mixi
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mixi(ミクシィ)は、株式会社ミクシィが運営する、日本最大級のシェアを持つソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS)である。
2009年12月現在、日本最大規模を誇る。
概要
2004年2月にサービス開始。同時期に開始したGREEと並び、日本では最も早い時期からサービスを展開しているSNSの1つである。
サービス名の由来は、公式サイトの説明[1]によると、「mix(交流する)」と「i(人)」を組み合わせた造語で、利用者同士の交流が深まることを願って名づけられたもの。
mixiは、既に入会している登録ユーザーから招待を受けないと利用登録ができないという、完全招待制を採用していた。この方式は、ユーザーそれぞれの素性が明らかになり、健全で安心感のある居心地の良いコミュニティを維持するという目的で採用されている。なお、招待した側とされた側は自動的にマイミクシィ(友人登録)となり、登録後3ヶ月間は外すことが出来ない。2010年3月1日より招待状無しでも参加できる登録制となったが、招待制も引き続き使用している。
新規に招待状をもらった場合ID番号は基本的に新しい番号が割り当てられるが、一度退会したメールアドレスで再利用登録した場合は再び同じID番号が割り当てられる。しかし、旧データ(マイミクや参加コミュニティ等)は復帰せず新規登録と同じく白紙の状態から始まる。
以前は利用規約により18歳未満の者の参加は禁止されていたが、2008年12月10日より15歳未満に引き下げられた。 ただし、新たに参加可能となった15 - 17歳の者については「出会い系サイト規制法」に抵触する可能性を排するために以下の制限が設けられた。
- コミュニティに関わる全ての機能が利用不能
- 友人検索機能が利用不能
- 日記公開範囲の標準設定が「友人まで公開」となる(変更可能)
- 18歳未満の者に相応しくない広告が非表示となる
現状では18歳以上であると詐称して登録している未成年者も多く、さらには18歳未満を参加の条件とするコミュニティも存在する。ただし、年齢を偽っていても携帯フィルタリングサービスを契約している端末からアクセスした場合は、同様の制限がなされる[2]。
メールアドレスについてはPCのメールアドレスを持っていないと登録できなかったが、2006年12月4日より、携帯電話のメールアドレスでも登録可能となった。また、2007年3月27日よりフリーメールのアドレスによる登録には、携帯電話のメールアドレスを併せて登録することが必須となった[3]。しかし、その後全てのメールアドレスについて、携帯電話のメールアドレス及びその端末固有情報(スマートフォンでは認証不可)の登録が必須となった。このため、携帯電話を持っていないユーザーやiPhone以外のスマートフォンしか持っていないユーザーは、必然的にmixiの新規登録ができない。スマートフォンであっても、iPhoneに限り「@i.softbank.jp」のメールアドレスを使用すれば新規登録できるようになった[4]。但し海外からの登録を想定し、海外ドメインからの登録に関しては携帯電話のメールアドレスが必要が無いため、それを利用した複数アカウント取得が行われている[要出典]。
また、規約違反などで運営側によってアカウントを削除された場合、理由の如何を問わず、そのアカウントで使用していたメールアドレス及び携帯電話端末からの再入会する事は出来ない。
沿革
- 2004年2月 - サービス開始(プレオープン)
- 2004年3月3日 - 公式にオープン。機能は、SNSとしてのリンクと、mixi日記のみ。
- 2004年8月5日 - カレンダー機能を追加
- 2004年9月16日 - mixiモバイル開始
- 2005年1月27日 - mixiプレミアム開始
- 2006年2月8日 - mixiニュース開始
- 2006年5月22日 - mixiミュージック開始
- 2006年9月14日 - 株式会社ミクシィ上場
- 2007年2月5日 - mixi動画開始
- 2007年4月26日 - 日記キーワードランキング開始
