頭文字Dの登場人物
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頭文字Dの登場人物では、しげの秀一の漫画作品「頭文字D」に登場する人物について説明する。
一部のキャラクターは、ゲーム及びドラマCDのみに登場。
なお、人物名のみはアニメなどに未登場。
シリーズは、原則としてアニメ・ゲーム初登場時。
Arcade Stageシリーズに出た登場人物の搭乗車種はゲーム内のものに準拠する。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
基本メンバー
藤原とうふ店
- 藤原 拓海(ふじわら たくみ)
フジミ模型1/24頭文字Dシリーズより
詳細は藤原拓海参照
- ボディカラー…ソニックブルー・マイカ
- 主な外装パーツ…STI製WRカータイプフロントバンパー(限定車22B STi Versionの物とは別)
- ナンバー…群馬 52 が 13-600
- 43歳。身長172cm。62kg。藤原拓海の父で「藤原とうふ店」の店主。かつては「伝説の走り屋」と言われていた人物であり、元ラリー屋。拓海がまだ13歳の頃から、ハチロクでの豆腐配達をさせている。友人の祐一に無免許運転を指摘されると「今はもう免許を取らせたから時効」と言い返し、祐一を呆れさせた。
- 愛車はAE86スプリンタートレノだったが、息子の拓海に譲った後は、政志のルートから中古で買ったインプレッサに乗り換えた。現在の拓海による豆腐の配達は、トレノとインプレッサを一日おきに使っている。また、拓海が高校を卒業して社会人になってからは、再び文太も一日おきに豆腐の配達を始めるようになった。
- 四六時中煙草をくわえている愛煙家。Fourth Stageでは、喫煙者のマナーに厳しくなった時代背景を反映してか携帯灰皿を持っている。
- 無口で無表情だが、内に秘めた情熱は今でも拓海に負けていない。拓海の実父だけあって負けず嫌いな性格で、『秋名山の下りならシューマッハよりも速い』、『ポルシェが相手でも勝てる』と豪語している。拓海の神業的運転ですら「へたくそ」と言い切り(ただ、拓海が小柏カイといろは坂でバトルする前には、祐一に「ヘタとは思っていない」と発言したことがある)、インプレッサの試乗では拓海をしっかりと打ち破っている[2]。
- グループAで使用されていたTRDチューン4A-GEエンジン[3]を豆腐屋ながらも引っ張ってくるだけの人脈等、元ラリー屋とあるようにプロレーシング(ラリー)の世界と何らかの関係が有った事をちらつかせるような一面も持つ。
- ガソリンスタンドの店長である立花祐一とは古くからの親友で、トレノの助手席に乗せた時は、隣でわめいている様子を楽しんでおり、「手放しドリフト[4]」をやって祐一を恐怖させた事もある。
- また、アニメ(ドラマCD含む)版では土屋圭市とも交友があり、後述の小柏健とも走り屋として競った相手でもあった。
- 物語後半(原作35巻)では煙草を切らしてインプレッサに乗って買いに行こうとするが、拓海がデートに勝手に乗って行ったため困り果てていた(ハチロクよりエアコンの効きが良く、快適らしい。ただし、文太のインプレッサは現実にはエアコンが付いていない)。だが実際は(原作36巻では)ハチロクに乗りたくて仕方がなく、「ツボにはまると気持ちいい車だなぁ」と語っていて高橋涼介のチューニングセンスの良さを感じている。その一方で、「しかし最後までこのハチロクで行くことは無理だな」と感じており(それ以前にもプロジェクトD編でハチロクのブローを予見する言動を取ったこともある)、拓海に教えられる文太の技術はこれが最後になるだろうと淋しい背中で語っていた。
- 上記と同様のシチュエーションは、実際には碓氷峠編と妙義編で二度登場している。拓海が真子とのバトルのために碓氷峠に行った後、煙草を切らした文太がハチロクに乗って買いに行こうと(ついでに、手塩にかけた4A-Gエンジンのサウンドを楽しんでこようと思っていた)したところ、ハチロクではなく「クルマ借りるぜ 身代わりは置いてく」との拓海の伝言が貼られた樹のハチゴーが停まっており、ずっこけている(アニメ版ではただ「何だこりゃ、ハチロクがハチゴーに化けやがった」と驚いているだけだが、原作では「オレの自慢の4A-Gが・・・」と言いながら泣いている)。妙義編は高橋啓介と中里毅のバトルにギャラリーしに行くとき拓海のハチロクで妙義山へ行ったがその時樹の「レビンは身代わり・・・」と言う発言からレビンが身代わりにされたと思われる
- アニメ版では2nd Stageのハチロクのブローの時点で拓海が車を買えるように豆腐の配達の売上から拓海名義の銀行口座へ積立をしていると発言している。
- 文太の妻(拓海の母親)については作中ではまったく明言されていないが、作者はインタビューで「死んだか、拓海と文太を捨てて出ていったかのどちらかだろう」と語っている。
秋名スピードスターズ (AKINA SPEED STARS)
- 池谷浩一郎が立ち上げた秋名山の走り屋チーム。本格的なドラテク追求の場ではなく、自動車好きが集まった同好会的なチーム。「秋名最速」を自称しているが、実力は高いとは言えず、肝心のバトルに関しては、メンバーかどうかも定かではない「拓海」頼りという状態である。レッドサンズが初めて秋名へ来た際も、高橋涼介からカス呼ばわりを受けた。
- プロジェクトD発足以降は、チームとしての活動はほとんど描かれていない。
- 原作とアニメでチームステッカーのデザインが違い、アニメ版のチームステッカーは、デザイナー志望の桂木美香がデザインした物(その詳細はドラマCD「ロンリードライバー伝説」で描かれている)。
- 本拠地…群馬県渋川市・秋名山(モデルは榛名山)(群馬県道33号渋川松井田線)
- リーダー…池谷 浩一郎
- 池谷 浩一郎(いけたに こういちろう)
S13シルビア
- 声:矢尾一樹
- 搭乗車種…S13 シルビア K's 1800cc
- ボディカラー…ライムグリーンツートン
- 主な外装パーツ・・・SPEED STAR WHEEL製ホイール
- ナンバー…群馬58 へ 51-745
- 「秋名スピードスターズ」のリーダーで、一応のナンバー1。21歳。祐一が店長を勤めるガソリンスタンドに勤務しており、健二とは友人同士。藤原拓海と武内樹のアルバイト先の先輩。後輩の面倒見も良い好人物であるが、自分に自信が持てない性格で、女性に対してもかなりの奥手。佐藤真子とはそれなりに良好な関係ではあったものの、寸前の所で関係は消滅した。レッドサンズとの交流戦に向けて秋名の下りを走っていた所、考え事をしていた最中に現れた対向車に気を取られ、ガードレールに衝突する事故を起こした事がある。その後、シルビアが直るまでの暇を利用して自身のドラテクを見直し、サイドブレーキをきっかけとしたドリフト程度は出来るようになった(以前はただ単にコーナー出口でテールを振るだけの、速さには全く繋がらない走り方だった)。
- 武内 樹(たけうち いつき)
- 声:岩田光央
- 血液型 O型(作中唯一血液型の設定がなされている人物)
- 搭乗車種…AE85 カローラレビン SR
- ボディカラー…ホワイト
- ナンバー…群馬56 へ 11-009
- 高校3年生で、藤原拓海のクラスメイト。18歳。拓海の親友で、感極まると拓海に抱き付く事も多い。また、拓海が樹だけに本音を語るシーンも多く、仲の良さが伺われる。また、「秋名スピードスターズ」のメンバーでもある。作中では「イツキ」とカナ表記される事が多い。立花祐一が店長を勤めるガソリンスタンドでアルバイトをしており、高校卒業後はそのガソリンスタンドの正社員となった。AE86と間違ってAE85を購入して池谷や健二に笑われたが、拓海に慰められ、その拓海がAE85を運転するのを見て、ハチゴーでもテクニック次第で速く走れるという事を実感した為、長く乗り続ける事を決意する。お調子者で、調子に乗るとハンドルを離したり、余所見をするなどかなり危ない運転になることもしばしば。その度に拓海は頭を痛めている。原作とアニメ版とでは初恋の相手が違う(アニメ版は、全シリーズで数少ないオリジナルストーリーである1st13話。相手もアニメオリジナルキャラの沙織)。一時期恋人であった秋山和美とラブホテルに行こうと誘ったが、和美の元彼の登場により失敗。このとき池谷がこっそりその様子を見ており、和美のOKが出たときにはあまりのショックに失神していた。第二部からは愛車にターボチャージャーを装着し、馬力は80psから約2倍の150psへとパワーアップする(しかし、急激にターボが利きはじめるドッカンターボである)。連載開始当初は、クルマのテクニックはまるで初心者だった樹も、秋山和美にパワースライド教えてもらい、だんだん運転技術が向上した。(アニメ版では)最近ではヒール・アンド・トウをマスターし、拓海を驚かせている。走り屋の好む車は全て好きだが、父親の乗っているオートマチックトランスミッションのFF車(ディーゼルエンジン車)を「ダサい」「クルマじゃねーよあんなの」と言ってかなり嫌っている。その事もあってか、FF車自体を「サイテー」と発言する場面もある(しかしEG6の場合は「走り屋に人気の車」とほめた事もある)。好物はチーズケーキ。
- 健二(けんじ)
- 声:高木渉
- 搭乗車種…RPS13 180SX TYPE II(中期型)
- ボディカラー…ホワイト
- ナンバー…群馬55 し 11-305
- 21歳。「秋名スピードスターズ」のメンバーで、池谷とは幼馴染であり、友人である。作品開始から10年程経つが、未だに彼の苗字は明かされていない。普段何をしているのか良く分からないが、暇な時はよくガソリンスタンドへやって来て池谷達と話したり、プロジェクトD等の様々な情報を持って来たりする。一度だけだが溝落としを成功させた事がある(池谷と健二が主人公のドラマCD「ロンリードライバー伝説」で、その詳細が描かれている)。Special Stageではナンバーが変わっている。池谷、樹と共にロンリードライバーを自称するが、原作のクリスマス前の場面では「今年はフリーなもんで」という手書きのセリフがあることや、「池谷もついに童貞卒業か」と経験済みであることを匂わせるセリフがあることから、以前に彼女がいたことがうかがえる。
- 桂木美香(かつらぎ みか)
- 声:沢海陽子(ドラマCD)
- 愛車…NA6CE ユーノス・ロードスター
- 池谷や健二が免許とりたての頃に秋名山を走っていた走り屋。デザイナー志望であり、健二や池谷の高校時代の先輩である。東京へ旅立つ前に健二とバトルし、最後に「溝落とし」を使った健二に敗北する。アニメ版の「秋名スピードスターズ」のステッカーは、彼女がデザインしたもの。
- Third Stageのエンディングに、彼女と思しき人物が登場する。
文太の元走り屋仲間
- 立花 祐一(たちばな ゆういち)
- 声:西村知道
- 登場車種…SV40 カムリ
- ナンバー…詳細不明(群馬の5ナンバーであることは確実)
- 43歳。池谷達の働いているガソリンスタンドの店長。池谷や拓海達を温かく見守っている。運転の技術はそれほど高くないものの、かつては藤原拓海の父・文太と走り屋をやっており、両者の性格・関係は拓海とイツキのそれに似ている。
- 文太同様の喫煙者First Stageから喫煙をしているが吸うシーンが減っていきFourth Stageでは一切喫煙をしていない、また原作の後半で上原美佳がゴルファーである事をガソリンスタンドのメンバーで唯一ゴルフをやっている彼が最初に気付く。
- 鈴木 政志(すずき まさし)
- 声:石井康嗣
- 登場車種…キャラバンのライトバン
- ナンバー…詳細不明(群馬の4ナンバーであることは確実)
- 自動車修理工場経営、文太の専属メカニックらしい。ハチロクのエンジンの載せ換えにも関わり、文太が買ったインプレッサも、政志の知り合いの中古車販売業者から入手したもの。祐一とも知り合いである。
- 一度ギャラリーとして拓海のドライブを祐一と見ているが、拓海の運転技術に相当驚いていた(また、エンジンが保たない事も予見していた)。
- 文太が拓海を迎えにいったときに使ったエルフのキャリアカーも彼の会社のもの(ナンバーの詳細は不明だが群馬の1ナンバーであることは確実)。
- 土屋(つちや)
- 声:土屋圭市、うえだゆうじ(若き日)
- アニメおよび文太が主人公のドラマCD登場。(アニメで一度だけ出ている)モデルはこの作品の監修を務める、ドリキンとして有名な土屋圭市。昔は文太の走り屋仲間で、今はプロのレーシングドライバーだが、昔は文太のドリフトに驚いた事もある。
- アニメでは声のみの出演であるが、ホットバージョンの付録であるビデオ(しかも実写)で車の運転のシーンを出している。
拓海の周囲の人々/その他の人物
- 茂木 なつき(もぎ なつき)
- 声:川澄綾子(アニメ全て) / 遊井亮子(講談社マガジンCDブックのみ)
- 18歳。藤原拓海の高校時代の彼女で、高校卒業と共に上京した。高校時代当初は、拓海と同じサッカー部に所属してマネージャーをしており先輩・御木と付き合っていたが、拓海が御木を殴るという事件の後に辞め、拓海とは1年程口を聞いていなかった。(原作とアニメとでは描写の程度は違うが)親友である白石の父親と援助交際を行っており、ホテルで肉体関係を結んでは数万円のお小遣いを貰っていた(原作では月3回会って30万円貰っていた)。拓海とはこの行為によるお互いの不信感や嫌疑から別れてしまったが、援助交際を止めた後、拓海がバイトをしているガソリンスタンド(アニメではハンバーガーショップ)で高校を卒業するまでアルバイトをし、その後気持ちをお互いに再確認し仲直り出来た(途中、御木と再会し誘拐されそうになるが、拓海に救出される)。高校卒業後、東京の専門学校へ進学した。第二部で拓海宛に送られた手紙によると、近況は健やかなものだと見える。助手席で自分が乗っている車の微妙な変化を俊敏に感じ取る場面が多く、拓海も感心する程である。約束を破る人間と、煙草を吸う人間が嫌い。
