IS 〈インフィニット・ストラトス〉
ライトノベル
| IS<インフィニット・ストラトス> | |
|---|---|
| ジャンル | SF、学園小説、ラブコメ |
| 小説 | |
| 著者 | 弓弦イズル |
| イラスト | okiura |
| 出版社 | メディアファクトリー |
| レーベル | MF文庫J |
| 刊行期間 | 2009年5月31日 - |
| 巻数 | 既刊5巻(以下続刊) |
| 漫画 | |
| 作者 | 赤星健次 |
| 出版社 | メディアファクトリー |
| 掲載誌 | 月刊コミックアライブ |
| 発表期間 | 2010年7月号 - |
| その他 | 連載第1回はプレ掲載 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | ライトノベル・漫画・アニメ |
| ポータル | 文学・漫画・アニメ |
『IS〈インフィニット・ストラトス〉』(あいえす・いんふぃにっとすとらとす、Infinite Stratos)は、弓弦イズルによる日本のライトノベル。イラストはokiuraが担当。2009年5月から、MF文庫Jより発表されており、現在第5巻まで刊行されている。2010年3月発表の第4巻にて、赤星健次の作画によるコミカライズが発表され、2010年5月27日発売の『月刊コミックアライブ』7月号より連載が始まった。
2010年6月発表の第5巻オビにてテレビアニメ化が発表された。
概要
女性にしか反応しない、世界最強の兵器『インフィニット・ストラトス(IS)』。パワーバランスが崩れ、女尊男卑が当たり前の世界。主人公、織斑一夏は、自身が受ける高校の入試会場とまちがってIS操縦者育成学校「IS学園」の試験会場で、男なのにISを起動させてしまう。その為、学園に強制入学させられる。当然周りには女子しかおらず、女子生徒らも「世界で唯一ISを使える男」である一夏に興味津々。様々な出会いもあり、一夏の前途多難な日常が始まる。
登場人物
主要人物
- 織斑 一夏(おりむら いちか)
- 主人公。両親はおらず、現在は姉と二人暮らしである。また、その姉に養ってもらってることを引け目に感じ、学費が安く、就職率の高い私立藍越(あいえつ)学園を受験しようとしたところ、間違ってIS(あいえす)学園の試験会場に来てしまい、受験者用のISに触った際に本来女性にしか起動できないはずのISを起動させてしまう。その為、「世界で唯一ISを扱える男子」としてIS学園へ強制入学させられる。幼い頃は幼馴染の実家の道場で剣道を嗜んでおり、暫く離れていたため衰えてはいるが潜在的な強さは相当なもの。また、姉が忙しい日々を送っていたため、家事については万能。
- ISの存在により進んだ女尊男卑な社会に納得出来ないものを感じており、故さえあれば礼と義を尽くすが、無条件に女性に媚びるような真似はしない気骨を持つ。また、誰に対しても優しく、多くの女性から好意を寄せられている。千冬から「妙に女を刺激する」、「油断していると惚れてしまう」と言わせるほど出会ってきた多くの女性を惹きつけている。しかし、本人は周囲からみるとわざとやっているようにしか思えないほど恋愛に対しては朴念仁。さらに多くの好意に気付いてはいないため、周囲からは『唐変木・オブ・唐変木ズ』というあだ名をつけられる。しかし、女性のことを全く意識していないというわけではない。
- 5巻の文化祭にて会長の提案により「クラブ対抗一夏争奪戦」が起こり、決着としてIS学園副生徒会長に就任することとなった。
- 専用ISは『白式(びゃくしき)』⇒『白式(びゃくしき)第二形態・雪羅(せつら)』
- 篠ノ之 箒 (しののの ほうき)
- 一夏いわくファースト幼馴染み。実家は神社であり、剣道の道場でもある為、剣道が得意で、全国大会で優勝したこともある。一方で、その強さから幼い頃は「おとこおんな」といじめられ、それを一夏がかばってくれた事がある。普段からかなり硬い喋り方(女侍のような)や所作が目立つ為勘違いされがちだが、中身は普通に年頃の乙女である。姉が原因で小学四年生の頃引っ越していったが、IS学園で一夏と再会した。