- 2007年5月10日 - PCで絵文字対応
- 2007年11月2日 - OpenSocialへの賛同を表明(オープンβの開始は1年5ヶ月後)
- 2007年12月3日 - フォトアルバムにラクガキ機能を追加
- 2007年12月4日 - モバイル検索連動型広告を開始
- 2007年12月7日 - mixi公認コミュニティを利用した商品発売を開始
- 2007年12月20日 - mixiモバイルにて無料ゲームコンテンツの提供を開始
- 2007年12月20日 - mixiモバイルにてコンテンツ連動型広告を開始
- 2008年2月28日 - OpenIDへの参加を表明(提供開始は半年後)
- 2008年7月30日 - iPhone, iPod touchアプリを提供開始
- 2008年8月4日 - エコー(現ボイス)開始
- 2008年8月20日 - mixi OpenID提供開始
- 2008年10月16日 - mixi ウィジェット(NetFront Browser Widgets)提供開始
- 2008年10月30日 - ソフトバンク向けのmixiウィジェットを提供開始
- 2008年11月28日 - ミクシィ年賀状を開始
- 2008年12月10日 - 年齢制限を15歳以上に引き下げた
- 2008年12月11日 - mixiアプリのパートナー向けβ版公開(開発者向けに公開)
- 2008年12月15日 - mixiモバイルでデコメッセージ開始
- 2009年4月8日 - mixiアプリのオープンβを開始
- 2009年9月17日 - エコーをボイスに名称変更し、正式サービスにした
- 2009年10月27日 - mixiアプリモバイル開始
- 2009年11月26日 - mixi同級生開始
- 2010年1月6日 - ミクコレ開始
- 2010年1月20日 - mixiキーワード開始
- 2010年3月1日 - 招待状無しで登録可能になる
- 2010年4月15日 - Gmailのアドレス帳と連携開始
- 2010年5月11日 - mixiカレンダー開始
- 2010年5月24日 - BlackBerry対応アプリケーション提供開始 [5]
- 2010年5月31日 - mixiタッチ開始
- 2010年6月3日 - mixiフォト開始
- 2010年6月10日 - ボイスでTwitterのフィードの取り込みが可能になる
- 2010年6月28日 - mixi同僚ネットワーク開始
- 2010年9月6日 - mixiチェック、mixiチェックイン開始
- 2010年9月10日 - mixiアプリのスマートフォン版開始。mixi Plugin、mixi Graph API を発表。中国・韓国のSNSとの業務提携を発表。
- 2010年10月5日 - mixi新着通知がiコンシェルに対応「ミクインフォ」提供開始。 [6]
利用状況
ユーザー数は2009年9月30日現在、約1,792万人。月間ページビュー(PV)はPC版約45.2億PV、モバイル版約114.4億PV、合計159.6億PVである[7]。また、2006年時点での平均利用時間は3時間29分で日本ドメインでは2位となっている[8]。また、ミクシィの調査によると、男女比率は男性が52.2%、女性が47.8%。年齢層で最も多いのは20~24歳の33.8%、次いで25~29歳が28.4%、30~34歳が17.6%。最終ログインが3日以内のアクティブユーザーの割合は、かつては全ユーザー数の70%を占めていたが[9]、アクティブユーザー率は少しずつ下がり、2007年5月現在は64%である[10]。
上場企業の社長、作家、政治家、タレント、歌手など、広く名前の知られた人物やそれに関連するスタッフ等も数多くmixiを利用している。中にはファンを集めたコミュニティをタレント自ら立ち上げてオフ会を開催したり、mixi内での宣伝活動するなど、積極的な利用もみられる。ちなみに、選挙期間中に候補者がmixi内で足跡を残すだけで公職選挙法に抵触する恐れがあるとして、選挙期間中に活動休止する場合がある[11]。