- Fourth Stageにも登場するが、原作同様ほんの2話か3話しか声入りとシルエットを含めての登場しかない。
- 上原 美佳(うえはら みか)
- 埼玉に住む女子高生で、17歳。クルマ好きの友人、トモコがプロジェクトDの藤原拓海を騙る人物にナンパされ、その後トモコが気持ちを弄ばれた事を怒り、拓海を平手打ちしてしまう。ナンパしたのがプロジェクトDの拓海を騙る偽者であった事が判明した後は、拓海に謝罪。以来、拓海とは何度か会うようになり、メール等で良く連絡を取っている。また、夏休みの思い出作りとして拓海と海水浴に出かけ、水着姿を披露している。幼い頃から父親にゴルフの英才教育を受け、雑誌やテレビで「天才少女」と言われる程の腕を持っており、現在は高校のゴルフ部に所属。
- アニメには登場せず、今後の登場も未定(アニメ化された場合『Fifth Stage』以降の登場となる)。
- 女性キャラで唯一、コミックスの表紙を飾った(35巻)。
- なつきのパパ(姓は白石と思われる)
- 声:古澤徹(First Stageのみ)→宇垣秀成(Second Stage以降)
- 登場車種…W210 メルセデス・ベンツ E320(日本仕様の右ハンドル)
- ナンバー…詳細不明(群馬の3ナンバーであることは確実)
- 茂木なつきの援助交際相手。年齢と職業は不詳で、顔も一切描かれていない。白石曰く「ベンツに乗った中年の紳士」拓海からは「ベンツの彼氏」と呼ばれている(当の本人は知らない)。実はなつきの友人である白石の父親。
- Second Stageの中盤、なつきから別れ話を切り出されると「お小遣いを増やそうか?」といって別れることを止めようとする。しかしなつき自身援助交際を続けていく事で拓海との関係を失うことに気づき「やめてくれ!そんなことは望んでいない」といって別れることになる、しかしファミレスの駐車場にいた拓海に「なつきのわがままを許してくれてありがとう」という言葉を勘違いされ拓海との関係をThird Stageの終盤まで絶ってしまう。
- 喫煙者を嫌っているなつきの前でも、平気で煙草を吸っている。ただし、なつきがこの男の喫煙を咎めたり、不快感を表すような描写は無い。
- アニメには白石自身の登場は一切無いため、白石の父親という設定は無い。
- 白石(しらいし)
- 茂木なつきの友人。名前は不明である。眼鏡にお下げ髪という、どちらかと言うとガリ勉タイプの地味な印象をもった女の子。藤原拓海に密かに想いを寄せており、なつきは拓海にはふさわしくないといった嫉妬のような感情から、なつきの援助交際の情報を拓海に流した。拓海となつきが仲直りした後は2人の仲を認め、バレンタインデーに拓海にチョコレートを渡す事で拓海への想いを断ち切り、身を引いた。アニメには白石は登場しておらず、拓海になつきの援助交際の情報を流した人物は不明のままである。
- 塚本(つかもと)
- 声:陶山章央
- 搭乗車種…RPS13 180SX TYPE X(中期型)
- ボディカラー…スーパーレッド(ゲーム)
- 藤原拓海のサッカー部時代の先輩で、赤城山へ良く走りに行っている会社員。アニメには登場していないが、プレイステーション2用ソフト「頭文字D Special Stage」に登場。走り屋を気取ってはいるものの取り立てて運転が上手いという訳では無く、ガードレールに激突させた事もある(この際には、高橋啓介と秋山渉との対決中に事故を起こしていたせいで、二人のバトルは終わってしまった)。拓海となつきを乗せて赤城山をドライブした時には、なつきは重度の車酔い、拓海はあまりの運転の下手さに驚く事態(拓海曰く「池谷先輩よかだいぶヘタ」「オレにとっちゃー拷問だよ」)となった。しかし、その後も「俺のテクじゃあ女の子には激しすぎたかぁ。」などと、常人には理解出来ない程自信過剰である。結局、なつきの強い要望もありその帰り道は拓海が運転を代わることになるが、なつきが絡まれた走り屋カップルの車とバトルになり、拓海のテクニックを目の当たりにして失神してしまっている。そのため、拓海が憧れの「秋名のハチロク」である事には気付いておらず、後に拓海のバトルを観戦した際には「初めて本物をこの目で見た。」とはしゃぎまくっていた。
- 沙織(さおり)
- 声:福島おりね
- アニメオリジナルキャラクター。なつきの中学時代の友人。茂木なつきの紹介で、武内樹とドライブデートしたが、樹が庄司慎吾の襲撃を受けて事故を起こし、その事がトラウマとなって、樹との交際を断った。
- 御木(みき)
- 声:高木渉(First Stage)→山崎たくみ(Third Stage)
- 搭乗車種…ST205 セリカ GT-FOUR (アニメでは輸出仕様の2ドアクーペ)
- ボディカラー…ブラック(原作・ゲーム)・グリーンイッシュグレーマイカメタリック(アニメ)
- ナンバー…群馬73 よ 27-431
- 藤原拓海のサッカー部時代の先輩。過去に拓海に殴られ、少なからぬ恨みを持っている。相当な女たらしで、茂木なつきとも関係を持っていた。父親から借りたFRの車に乗っている最中、雪道でスリップ事故に巻き込まれて以来、雪道での4WDの優位性を信じて疑わない。冬になつきと再会し、雪の降る秋名山からなつきを連れて山麓に向かうが、なつきを救出すべく駆けつけた拓海のハチロクに追いつかれ、カーチェイスを繰り広げる。最後はコーナーを曲がれずガードレールに激突、拓海となつきがその場から離れた後の詳細は不明。拓海に追いつかれた時は、気まずさのあまり下を向いていた(映画版Third Stageでは泣いていた)。
- その実力はこの作品に登場したドライバーで最低クラスとされ、アニマックスで放映された『BATTLE STAGE』特別編における土屋圭市・織戸学・今村陽一による三者解説対談コーナーでも土屋には『雪でハチロクがGT-FOURに勝っちゃう?ありえない!![5]』、織戸には『アレはバトルと言うより、イジメです』と言われる始末であった。
- なお、拓海のハチロクと御木先輩のST205は両方ともトヨタ自動車の田原工場[6]で作られたという因縁がある。
- 池谷の母親
- 声:寺瀬今日子
- 頭文字D Extra Stage 2に登場。名前は不明。息子である浩一郎とともに法事へと出かけた。「サービスエリアで一旦用を足したい」と浩一郎に言った事で、池谷と真子が再会する最大のきっかけを作った本人でもある。家庭内ではとても立場が強いらしく、息子の浩一郎は一切頭が上がらないようである。
- 老人
- 声:宮沢正
- 頭文字D Extra Stage 2に登場。観光旅行で長野県に訪れていたが、釜飯を食べている間に観光バスにおいていかれた不運なおじいさん。知らない土地で右も左もわからない状態だったので、池谷に道案内を頼んだが、それが池谷と真子との関係の再開に多大なる影響を及ぼした。
赤城レッドサンズ (RedSuns) / プロジェクトD (PROJECT.D)
- 元々、どこのチームにも属さずに単独で走っていた高橋涼介が、「関東最速プロジェクト」の為に、赤城の優秀なメンバーを集めて創ったチームである。その活躍の場はサーキットにも及び、プロのチームからも注目されている。原則的に地元・赤城山でのバトルは完全拒否し、敵地に乗り込んでのバトルを主体とする。その理由は、「どんな相手でも本気を出さずに勝てる」からだと言う。一軍と二軍に分かれており、一軍ではサイドブレーキを使ってのドリフトを禁止しているとされる。
- 「プロジェクトD」は、この「赤城レッドサンズ」を設立母体として、県外遠征・関東完全制圧を目的に一年間のみ限定で活動する、群馬県内選抜チームである。サポートカーに日産のバネットを使用している。
- また「赤城レッドサンズ」の時代は群馬・栃木・茨城・東京・千葉・神奈川の関東6ヶ所全域を総なめし、解散する伝説のチームを作ることを目指していたが「プロジェクトD」になってからは群馬・東京・千葉を除く3箇所だけバトルをしていて序盤のときとは大きくかけ離れている。
- 本拠地…群馬県勢多郡・赤城山(群馬県道4号前橋赤城線)
- リーダー…高橋 涼介
- 高橋 涼介(たかはし りょうすけ)
フジミ模型1/24頭文字Dシリーズより
- 声:子安武人
- 搭乗車種…FC3S RX-7 ∞(アンフィニ)III
- ボディカラー…クリスタルホワイト
- 主な外装パーツ…WORK製ホイール → RSワタナベ製ホイール、藤田エンジニアリング製フロントバンパー(ミラーはメーカー不明)→大型リアウィング、カーボン製ボンネット、リトラクタブルライト固定化
- ナンバー…群馬 58 よ 13-137
- 23歳。昔は「赤城の白い彗星」と呼ばれていた、「赤城レッドサンズ」のナンバー1。「プロジェクトD」のリーダーで、高崎市にある高橋病院院長の長男。群馬大学医学部に通う医学生(群馬県立高崎高等学校から推薦入学)。レッドサンズ結成後は、弟の啓介と共に、「ロータリーの高橋兄弟」の名で定着している。将来は両親の後を継いで医師になる事を決めており、誘いがあるにも関らずプロレーサーにはならず、関東全域に、地元の走り屋が何年掛かっても更新できないコースレコードを作り、最速の名を残す「伝説の走り屋」になってから引退する事を決めていた。プロジェクトDの活動期限を1年間としたのも、その為である。世界でも希少な存在のロータリーエンジン車の孤高さを自らに投影している。「人間シャーシダイナモ」と呼ばれるほど、車のスペックをエンジンやマフラーから出る音等で正確に言い当てる事が出来、相手ドライバーの癖や欠点まで見破れる。公道最速理論を完成させるべく、藤原拓海に興味を持つ。涼介は秋名山での拓海とのバトルの際、自車をいままでのヒルクライム・ダウンヒル両立のセッティングから、トータルバランスに特化したダウンヒル向けのセッティングに変更。パワーを340psから260ps前後(バトル時には280ps)にまで落としたが、戦闘力自体は向上させた事から、涼介は秋名のハチロクを強敵と認識していたようである。プロジェクトDでは自ら走る事はほとんどせず、拓海と啓介の走りの育成・向上・助言に専念している。その一方で原作の35巻では「あの人と近いうちにやり合うことになるかもしれないのでFCを出してくれ」と松本に依頼。その後のエピソードで更なる改造を施したFCを赤城道路に持ち出し、シェイクダウンを行い現在は死神GT-Rこと先輩の北条凛と決闘中。拓海はプロジェクトDに入ってからも、涼介の実力にはまだまだ遠く及ばないと発言している。
- 連載初期は、言葉使いが周囲の人物と同じように少々荒っぽかった(一例を挙げれば、秋名スピードスターズの面々の走りっぷりを見て「カス揃いだ」と発言する等)。First Stageでは、原作に存在しない喫煙シーンが追加されている(意図的なのかどうかは不明)。
- 高橋 啓介(たかはし けいすけ)
- 声:関智一
- 搭乗車種…FD3S RX-7 Type R
- ボディカラー…コンペティションイエローマイカ
- 主な外装パーツ…マツダスピード製ツーリングキット「A-spec」 → RE雨宮製パーツ+SPEED STAR WHEEL製ホイール
- ナンバー…群馬 37 お 63-887
-
プロジェクトD仕様
(~埼玉遠征まで) -
プロジェクトD仕様
(茨城遠征以降)
- 21歳。「赤城レッドサンズ」のナンバー2。「プロジェクトD」のメンバーで、涼介の弟。ツンツンに逆立てた髪型が特徴。第二部では拓海と並ぶもう一人の主人公として描かれている。兄・涼介より頭の出来は良くないものの(あくまで頭脳明晰な兄と比較した時の話であって、平均より知能が劣るという訳ではなく、涼介が不在のシーンでは後輩相手に解説役を務める事もある)、理論よりも感性で勝負する天性のドライビングセンスは兄をしのぐとされる。藤原拓海の初の対戦相手であり、「プロジェクトD」ではヒルクライム担当。
- 以前、秋名山で拓海に負けた時の影響で、拓海にライバル心を持つことになる(プロジェクトDでの啓介の大きな飛躍も、拓海に対するライバル心があってこそのものである)。物語序盤では拓海に圧倒されることも多かったが、絶対の信頼を置く兄・涼介の公道最速理論を最も近いところで学び、アクセルワークの技術を磨いていったことで著しい成長を遂げた。兄へのコンプレックスから一時期グレていた事があるらしく、元暴走族という経歴も持っている(後述の土坂でのバトルで1度だけプロジェクトDへの不当な妨害を防ぐ強みになった事もあり、余程上の地位に居た事も判明する。また、それ以前にも番外編「ウエストゲート」で、「あいつを怒らせたらこの辺の走り屋とヤンキー全部を敵に回すぞ」と言う発言がある)。その頃は暴走族らしく二輪車を乗り回していたようで四輪車は軽視していたが、ある日涼介のFCに乗せられ赤城の全開ダウンヒルを助手席で見せられたことがきっかけで暴走族をやめ、車の免許を取り兄同様に四輪車のスポーツドライビングにハマるようになったという。
