MONSTER (アルバム)

B'zのアルバム

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MONSTER』(モンスター)は、日本ロックユニットB'zが、2006年6月28日に発売した、15作目のオリジナル・アルバムである。

『MONSTER』
B'zスタジオ・アルバム
リリース
録音 2005年11月2006年
RODEO RECORDING
BIRDMAN WEST
GIZA HILLS STUDIO
志庵
ジャンル ロック
ブルース
時間
レーベル VERMILLION RECORDS
プロデュース 松本孝弘
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 週間最高順位1位(オリコン
  • 2006年7月度月間順位1位(オリコン)
  • 2006年度年間順位20位(オリコン)
  • ゴールドディスク
  • ダブル・プラチナ(日本レコード協会
  • B'z アルバム 年表
    B'z The Best "Pleasure II"
    2005年
    MONSTER
    2006年
    ACTION
    2007年
    テンプレートを表示

    内容

    ロックからポップな曲、バラード、はたまたレゲエ調、ブルース調など、幅広くバラエティ豊かな曲構成をしている。また、前作までのシンプルなバンド志向とは異なり、打ち込み音やキーボードストリングスホーンコーラスなどを多用している。今アルバムでは珍しく、コーラスにサポートメンバーの声を使っている。近年ではほとんどなかったフェードアウトの曲も3曲ある。

    本来B'zは、あまりコンセプトなどを固定してアルバムを作ることは少ないが、今回はレコーディングの初頭から「MONSTER」というキーワードがあり(松本が稲葉に「MONSTER」のモチーフをメールで送った)、稲葉はそれを意識して作詞をしていったらしい。そのため、明確なコンセプトアルバムではないが、稲葉によると、プチ・コンセプトアルバムの側面もある、という[1]。松本は、今作を現時点においてのB'zの最高傑作である、と語っており、稲葉も自信作と語っている[2]