2006年11月29日の朝日新聞朝刊でmixiが紹介された際にサンプラザ中野くんがmixiに参加していることが書かれていた。また、歌手の宇多田ヒカルが2006年4月11日に自身のウェブサイト上で、mixiの登録ユーザーであると公表したところ、mixi内の宇多田のページに多数のユーザーからメッセージが殺到し、宇多田はmixiを退会した[12][13]。
累計発行ID数
退会者・多重登録者を含めた、発行ID数。
- 1万ID 2004年5月
- 5万ID 2004年7月21日
- 10万ID 2004年9月15日
- 25万ID 2004年12月16日
- 50万ID 2005年3月21日
- 75万ID 2005年5月28日
- 100万ID 2005年7月15日
- 200万ID 2005年11月17日
- 300万ID 2006年2月7日
- 400万ID 2006年4月16日
- 500万ID 2006年6月14日
- 600万ID 2006年8月18日
- 700万ID 2006年10月9日
- 800万ID 2006年12月5日
- 900万ID 2007年1月16日
- 1000万ID 2007年2月25日
- 1200万ID 2007年5月30日
- 1400万ID 2007年9月9日
- 2000万ID 2008年9月
- 2500万ID 2009年末
※現在の発行ID数はmixiカウンター[14]から確認することができる。
有効ID数
退会者を除いた有効ID数。ただし、規約違反の多重登録者や一度入会したが放置されたままのIDが含まれているため、実際の利用者数は下記よりも少ない。
機能
SNSサイトとしての機能は充実している。
現在提供されている機能・サービス
- マイミクシィ
- 通称「マイミク」。登録可能な上限は1000件。mixi上の自分以外のユーザを専用のリストに登録する事が出来る。どちらかが相手側にマイミクシィの申請をし、相手が承認した際に成立し、リストに追加される。また、申請・承認と同時に相手にメッセージを送る事も出来る。尚、このリストが0の状態で一定期間が経過するとアカウントが削除される。mixiの招待状を通じてユーザが新規登録を行った場合、そのユーザが自動で追加されるが、追加後3ヶ月間はマイミクシィから外す事は出来ない。
- 日記
- mixi標準の日記で書くのはもちろん、PC専用になるが他社のブログを設定することができる。また、YouTubeやニコニコ動画、Googleマップといったコンテンツを簡単に貼り付けることができる(PCのみ)[15]。
- コミュニティ
- 「コミュニティ」と呼ばれるグループに所属することにより、自分と同じ考え・興味を持つ人、同じ環境にいる人と集まることができる。2009年11月29日現在コミュニティ数は360万を超えており、その中で最も多いメンバーを抱えているコミュニティのメンバー数は約45万人である。また、mixi公認コミュニティという企業が運営をしているコミュニティも存在する(2009年11月29日現在7つ)。
- フォト
- 写真をアップロードすることのできるサービス。もちろん、ここにあげた写真を日記に貼ることもできる。
- レビュー
- 商品・作品などの感想・評価を書き込むことができる。一部を除きモバイル対応。
- ニュース
- mixiサイト内にmixiニュースという報道機関やスポンサーサイトの最新ニュースを閲覧するコーナーがある。ユーザーはそのニュースに関する日記を書くことができる。
- mixiアプリ
- 2009年8月25日よりパソコン版が、10月27日よりモバイル版がサービス開始。mixi上で個人や企業などの第三者がゲームやチャットなどのサービスを提供することが出来る。アプリによって利用可能な環境がパソコン専用、モバイル専用、パソコン・モバイル共通に分かれている。2009年7月1日から11月2日まで「ソーシャルアプリケーションアワード[16]」と呼ばれるmixiアプリのコンクールが行われ、11月10日に各賞が発表された。
- ボイス
- 2008年8月にエコーとして試験を開始。最大全角150文字でひとことコメントをつぶやくことができる。当初は期間限定サービスの予定であったが、同年9月以降も継続してサービスを供用、2009年9月17日よりボイスという名称に改められ正式サービス化された。twitterとの連携機能を持っている。
- キーワード
- 2010年1月20日に開始。1ユーザにつき1キーワードを設定することでユーザ検索が効率化する