- 幼い頃より一夏に好意を寄せていて、引っ越して別れることになってもその気持ちが変わることはなかった。一夏の前では自分の気持ちに戸惑い素直になれないため一夏に暴力的な態度をとってしまうが、内心では心底一夏に惚れている。続々と恋敵(ライバル)が出現し、色々とアプローチを試みてはいるが、ことごとく失敗に終わっている。
- 家族は両親と姉がいるが全員別々に暮らしている。姉・束がISを発明したことで政府より重要人物保護の名目で各地を転々とさせられ、両親とも離れて暮らすことになる。さらに、姉が行方不明になったことから執拗に監視と聴取を繰り返されて精神的に大きな負担をかけられた。このため、箒は姉である束を嫌っている節がある。しかし、『紅椿』を造ってくれたことには感謝している。
- 3巻から専用ISは『紅椿(あかつばき)』
- セシリア・オルコット
- イギリスの代表候補生。イギリスの名門貴族のお嬢様であり、プライドが高い。実家発展に尽力した母を尊敬していたが、婿養子にきて弱い立場であった父が母に対しどんどん卑屈になる姿を見てきたため父に対しては憤りを覚えていた(両親は事故で他界)。同時に男は父のように情けないものだと思うようになる。そのこともあって当初は一夏に高圧的かつ蔑視した態度をとりつっかかっていたが、一夏とのクラスの代表を決めるIS模擬対戦を経て、自分の父とは違い「強く誇り高い理想の男」を感じさせた一夏に好意を抱くようになる。それからは態度が豹変し、何かと一夏の世話を焼こうとするようになる。
- 料理の腕は壊滅的だが、本人にその自覚はない。見た目が良いのは本人曰く、「写真と同じ」で良いのではとのこと。
- 専用ISは『ブルー・ティアーズ』
- 凰 鈴音(ファン リンイン)
- 一夏いわくセカンド幼馴染みで中国の代表候補生。実家が中華料理店なので、中華料理が得意である。自他共に認めるほどフットワークが軽い。小学五年生の頃に一夏のいる学校に転校してきて中学二年の頃に両親の離婚により再び引っ越していった。しかし、一夏がIS学園に入学したことを聞いて、再び日本に来た。鈴音が一夏と出会ったのは箒が引っ越していった一年後であるため、IS学園入学まで箒との面識はなく、一夏とは別のクラス。
- 一夏に好意を抱いており、一夏が勘違いしていて気づいていないが、かつては結婚の約束をした事もある。本人はその約束を大切にし、一夏を想い続けていた。基本的にサバサバとした性格をしているが素直ではなく、一夏に自らの気持ちをうまく伝えることができないでいる。コンプレックスは胸の小ささ。
- 専用ISは『甲龍(シェンロン)』だが後の表記では「こうりゅう」で統一されている。
- シャルロット・デュノア
- フランスの代表候補生。一夏の他にも存在していたISの男性パイロットという触れ込みで転入してきた男子学生。中性的な顔立ちで立ち居振る舞いも正に『貴公子』といった感じではあるが、実は男装した女性。実家は世界有数のIS開発会社であるデュノア社。ただし、彼女は父である社長とその愛人との間に生まれた娘であるため、本妻に疎まれる、別邸で暮らしていたなどデュノア家において彼女の居場所はなかった。IS開発の遅れによるデュノア社の経営危機を回避するため、注目を浴びるための広告塔、そして同じ男同士として特異ケースである一夏に近づいて『白式』のデータを盗むために男装し、「シャルル・デュノア」という偽名を使ってIS学園に入学することになった。しかし、父は彼女を道具として扱っている節がある為シャルロット自身も積極的に従っているわけではない。
- 当初男同士という事で一夏と部屋も同室となり、訓練や私生活を通して友情を深めていたが、ある時女性であることが一夏に露見する。一度は学園を去ろうとするが一夏の説得で思いとどまる。同時に自分を励まし、自分の居場所を作ってくれた一夏に好意を抱くようになる。その後、実家と決別して改めて本来の「シャルロット・デュノア」として再入学を果たした。再入学後はラウラとルームメイトになり、年頃の少女の感覚に疎いラウラの世話を焼いたりすることもある。男装していた時の名残で、シャルロットに戻ってからも自分のことを「僕」と呼ぶ。