- 嫌いなものはGT-Rとランサーエボリューション(ランサーエボリューションは速いから嫌いらしい。GT-Rは元から嫌いらしく、R33に至ってはブタの餌と扱き下ろしていた)とパーなコギャルで、特技はABSドリフト(作中では説明もなく、意味は不明)らしいが、現在FDのABSがキャンセルされているのかどうかは不明。パーツは少しずつ変化が有り、埼玉遠征まではマツダスピード製を使用。(埼玉遠征までも数回エアロパーツが変化している)土坂峠で壊れたFDを修理する際、外装をRE雨宮仕様にチェンジし(パーツ選定は啓介の趣味による)、大幅なチューニングがなされた。結果、現在のFDの外観は初期の原型をとどめていない程になっている。因みに、プレイステーション3用ソフト「頭文字D EXTREAM STAGE」のOPの中でA'PEXi製のフルコンピューター「パワーFC」を装着しているシーンも見られる。
- 埼玉遠征では岩瀬恭子に一目惚れされるが、土坂遠征後、赤城で「プロジェクトDが終わるまでは誰とも付き合う気は無い」と言い放つ。ただし、恭子を嫌っているからではなく、むしろ気になっているが故に無視しておく事ができず、プロジェクトDへの取り組みに悪影響を及ぼすと判断した為である。
- プロジェクトDの活動で、チーム246の小早川とのバトル前、「なんで俺の相手はいつも4WDなのかねぇ」と不満を漏らし史浩に「赤城のランエボキラーを自称したらどうだ?」と勧められるが「シャレになんねーよ!!」と怒鳴り返していた。
- 文太同様、喫煙シーンの多いキャラクター。アニメでは、Third Stage以降は喫煙を一切していない。
- 中村 賢太(なかむら けんた)
フジミ模型1/24頭文字Dシリーズより
- 声:岡野浩介
- 搭乗車種…S14 シルビア Q's Aero(前期型)
- ボディカラー…オレンジ(アニメ)・スーパーレッド(ゲーム)
- ナンバー…群馬72 し 35-918
- 「赤城レッドサンズ」のメンバーで、啓介の愛弟子。作中では「ケンタ」とカナ表記される事が多い。レッドサンズ入団前はタイヤの消耗を抑える事が出来るという理由から、レインコンディションの峠を攻めていたという経緯があり、レインバトルを得意としている。高橋兄弟に憧れ、高橋兄弟(特に啓介)が藤原拓海とのバトルに負けたことを認める事ができずにいた賢太は、秋名山以外の峠で、かつ雨のバトルなら、自分でも勝てると画策した。しかし妙義山でのバトルは、毎日の豆腐配達によって雨天走行の経験も豊富な拓海に全く相手にされず完敗した。以後、拓海を多少は認め、ライバル意識を抱いている様子(拓海を真似てブラインドアタックの練習をした事もあるが、事故を起こした)。拓海とのバトル時のクルマの馬力は170ps(マフラーとコンピュータを交換した程度のビンボーチューン)。「プロジェクトD」では、遠征先の下見や、サポートカーの運転を行う。啓介も赤城での賢太の走りを「赤城以外でもその走りができればプロDのドライバーになれた」と評価していることから、相当の実力はあると考えられるが、妙義でのバトル以外の見せ場はほぼなく、樹と似たようなキャラクターとして描かれている。
- 原作では喫煙者の設定になっているが喫煙のシーンは少なく、またアニメでは喫煙シーンが全てカットされている。ゲームでのチーム名は赤城レッドサンズのままで樹と同レベルの扱いをされている。
- 史浩(ふみひろ)
- 声:細井治
- 「赤城レッドサンズ」及び「プロジェクトD」の外報部長で、バトルの交渉などを担当。涼介とは深い付き合いのある友人同士。姓に関することは不明。愛車は、33巻や番外編のウェストゲートで登場したユーノスロードスター(アニメではFirst Stageに少し映ったMR2だったが、正確な型式は不明)。First Stage.ACT.11では、一度「ヒロシ」と呼ばれた事があり、Second Stage.ACT.6のクレジットでも「浩」と記載されていた。料理の腕前に自信があるのか、神奈川遠征では宿泊したバンガローでメンバーに料理を振舞うシーンもある。賢太同様原作では喫煙者の設定になっているが喫煙のシーンは少なくまたアニメ全シリーズでは(一部を除き)喫煙シーンは一切無い。オウム真理教の上祐史浩外報部長がモデル。
- 松本 修一(まつもと しゅういち)
- 声:西凛太朗
- 「プロジェクトD」において、拓海のハチロクを担当するメカニックで、ハチロクのセッティング等を手掛ける人物。涼介の指示でハチロクの軽量化も図っている。涼介からはかなりウデを信頼されており、KC35巻の143~144Pでは涼介と松本以外の「プロジェクトD」のメンバーでさえも知らないFCに関する事実を持っている。また、松本は「プロジェクトD」をかなり愛しており、史浩曰く、「仕事」が副業で「プロジェクトD」が本業だと豪語しているらしい。
- 宮口=メカニック(みやぐち)
- 声:高橋良吉
- 「プロジェクトD」において、啓介のFD3S RX-7を担当するメカニックであり、セッティング等も手掛ける人物。宮口という名前は、おそらくアニメのみの設定である。Fourth Stageでは、メカニックという表記になっている場合もある。
- 緒美(つぐみ)
- 高橋兄弟の従兄妹の女子高生(制服は群馬県立高崎女子高等学校に似ているがスカートの形状が異なる)。アニメには登場しない。高橋家で涼介に勉強を教えてもらっており、友人からは家庭教師ならぬ「押しかけ家庭生徒」と言われる。涼介の事を「涼兄ィ」、啓介の事を「啓兄ィ」と呼んでいる。なお、緒美自身は走り屋ではない。
第一部
First Stage
妙義ナイトキッズ (NightKids)
- 柄の悪い連中が多い走り屋集団。リーダーの中里と、メンバーの慎吾による派閥争いが激化しているが、いざとなった時の結束力は高い。同じ群馬エリアでは赤城レッドサンズや秋名のハチロクの方が走り屋の間では有名であるため、チームとしての評価はあまり高くない。慎吾と沙雪が幼馴染のため、碓氷峠の2人組・インパクトブルーとも親交がある。
- 本拠地…群馬県富岡市・妙義山(群馬県道196号上小坂四ツ家妙義線)
- リーダー…中里 毅
- 中里 毅(なかざと たけし)
- 声:檜山修之
- 搭乗車種…BNR32 スカイラインGT-R V-specII
- ボディカラー…ブラックパールメタリック
- 主な外装パーツ…WORK製ホイール
- ナンバー…群馬33 が 26-037
- 「ナイトキッズ」のリーダー。かつてはS13シルビア乗りであったが、妙義山に現れた相模ナンバーの白いR32GT-R乗り、島村栄吉(しまむら えいきち:森川智之)にパワー差で圧倒された末に惨敗した事をきっかけに、相手と同じ、ドリフトができないR32GT-R[7]に乗り換える(中里が主人公のドラマCD「黒い稲妻・新たなる不敗伝説」で、その詳細が描かれている)。以来、「遊びだけ」のドリフト走行に疑問を抱き、確実にタイムが出せるグリップ走行にこだわっている(先のドラマCDでは、その気になればドリフト走行もできるシーンがある)。以来、数多くの敵が敵でなくなった事に不満を抱き始め、ライバル探しを続けたある日、啓介と拓海の秋名山でのバトルを見て、ターゲットを拓海に定め、挑戦したが、感情任せのムラっ気の大きい走りが災いして、無理にマシンをぶん回した挙句、GT-Rの弱点[8]が露呈して自滅。これ以降も同じ負け方をする事が多い(ドラマCDでは、その後はある程度頭を使う走りをするようになり、島村の地元である箱根山でR32同士のバトルを繰り広げ、中里がテクニックの差で勝利する)。アニメ(俗に言う1st.Stage)では拓海と秋名山でバトルに負けた後「負けたのにさわやかな気分だ…」と感じていて「もう一度腕を磨いて挑戦するか…」とリターンマッチを仕掛けようとしている[9]。ロータリーエンジン車が嫌い。後に高橋涼介直伝のテクニックを身に付けた、高橋啓介のFDにも敗北している。涼介曰く「中里の長所は思い切りの良さと勢いでアクセルを踏み込んでいく巧みなドライビングにある。ツボにはまると速いが、プレッシャーに弱くキレやすい」との事。クルマの馬力は、拓海とのバトル時は380ps、啓介とのバトル時は395ps。
- 庄司 慎吾(しょうじ しんご)
- 声:藤原啓治
- 搭乗車種…EG6 シビック SiR-II
- ボディカラー…ミラノレッド
- 主な外装パーツ…M-TEC(無限)製ホイール(フロントバンパーはメーカー不明)
- ナンバー…群馬56 よ 46-037(Battle Stageでは、群馬59 き 32-145)
- 中里毅と同じ「ナイトキッズ」の主要メンバー。ラフなバトルを好み、勝つ為には危険な手段もいとわない。そのやり方を嫌う中里に反発し、対立しあっている。左足ブレーキを駆使した鋭い突っ込みを得意とし、下りなら中里毅を凌駕するFFマシンの使い手。
- 藤原拓海をバトルへと誘い出す為、池谷浩一郎のシルビアを後ろからぶつけて事故らせようとした。アニメ版13話では、デート帰りの武内樹のAE85レビンにバトルを仕掛け、池谷と同様の手口でクラッシュへと追い込んだ。その事に怒りバトルを受けた拓海に(原作では、秋名山で拓海や池谷達が話している時に現れ、前日の出来事に関して池谷を挑発。それを聞いていて怒った拓海と直後にバトルという展開)、慎吾が得意とする「ガムテープデスマッチ[10]」を仕掛ける。拓海の順応能力に脅威を感じた慎吾は、ハチロクをクラッシュにさせようと後ろから追突するが、運よく走行を継続できた拓海はこの行為に怒りを爆発させ、時にはガードレールにぶつかりながらも猛追、溝走りで追い抜いた。それに焦りを感じた慎吾は最後はダブルクラッシュを狙おうとして失敗、自爆する格好になってしまった。[11]負けた後、愛車のEG6を労わり駆けつけた池谷と健二に病院に運ばれる(右腕を負傷したため)。その前には「あのハチロクいったい何者だ?」とさわやかな気分になった慎吾のセリフが出て池谷と健二が優しく微笑んでいた。
- このバトル以降、元来のダーティさは控えた感があり、中里との関係も軟化している(表面上は、お互い仲が悪いように振舞っている)。ドラマCD「黒い稲妻・新たなる不敗伝説」では幼馴染の沙雪とともに、中里の因縁の相手である島村との対決のセッティングのために奔走した。
- かなりのホンダ党らしく、VTECエンジンの加速感とエンジン音を絶賛している。また原作では「俺だってホンダがFR車を作ってくれれば乗り換えるよ」と言っており、ゲーム「ARCADE STAGEシリーズ」などで、プレイヤーキャラがS2000で戦うときは、かなり意識した台詞を言う。また、沙雪からも「あんたS2000買うの?」と言われており、「金がないんだから仕方ない」と返している。拓海とバトルした際のクルマの馬力は185ps。
- 沙雪の話によると、小学生の頃風邪を引いたまま登校した時、鼻水を垂らしていたのでハナタレ慎吾という不名誉なあだ名をつけられていじめられた過去がある。それが原因でグレてしまい、柄の悪い走り屋になったらしい。
- 宮原(みやはら)
- 声:志村知幸
- 搭乗車種…SW20 MR2
- ボディカラー…スーパーレッドII
- ナンバー…群馬58 か 95-593
- 「ナイトキッズ」のメンバー。MR2に乗っているが、走り屋としての目標を失い、引退を考えている。慎吾と沙雪のセッティングにより、真子と知り合う。真子を好きになり告白するが、走り屋としての目標を追い続ける真子の決意を知り別れる。
- 秋名山で樹のレビンをバカにしたMR2のドライバー「章央」とは、別の人物である。
- 弘道(ひろみち)
- 声:安井邦彦
- 搭乗車種…S13 シルビア
- 「ナイトキッズ」のメンバーで、同じチームである中里毅が乗るR32に勝ったハチロクを見る為に秋名山へ来た。武内樹と藤原拓海に威圧的な態度を取る。武内樹のレビンのホイールやマフラーがノーマルである事をけなし(アニメでは更にレビンのタイヤを足で蹴っている)、レビンがハチロクではなくハチゴーだと分かるとバカにしながら大笑いした。別れ際、樹に対し「観光バス(アニメでは原チャリ)にあおられないように頑張ってくれや。」とまで言っており、一連の行為は拓海を怒らせる結果となる。名前はアニメのみの設定。外見、性格が後に登場する岩城清次に酷似している。
- アニメ版では後述の正一、章央を含めて、Second Stageでエンペラーに挑まれた「THUNDERS」のメンバーとして扱われている。
- 正一(しょういち)
- 声:陶山章央
- 弘道、章央と共にハチロクを見に秋名山へ来た「ナイトキッズ」のメンバー。名前はアニメのみの設定。作中では弘道のS13シルビアの助手席に乗っているため、本人が走り屋なのか、どんな車に乗っているかは不明。
- 章央(あきお)
- 声:鈴木淳
- 搭乗車種…SW20 MR2(アニメでは180SX)
- 「ナイトキッズ」のメンバー。名前はアニメのみの設定。原作ではMR2に乗っていたが、アニメでは180SXに変更されている。
- 高田(たかだ)
- 搭乗車種…S13 シルビア
- 「ナイトキッズ」のメンバー。ドラマCD「黒い稲妻・新たなる不敗伝説」に名前のみ登場。
- グリップ走行を重んじる中里が、本来のプレイスタイルではないドリフト走行をメンバーの庄司慎吾に見せつける際、以前乗っていた車と同じS13を高田に借りて妙義山をドリフト走行で攻めた。
- 吉竹弘二(よしたけ こうじ)
- 声:遊佐浩二
- 搭乗車種…不明
- ドラマCD「黒い稲妻・新たなる不敗伝説」に登場。かつて中里と一緒に走っていた走り屋。今でもナイトキッズのメンバーなのか、既に脱退したのかは不明である。
- 実家は『よしたけ寿司』と言う寿司屋を営んでいて、本人も配達などを手伝っている。
- 父親曰く『車が恋人の馬鹿息子』。その為か、真子と沙雪が来店した際に『ガールフレンドがお待ちだぜ』と父親にからかわれた。
インパクトブルー