- 足あと
- いつ誰が自分のページに訪れたか、また自分がいつ誰のページに訪れたかを表示する機能である。以前は自身が付けた足跡は一切消せなかったが、現在は毎月10件のみ消すことができる(ただし、消す前に相手が気付く場合がある)。また、特定の数(キリ番やゾロ目など)をあらかじめ定めておくことによって、自分のページへの訪問者がその数になったときに、mixiからメールを受け取ることができる。
- メッセージ
- 他のユーザーとメッセージのやりとりが出来る。なお、受信範囲を「友人の友人」または「友人のみ」のすることも可能である。
- mixiモバイル
- 携帯電話等モバイル機器からもmixiを使うことができる。2007年4月4日からはウィルコムの、同年8月15日からはソフトバンクモバイル(Yahoo!ケータイ)の、公式コンテンツとして登録されている。また、2007年2月5日にはNTTドコモ(iモード)の、2006年12月24日にはau(EZweb)の公式コンテンツとして登録された[17]。
- mixiプレミアム
- 詳細はmixi、フォトアルバム機能や容量拡張が可能な「mixiプレミアム」を参照のこと。月額315円(税込み)
- 2008年11月上旬より、送受信メッセージの保存期間は無料有料を問わず無期限になった。[18]
- mixi同級生
- 自身の卒業した小学校・中学校・高校・大学などを登録することができる。ただし登録できるのは小学校・中学校・高校・高専・大学は1校のみであるほか、高校以下の場合自身の卒業年の人および前後2年以内の人しか表示できない。また一度利用登録を解除すると180日間は再度利用することができない。
- mixiチェックイン
- 携帯端末のGPSを利用し、現在いる場所・店をチェックし情報を共有することができる。GPS機能のない端末では利用不可だが、NTTドコモのmixi利用可能端末では位置情報サービス「iエリア」を使うことによって位置を特定させることができる。
- 公開範囲指定
- プロフィールや日記、写真などの公開公開範囲を細かく設定する事が出来る。
- 全体に公開-すべてのmixiユーザーが閲覧可能
- 友人のみ公開-マイミクのみ閲覧可能
- 友人の友人まで公開-マイミクと、そのマイミクのマイミクが閲覧可能
- 一部の友人まで公開-事前に自身が指定したマイミクのみ閲覧可能
- 仲良しに公開-マイミクの中から親しい人を選んだ仲良しマイミク限定で閲覧可能(相手側からは指定されたマイミクが分からないのが、「一部の友人まで公開」機能と異なる)
- 非公開-他ユーザには一切公開されず、自身のみ閲覧可能
- 閲覧キー入力-フォトアルバムに対する公開範囲。閲覧キーは相手から受け取る形になる。キーを知っていれば誰でも閲覧できるが、知らない場合はマイミクでも閲覧できない。
終了した機能・サービス
受賞
- 月刊Yahoo! Internet Guide誌 Web of the Year2005 「年間総合大賞」「話題賞」
- 2005年 日経優秀製品・サービス賞 審査委員特別賞
- 第3回Webクリエーション・アウォード「Web人賞」
- デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'04「Best Producer/ Director」
- 第19回デジタルコンテンツグランプリ「優秀賞」
- 2006年 ユーキャン新語・流行語大賞トップ10[19]
問題点
利用ユーザーによる問題
mixiはSNSの特徴として、話者識別という点では一般の掲示板に比して優れているが、本人確認、年齢確認が不完全であることから悪用する者もいる。以下の行為の多くは利用規約により禁止されている行為である。
- 詐欺行為