- 専用ISは『ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ』
- ラウラ・ボーデヴィッヒ
- ドイツの代表候補生。一夏の姉である織斑千冬の元教え子で、15歳にしてドイツのIS配備特殊部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』隊長。彼女は試験管ベイビーであり遺伝子強化試験体として生み出された。この為ありとあらゆる兵器の操縦方法や戦略、戦い方等を体得させられていったが、実験は失敗。後遺症として左目が金色に変色してしまう。そのため軍で出来損ない扱いされ、存在の意味を見失いどこまでも落ちていく事になった。そんな時千冬と出会い、師事した結果再び部隊最強の座に上り詰めた経緯があるため、自分を救い上げ、鍛え直してくれた千冬を非常に尊敬している。そのため当時教官だった千冬が一夏のせいでIS世界大会二連覇を達成できなかったことを逆恨みしており、最初は一夏のことを本気で殺そうとさえしていた。
- 入学当初から一夏に対して敵意を露骨に表わし、一夏の周囲の人間にまで危害を加えていた。しかし、ツーマンセルのトーナメントで起きた自身のISの暴走から一夏に助けてもらい、その時に言われた一言がきっかけで彼に惚れる。それからは一夏を自分の『嫁』にせんと画策する。軍人としての生き方ばかり叩き込まれてきたせいで学生としての振る舞い方や年頃の少女の感覚に疎く、さらに後に仲が良くなった特殊部隊の仲間たちから色々な(誤った)知識を吹き込まれているため、おかしな言動や行動を取ってしまうことが多い。ちなみに一夏に好意を寄せる女性の中では最も一夏に積極的にアプローチしており、時にはその大胆さを羨ましがられることもある。
- 冷静かつ冷徹な性格の持ち主で、表情の変化に乏しく、基本的には無表情。他者を寄せ付けない威圧感を放ち、学園内で他者と積極的に関わり合うことをしなかったことはもちろんのこと、特殊部隊内でも人間関係に多大な問題を抱えていた。しかし、一夏に惚れてからは性格がやや柔和になり、周囲と打ち解けていく。また、一夏に自らの容姿を「可愛い」と褒められて赤面するなど年相応の反応を見せるようになる。
- 専用ISは『シュヴァルツェア・レーゲン(黒い雨)』
IS学園生徒会
- 更識 楯無(さらしき たてなし)
- IS学園2年生。「最強」の名を持つIS学園の生徒会長。生徒会長権限ということで一夏の部活動の争奪戦を催す、一夏の部屋に同居するなど突拍子もないことを平然と行い、度々周囲を振り回している。それでも学園における彼女の人気は高い。また、「最強」と呼ばれるだけあって、肉弾戦、IS戦の双方ともにかなり強い。5巻から一夏の専属コーチになり、一夏を鍛えている。
- 掴み所がない人物で、飄々とした言動で周囲の人間を自分のペースに引き込んでいる。一夏曰く「人たらし」。また、一夏の部屋に同居した際には、平然と裸エプロンに近い格好や下着にワイシャツだけのラフな格好をするなど少々羞恥心を欠いた一面がある。
- 実は裏工作を実行する暗部に対する対暗部用暗部・更識家の17代目当主(名前の「楯無」は本名ではなく、代々当主が受け継ぐ名前である)。一夏の専属コーチや部屋への同居の件は、亡国機業から狙われていた一夏を守る為に行ったことであった。
- 専用ISは『霧纒の淑女(ミステリアス・レイディ)』
- 織斑 一夏(おりむら いちか)
- 主要人物を参照。
- 布仏 本音(のほとけ ほんね)
- IS学園の1年生で、一夏のクラスメイト。生徒会に所属している。一夏のことを「おりむー」と呼ぶ。5巻まで一夏に名前を覚えられておらず、のほほんとした人柄や雰囲気から「のほほんさん」と呼ばれていた。また、名前を略すと「のほほん」になるので、本名が分かった後も基本的に一夏視点の時は「のほほんさん」と呼ばれている。
- 布仏 虚(のほとけ うつほ)
- IS学園の3年生で、本音の姉。生徒会に所属している。眼鏡に三つ編みの、お堅い雰囲気をした女性。学園祭の時に弾と遭遇し、以来弾のことを気にかけている節がある。
