、神条兄から「てめぇの器が知れたぜ」と吐き捨てられている。
しかし、神条兄に舞を助けてもらったことに恩義を感じていた速水が、鷹山とミッドナイトクラブの面々を連れて乱入。剣持は仕方なくタイマンに応じ、得意のナイフ裁きで神条兄を追い詰める。手首のスナップを利かせた素早いナイフの動きは、神条の実力を持ってしても見切れなかった。神条兄から挑発を受けた剣持は、胸にナイフをつきたてようするが、先読みしていた神条兄によって受け止められ、密着したことで拳の乱打を受けてしまい敗北した。
これが神条兄最後の戦いとなり、剣持を倒したことで彼の出番は終了となった。
天城 零(あまぎ れい)
8巻から登場。日常編と梁斐編のみに参戦。金髪のサウスポー(左利き)。決め台詞は大貴とは対称で「おれにできなかった事はない」。自身には最強の二文字がふさわしいと考え、街中の強者を片っ端から潰していっている。不良同士のケンカに立ち入り、劣勢の方を助ける代わりにファイトマネー10万を要求する。また、自分と戦った相手の雑魚にも要求したりする。
フィニッシュブローは、左手から繰り出される強烈なアッパー。大貫を追い詰めるが、左手のアッパーが破られた後に邪魔が入り、引き分けとなる。その後、梁斐編で再登場し、大貴は自分の獲物だからと、手を引くよう梁斐に要求。梁斐から条件として、琉崎を潰せと依頼され戦う事になる。
当初は琉崎を前座と見下し、思惑道理に圧倒的優位に戦闘を進めるも、次第に押されていってしまう。切り札の左アッパーを喰らっても立ち上がってきたことから、彼を倒すべき強敵と認識を改める。その後、利き腕を破壊され、最終的には大貴対策に編み出した右手でのアッパーを繰り出したが、結果は双方ノックアウトの相打ちとなる。余談だが、梁斐の軸足の癖を最も早く見抜いたのは彼である(琉崎はそのことに気づいておらず、驚いていた)。
当初は大貴のライバルとして登場し、『2人の対立はこの街の勢力構図に大きく関わっていくこととなる』と書かれたが、琉崎との相打ち以来登場しなくなる。
サラ
景子と速水を主役にした特別編チケット・トゥ・ファイトに登場した女性。財閥が主催するパーティーに参加し、騒ぎを起こして金品を奪っていた犯罪者グループの主犯格のひとり。速水の妨害を振り切って屋敷から逃走する寸前に景子が立ちふさがり、彼女と対決となった。
元々はレディースの一員で、その界隈では有名な人物。爪に偽装させた武器を主体に戦い、だまし討ちで速水の頬にかすり傷を付けさせた。景子との戦いでは、防戦一方の彼女を相手に有利に戦闘を進め、壁際に追い詰めたことで勝利を確信。しかし、とどめに放った爪の一撃は、あっさり景子に受け止められてしまう。
景子はその界隈では有名だったサラの実力を見ておきたかっただけで、決して追い詰められていたわけではなかったのだ。そのことを知った時、既に景子の必殺技である回し蹴りが迫っていた。同性であろうとも容赦しない殴り屋「錦」の蹴りは、サラの顔面を打擲した。横浜二強のひとりである「錦」と自分の格差を知り、敗北を認めた。
余談だが、景子の戦闘は相手の瞬殺で終わってしまうが、このサラとの戦いは最も長く描かれた戦闘であった。
ZIP(ジップ)
最後の戦いのみ登場。地下格闘場で暴れる外国人の屈強ファイター。冴木が出入りしている、非合法の地下格闘場で腕を振るう大男。冴木と手を組んで大貴たちを、主に鷹山仁を狙っている。ZIPというのは通り名で、彼のファイトを見た観客が「ZIP!(なぐれ!)」と叫ぶことから付いたようだ。氏名、年齢、国籍などはいずれも不明。最強の殴り屋と名高い鷹山を執拗に狙っており、倒すことで名声を得ようとしている。
速水と冴木のラストバトルの直前に、ZIPは鷹山と対決。彼の剛拳を何度受けても倒れないタフさを見せるが、自身の屈強な肉体ゆえの体重を逆手に取られて、バックドロップでノックアウトされてしまった。
冴木 将士(さえき まさし)
『ダブル・ハード』の最後の敵。30巻のみに登場。背中に蜘蛛の刺青をしているのが特徴。ZIP(ジップ)とコンビを組んでツーメン・アーミーの壊滅を図る。
5年前、尊大だったため気に入らなかった上官に重傷を負わせ逃亡。当時、警察官だった大貴の父親にあっさりと取り押さえられてしまった。以後、逆恨みして出所した後は、彼をおびき出すための餌として大貴を狙う。大貴に1000万円の賞金を掛けてネットで告知するという、手の込んだやり口で悪どもを操ったが、そこへ横浜二強の錦景子と琉崎隼人が駆けつける。景子の協力で大貴たちは身を隠してしまった。その後、冴木は速水からの果たし状を受け取り、一対一の戦いで決着をつけることを受け入れる。
冴木は、金網に囲まれた地下闘技場にて大貴と対峙。自衛隊仕込みのラフファイトで大貴との戦いを有利に進めるが、必殺のカウンターを喰らってしまいダウン。しかし執念で立ち上がり、去ろうとした大貴に吼える冴木だったが、そこへ桑木が登場。執念もむなしく暴行傷害と殺人教唆の現行犯で逮捕された。
しかし、速水は「ふたりで遊んでいただけ」だと冴木の弁護を始める。同情されたと思って大貴に悪態をつき、「これからもお前を狙い続ける」と怒鳴る冴木。しかし、大貴から「互いに速水の父を越えようとしている点は同じだ」と言われ、速水の器の大きさに感服。ついに敗北を認め、膝を突いてしまった。これにて、ダブル・ハード最後の戦いは幕を下ろすのだった。
戦い方は、自衛隊仕込みの身のこなしから繰り出す金的への蹴りや、指を使った目潰しを放つ。反則的なラフプレイに大貴も防御を崩され、急所攻撃を防いだ際に殴られてダメージを受けてしまった。

時系列

1巻 日常編・ミッドナイトキングとの対決
2巻 ブラッククルセイダー編(神条弟の退場)
3巻~8巻 日常編(6巻で能堂の復讐編、武骨淳也の退場。7巻は神条兄の退場。ほか琉崎や錦景子を絡めた話)
9巻~12巻 梁斐編(梁斐との対決)
13巻~17巻 神戸編(麻生英二登場。那加田薫との対決)
17巻~20巻 ボディガード編(獅子上光一との対決)
21巻~22巻 日常編(仁の過去を知る女ソフィア編。終盤は琉崎のフルネームが明かされる桜木マリア登場編)
22巻~23巻 ジャックス編(麻生英二や高木奈々の再登場。舘川竜輝との対決。後半は英二と琉崎の絡み)
23巻~24巻 沖縄編(仁を主役にした話)
25巻 キル・ロバーツ登場編~シンシア編(ケイン・マーチスとの対決)
26巻 梁斐再登場編
26巻~28巻 九州編(天宮翔登場)
28巻~29巻 紅林登場。後半から琉崎を主役にした横浜編(神岡慶との対決)
29巻 婦人警官・上野藍登場編
30巻 ツーメン・アーミー フォーエバー(冴木将士・ZIPとのラストバトル)