裏面打法

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裏面打法(うらめんだほう・りめんだほう)とは、卓球の打法の一つで、ペンホルダーラケットの裏面にもラバーを貼り、反転させることなく裏面側のラバーで打球をする打法の総称である。

バック側に球が飛んできたときに、これまでは通常使用されていなかった、ペンホルダーラケットの裏面に貼ったラバーを利用して打球することで手首の可動範囲を広く使えることができ、従来のペンホルダーラケットのバックハンドによる打球よりも強い返球を行うことができる。これにより、相手にとっては打球の球種などの予測が困難になった。

当初は、それまでペンホルダーの死角となっていた、バック側への下回転系のボールに対してのバックハンドドライブ攻撃の打法として、限定的に使われることが多かった。しかしその後、さらなる発展を遂げ、現在ではブロックフリックなど、ほぼシェークハンドのバックハンド打法と比較しても遜色のないほどの技術へと完成されていった。

裏面で打つという特性上、コントロールが難しく、慣れが必要である。また、通常のペンホルダーラケットには、片面のみラバーを貼って使用するのに対して、裏面打法では、シェークハンドラケット同様、両面にラバーを貼る。このため、ラケットの重量が増えるので、裏面打法を使いこなすには、体力や筋力が必要となってくる。

「世界の現代卓球においてペンホルダーは勝てない」といわれた時代が長く続いたが、1999年の世界選手権(個人戦)アイントホーフェン大会で、この裏面打法を世界で初めて本格的に取り入れた劉国梁が、男子シングルスの世界チャンピオンとなった。

最近では、ペンホルダーによる両ハンドドライブ型(表面でのバックハンドはツッツキやストップのみしか使わない)を完成させた王皓が、裏面打法を駆使してアテネオリンピック北京オリンピックで男子シングルスの銀メダルを獲得、2009年世界選手権横浜大会の男子シングルスで優勝を飾った。馬琳はフットワークをベースにしたフォアハンド主戦型に裏面打法を取り入れたスタイルで、2005年の世界選手権(個人戦) 上海大会の男子シングルスで準優勝、2008年北京オリンピック男子シングルスでは優勝している。また馬琳は同僚の劉国梁が優勝を飾った、1999年の世界選手権(個人戦)アイントホーフェン大会・男子シングルスでも準優勝している。