- 布仏家は代々更識家に仕えてきた家系ということから時々楯無のことを「御嬢様」と呼んでいる(ただし楯無自身はそう呼ばれるのは好きではない)。
IS学園関係者
- 織斑 千冬(おりむら ちふゆ)
- 一夏の姉で、一夏のクラスの担任。両親の代わりに弟を守ってきた苦労人。弟である一夏には表面上は厳しく接するがそれは期待などの裏返しである事も多いようで内心はとても大切に思っている様子。クールな性格で教師としても姉としても厳しいが、完全な堅物というわけでもなくプライベートでは羽目を外すこともある。
- IS開発者である束と古い付き合いだったこともあって、初期からISに関っていた人物。そのためISに関する知識、操縦技術は他のパイロットよりもはるかに高い。さらに、日本の代表を務め、第一回IS世界大会(『モンド・グロッソ』)で優勝したことからも誰もが認めるトップクラスのパイロットだった。しかし、ある事件をきっかけに突如現役を引退する。引退後、ドイツ軍に出向してISパイロットを育成する教官を勤め、さらにその後にIS学園の教師として赴任した。ラウラはドイツ軍の教官時代の教え子の一人でもある。
- 輝かしい功績を残しているため学園内で彼女に憧れる学生は多く、外部の人間からは「ブリュンヒルデ」という敬称で呼ばれている(ただし本人はその名で呼ばれることは好きではないらしい)。また、現役を引退したとはいえ実力は衰えておらず、ISを装備していない状態でISの武器を使いこなすなどその実力は健在。年齢的にも実力的にも充分現役復帰が可能であるにもかかわらず、本人は復帰せずに教師を続けている。
- 山田 真耶(やまだ まや)
- 一夏らのクラスの副担任。やや天然で、ドジな所のあるが眼鏡が似合う優しい先生。ISの操縦技術は確かなものであり、日本の元代表候補生。セシリアと鈴音が2人がかりで戦っても彼女に勝てないほど強い。その実力は千冬も認めている。ちなみに巨乳。
- 轡木 十蔵(くつわぎ じゅうぞう)
- IS学園の用務員で、柔和な人柄と親しみやすさから『学園内の良心』と言われている壮年の男性。実態はIS学園の実務関係を取り仕切っている事実上の運営者である。(表向きは彼の妻がIS学園の学園長となっている)
亡国機業
- スコール
- リーダー格の女性。オータムの恋人。
- エム
- 〈剥離剤〉を開発し、ISの整備にも長けている少女。BT兵器搭載ISを操り、適性最高値を持つセシリアでもできなかった『BT兵器の高稼働によるビームの操作』をやってのけた。
- ラウラの素性を知っているなど、謎の多い人物。
- オータム
- 偽名を使い一夏のISを奪おうとした女性。口が悪く、短気。
その他
- 篠ノ之 束(しののの たばね)
- 篠ノ之箒の姉にして、ISの発明者。自他共に認める「天才」。世界で唯一コアの製造方法を知っているため、各国から追われている。普段は行方不明であるが、箒に頼まれて、IS学園の修学旅行先に来たりもしている。
- 箒・一夏・千冬の三人と、後はかろうじて両親を「身内」として判別できるくらいで、身内以外の人間に全く興味がない。身内と話す際にはおどけた口調で話すが、身内以外から話し掛けられると非情に冷淡な態度で明確な拒絶の意思を示す。しかし、これでもマシになったほうで、千冬に殴られて矯正されるまでは完全に他人を無視していた。
- つかみどころがない人物で、何を企んでいるかは不明。しかし、その天才的な頭脳と技術力を用いて数々の事件を引き起こしている模様。
- 五反田 弾(ごたんだ だん)
- 実家が食堂を営んでいる、一夏の中学時代からの悪友。また、鈴音とも面識がある。多くの女性に好意を寄せられる一夏に嫉妬していると同時に一夏の恋愛の鈍感さを憂いている。妹の蘭には弱く、蘭が一夏の前では猫を被っていることをばらすような発言をしては蘭から口封じをされている。
- 五反田 蘭(ごたんだ らん)
- 弾の妹。有名私立女子校に通っている中学三年生で、生徒会長。一夏に片想いしており、一夏の前でだけは猫を被って丁寧語を用いたりめかしこんだりするが、当の一夏には全く恋心は気付かれていない。鈴音とは恋のライバル同士であるため、仲は険悪。一夏を追ってIS学園への入学を目指しており、IS簡易適性試験を受けてA判定を出している。