- mixiでは推奨していないが、物品の売買は認められている。登録時には本人確認が他のネットオークションサイトより緩く、年齢確認などは実質行われていないため、詐欺事件が頻発している。一例として、2007年10月3日、大塚愛のコミュニティなどに詐欺行為を行ったと特定のユーザーIDが暴露され、他のユーザーも詐欺被害を訴えた。暴露されたユーザーは返金するとしたが、未成年であり、被害者が多数に上ること、さらには過去にも詐欺行為をしたことを本人も認めていることなどから、返金は不可能とみられる。被害者が返金を求めるコミュニティが作成されるまでに至っている。被害者側からは「見知らぬ人とやり取りするのはそれなりのリスクがある」という意見も出た。詐欺行為はかなり多発しているため、2007年12月13日、2008年6月9日に運営者からのお知らせで注意喚起をした。ただし、これは単なる文章であり、詐欺行為を実際に抑止しようとしたシステム、ルールの改変をするにはいたっておらず、現在も詐欺は頻繁に行われている。詐欺行為は、刑法で禁じられている違法行為である。
- プロフィールの詐称
- mixiのプロフィールは公認アカウントを除いて利用者本人の申告に基づくため、有名人など他人の名を騙るユーザーが少数ながら存在する。例えば、お笑い芸人のヒロシは自身の公式サイトで、mixiに参加しておらず、自身の名を騙る偽者がmixiに存在している事を不快に感じていると発表した。結果、ヒロシに成りすましていた偽者は他のユーザーから批判を受けてmixiを退会した。アンガールズの田中卓志や波田陽区を詐称するユーザーも存在したが、こちらは所属事務所のワタナベエンターテインメントが素早く対応し、両人のmixi参加を所属事務所が公式に否定すると、偽者は退会した。
- アカウントの複数所持
- 一人で複数のアカウントを取得しているものが存在する。これについては事務局側の対応として、2007年3月よりフリーメールでの新規登録には携帯電話のメールアドレスの登録が必須となった[20]。しかし、その後全てのメールアドレスについて、携帯電話のメールアドレスの登録が必須となった。また、携帯電話のメールアドレスを変更しての複数アカウントも所持もmixiが携帯電話端末固有IDを参照することにより排除された。また、海外からの登録を想定し、海外ドメインからの登録に関しては、携帯電話のメールアドレスが必要が無いため、それを利用した複数アカウント取得が行われていたが、2010年8月現在は海外からの接続でもメールアドレスが要求されるため、事実上海外からの登録はできない。
- 無差別招待
- かつてmixiに参加するには友人や知人からの招待が必要であったが、この招待状が全く面識のない人物同士で、掲示板やオークションサイトなどでやりとりされることがあった。これらの不正に登録されたアカウントは利用者の身元が不明になることが多く、情報商材、連鎖販売取引等の宣伝行為、コミュニティー上での詐欺行為、特定の利用者への中傷行為などに利用されることがある。
- 個人情報の暴露
- mixiはSNSという特性上、正規の利用方法で利用していた場合、利用者の身元が特定されやすい。このため、mixiの日記やプロフィールなどに個人を特定できるような情報を書く場合、プライバシーの漏洩などについて利用者自らが注意をする必要がある。また、以前はmixiでは実名登録が推奨され、プロフィール欄に記入した名前などは全参加者に公開されていたが、現在ではプロフィールの各項目について自ら公開レベルを設定できるようになった。インターネット上で自らの情報を公開しているということを軽視し、さらに反社会的な行為などを告白したがために、mixi自体を含め様々な掲示板で他者がそれを知ることとなり、その反発から祭りとなって炎上したり、個人情報が暴露されるなどのトラブルも発生している。なお現在、すべてのユーザーが閲覧できる場所での個人情報の公開は、たとえ自分のものであっても利用規約により禁止されている。
- 誹謗中傷行為
- mixiは原則として利用者間の個人的トラブルに対しては対応を行わない。ただし、法令に違反する行為、規約に違反した行為については警告や書き込みの削除を行う場合がある。従って個人間におけるトラブルは常に起こる可能性がある。過去には、アイドルのファンなどに対する悪口・中傷がmixi内で発見され、その書き手が所属する企業側が謝罪・厳重注意を行った事例が存在する。また、特定の個人や組織に対する中傷行為が度を過ぎた場合は、名誉毀損等で訴えられる可能性が存在するため、例として、とある作曲家にマイミク申請を行ったところ断られたことに激高した一般ユーザーがその作曲家に対し誹謗中傷をし、作曲家側が一般ユーザーに対し名誉棄損の裁判にまで発展したという件がある。