    収録曲

    曲の解説やタイアップ等はB'zで解説しているため一部簡潔に解説する。

    1. ALL-OUT ATTACK (4:11)
      タイトルの意味は「総攻撃」。B'zの楽曲にはあまり存在しなかったCメロが存在している。松本によると、異なる3曲を1曲にしたものであるらしい。『ミュージックステーション』でもライブ形式で披露された。『B'z The Best "ULTRA Treasure"』では31位で、収録まで一歩とどかなかった。
    2. SPLASH! (3:33)
      42ndシングル。久しぶりにダンサブルな曲を作ろうということになり、レコーディングの後半に制作された。稲葉によると、過激な歌詞は狙って書いたらしい。『ミュージックステーション』では、生存欲を歌った曲、と紹介された。
      また、この曲には7弦ギターも使われており、音と歪みからするに、「BIG MACHINE」で使用されたものと同一。
    3. ゆるぎないものひとつ (4:38)
      41stシングル。稲葉は、この曲のギターソロを絶賛しており、レコーディング中もよく口ずさんでいたらしい。
    4. 恋のサマーセッション (3:28)
      B'zでは珍しいレゲエを意識した曲。松本が「1曲でいいからレゲエをやりたい」という思いから制作された。しかし、レゲエ特有の感じにならず苦労したらしく、制作にあたりボブ・マーリーベストを購入して勉強したという。稲葉は、爽やかな歌詞にしようと夏期講習という言葉を思いついたらしく、「夏期講習を辞書で調べたらサマーセッションだったのでタイトルはそこから付けた。ただ,夏期講習という言葉は歌いたかったので歌詞はそのままにした」とのこと。ライブでは松本がストラトキャスターを使用し、女子高生に扮したダンサーも登場した。
    5. ケムリの世界 (3:05)
      ライブドア村上ファンド耐震強度問題における証人喚問などの一連の事件を暗喩するような、社会風刺のリリックになっている。作詞はL.A.へ行く飛行機内。歌詞の「イコール」の部分は徳永暁人が叫んでいる。
    6. 衝動 〜MONSTER MiX〜
      40thシングルのリミックス・バージョン。シングルバージョンとの違いは、ラストのシャウトの音程、ギターソロの最終部分のリバーブアコースティックギターを除いて全てのギターパートが録り直されており、またボーカルのフェイクとコーラスが、サポート・メンバーのものになるなど。
    7. 無言のPromise (4:57)
      間奏では、女性のタガログ語での語りがある。このように、B'zの楽曲で女性が歌詞部分にメインで声を入れているのは『The 7th Blues』収録の『WILD ROAD』以来である。メロディは、大阪のプリプロルームで作られ、その時から松本のお気に入りだった。メタルバラードにならないように和の雰囲気を出すのに苦労した、という松本の話もある。稲葉は、歌詞について「太い絆で繋がっている人は、中途半端な別れで終わってはいけない人たちはいつか必ず再会する、その無言の約束をしている。離れた後にもう一度会うんだよって」とコメントしている。
    8. MONSTER (4:53)
      このアルバムの表題曲。ストリングスを使っている。「メロディを貰う前からタイトルだけが先にあり合う曲を待っていた」とは稲葉のコメント。リフ先行で作られた曲。
    9. ネテモサメテモ (3:26)
      松本によると「かなりチャレンジな楽曲」だったとか。メロディとリフは別々に存在していたものをくっつけたという。また、この曲は「1億3000万人が選ぶ!ベストアーティスト2006」でも披露された。
    10. Happy Birthday (3:54)
      『LIVE-GYM 2005 "CIRCLE OF ROCK"』にて初披露された、B'z初の誕生日ソング。松本の「こういった曲は音源化すると旬じゃなくなってしまうから、大切にしていきたい」という旨の発言もあったが、本アルバムに収録された。今回の収録にあたり、一部歌詞の追加や大幅なアレンジが行われている。ライブ版ではイントロピアノメロディがあった。『LIVE-GYM 2006 "MONSTER'S GARAGE"』では、松本孝弘稲葉浩志増田隆宣シェーン・ガラース徳永暁人大田紳一郎の全メンバー6人によるアコースティック・ギターで披露した。
    11. ピエロ
      41stシングル「ゆるぎないものひとつ」2nd beat。松本曰く「様式美」であるというフェードアウトで終わるが、本来はそこから何分にもわたるジャム・セッションが続いていた。
    12. 雨だれぶるーず (6:17)
      稲葉が「マイナーのブルースがやりたい」とのリクエストの下、メンバー同士のジャム・セッションを中心に制作された。Aメロ部分は、稲葉が歌ううちに形になっていった。日本語の部分部分にフェイクを入れるなど、稲葉にとってはかなりのチャレンジだったらしい。稲葉によると、始めは冒頭の部分はなかったが、レコーディング中に頭に浮かんで来た、という。ロサンゼルスで製作し、帰国してからブラスを加えた。演奏時間は6分17秒と長めである。B'zにしては珍しく、コーラスパートがない。
    13. 明日また陽が昇るなら (4:52)
      元々は「OCEAN」と同時期に制作に入っていたが、なかなか完成せず、結局はアルバムレコーディングの終盤で完成した。アレンジの段階で、イントロが違うものやリズム・パターンが違うものなどが存在する。当初は、アルバムの1曲目にしようと考えていたがしっくりこず、最終的に現在の位置に収まった。内容はLIVE-GYMにおいての観客との関係を意識した内容となっている。
    14. OCEAN 〜2006 MiX〜 (5:26)
      39thシングルのリミックス・バージョン。ミキサーの違いで、シングル・バージョンでは小林だったが、アルバム・バージョンではジェイにより、ギターなどの低音が強くなっている。

    参加ミュージシャン

    脚注

    1. ^ 『Be with! volume070』B'z PARTY、2006年
    2. ^ http://bz-vermillion.com]」『TAK MATSUMOTO MESSAGES』、『KOSHI INABA MESSAGES』(2006年6月)

    関連項目