フジミ模型1/24頭文字Dシリーズより
- 碓氷峠最速の2人組。地元では誰も勝てないと恐れられる。シルエイティの色が青である事から、インパクトブルーと呼ばれている。なお、インパクトブルーというチーム名は外伝「インパクトブルーの彼方に」(単行本未収録)が初出で、本編では呼称されていない。
- 本拠地…群馬県安中市・碓氷峠、国道18号
- 搭乗車種…シルエイティ
- ボディカラー…インパクトブルー(ゲーム)
- ナンバー…群馬57 え 78-547(Extra Stageでは、群馬77 に 37-586)
- 佐藤 真子(さとう まこ)
- 声:根谷美智子
- 愛車…L200S ミラ
- 20歳。「インパクトブルー」の一人。峠へ行った時に高橋涼介にあこがれ、幼馴染の沙雪をパートナーに迎えて峠デビュー。豪快なドライビングとは対照的に、普段は内気な女の子(本人曰く、「ハンドルを握ると性格が変わるクチ」)。最初は横川のおぎのやの駐車場で、自身が普段の足として使っているミラがエンジン故障していたのを、通りかかった池谷が直したことから、池谷との接点となる。その後、走り屋引退を考えて、最後の一戦に「秋名のハチロクと碓氷峠で戦いたい」と言ったことから、藤原拓海と戦うこととなる。結果は拓海に敗れ、技術の深さを思い知り、引退を撤回する。後の『インパクトブルーの彼方に』では拓海とのバトルでの経験を生かして、群馬エリア制覇の為に碓氷を視察に来た「エンペラー」の下っ端を打ち破っている。なお、拓海とバトルした際のクルマの馬力は230ps。池谷の誠実さ・優しさに惚れ、拓海とのバトルをセッティングした彼とホテルへ行く約束をしたが、池谷の劣等感からの思い込みとアクシデントによって叶うことは無かった。その後、池谷とは偶然再会し行き違いの経緯を知ることとなるが、自動車雑誌の企画に応募しレーサー兼ライターとして働く決意をした事を池谷に告げて東京へと旅立つ。
- Extra Stage2ではエンディングの後に「2度と出会う事はなかった…」と書かれている。
- 沙雪(さゆき)
- 声:かかずゆみ
- 「インパクトブルー」の真子のナビ・メカニック担当で、事実上リーダーとも言える。先のコーナーから、対向車とすれ違うポイントを予測できる。ナイトキッズの庄司慎吾とは、小・中学校が同じで家も近所だった幼馴染。真子と比べて快活で外交的な性格で、慎吾いわく「跳ねっ返り」。胸も大きく、池谷達とプールへ遊びに行ったときは注目を集めた(アニメ版では、揺れる胸を見た樹と健二が、放送当時の流行語であった「だっちゅーの」をもじった「今行くっちゅーの!」という台詞を叫んでいる)。年下でかわいらしい拓海を気に入って、一緒に滑り台で遊んでいた。ナイトキッズの中里に「可愛い」と気に入られるが、本人は微妙な表情だった。体重は47kg(真子曰く、49kg)。
- 沙雪自身はシルエイティの運転およびバトルができるかどうかは不明で、真子の引退後も1人で走り屋の活動をしているのかは定かではない。
Second Stage
エンペラー(Emperor)
- 三菱・ランサーエボリューションのみの走り屋集団。リーダーである須藤京一の高橋涼介へのリベンジを機に、群馬侵攻を企てる。
- 彼らには特有のルールがあり、敵地でのバトルで勝利する為に京一が考案したシミュレーション(作戦パターン)が1から3まで存在する。3については特に注意が必要な相手と戦うための作戦とされ、拓海とのバトルでも使用された。また、高橋涼介に対しては専用の作戦・シミュレーションXを用意している。
- 馬力が低い車から優先的にスタートさせる「ハンディキャップ方式」を好んで用いる。
- 須藤 京一(すどう きょういち)
フジミ模型1/24頭文字Dシリーズより
- 声:田中正彦
- 搭乗車種…CE9A ランサーエボリューションIII GSR
- ボディカラー…ピレネーブラック
- ナンバー…群馬58 し 30-395(ARCADE STAGE 4では 栃木58 し 30-395)
- 「エンペラー」のチームリーダー。徹底した合理主義者であり、滅多な事では取り乱さない。派手なアクションを嫌い、基本に忠実という、職人のようなタイプである。岩城清次からは「鉄人」と称され、人柄でもメンバーから慕われている。テクニックが互角ならば、確実に有利なマシンを用意して、それ自体の戦闘力の差で勝つ、というのが彼の信条。
- 高橋涼介曰く「勝つためにはえげつないぐらい合理的な作戦を選ぶ奴」で、「何が何でも負けたくない相手の一人」と語っている。
- ハイパワーターボ+4WDを車の絶対条件として挙げており、その条件に合致するランサーエボリューションIII(通称エボIII)を愛車として選択。得意としている左コーナーからのカウンターアタックも、京一のテクニックとエボIIIの戦闘力があってのものである。東堂塾出身であり[12]、ジムカーナ仕込みのドラテクは高橋涼介に匹敵するほどである。「モータースポーツ技術の公道に対する優位性」(サーキット>公道)を唱え、「峠には峠のテクニックがある」(サーキット≠公道)と異論を唱える涼介とは対立関係にある。涼介には遠征の1年前にいろは坂で敗れており、その事に対するリベンジマッチを、群馬エリア制覇を目論む際に申し込む。なお、涼介に敗れるまでは負け知らずであったが故に当初はかなり根に持っていた様子であった。エボIIIの性能を生かして一時は涼介を追い詰めるが、一方通行のいろは坂を拠点とするが故の「右コーナー時の対向車への恐怖心[13]」を見破られ、ヘアピンでのカウンターアタックによって敗北する。涼介にはバトルの後、自らの弱点を指摘されながらも、実力自体は認められている。[14]
- 赤城での涼介とのバトルの前日、茂木なつきが援助交際をしていると知った拓海が、自暴自棄となって赤城山へ乗り込んで来た際は、バトルではなくセミナーとして拓海にマシンの戦闘力の差とその重要さを見せ付け、事実上拓海に黒星を付けた。その後、新エンジンに換装して復活した拓海のハチロクと、いろは坂で再度対戦。互角のバトルを見せたが、ゴール直前に並びかけた所をハチロクのトリプルカウンターにかわされ、惜敗した。[15]
- 京一のエボIIIには、ターボ加給によるアクセルレスポンスのラグを解消する為に、WRCでも採用されている「ミスファイアリングシステム」が作動するようになっており[16]、走行の際はアフターファイヤーと共にシステム特有の「パンパン」という破裂音を響かせながら疾走する。クルマの馬力は、拓海とのバトル時には310psだったが、涼介とのバトル時には350psへとパワーアップさせている。
- Fourth Stageでの登場はSecond StageとThird Stageのときとは違い人相が変わっている。涼介に東堂塾からの再戦(しかも、現役のプロレーサーが出る)のことで電話をかけ、涼介に「お前が(バトルに)出ろ」に言ったものの、拓海とハチロクを出したことにより「俺の忠告を無視してまで、なぜハチロクを出した?」と不思議に思っていた。
- 岩城 清次(いわき せいじ)
ハセガワ製1/24 カーモデルシリーズより
- 声:川原和久
- 搭乗車種…CN9A ランサーエボリューションIV RS
- ボディカラー…スコーティアホワイト
- 主な外装パーツ…monster製ステッカー・GSR用純正アルミホイール
- ナンバー…栃木78 へ 46-637
- 「エンペラー」のナンバー2であり、ランサーエボリューションIV(通称エボIV)を扱う。気性が荒い性格で、あまり頭の良い方ではないが、マシンの潜在能力を引き出す腕は超一流。特にドリフトしにくい4WDをドリフトに持ち込む技術や、エボIVの弱点とも言えるトラクションの弱さをカバーする技術は、WRCドライバーにも匹敵する。
- 拓海戦までは「1ヶ月で群馬を制圧する」と宣言し、ナイトキッズの中里を含む全ての走り屋を倒し、相手チームのステッカーを二つに切り分け、逆さまにしてリアウイングに貼り付け、撃墜マークのようにしていた。[17]その行動で群馬全域を恐怖に陥れたが、拓海とのバトルではその気性の荒さがタイヤへ負担を掛け、敗北する。その後は啓介や小柏カイとも対戦するが、どちらも敗れている[18]。
- 拓海と樹とはバトルの前に一度顔を合わせており、その際は「ハチロクなんざアウト・オブ・眼中、頼まれてもバトルしない」とまで言い切った。拓海とのバトル当日は京一に「シミュレーション3で行け」と指示されているが、それを無視してバトルに負けた際は、京一にビンタされ「いろは坂の猿じゃねんだからちったぁ頭使え」と言われている。なお、拓海とバトルした際のクルマの馬力は300ps。KC16巻までは清次と表記されているが、18巻では清二と表記されている(誤記の可能性あり)。
- Fourth Stageでの登場は京一同様Second StageとThird Stageのときとは違い人相が変わっている。東堂塾での再戦時、「(バトルに出るのは)てっきりというより絶対FDが出るのか」と思っていた。
- 佐竹(さたけ)
- 声:梁田清之
- 搭乗車種…CN9A ランサーエボリューションIV GSR(Extra Stage)
- ボディカラー…スコーティアホワイト
- ナンバー…栃木78 へ 21-317
- 「エンペラー」のメンバーで偵察係。エンペラーの中では実力派であり、碓氷峠に偵察に行った際に真子・沙雪にバトルを挑むが、拓海とのバトルを経て成長した真子に敗れる。
- 野上 レン(のがみ れん)
- 声:遊佐浩二
- 搭乗車種…CE9A ランサーエボリューションIII RS(Extra Stage)
- ボディカラー…スコーティアホワイト
- ナンバー…群馬58 し 53-390
- 「エンペラー」のメンバー。佐竹と共に偵察を受け持つ。佐竹から「レン」と名前で呼ばれるが、漢字の表記は不明。
秋山兄妹
- 拓海ハチロクの新エンジン換装とほぼ時を同じくして、埼玉から群馬にやって来た兄妹。延彦は彼らのいとこである。
- 秋山 渉(あきやま わたる)
フジミ模型1/24頭文字Dシリーズより
- 声:松本保典
- 搭乗車種…AE86 カローラレビン GT-APEX(前期型)
- ボディカラー…ハイテックツートン
- 主な外装パーツ…TRD製リアスポイラー
- ナンバー…熊谷56 よ 73-212
- 埼玉県秩父地方を根城とする走り屋。地元で敵がいなくなった為、妹・和美と共に群馬入り。愛車のAE86レビンで勝つ事に拘りを持っている。その理由は、古い車というハンデを逆手にとって、相手を追い詰める事が快感だからという。過去にエンジンを壊して修理する際に、限られた資金でできるだけ戦闘力を上げる為、ボルトオンターボ(後付けターボ)を選択した。260psを超えるパワーと引き換えに、ターボ作動時に多少挙動が不安定になってしまったが(いわゆる「ドッカンターボ」)、そこは彼の熱くなりやすい性格と相まってか、彼自身は気に入っていた(高橋啓介にバトルを挑んで互角の勝負を演じた事もあるが、この時は途中でコース上を事故車両が塞ぐアクシデントの為に、勝負が付く前に中断となる格好に)。そのクセのあるマシンを乗りこなす為、コーナー出口でマシンの挙動が乱れても、アクセルを戻さずカウンターだけで押さえ込もうと、車体を揺らすような変則的な走りをする。
- 赤城でレッドサンズの高橋啓介に挑んだ際に凄腕のハチロク使いの噂を聞き、和美と友達になった樹を通じ、拓海に接近する。エンジンを壊した後に、結果的に労せず手に入れた高性能なレース用エンジンを(文太の策略によってではあるが)遅いと言われ、更に彼のマシンへの知識不足も相まって怒りを覚え、激しく勝利への執念を燃やすようになる。
- 拓海とのバトルの決着の描写は、原作とアニメで異なる。原作では渉のスタミナ切れから集中力が落ちた所で拓海がその隙を突き横に並んで、緩いS字コーナーでカウンター気味に抜き去ったのに対し、アニメ版では土砂崩れの箇所がバトルを繰り返すうちに土砂が削られていたのを拓海が見逃さず、ラリーカーばりに跳ね飛びながら追抜いた。プロジェクトD編では、ターボチャージャーからスーパーチャージャーに変更、埼玉北西エリア連合のメンバーとして再登場する。
- 同じハチロク乗りという事もあってか、初登場の頃はキャラクターデザインが拓海に非常に良く似ていた。その為、拓海と接触する頃にはキャラクターデザインが少々変更されている。
- なお原作では喫煙者の設定になっているが、アニメ全出演での喫煙は一切無い。
- 秋山 和美(あきやま かずみ)
- 声:柚木涼香
- 秋山渉の妹。渋川市にある親戚の旅館での手伝いの為、兄・渉と共に群馬にやって来た。その中で武内樹と出会う。兄の渉同様、なかなか気の強い性格。樹と出会った事により、後に運転免許を取得する(オートマ限定免許ではないため、渉のレビンを運転する事もある)。アニメFourth Stageでは樹とはいい雰囲気だったが和美の元彼がよりを戻そうと和美に接触したことにより破局し、二度と出会う事はなかった。
- 和美の元彼(かずみのもとかれ)
- 声:渋谷茂
- アニメFourth Stage第14話にだけ登場する男性、本名不詳。和美曰く「ホテルに行った回数はたぶん10回より多い」とのこと。本人は、年上であることから彼女と付き合うことに自信がなく悩んでいた。和美と話をしようと携帯電話に何度も電話するが、なかなか連絡が取れないことにしびれを切らし、秋山家の前で待っていたところ渉に会い、渉のハチロクに乗って樹と和美がデートの途中で立ち寄ったコンビニへ現れる。再会した和美に本心を打ち明けて謝罪し、改めて復縁を申し出ると、和美自身が最終的にこの男を選んだことにより、樹との関係は破局に終わる。