- 御手洗 数馬(みたらい かずま)
- 一夏・五反田共通の旧友。
- クラリッサ・ハルフォーフ
- ドイツのIS配備特殊部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』副隊長。年齢は22歳と部隊の中では年長者であり、他の隊員を厳しくも面倒良く牽引する。周囲からは日本に詳しいと思われているが、その知識は偏ったものが多い。その理由は、知識の大半が彼女の愛読している日本の少女漫画から得たものだからだと思われる。
- ラウラに色々な(誤った)知識を吹き込んだ張本人。しかし、本人は、部隊の中で人間関係に多くの問題を持っていたラウラが、自分に恋愛相談を持ちかけるほどに変わってくれたことを嬉しく思っているようで、善意からラウラに様々な助言をしている。
- 専用ISは『シュヴァルツェア・ツヴァイク(黒い枝)』
- ナターシャ・ファイルス
- 暴走したIS『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』の本来のパイロット。千冬とも面識がある。『銀の福音』の暴走を仕組んだ黒幕に対する怒りを燃やしている。
- 専用ISは『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』、ただし3巻で事件を起こした為、更迭されている。
機体設定
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IS
- 正式名称『インフィニット・ストラトス』。宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツ。開発当初は注目されなかったが、「白騎士事件」によって従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能を見せつけたことから宇宙進出よりも飛行パワード・スーツとして軍事転用が始まり、各国の抑止力の要がISに移っていった。現在第1~4世代機が存在している。
- ISの心臓部に当たるコアについての情報は、一切開示されていない。ISのコアは自己進化するように設計されていて、時々開発者である束でさえも解析できない不可解な現象を起こすことがある。さらに、コアの深層には独自の意識があるとされているが、詳細は解明されていない。
- コアを製造できるのは開発者である篠ノ之束のみであるが、ある時期を最後に束はコアの製造をやめた。そのため、ISの絶対数が467機となり、専用機を持つ者は特別扱いされることが多い。コアの数に限りがあるため新型機体を建造する場合は、既存のISを解体しコアを初期化しなくてはいけない。
- また、原因は不明であるがISは女性にしか反応しない為、ISを扱えるのは女性のみとなっている。これにより、ISが重要視されている現在の社会において「女尊男卑」の風潮を生み出している。
- 世代別IS
-
- 第1世代
- 兵器としてのISの完成を目指した機体。
- 該当機体
- 白騎士、暮桜
- 第2世代
- 後付武装によって、戦闘における用途の多様化に主眼が置かれた世代。現在最も多く実戦配備されている。
- 該当機体
- 打鉄、ラファール・リヴァイヴ、ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ、アラクネ
- 第3世代
- 操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器を搭載を目標とした世代。未だ実験機の域を出ない。そのためか、(鈴の甲龍のように燃費の向上に重点を置いたものもあるが)どの機体も燃費が悪く、問題となっている。
- 該当機体
- ブルー・ティアーズ、甲龍、シュヴァルツァ・レーゲン、シルバリオ・ゴスペル、サイレント・ゼフィルス
- 第4世代
- 戦闘用パッケージを必要とせずに実戦が可能な万能機体。さらに近接戦闘に特化しており、自動支援装備が装備されている。篠ノ之束が直接設計・開発しており、現在は以下の2機しか存在しない。