- 当然二度と出会う事は無く、影にいた池谷には「自爆した…」健二には「かっこ悪ぅ…」といわれていた、一人で泣いていた樹は影にいた2人とばったり鉢合わせして互いに驚いていた。翌第15話では渉から拓海に「樹には悪い事をした、和美のようなヘチャむくれの事はあきらめてもっとイイ女を捜せ」と再び新しい恋を探すように念を押していた。
Third Stage
小柏親子
- 本拠地…栃木県日光市・日光いろは坂
- 搭乗車種…SW20 MR2 G-Limited
- ボディカラー…ストロングブルーメタリック
- 主な外装パーツ…TRD製ホイール・ステッカー
- ナンバー…栃木58 か 37-597
- 小柏 カイ(こがしわ かい)
- 声:神奈延年
- ストリートに突如として現れた、いろは坂のダウンヒルスペシャリスト。幼少の頃から、父親である健にカートの英才教育を受け、レースで何度も勝って来た。高校通学の為に利用していたバイクでいろは坂のコースレコードを塗り替え、18歳の免許取得と同時に、満を持して公道デビューを果たす。カートマシン同様にミッドシップであるMR2 III型に、カート仕込みの左足ブレーキを駆使した走りと実力は文句無く、エンペラーの岩城清次を特別な走りをする事なく破った実績がある。
- その後、須藤京一を破った藤原拓海と戦い、「インベタのさらにイン」という、ヘアピンの高低差が激しいいろは坂ならではの空中に描くラインを駆使して拓海を苦しめたが、拓海もバトル中に同様のテクニックを素早く身に付け、カイの動揺を激しく誘った(アニメでは涼介が、カイが中盤でこの奥の手を出した事に対して「早すぎる仕掛けは拓海に反撃のチャンスを与える可能性がある」とバトル中に語り、その通りの結果になった)。最後はカイがゴール直前に落ち葉に足をすくわれスピン。並走していた拓海が抜き去った。もし直前の落ち葉がなかったら、勝敗は入れ替わっていたかもしれないと思わせるほどの大接戦だった(「拓海の卓越した実力が運を呼び寄せた」とは京一の弁)。第二部では「R・Tカタギリ」のメンバーとして、MR-Sに乗り再登場する。
- 小柏 健(こがしわ けん)
- 声:有本欽隆
- カイの父親。文太が若かりし頃に最大のライバルだった走り屋。現在は中学校で教師をしている。何度もやり合い、最後の大一番で敗北。遂に文太に勝つ事ができず、息子同士のバトルでリベンジする為、息子のカイに勝利の為の秘策として、後方追走から「インベタのさらにイン」で攻める手段を教えた。カイが乗っているMR2も、健から借りたクルマである。その後、カイと拓海の再戦の最中、文太を呼び出して、それぞれの息子について論を交わした。
第二部
Special Stage / Fourth Stage / Extra Stage 2
※アニメFourth Stageでは、川井対啓介・酒井対啓介のバトルはカットされている(ゲームと、後に発売したBATTLE STAGE 2に収録)。
セブンスターリーフ(SSR)
- リーフはLeafだが、このチームの略称はSSR(単なるスペル間違いか意図的なものかは不明)。
- 本拠地…栃木県日光市・日塩もみじライン(栃木県道19号藤原塩原線)
- 末次 トオル(すえつぐ とおる)
- 声:中村大樹
- 搭乗車種…NA6CE ユーノス・ロードスター S-Special
- ボディカラー…クラシックレッド
- 主な外装パーツ…MAZDA製パーツ
- ナンバー…栃木55 を 86-596
- 「セブンスターリーフ」のダウンヒラー。ありとあらゆるコーナーを慣性ドリフトで振り回す、その走りは「カミカゼ・ダウンヒラー」と呼ばれる[19]。愛車のロードスターは、1600ccのB6-ZE型エンジンを1800ccまでボア(排気量)アップ、4連スロットル化し、馬力を190psまで上げている。「一番大事なのは車の運転を楽しむこと」という信念を持っている。バトルでは、ハチロクに溝またぎで追い抜かれ、「ハチロクにできるのならこの車だってできる」と溝またぎを使用しようとするが、失敗して横転、派手なクラッシュをしてリタイアする。拓海との勝負での敗北をきっかけに走り屋として引退を決意(しかしSpecial Stageでは八方ヶ原での2回目の対戦のときに「プロジェクトDが地元に来た」と語っているのに、走り屋を止めずにバトルを挑んでくる。もみじラインでも同様)。
- 川井 淳郎(かわい あつろう)[20]
- 声:佐々木誠二
- 搭乗車種…ER34 スカイライン 25GT-TURBO[21]
- ボディカラー…ダークブルーパール
- ナンバー…栃木34 ほ 22-936
- 「セブンスターリーフ」のもう一人のエース。400psある愛車のスカイラインを荒れ狂わせる事なく、サーキットでの走りを峠でもそのまま再現させるグリップ走行が持ち味。全てのコーナーを堅く走るせいで総合的な速さが無いのが短所で、バトル後啓介にダメ出しされたが、いまいち理解できていなかった。トオルと奈保の仲を心配する等、面倒見のいい性格でもある。
- 啓介は彼の愛車について「いいシュミだ」と呟いている(GT-RでなくFRのGTターボであるところが気に入ったらしい)。
- 慎一(しんいち)
- 声:優希比呂
- 「セブンスターリーフ」のメンバー。トオルの鋭い突っ込みに感激し、チームに入る。上記の二人を慕っており、特にトオルへの尊敬は賢太の啓介への尊敬に通じるものがある。トオルがエンジンを手放すと話した時には心底残念そうだった。
- 奈保(なお)
- 声:長沢美樹
- 末次トオルの彼女で、交際歴6年目。車ばかりにお金を使うトオルに困り果て、タイヤを買う為の金を貸してくれと頼まれた時、「貸す代わりに、バトルに負けたら走り屋をやめて」という条件を提示した。しかし、トオルが引退を決意したことを知ると、「どうしてやめるの?」と悲しそうな表情をしたことから、ある程度はトオルの本気の趣味を認めていた印象である(前述の条件も、走りに没頭しすぎるトオルに少々意地悪をしたかっただけとのこと)が、最終的にはトオルの本音を聞いて喜んでいた。
アルテッツァの二人組
- 番外編『ウェストゲート』や、OVA作品である『頭文字D Extra Stage 2 ~旅立ちのグリーン~』に登場した二人組の男。
- 登場は1回きりであるが、頭文字Dで唯一落下事故を起こしてしまっているなど、典型的な『憎めない悪役』ともいえる。
- 搭乗車種… SXE10 アルテッツァ RS200
- ボディカラー…ブラックパール
- ナンバー…群馬34 あ 32-801
- 茶髪A
- 声:勝杏里
- アルテッツァのドライバー。『ウェストゲート』に登場した際は「下りならNAでいわせてる」程の高い実力を持つが、相手が高橋啓介だと知って驚愕し、必死に啓介のFDから逃げるものの、最後は茶髪Bと揃って赤城道路のガードレールから落ち、落下事故を起こしてしまうという悲惨な結果に終わった。
- が、『Extra Stage 2』では展開が異なり、インパクトブルーの二人をナンパするために呼び止めたものの無視され、無視されたことを怒り、女のくせにとバカにした口調で言ったのが切っ掛けで彼女らとバトルとなり、序盤は何事も無く先行していたが、C-121より手前で勝負を決められ、あっさりと敗北した。
東堂塾
- チューニングショップの社長、東堂が車好きの若い顧客を集めて開校した、ドライビングテクニックの特訓教室。ドリフト流行の時代に逆行し、速さだけを追求するガチンコの走り屋集団で、プロレーサーも輩出[22]。そこでは、生徒達がセミプロ級のテクニックを競い合い、峠の走り屋とは一線を画すハイレベルなバトルが日夜展開されている。エンペラーの須藤京一も東堂塾出身で、舘智幸と同期である。
- 東堂(とうどう)
- 声:土師孝也
- 「東堂塾」の塾長だが、ショップ「東堂商会」の社長でもある為、塾生からは「社長」と呼ばれる。元ラリーストで、経験に裏打ちされた聡明さを持つ。舘智幸が己の壁にぶつかっている事を見抜き、プロジェクトDを相手とした公道レースを薦める。他にも、拓海たちプロジェクトDが「パープルシャドウ」に挑む話を聞き、大輝と酒井に「自分たちならどう走るかを考えながら、壁に挑むのを見ておけ」と観戦を勧めている。庄司慎吾と同様にホンダ党で、塾生にもホンダ車を使用する者が多い。
- ちなみに、Fourth.Stageでの喫煙者は文太以外は彼だけになる。
- 二宮 大輝(にのみや だいき)
- 声:森川智之
- 搭乗車種…EK9 シビック TYPE R(後期型・98spec)
- ボディカラー…サンライトイエロー
- 主な外装パーツ…SPOON製ミラー・ルーフスポイラー(ホイールはメーカー不明)
- ナンバー…栃木50 と 56-838
- 「東堂塾」現役生徒の中でもかなりの実力を誇り、歴代の塾生でもトップスリーに入るほどである。ドライビングに最も必要な要素の一つである「ブレーキングのリリースポイントの見極め」に優れ、ずば抜けたセンスを見せる。また、フルブレーキングでタイヤを一瞬ロックさせ、すばやくブレーキを緩め、再びロックさせるという独自の技術により、誰よりも確実で速いブレーキングを実現させている。天才肌でツボにはまると速いが、塾生からは、その分もろい一面(後述の実力の過信等)も持っている、という声もある。
- 「プロジェクトD」戦では藤原拓海と戦ったが、涼介の助言[23]を受けた拓海に対し、FF車の弱点となるフロントタイヤを酷使する走りをし、また涼介考案の心理術により走りにスキができやすくもなったことで、敗北。勝負が始まる前から自分達の実力の過信、相手を侮り過ぎていたことが原因でもある。メカに関してはあまり詳しくない様子で、酒井に説明されるまで、GT-RのアテーサE-TSのメカニズムなどは知らなかった。
- 酒井(さかい)
- 声:高瀬右光
- 搭乗車種…DC2 インテグラ TYPE R(前期型・96spec)
- 「東堂塾」塾生。キャリアでは二宮大輝よりも優り、現役生徒の中では大輝より酒井をエースに推す声も多い。集中力が高まると、まるで笑っているような顔になる事から、「スマイリー酒井」というあだ名が付いた。駆け引きに優れ、左足ブレーキにより突然ブレーキランプを点灯させて後続のリズムを狂わせたり、ブラインドコーナーへオーバースピードで突っ込み相手の事故を誘うような事も行う。
- 「プロジェクトD」戦では啓介と戦い、前述のフェイント技を駆使するなどで啓介を苦しめたが、最後は低速コーナーでの並走からの加速勝負で敗れてしまう。酒井は、「FFが活躍できるのは中排気量級までで、それ以上ではFRや4WDでなければ勝てない」という一般論を嫌っており、自らの愛車 インテグラTYPE-Rを無差別級でも勝負できる迫力あるFF車にする為、VTECエンジンと組み合わせるのは邪道と言われる(VTECに)ターボチューン[24]を敢行している。
- 舘 智幸(たち ともゆき)
- 声:中田和宏(中多和宏)
- 搭乗車種…EK9 シビック TYPE R SPOON仕様(東堂商会デモカー)
- ボディカラー…サンライトイエロー
- 主な外装パーツ…SPOON製パーツ(ルーフスポイラーのみホンダ純正)
- ナンバー…栃木57 き 10-547
- 「東堂塾」OBのプロレーシングドライバー。同期の須藤京一からも「別格」と恐れられている。その実力は、2年ぶりに走る塩那のコースレコードを、二宮大輝のEK9シビックを借りて、たった1回のタイムアタックで塗り替えるほど。またその際に、大輝のEK9にアライメントの狂いがある事や、トー角調整を薦めるなど、クルマのポテンシャルを見抜く能力も優れている。プロの世界の厳しい壁にぶつかり苦悩の日々を過ごしていた中、東堂に「素人相手の公道レースにこそ、探している答えがある」と促され、フルチューンされた最強の東堂塾デモカーを駆り、八方ヶ原で「プロジェクトD」へのリベンジの依頼を承諾する。
- そして拓海と戦い、「消えるライン[25]」を駆使して拓海を差し切るほか、拓海の走るラインをブロックしたり、軽くぶつけてバランスを崩させるなどの実戦テクニックを駆使して圧倒したが、最後は道路に飛び出してきた動物か何か(本人が言うには、おそらくイタチ)を反射的に避けてしまい、ブロックしていたラインを空けてしまったところで、神業「ブラインドアタック」を駆使する拓海に並ばれ、鼻の差で敗れた。その後「レースにはよくある事」と素直に負けを認めた上、「立ち戻るべき原点が必要だった」と語り、東堂に感謝しながら帰っていった。
- 原作では喫煙者の設定にされていたがアニメでの設定では無くなっている。
東京から来た2人
- 東京から来たと名乗る、車オタクらしき年齢不詳の2人組。登場したのは一回きりでありながら、ゲーム版では常連の「やられ」キャラである。「東京の二人」や「OTAKU」と記載される事もある。
- デブ
- 声:石井康嗣
- 東京から来た2人組のドライバー。一人称は「ボク」。よくサーキットへ行くらしく、その事情に詳しいのをこれ見よがしに語りたがる。単なる車オタクのようだが、サーキットでの走行会に通いつめているだけあって口だけではなく、池谷浩一郎と同等程度の実力は持っている。走行中独り言を言いながら(時には隣のメガネと喋りながら)走るが、星野好造のそれとは違い、特に意味は無い。本人はブレーキングが得意だと思っており、コーナーへのブレーキを遅らせて突っ込む「超絶ウルトラスーパーレイトブレーキング」を必殺技としている。秋名山で拓海や池谷達に馴れ馴れしく話しかけるも、メガネと共に樹のハチゴーターボを散々けなしたり地方の走り屋をバカにしたりしたことから、池谷に追い払われるもその事で機嫌を損ね、バトルを仕掛けるため池谷達が撤収するまで近くでじっと待つといった陰湿な行動を取る。強引にバトルに持ち込み池谷を負かすが、樹のハチゴーターボを運転する拓海の敵ではなく、あっさりと追い抜かれた上、土手に乗り上げると言う惨めな結果に終わる。
- ゲームでも度々登場しているが、原作での登場回数やセリフの量が少ないため、ゲーム内のセリフはほとんどオリジナルのもので構成されている。
- メガネ
- 声:肥後誠
- 2人組のうちの1人。沙雪のようにアドバイスをするわけでもなく、ただ助手席に座って喋るだけの男。
秋山延彦のチーム(名称不明)
- 定峰峠を拠点とした、岩瀬恭子や秋山延彦、斉藤が所属している本来のチーム。チーム名は記載されていないため不明。
- 本拠地…埼玉県・定峰峠(埼玉県道11号熊谷小川秩父線)
- リーダー…秋山 延彦
- 岩瀬 恭子(いわせ きょうこ)
フジミ模型1/24頭文字Dシリーズより
- 声:豊口めぐみ
- 搭乗車種…FD3S RX-7 Type R
- 埼玉でその名を轟かせる女性ドライバーで、高橋啓介に一目惚れした(また、本人には直接言わないが、自分の中で彼の事を「ダーリン」と呼んでいる)。モチベーションで走る感覚派ながら、その実力は高く、仲間内からも一目置かれる存在。愛車は啓介と同じくFDであるが、啓介のFDが改造前と同様のシーケンシャルツインターボなのに対し、彼女のFDはビッグシングルターボ。パワーが啓介のFD以上であった事、シングルタービンである事、そしてパワーの出方がバトルとなった峠に合っていた事が啓介を苦しめたが、涼介から助言を受けた啓介に両者のターボの特性の違い(立ち上がりのターボラグ)を利用され、啓介に軽いプッシングをかけられアウト側からオーバーテイクされ敗北する。後に土坂峠のランエボ軍団とのバトルで、プラクティス時にまかれたオイルに乗ってしまい、FDをクラッシュさせられた啓介に愛車を貸す。その後、啓介とのデートをするもののふられてしまうが、ゲームなどでもわかるとおり、未だ啓介に対してがぜん寄せている想いは強い。なお、アニメ版ではこの後に啓介の全力疾走をナビシートで見てみたいと願い出て、赤城山のダウンヒルを同乗走行をした。啓介が遠征中にFD車内で休憩をとっていた際、彼がいることに気づかずFDのボンネットにキスをしている所を本人に見られてしまい、ミニスカートからパンティが見えるほどのオーバーリアクションで驚き、全力疾走で走り去っている[26]。
- 秋山 延彦(あきやま のぶひこ)
- 声:堀川仁
- 搭乗車種…SXE10 アルテッツァ RS200 TRD仕様
- ボディカラー…シルバーメタリック
- 主な外装パーツ…TRD製パーツ
- ナンバー…熊谷33 だ 17-919
- 秋山渉のいとこで、北西連合のリーダー。走りの実力が高いわけではないが、頭がよく、洞察力に長けている。藤原拓海とのバトルでも、拓海に勝てないことを初めから分かっており、次のバトルへ繋ぐ為に、ハチロクをじっくり観察できる後追いを選んだ。その結果、「Dのハチロクに勝つには軽さしかない」という結論を導き出し、軽自動車のカプチーノを用意する。なお、秋山という苗字はゲームが初出で、原作では呼称されていない。
- 斉藤(さいとう)
- 声:鈴木達央
- 秋山延彦と岩瀬恭子が所属するチームのセコンド。原作では斉藤という名前は登場しない。
- 横田(よこた)
- 声:風間勇刀
- 秋山延彦と岩瀬恭子が所属するチームのサード。あまり目立った人物ではない。
埼玉北西エリア連合チーム
- 「プロジェクトD」の埼玉進撃に対抗する為に秋山延彦の発足したチームで、秋山渉も在籍。間瀬峠でプロジェクトDを迎え撃つ。バトルが終わった後は埼玉エリアに現れたプロジェクトDの偽者の情報を集めるなど、プロジェクトDに協力している。
- 本拠地(使用コース)…埼玉県秩父郡・間瀬峠(埼玉県道287号長瀞児玉線)
- リーダー…秋山 延彦
- 坂本(さかもと)
アオシマ1/24頭文字Dシリーズより
- 声:吉野裕行
- 搭乗車種…EA11R カプチーノ
- ボディカラー…コルドバレッド
- 主な外装パーツ…エリートSPL製フロントバンパー、リアスポイラー
- ナンバー…熊谷71 え 35-218
- 秋山渉の友人であるラリースト。26歳。マシン・天候に関らず、車を四輪ドリフトさせるそのキレっぷりは、秋名のハチロクに似たものがある[27]。秋山延彦の依頼を受けてチームに参加した。延彦が用意したカプチーノに乗る。ハチロクよりも更に軽量コンパクトなカプチーノと坂本が繰り出すドリフトは、拓海が初めてコーナーリングで勝てなかった相手であり、拓海を「思考停止」にまで追い詰めた(雨が降っていなかったら完敗だったとも言われる)。しかしマシンが軽自動車ゆえに平坦な直線で追いつかれ、中央を走りラインをブロックするものの、最後はこの平坦な直線で拓海にブラインドアタックを仕掛けられ敗れる。ドライビング時のメンタルコントロールに一家言を持つ。
- 秋山 渉(あきやま わたる)
- 声:松本保典
- 搭乗車種…AE86 カローラレビン GT-APEX(前期型)
- ボディカラー…ハイテックツートン
- 主な外装パーツ…TRD製リアスポイラー・カーボンボンネット・グリルレス化
- ナンバー…熊谷56 よ 73-212
- 埼玉北西エリア連合の一員として、間瀬峠で啓介と対決した。この時には前のエンジンをブローさせたため、AE92・GT-Zに搭載のスーパーチャージャーのエンジンに換装。馬力こそ以前のターボに及ばないものの、総合的な戦闘力は拓海戦の時よりもアップし、啓介のFDと互角に戦った。渉自身の走りも以前と比べ、ターボチューンの頃の車体を揺らす走りがなくなり、確実に洗練度が増していたが、油断から道路を横切る排水溝の蓋でスリップし敗北を喫する。結果的に、原作では2戦とも長期戦の末、集中力が切れた事によるつまらないミスで負けている(アニメ版での拓海とのバトルは、先述のように拓海のずばぬけた実力の前に敗れたので、このバトルのみ該当する)。
- 限られた資金から走り屋をやっていたためか金持ちを目の敵にしているが、高橋兄弟、特に啓介とは車の性能ではなく技術で勝負をした為に走り屋として認めているようである。また拓海へのハチロク乗りに対する敵意はもう消えていていろいろな助言をしている、後述の偽プロジェクトDの捜索や発見した偽者に対して「自分は秋山渉というケチな者だけど、藤原拓海さんのドリフトを見せてほしい」とカマをかけるなどで協力した。
Fourth Stage
土坂のランエボチーム
- メンバー数は5人程度の少規模チーム。チーム名は記載されていないため不明。
- 本拠地…埼玉県秩父市・土坂峠(群馬県道・埼玉県道71号高崎神流秩父線)
- ランエボVの男
- 声:天田益男
- 搭乗車種…CP9A ランサーエボリューションV GSR
- ボディカラー…スコーティアホワイト
- 主な外装パーツ…RAYS製ホイール、カーボン調ミラー、(フォグランプカバー)
- ナンバー…熊谷30 あ 12-159
- ランサーエボリューションV(通称エボV)に乗る男。粗暴な性格でプロジェクトD、特に高橋啓介に対して挑発的な態度をとる。金目当てでバトルに参加した。一応は走り屋ではあるが、それほどテクニックがあるわけではない(啓介曰く、車両感覚が話にならない程度らしい)。ただし、モータースポーツのルールなどは、並の人間よりは詳しい面も持っている。愛車を損壊し、岩瀬恭子のRX-7 FD3S を借りた啓介とのバトルでは、序盤から先行していたものの、終盤に道路工事のバリケードによって狭くなっている部分で啓介に並ばれ、戦慄のあまり減速してしまい敗北した。バトルに使用したエボVは、カーボン調と思われるミラー、Fourth Stageでは、更にフロントのフォグランプ部分にカバーを付け、RS風に仕上げている。[28]エボVは、Second Stageで何度か端役として登場している。原作では名前は書かれておらず、アニメFourth Stage及びゲームARCADE STAGE Ver.3(PSP版も含む)では「ランエボVの男」と表記されている[29]。またBATTLE STAGE 2の販促ポスターでは「ガングロ」[30]という名前、本編では「KURO WARU」という名前になっている。
- ランエボVIの男
- 声:真殿光昭
- 搭乗車種…CP9A ランサーエボリューションⅥ トミ・マキネン・エディション GSR
- ボディカラー…スコーティアホワイト
- 主な外装パーツ…リアウイングレス
- ナンバー…熊谷36 よ 86-502
- ランサーエボリューションVI T.M.EDITION(通称エボVI TME)に乗る男。高橋啓介のFDを狙って路上にオイルを撒くよう手下に指示したり(この時FDを狙うように提案したのはガングロ男)、藤原拓海に脅しを掛けたりと、実力でバトルに勝とうとはしなかった。それでもクルマの性能に頼っている部分がある点(涼介曰く、最新式の電子デバイスの恩恵を上手く引き出した走りをする)以外は、確かな運転技術を持っている。拓海とのバトルでは、中盤まで拓海に張り付かれたままで、中盤をすぎたあたりでインに寄せすぎたせいで、自らが指示して撒かせたオイルの拭き残しに乗ってアンダーステアを出して失速、そこで拓海に抜かれて敗北すると言う自業自得という結果に終わった。バトルに使用したエボVI TMEは、リアウイングを取り外している。原作では名前は書かれておらず、アニメFourth Stage及びゲームARCADE STAGE Ver.3(PSP版も含む)では「ランエボVIの男」と表記されている[29]。BATTLE STAGE 2の販促ポスターでは「色白」[30]という名前、本編では「SHIRO WARU」という名前になっている。
- 仲間(A)
- 声:梯篤司
- ナンバー…熊谷3? ? 41-248
- 搭乗車種…CP9A ランサーエボリューションVI(車体後方のみの登場である為、詳細不明)
- ボディカラー…ダンデライオンイエロー
- ランエボの男たちの手下。色白男に命令され、道路にオイルをまいた。元暴走族リーダーとは同じ中学の出身。しかし当人は彼が群馬の人間である事を知らなかったが故、キツいお灸を据えられる事になる。
- 仲間(B)
- 声:宮下栄治
- ランエボの男たちの手下。とくに目立った役割はない。
- 元暴走族リーダー
- 声:志村知幸
- 搭乗車種…FY33 シーマ(アニメ版は、UCF10~UCF20(前期)セルシオ)
- ナンバー…群馬36 も 46-491
- 北関東では有名な暴走族の元リーダー。高圧的なエボVの男もたじろぐ程イカつい容姿をしている。土坂のランエボチームの一人が同じ中学の出身であったため、バトルに敗れた相手のプロジェクトDを力ずくで潰すために仲間を引き連れて呼び出されたが、実は群馬の人間であり、高橋啓介の元・舎弟でもあった上に、プロジェクトDの存在も知っていた(この事は知らされていなかった可能性が高い)為、メンツを潰された怒りをガングロ男や色白男達にぶつけた。
パープルシャドウ
- ゴッドアーム・ゴッドフットの異名を持つ、城島俊也と星野好造を筆頭に発足したチームで、東堂塾からも恐れられている存在。茨城県内に系列のチームをいくつも持っている。チームの略称はP・S。なお、原作でも明らかになっているが「城島と星野は若い頃レースをやっていたキャリアがある」と史浩が話していた。原作とアニメとでは、バトルの順番が逆になっている。
- チーム名はパープルシャドウだが、プロジェクトDとのバトルを行ったのは、パープルラインと隣接するフルーツラインである。
- 本拠地…茨城県つくば市・筑波パープルライン(フルーツライン)(茨城県道199号小野土浦線)
- リーダー…城島 俊也・星野 好造
- 城島 俊也(じょうしま としや)
- 声:江原正士
- 搭乗車種…AP1 S2000
- 峠の神様・「ゴッドアーム」と呼ばれており、医師である。特徴的なのは、左手をシフトノブに置きっぱなしで、右手をステアリングホイールから離さないで運転をするワンハンドステアで、その完成をもう20年以上追い続けている。彼の本気の走りは、ドリフトでもグリップでもないその中間のコーナリング。いわく完全に完成された理想的なコーナリングであるらしい。
- 完璧主義の男であり、バトルの展開や次に起こる事を予想し、全て計算尽くで走っている。そのため、前を走りながらでも、あたかも後ろのクルマをコントロールする術を身につけているとしか思えない走りをする(Fourth Stageでは、あくまでスマートに勝つことをモットーとしている事を強調しており、「それが大人の勝ち方だ」と言い切っている)。
- 城島の「走行ライン」はラインに無頓着な走りをしているようだが、それはワンハンドステアの練習過程で、理論的な裏付けが生まれた事による[31]。
- 拓海との戦いでは、幾多のラインを駆使して拓海を攪乱し苦しめ、バトル自体は常にリードを続けていたが、最後の最後で、持久戦による疲れと数日続いた猛暑による体調悪化で吐気を催し、クルマを停止させて道路脇で嘔吐、リタイアしてしまう(バトル自体は、ハチロクがサスペンションを壊し、S2000が引き離し始めた矢先であった為、拓海は「勝ってはいない」と実質敗北であった事を語っている)。バトル後、拓海は城島のS2000に同乗してそのテクニックを直で目にして学ぶ。
- 愛車のS2000の外観はMPFの2代目デモカーと酷似しており、ボディカラーは、Fourth Stageの設定を引き継いでいるARCADE STAGE4にて、MPFデモカーと同じく「ロングビーチブルー・パール[32]」と表記されている。