- 該当機体
- 白式、紅椿
- PIC
- 「パッシブ・イナーシャル・キャンセラー」の略。ISの基本システムで、これにより、ISは浮遊・加減速などを行うことができる。また、発展形に第3世代兵器AIC(アクティブ・イナーシャル・キャンセラー)が存在する。
- コア・ネットワーク
- ISのコアに内蔵されている、データ通信ネットワークのこと。本来、広大な宇宙間での相互位置確認・情報共有のために開発されたシステム。現在はパイロット同士の会話として、オープン・チャンネルとプライベート・チャンネルが利用されている。最近の研究で、これら以外にも『非限定情報共有(シェアリング)』を行い、コア自身が自己進化していることが分かった。
- ワンオフ・アビリティー (単一仕様能力)
- ISが操縦者と最高状態の相性になったときに自然発生する固有の特殊能力。通常は第二形態から発現する。それでも能力が発現しない場合が多い。
IS専用機
- 主に代表およびその候補者(代表候補生)と呼ばれる者に与えられる。最初からパイロットの特性がコアに入力されているわけでなく、『初期化』『最適化』(合わせて一次移行)を経て、専用機としての性能を発揮する。
- 白式(びゃくしき)
- 『世界で唯一ISを使える男』ということで織斑一夏のために用意された。なぜか後付け装備(イコライザ)ができない、第一形態のときからワンオフ・アビリティーが発現したなど謎が多いIS。分類上は第4世代IS。
- 元は日本のIS企業が製作したものだが、欠陥機体として廃棄されていたものを篠ノ之束が改造した機体である。また、機体のコアには千冬の最初の乗機であり、世界最初のISであった白騎士のコアが使われている。
- 零落白夜(れいらくびゃくや)
- エネルギー質のものすべてを消滅させる、白式のワンオフ・アビリティー。相手のエネルギーフィールドも無視してダメージを与えられる白式最大の攻撃能力。これを使うには自身のシールドエネルギーを回さなければならないため、使えば使うほど自身が危機に陥ってしまう。かつて千冬の乗機であった「暮桜」と同じ能力らしい。
- 雪片弐型(ゆきひらにがた)
- 刀剣の形をした、近接戦闘用の武装で白式の主力武装。千冬の使っていた武器「雪片」の後継でもある。
- 白式(びゃくしき)第二形態・雪羅(せつら)
- 白式が第二形態移行(セカンド・シフト)した際の名称。多機能武装腕『雪羅』の発現と大型のウイングスラスターが4機備わっている。
- 欠点として第一形態以上にエネルギーの消費が増加しており、非常に燃費が悪い。
- 雪羅(せつら)
- 白式がセカンド・シフトした際に発現した多機能武装腕。射撃・格闘・防御を全てカバーすることができ、零落白夜を防御にも転用することでエネルギー系の攻撃には無類の防御力を発揮する。
- 紅椿(あかつばき)
- 三巻より登場。篠ノ之束が箒に頼まれて作った、現在唯一の第4世代型のIS。[1]各部の展開装甲を変形させることであらゆる状況に即応することが可能。一夏の白式とは対になるよう設計されている。
- 絢爛舞踏(けんらんぶとう)
- 自らのISと他のISにエネルギー供給が出来る、紅椿のワンオフ・アビリティー。完全同調が必要らしく3巻以降発動していない。
- 雨月(あまつき)
- 右に出力される刀剣の形をした、紅椿の主力武装。対単一戦闘用に開発され、アサルトライフル程の射程距離を持ち、エネルギーを刃状にして連続して発射することができる。
- 空裂(からわれ)
- 左手に出力される、同じく刀剣の形をした紅椿の主力武装。多対一での戦闘を想定して開発された。斬撃をするたびに帯状になった攻性のエネルギーが自動で打ち出される。
- ブルー・ティアーズ
- セシリアの第3世代型IS。射撃を主体とした機体。第3世代兵器「BT兵器」のデータをサンプリングするために開発された。そのため、実弾装備がなく、白式の零落白夜には歯が立たない。[2]
- スターライトmkⅢ
- 巨大な特殊レーザーライフル。このISの主力武装。
- ブルー・ティアーズ