- 星野 好造(ほしの こうぞう)
- 声:大友龍三郎
- 搭乗車種…BNR34 スカイラインGT-R V-specII Nür(アニメ)
R34GT-R Nür
- 神業的なアクセルワークから、峠の神様・「ゴッドフット」と呼ばれている、太り気味な建設業経営者。本人曰く金持ちで、昔は結構女にモテたらしい。
- 特徴的なのはバトル中、常に喋りつつけている事であり、時々奇声を発することすらある。それは本来、彼が誰よりも熱くなるタイプの走り屋であるが故、喋り続ける事によって常に冷静さと客観性を失わないよう思い付いた方法で、気持ちをクールダウンする事を目的としている(城島俊也はこれを「気持ちのクーリングシステム」と呼んでいる)。また、しゃべらなくなった時は相当相手の実力が高い証拠である。啓介とのバトル中も独り言が止まりかけたことがあった。
- 大のGT-R愛好家で「オレは死ぬまでGT-Rだ!」とまで発言しており、今までにR32⇒R33⇒R32⇒R34と4台乗り継いできている[33]。
- GT-Rは本来、ドリフトが難しいマシンだが、アクセルワークの達人である彼は、いとも簡単にドリフトに持ち込める[34]。そのテクニックは、東堂商会の社長も説明がつかない。
- 公平なバトルをするためか、啓介とのバトルでは、トラクションの良いGT-R有利のヒルクライムと、軽量のFDが有利のダウンヒルをセットで1本とするよう提案した。タイヤが熱ダレを起こし始めたバトル後半には車重では不利なFDに対して、ダウンヒルでのドリフトバトルを繰り広げるも、最後は踏ん張り切れずに抜き返され敗れた。
- 以前乗っていたR32は、改造費を1000万以上つぎ込み、そのままレースに出てもおかしくないほどの戦闘力で、そのR32でたたき出したコースレコードは、啓介のFDでも破る事ができなかった。
- 現在の愛車であるR34は、上記のパーツを除くと、クルマ自体はほとんどチューンされていない。尚、搭乗するR34のグレードとボディカラーは原作とアニメで設定が異なり、原作では、ベイサイドブルーの「V spec II(2000年発売)」とされているのに対し、アニメでは、ミレニアムジェイドメタリック(限定色)の「V spec II Nür(最終特別限定車・2002年2月発売)」を採用している[35]。なお、フジミ模型から発売のプラモデルは原作の設定をプロトタイプとし、ベイサイドブルーのV spec IIを商品化しているが、ARCADE STAGE4ではアニメの設定を引継ぎ、ミレニアムジェイドメタリックのNür仕様として登場している。
- 石井=パープルシャドウメンバー(いしい)
- 声:三宅健太
- 「パープルシャドウ」のメンバー。筑波サーキットで開催される草レースでは表彰台の常連であるほどのテクニックを持っているが、城島と星野にはまだまだ敵わないと言っている。原作では石井という名前は書かれておらず、Fourth Stageでは「パープルシャドウ」あるいは「パープルシャドウメンバー」と表記されている(石井という名前は、Fourth Stageオフィシャルサイトなど、一部のみに表記されている)。
- ギャラリー3人組
フジミ模型1/24頭文字Dシリーズより改造
- 声:yuri・motsu・t-kimura(m.o.v.e)
- 搭乗車種…FD3S RX-7
- ボディカラー…ヴィンテージレッド
- 主な外装パーツ…RE雨宮製ボンネット(啓介仕様)以外、恭子仕様と同じ
- ナンバー…品川33 む 05-111
- Fourth Stage ACT.20で、スペシャルゲスト(アニメのみのオリジナルキャラクター)として登場。台詞は一言か二言程度。
- m.o.v.eから制作者側に出した「アニメに出てみたい」という要望から、コラボレーション企画という形で実現した。
- 雷鳴-out of kontrol-のPVでは頭文字Dの世界へ入り込み(その際にm.o.v.e3人もアニメ化される)、m.o.v.eの物ではないが、motsuが上記のFDを運転する。t-kimuraはFDの、yuriは拓海のハチロクの助手席に搭乗していた。
第二部(アニメ化未実現)
ここでは第二部に登場したキャラクターたちの中からArcade Stage 5と非アニメ・ゲーム化のキャラクターについて紹介する。
ゲーム Arcade Stage 5
ゲーム「頭文字D Arcade Stage 5」にて登場した人物。アニメ化された場合『Fifth Stage』以降の登場となる。
ニセプロジェクトD
- 突如埼玉(東秩父村。定峰峠入り口)に現れた、「プロジェクトD」のニセ者。本人達はプロジェクトDだとは言わないが、ハチロクトレノとFD3Sに「PROJECT D」と書かれたステッカーを貼り、同様に「PROJECT D」とプリントされたお揃いのTシャツ(拓海曰く「ヤンマガのグッズ並の痛さ」らしい)を着ている。2人の見た目は、本物の拓海と啓介とは髪型以外大きく違い、イツキからは「デブでぶさいく」と言われている。「プロジェクトD」の人気を利用し、女の子をナンパしたりする(彼らが喋っている小技の効いたセリフはプロジェクトDのサイトから引用し研究した模様)。ニセ拓海が上原美佳の友人・トモコをナンパしたことがきっかけとなってプロジェクトDの包囲網に引っかかり、キツいお灸を据えられることとなる。因みに肝心のドリフトはした事すらない。
- ニセ拓海
- 声:勝杏里
- 搭乗車種…AE86 スプリンタートレノ GT-APEX 後期型
- ボディカラー…ハイテックツートン
- ナンバー…熊谷500 に 29-679
- 藤原拓海の名を騙る偽者。車は当然パンダトレノだが、本物の拓海のハチロクが前期型なのに対し、こちらはおそらく後期型。外観は、ホイールと「PROJECT D」ステッカーを除くと後期型のノーマルに近いが、フロントバンパーの下部が若干異なる。本物の拓海が涼介と啓介を「さん」付けで呼ぶのに対し、ニセ者は呼び捨てにしている。また、本物の拓海は未成年者なのでタバコは吸えないが、ニセ者は吸っている。ちなみにKC38巻のP.138にて、それらしい人物がギャラリーとして登場している。素性がばれた後にトモコに再度アタックしたものの、やはりフラれた模様。
- ニセ啓介
- 声:三浦博和
- 搭乗車種…FD3S RX-7 Type R
- 主な外装パーツ…ボンネット以外、恭子仕様と同じ
- 高橋啓介の名を騙る偽者。黄色いFD3S RX-7に乗っているが、外観は啓介のFDよりも、岩瀬恭子が乗っているFDとよく似ている(ボンネットなどはノーマル)。拓海からは「背が低すぎる」と言われ、啓介からは「あまりにもブサイク」と言われている。本物の啓介は金髪だが、偽者の髪の色は黒である。また、本物の啓介はアゴ髭を生やしていないが、偽者は生やしている。
チーム246(ツーフォーシックス)
- プロジェクトDの進行を阻止する為に考案した『4段階(4段がまえ)の防衛ライン』の、「第一の防衛ライン」。チーム名は、ヤビツ峠への入り口となる国道246号に由来。
- 本拠地…神奈川県秦野市・ヤビツ峠(神奈川県道70号秦野清川線)
- リーダー…大宮 智史
- 大宮 智史(おおみや さとし)
- 声:東地宏樹
- 搭乗車種…NB8C ロードスター RS
- ボディカラー…エボリューションオレンジマイカ(プラモデル・ゲーム)
- 主な外装パーツ…GARAGE VARY製パーツ、B.I.M creativestudio製ホイール
- ナンバー…相模501 く 37-125
- 「チーム246」のリーダーであり、プロジェクトD戦でのダウンヒル担当。チーム内投票でダウンヒル担当を選出した際、投票総数31票のうち31票という、満場一致で決定した。
- バトルで先行か後追いを決める際、ヒルクライムでやられた事をダウンヒルでそのままやりかえそうと、先行を選ぶ。コースを熟知しており、拓海をも凌ぐブレーキングを見せるその走りは、ギャラリーからも「クレイジーダウンヒル」と称されている。バトルは終盤まで先行していたものの、ロードスターとハチロクが並走した際にリアウイングを標識にぶつけて破損、その後バランスを崩してスピンアウトする。
- バトルには敗北したが、勝負しない人生は死んでいるのと同じと発言し、後悔はしていない様子だった。
- 非力なロードスターを公道バトルで使用している事情として、レース活動引退後の少ない資金の範囲内で買えるFR車がこれしかなかったためとしている。
- 小早川(こばやかわ)
- 声:浜田賢二
- 搭乗車種…CT9A ランサーエボリューションVII GSR
- ボディカラー…ダンデライオンイエロー(ゲーム)
- 主な外装パーツ…C-WEST製フロントバンパー・カーボントランク(ボディ同色)、CREATIVE-SPORTS製ボンネット・サイドステップ・リアバンパー
- VOLTEX製リアウイング、GANADOR製カーボン調ミラー、RacingHart製ホイール
- ナンバー…相模330 け 25-645
- 「チーム246」のメンバーであり、プロジェクトD戦でのヒルクライム担当。チーム内投票でヒルクライム担当を選出した際、投票総数31票のうち26票で決定した。ランエボを好いており、その性能を信用している。その為1本目で離される事は無いと考え、相手の高橋啓介の腕を見極めようと後追いを選ぶ。だが短期決着を目論んでいた啓介が予想外のポイントでスパートをかけてきた結果、7秒差をつけられ完敗する。
- その後、「R・Tカタギリ」の皆川英雄とプロジェクトDの高橋啓介とのバトルを見て、高橋啓介の実力に改めて驚嘆した。
レーシングチームカタギリ ストリート バージョン
- プロジェクトDの進行を阻止する為に構成された防衛ラインの「第二防衛ライン」。プロジェクトDを箱根で迎え撃つ。ストリートバージョンとは峠で皆川やカイが走る際に呼称されるもので、サーキットではレーシングチームカタギリのみである。作中ではレーシングチームを「R・T」、ストリートバージョンを「S・V」と表記される事がある。
- 皆川 英雄(みながわ ひでお)
- 声:小西克幸
- 搭乗車種…JZA80 スープラ RZ
- ボディカラー…スーパーホワイトII(ゲーム)
- 主な外装パーツ…BOMEX製フロントアンダースポイラー・サイドステップ、YOKOHAMA製ホイール
- ナンバー…湘南35 き 81-973
- R・TカタギリS・Vのヒルクライム担当。口数の少ない寡黙な性格で、啓介に対して「完膚無きまでに叩きのめしてやりたい気分だ」と発言していたり、「シロウトの4WDに勝ったくらいでいい気になるなよ」と、チーム246の小早川を遠まわしに罵倒する発言をするなど、やや冷酷な一面も見せている。序盤から熾烈なバトルを繰り広げ、啓介のスピードとタイヤマネージメントが自らの予想を上回っていると判断すると、啓介にプレッシャーを掛け、タイヤを消耗させようとする。それは啓介を戦慄させる程のものだったが、終盤にリアタイヤが完全に消耗し、二本目には持ち込めない事を悟って戦線離脱した。峠を走る事に対し、ただの気晴らしに来ているだけと語っている。
- 原作とゲームではデザインが多少違い、原作での髪の色は完全な黒髪だったのに対し、ゲームでは多少茶色が混じった黒髪になっている。
- 小柏 カイ(こがしわ かい)
- 声:神奈延年
- 搭乗車種…ZZW30 MR-S S EDITION
- ボディカラー…シルバーメタリック(ゲーム)
- 主な外装パーツ…C-ONE MotorSport製パーツ
- ナンバー…湘南500 と 56-824
- R・TカタギリS・Vのダウンヒル担当。今回はR・Tカタギリのメンバーとして藤原拓海に挑む。初登場時は素直で爽やかな面を見せたが、プロレーサーとしてキャリアを重ねた為か自らの実力に自信を持つ自己顕示欲の高い性格に人物像が変わった。プロジェクトDがこれまで採ってきた「スタート時のポジション選択権を対戦相手に与える[36]」というスタイルをあえて断り、コイントスでの決定を行った。序盤は拓海に引き離されるも中盤に急激な追い上げを見せる。しかし終盤のレイトブレーキング勝負において曲がりきれないと判断、とっさに体勢を立て直すために意図的に車をスピンさせる。その結果、拓海に大きく引き離され、敗北する。プロになって以降公道レースを下に見ていたが、スピンを「逃げ」と表現しレーサーとして自分に足りないものを理解し敗北を認めた。
非アニメ・ゲーム化
ゲーム化された場合『Arcade Stage 6』、アニメ化された場合『Fifth Stage』以降の登場となる。
チーム・スパイラル
- プロジェクトDの進行を阻止する為に構成された防衛ラインの「第三防衛ライン」。チームメンバーは各々がナンバリングされている。池田によれば「峠の自警団」としての一面を持ち合わせているとの事。
- 本拠地…神奈川県足柄下郡箱根町・七曲り神奈川県道732号湯本元箱根線
- 池田 竜次(いけだ りゅうじ)
- 搭乗車種…Z33 フェアレディZ Version ST
- ボディカラー…バーニングレッド
- 主な外装パーツ…ings製パーツ
- チーム・スパイラルのヒルクライム担当。通称、スパイラルの「ゼロ」。実家が寺であり、豊富な資金があるらしい。
- ゼロ理論・無の境地という、独自の理論に基づいて走る。この理論の要諦は、自らの感情を限りなく無に近づけて走ることで車からのインフォメーションを正確に読み取り、それにドライバーが応えていくことで最良の走りを実現できるというものである。涼介は「一見理にかなっているように見えるが」と前置きした上で「人間である以上、感情を無にすることなど不可能」としてこの理論を否定している[37]。啓介とのバトルの前には、車の中で瞑想して精神状態を整えていた。
- 原作39巻で死神GT-Rに襲撃されるが、「なぜあれほどセンスのあるドライバーがあんなにもいかれてるんだ」と不思議がっていた。その後、涼介と北条凛の決闘が始まった際は、「峠の自警団」のリーダーとしての責務から、二人の後ろを追走。涼介に万が一の事が起きた場合のバックアップ役を(本人には話していないが)自ら買って出ている。
- 奥山 広也
- 搭乗車種…S15 シルビア Spec-R
- 主な外装パーツ…GP SPORTS/Gallery製パーツ
- チーム・スパイラルのダウンヒル担当。通称、スパイラルの「
01 」。 - 挑発的な性格で、プロジェクトDとの戦いに対して「俺はハナからドラテクを競うつもりはない」と発言をしていた。愛車のS15の性能に自信を持って拓海に挑むも、「藤原ゾーン」を駆使する拓海により、自身の理解を超えた走りを見せ付けられて完敗。
- 坂本 順一(さかもと じゅんいち)
- チーム・スパイラルのメンバー。通称、スパイラルの「
02 」。埼玉北西エリア連合の坂本とは別人。 - 池田龍次の最愛の後輩であり、坂本も池田を尊敬している。
サイドワインダー
- 神奈川最強といわれる三つの勢力のうちの一つで、「4段階の防衛ライン」を考案・指揮している(ただし作中のセリフより、サイドワインダーのみ県外のチームである可能性がある)。プロジェクトDの実力を見極めるため、走行タイムを第一のラインから計測している。
- 北条 豪(ほうじょう つよし)
- 搭乗車種…E-NA1 NSX
- 主な外装パーツ…アドバンス製パーツ
- 「サイドワインダー」チーフドライバー。
- 兄の北条凛は「死神」と呼ばれた峠の走り屋。その兄が高橋涼介と因縁があったため、涼介とは面識がある。自分の兄を「あいつ」呼ばわりしている。
- 久保 英次(くぼ えいじ)
- 「サイドワインダー」チーフメカニック。集まっている情報を元に、相手の実力を正確に分析する事ができる。関西弁で喋る。拓海のことを「天然素材」と呼んでいた。
- シン(本名不詳)
- 母親と共にチーム・スパイラルのバトルを観戦していた、サイドワインダーのチームの一員と思われる少年。疾走する拓海のハチロクに対し、母親には見えない「白い翼」を見たと発言している。彼自身は走り屋と車には興味は無いらしい。
- シンの母親(本名不詳)
- 息子と共にチーム・スパイラルのバトルを観戦していた、サイドワインダーのチームの一員と思われる女性で秋山渉の妹、和美と似たような人物。彼女自身は車に関する知識はそれなりにあるが、走り屋であるかどうかは不明。
死神GT-R
- 北条 凛(ほうじょう りん)
- 搭乗車種…BNR32 スカイラインGT-R[38]
- ボディカラー…ジェットシルバーメタリック
- 主な外装パーツ…NISMO製フロントバンパー・GTウイング・ロールバー.馬力は650psは出ているらしい(高橋涼介の分析による)
- サイドワインダーの北条豪の兄で、涼介の医科大学での先輩に当たる。かつて涼介と三角関係にあった香織という女性が自殺してしまった事をきっかけに、仕事も辞め、家を出て途方にくれているらしく、弟の豪曰く「死神に取り憑かれた哀れな男」との事。
- バトル相手をクラッシュさせ、死に追いやるような走りをする事から「死神」と呼ばれている。スパイラルの池田が遭遇した際も、2度リアバンパーをぶつけ、クラッシュさせられそうになっている。
- 死後の世界と言われている涅槃に恋焦がれていたり、「涼介と命のやり取りをしたい」と発言したりなど、死ぬ事に対する恐怖感が全く無い。
- 香織(かおり)
- 北条凛の元・婚約者で故人。涼介とは三角関係となっていた。彼女の自殺がきっかけで凛は「死神」と化した為、北条豪は「馬鹿な女、自殺なんかするから皆の人生が狂った」と発言している。
- 彼女の父が経営する会社は、北条家が経営する病院との取引で経営が成り立っており、凛との結婚は一種の政略結婚のような形で決められたようなものだった。そんな折に涼介と出会い惹かれた結果、結婚を拒否して父と大喧嘩に。凛としては、結婚したくない理由を話してさえくれればそれを受け入れるつもりでいたのだが、最後までその理由を誰にも話さないまま自殺してしまい、凛と涼介は決裂することになる。
- 当初、生前の姿は無く名前だけの登場であったが、涼介・凛そして池田とダウンヒルバトルをしたことで初めて生前時の姿が現れた。
(注:年齢と学年は連載当初。第2部(プロジェクトD編・4th Stage以降)は連載当初より1年後という設定)
脚注
- ^ オフィシャルファンブック「頭文字D Fourth Stage ALL ABOUT THE BATTLE」より。ゲーム「頭文字D ARCADE STAGEシリーズ」での表記はIMPREZA WRX type R STi Version V。
- ^ Battle Stage 2では「Mr.X」と書かれている。
- ^ AE101型で採用された、5バルブヘッドの新型エンジンをベースに、VVTを取り外し11000回転で240馬力を発生させる超高性能エンジン。拓海のハチロクに換装させるにあたり、220馬力に公道用にデチューンされている。
- ^ リアがスライドしている状態で手放しをしたあと、胸のポケットから煙草を取り出す⇒ライターで火をつける⇒とりあえず一服⇒灰皿でトントン、そしてガードレールスレスレで曲がった後にハンドルを持つ。ハンドルを切るとニュートラル付近にまで戻ろうとする力が働く。その切れ角を利用し、ゼロカウンター付近のドリフトが成立する。右足のアクセル操作でステアリングを行うため、極めて危険で高度なテクニック。理論上は可能。
- ^ 逆に言えば『同じ条件下でも、そこそこ以上の実力を持つ4WD乗り相手では、幾ら拓海でも対抗する事は不可能である』と言える。
- ^ AE86:工場コードA52/A54→第一製造部1Bライン/第二製造部2Dライン、ST205:工場コードA54→第二製造部2Dライン
- ^ GT-Rに搭載されているアテーサE-TSは、リアのテールスライドを感知すると同時にフロントの駆動がスタートする。カウンターを戻してアクセルを踏んでも、フロント側のトラクションが強まっていく為、FRのようにスライドアングルを維持する事ができない。すなわち車が勝手にドリフトをやめてしまうのである。加えてアテーサE-TSは、アクセルの開度に応じて前後駆動配分が決まる為、細かいアクセルワークをすればする程、ドリフトの継続が困難になる。故に、GT-Rでのドリフトはできないと言われている。
- ^ スーパーフロントヘビーから来るアンダーステア。これはR32に限らず、R34までの第二期GT-R世代のスカイライン全グレードに共通する。フロント重量が他車に比べて重く、フロントタイヤの熱ダレが進みやすいという弱点がある。コース終盤になると、下りコーナー出口でアンダーが出やすくなる。
- ^ 中里曰く、「板金70,000円のコース」(修理代)行きになってしまった。
- ^ 右手とステアリングホイールをガムテープで固定して走る。制限された蛇角の範囲内でのコーナリングを余儀なくされるため、FRの場合、アクセルワーク主体でコーナリングするしかない。その為、ほとんどの峠のコーナーは、蛇角不足で曲がれなくなる。それに対し、FFは左足ブレーキやサイドブレーキでアンダーステアを消せるという有利な点を持っている。後述の城島俊也のワンハンドステアは、その延長線上にあるものと呼べる。
- ^ First Stageでは、ガードレールに擦りつけた時、左ドアミラー脱落、左側面塗装の損傷、左リアコンビライト破損、吹っ飛んで着地した時にガードレールに突っ込み左フロントヘッドライト破損、バックしながらガードレールに当たって停止だったが、Battle Stageでは、ドアミラー脱落、リアコンビライト破損が無い。
- ^ 舘智幸とは東堂塾時代の同期。
- ^ 公道で右車線は本来、対向車が通る為、100%で行こうとすると、いつ対向車が来るか分からないという不安から来るもの。いろは坂では、一方通行であるが故に対向車がなく、対向車を処理する技術が不要なモータースポーツと同じ環境にある為、いろは坂以外の峠で走ろうとすると、右コーナリングが左に比べて甘くなりがちになる。
- ^ ただし、土屋圭市には『BATTLE STAGE』特別編解説コーナーで『パワーに頼りすぎ』と評されている。
- ^ ちなみにバトル後、拓海は「勝ちでなく、引き分けかな。」と語っている。また、拓海のハチロクを「いいクルマだぜ」と褒め称えている。
- ^ 実車のエボIIIにも2次エア導入システムというミスファイアリング機構が装備されているが、ノーマルでは作動しない。更に言えばミスファイアリングシステムは三菱ではなくスバルにおける同装置の呼称である
- ^ 啓介曰く「下品なウイング」と称し、嫌悪感を露にしていた。
- ^ 原作では啓介との対決の詳細は描かれていないが、アニメ「Battle Stage」である程度描かれている。
- ^ 涼介曰く、「藤原とよく似たドライバー」と語っている。
- ^ Special Stageのみ「あつお」と呼ばれていた。
- ^ 正式な名称は「ER34 スカイラインクーペ 25GT-t」啓介はGT-Rと間違えているが実際R32・R33・R34のスカイラインGT-Rはこの車をベースにしてつくられたチューニングカーである。
- ^ 史浩曰く、「須藤級の実力者がゴロゴロいる」とのこと。
- ^ 涼介は拓海に「1本目が終わるまでバックミラーは見るな(先行のとき、集中力を切らさない為)」、「エンジンは9000回転以上回すな(レブ縛り、戦闘力をあえて制限して相手に手の内を隠し、2本目でブチ抜こうという作戦)」と指示した。
- ^ 一部愛好者からはVTECエンジンとターボの組み合わせを「邪道」とする傾向がある(NAエンジンならではのアクセルレスポンスやフィーリングがスポイルされるため)が、ターボチューンによりパワーを求める愛好者も存在し、また決してVTECエンジンがターボに不向きと言うわけでもない。
- ^ 前走車の視覚から見えなくなるライン。外から見たら普通にインをついた様に見えるが、バックミラーの死角をついて、最短距離をカットしながら相手のラインへ進入していく。サーキットのレースでもよく使われる、高等技術の追い抜きである。
- ^ ただし、アニメではこのシーンはカットされている。
- ^ 坂本自身は過去に拓海・渉同様ハチロクに乗ったことがあると原作25巻のみで明らかになっている、またアニメでは語られていない。
- ^ ARCADE STAGE Ver.3では完全にRSとなっている。
- ^ a b Fourth Stageオフィシャルサイトや予告編では、ランエボVの男が会川、ランエボVIの男が一条と表記されていた。
- ^ a b 『頭文字D Fourth Stage MUSIC COMPLETE BOX』の解説も同じ。
- ^ 通常「走行ライン」は、コースをいかに早く走るかを目的としたものであり、コースの形状(道幅、高低差、コーナーの急さなど)により一つに決定され、バトルが行える程度の車の性能においては大きく変わることは無い。そのためバトルはいかに自分がラインを走るか、いかに相手にラインを走らせないかの駆け引きが重要なポイントになる。一方、城島にとっての「走行ライン」とは車を気持ち良く制動する目的から発生したものであり、その過程において「タイヤの性能を使い切りさえすればどんなラインでも大してタイムに差が出ない」という結論を出している。つまりは最速ラインこそ一つだが、そのアプローチは無数にあり、その無数のラインを使いこなしているためラインに無頓着な走りに見える。そのため、バトルにおけるラインの奪い合いが城島には無意味な事となり、理論上は城島自身が敗因を作らなければ城島が負けることはほぼ有り得ない。また、その走行スタイルは、タイヤに加わる荷重をどれだけバランス良く前後左右のタイヤに配分し、タイヤの性能をいかに効率良く使い切るを重視しており、その結果、リアタイヤの限界を超えスライドするドリフトでも限界内に収めるグリップでもなく、限界ギリギリを引き出すためグリップとドリフトの中間のような走りとなる。
- ^ 本来はNSXの設定色であり、純正の設定色はモンテカルロブルー・パールである。
- ^ 一度R32に戻した理由は、R33が気に入らなかったためで、「あれは日産の失敗作だ」と言い切っている。
- ^ 星野の場合、タイヤが熱ダレを起こしてアンダーステアが出やすくなる状況を逆手に取り、入口からリアを流す事で、フロント側のプッシュアンダーを制御できると同時に、大柄なリアを振り回して後続車を牽制する目的もある。
- ^ 作者が作中に登場させるために取材したR34は、Nür仕様のミレニアムジェイドメタリックカラーである[1]。
- ^ 舘智幸とのバトルのみ例外。
- ^ 池田と涼介の理論の違いは汎用性にあり、池田の理論はあらゆるドライバに適用でき、ミスや事故を減少させることによる実力のボトムアップに適しており、涼介の理論は高い技量を持つ特定のドライバにのみ適用でき、実力の限界を引き上げることに適している。作中の世界のように限界を競う場合にこそ池田の理論は一歩劣るが、能動的安全性、限界の認知能力など一般ドライバから競技ドライバまで全てのドライバが常に守るべき規範としての性質を持つ。
- ^ 現在は削除されているが、Bee☆Rのブログにて、元となったGT-Rが掲載されていた事がある。