- ビット型の武器。本機の名前の由来でもある。装備によっては機体に接続することでスラスターとしても機能する。理論上、最大稼働時にはビームの軌道も操る(曲げる)ことができる。
- インターセプター
- 接近戦用のブレード。セシリアが射撃戦を得意とすることもあってか滅多に使用せず、呼び出しにも時間がかかる。
- 甲龍(シェンロン)
- 鈴音の第3世代型IS。燃費と安定性を第一に設計されている。
- 龍咆(りゅうほう)
- 空間自体に圧力をかけ砲身を作り、その衝撃を砲弾とする衝撃砲。目に見えないのが特徴。
- 双天牙月
- 大型の青龍刀。2基装備されており、つなげることで投擲武器としても使用できる。
- ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ
- シャルロットのIS。量産機であるラファール・リヴァイヴのカスタム機。基本装備の一部を外した上で後付け装備用に拡張領域を原型機の2倍にまで追加しており、その搭載量は追加装備だけで20体になる。シャルロットの特技と合わせ、距離を選ばない戦いができる。第2世代最後期のIS。
- 高速切替(ラピッド・スイッチ)
- 大容量の拡張領域を活用し、事前に武装の呼び出しをせずに戦闘を同時進行で武装を呼び出す、シャルロットの特技。
- 灰色の鱗殻(グレー・スケール)
- シュヴァルツェア・レーゲン(黒い雨)
- ラウラのIS。ドイツの初期第3世代機。AICと呼ばれる機能を搭載する。密かに組み込まれたVTシステムと呼ばれるプログラムが暴走、一夏によって破壊される。だが、コアが無事だったので予備パーツで補って稼動している。主な武装は大型レールカノンとワイヤーブレード、プラズマ手刀。
- AIC
- アクティブ・イナーシャル・キャンセラーの略。ラウラ自身は「停止結界」と呼称し、もともとISに搭載されているPICを発展させたもの。対象を任意に停止させることができ、1対1では反則的な効果を発揮するが、使用には多量の集中力が必要であり、複数相手やエネルギー兵器には効果が薄い。
- VTシステム
- Valkyrie Trase System(ヴァルキュリー・トレース・システム)の略。過去のモンド・グロッソ部門優勝者の戦闘方法をデータ化し、その方法をそのまま再現、実行するシステム。現在、ありとあらゆる企業・国家での開発が禁止されている。
- ヴォーダン・オージェ (越界の瞳)
- 霧纒の淑女(ミステリアス・レイディ)
- 生徒会長である更識楯無のISでロシア製。主力武装であるランスを含むほとんどのパーツにナノマシンで構成した水を使用している。このため、水を自在に操ることができる。
- 清き熱情(クリア・パッション)
- ナノマシンで構成された水を霧状にして攻撃対象物へ散布し、ナノマシンを発熱させることで水を瞬時に気化させ、相手を破壊する戦闘能力。拡散範囲は限られているが、非常に有用性が高い。
訓練用IS
- 打鉄(うちがね)
- 純国産で、量産型の第2世代IS。性能が安定しており、使いやすい。
- ラファール・リヴァイヴ
- シャルルの実家であるデュノア社製のIS。専用機『ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡ』の原型で、同じく第2世最後期のISだが、操縦しやすく、汎用性が高い。外見上の特徴は、ネイビーカラーをした多方向加速推進翼4枚。
軍用IS
- 銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)
- アメリカ・イスラエルで特殊射撃による広域殲滅を目的に共同開発された、第3世代IS。ハワイ沖で試験運用していたところ、原因不明の暴走を起こし、一夏らIS学園の生徒らによって破壊処分された(パイロットは無事)。コアは無事だったものの暴走を起こしたことから凍結処置がとられてしまった。
- シュヴァルツェア・ツヴァイク(黒い枝)
- ドイツの特殊部隊に配備されたクラリッサ・ハルフォーフの専用IS。詳細は不明。
亡国機業のIS
- アラクネ
- オータムの第2世代型IS。異様な容姿を持つ。一夏との戦闘が不利になったのでコアを抜き取り、自爆した。ISの理論上、再び装甲になじませ、復帰させるのは難しい。経由は不明だがアメリカから強奪した物であるらしい。
- サイレント・ゼフィルス
- エムのIS。イギリスで製造されたBT兵器搭載ISの2号機。セシリアのISのデータを基盤にしている。アラクネと同じく強奪された機体である。
その他
- 白騎士(しろきし)
- 世界で最初のISで、パイロットは織斑千冬。現在はコアを初期化し解体され、企業などに技術提供の形で公開、第1世代機の開発基盤となった。しかしその後、研究所に提供されていたコアのみが行方不明になってしまったと思われていたが、[4]白式のコアに転用されていることが判明した。
- 暮桜(くれざくら)
- 白騎士に次いで開発され、織斑千冬が二番目に使用したIS。現在はISコア、機体ともに消息は不明。
- 無人IS
- 一夏と鈴音と戦いの際に乱入した全身装甲のある無人のIS、詳細は明らかにされていない。
用語解説
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- 白騎士事件
- IS発表から1カ月後に起きた事件。日本を射程範囲内とするミサイル基地のコンピューターが一斉にハッキングされ、2000発以上のミサイルが発射されるも、その約半数をIS『白騎士』が迎撃、撃ち落とした。さらに、それを見て『白騎士』を捕獲もしくは撃破しようと各国が送り込んだ大量の戦闘機や戦艦などの軍事兵器の大半を撃破した事件。この時の死者は皆無だった。この事件以降、ISの関心が高まることとなる。
- アラスカ条約
- 正式名称は、「IS運用制限条約」。IS条約とも呼ばれる。
- 軍事転用が可能になったISの取引などを規制すると同時に、ISの技術を独占的に保有していた日本への情報開示とその共有を定めた条約。IS学園もこの条約に基づいて設置されている。
- モンド・グロッソ
- IS同士での対戦の世界大会。格闘部門など様々な競技に分かれ、競うことになる。各部門の優勝者は『ヴァルキリー』と呼ばれ、総合優勝者には最強の称号『ブリュンヒルデ』が与えられる。ちなみに初代格闘部門および総合優勝者は織斑千冬。
- これを元にしたゲームも作られている。
- 倉持技研
- 一夏のIS・白式の元々の製作・開発室。
- デュノア社
- シャルロットの実家。設立当初から技術・情報力不足に悩まされ、未だ生産できるISが第2世代どまりであることから経営危機に陥り、苦肉の策として、シャルロットを男装させ広告塔及び第3世代以降のISのデータ収集のためにIS学園へ送り込む。
- 亡国機業
- 裏の世界で暗躍する「秘密結社」。詳しい規模は不明だが、ISの強奪を行えるほどの大規模な組織の模様。理由は不明であるが、一夏をつけ狙っている。過去に第2回モンド・グロッソ決勝戦当日に誘拐、拘束。IS学園の文化祭の最中に再び一夏へ接触し、専用IS『白式』を直接盗もうとした。
- 一夏の誘拐事件
- 第2回モンド・グロッソ決勝戦当日に起きた事件。幸い、一夏は無傷だったものの、助けに来た千冬は決勝戦出場を棄権し、大きく話題となった(この事件は世間一般には公表されていない)。その当時、ドイツ軍は独自の情報網から真っ先に一夏の居場所を特定し、千冬に伝えた。この恩義から、千冬は1年ほどドイツ軍の教官に着任していた。
脚注
既刊一覧
- IS<インフィニット・ストラトス> (2009年5月31日初版) ISBN 978-4-8401-2788-2
- IS<インフィニット・ストラトス>(2) (2009年8月31日初版) ISBN 978-4-8401-2870-4
- IS<インフィニット・ストラトス>(3) (2009年12月31日初版)ISBN 978-4-8401-3086-8
- IS<インフィニット・ストラトス>(4) (2010年3月31日初版) ISBN 978-4-8401-3179-7
- IS<インフィニット・ストラトス>(5) (2010年6月30日初版)ISBN 978-4-8401-3428-6
関連項目
外部リンク