- 著作権・肖像権の侵害
- mixiではこれら権利侵害をする画像のアップロードを禁止している。しかし多くのユーザーは芸能人の写真を自分のページのTOP画像として使ったり、コミュニティーのTOP画像として利用している。芸能人コミュニティーはそうでないと成り立たないケースも多いからである。ただし、事務局側が画像削除を要望することもあり、例としては絢香や伊東美咲など研音に所属する芸能人のコミュニティーに対し、当該事務所から抗議があり、mixi運営事務局が画像を削除するようにとの依頼がなされた。
- コミュニティ乗っ取り
- コミュニティの趣旨やタイトルを書き換えて全く別のコミュニティにしてしまう行為。乗っ取り行為は以前からも見られたが、2006年末頃から多発している。管理者がいないコミュニティの管理権限を取得して内容を書き換えるほか、管理人がいるコミュニティでも、乗っ取りを仕組む悪意あるユーザーが、対象となるコミュニティを荒らし、「事態を収拾させる」と偽って管理人から管理権を譲り受け、同様の乗っ取りが行われている。2006年12月27日、mixi運営事務局では「副管理人」制度を導入して管理権限の分散化を図るほか、2007年1月18日には管理人および副管理人を、コミュニティ参加期間が当該コミュニティ設立から連続して3割以上参加しているユーザーに限定するようにした。しかし、新デザイン反対のコミュニティー、ダイソー不買運動のコミュニティーなど、運営日数の問題上乗っ取られてしまった物も存在する。
- 参考資料 ITmedia News:mixiコミュニティー“乗っ取り”にユーザー困惑
- 不謹慎なコミュニティ
- 2009年11月10日に千葉英国人女性殺害事件の容疑者が逮捕されたことを受け、容疑者のファンクラブのコミュニティが多数作られ、モラル面での批判が相次いた[21]。
- mixi疲れ
- mixi疲れ(ミクシィづかれ)とは、多くのコミュニティやマイミクを登録しているmixiのヘビーユーザーが、mixiを介したコミュニケーションに負担を感じ、コメントの投稿や日記の書き込みを突然絶つ行為をいう[22]。野村総合研究所上席研究員の山崎秀夫によると、mixiはコミュニケーションツールとしての側面が強いため、自分に宛てられたコメントに返事をすることが望ましい。これが高じると、全てのコメントに返事をすることが「義務」となり、またマイミク登録した友人の日記も投稿直後にすべて読み、できるだけ速やかに返事することが自分に求められているように考えてしまう。結果的に、大量にふくれあがるコメントを処理することができなくなり、コミュニティの維持そのものを断絶してしまうという[23]。
mixiのシステムによる問題
- コミュニティ大量削除
- 2009年3月初めから4月にかけて、突如として数千ものコミュニティが一斉に削除された。これは「出会い系」・「アダルト」とみなされたコミュニティを運営側が予告なく削除した為であるが、地域ローカルコミュニティや同窓生コミュニティや同人系コミュニティも「出会い系」の一種とみなされて削除された。これはどのような組織がどのような要請によって行われたかは運営側は一切明らかにしていないが、中には参加者数万人を超えるコミュニティが削除されて強制的に解散させられたケースも多数みられる。逆に純然たる「出会い系」コミュニティは依然残されている事から、このコミュニティ削除については各方面から異論が寄せられている。
- mixiへの参加自体が出来ない
- 周囲にmixi利用者がいない等の理由でmixiを利用できない者が存在することになる。ただし現在はmixiのユーザーが急激に増えたことにより、mixiへの参加は比較的容易になってきた。そして、2010年3月1日より既存会員からの招待状がなくても登録して利用できる登録制が導入され、新規参加は自由に行えるようになった[24]。
- 画像のリンク
- mixiにログインしていなくても、URLがわかれば画像に誰もがアクセスできる状態となっていたため、画像のURLが2ちゃんねるなど外部の掲示板に暴露されることがあった。現在は、画像へのリンクのURLが自動的に生成されるようになっており、生成されたURLはある期間が経つと無効になり、画像を閲覧することができなくなる。掲示板やブログなどで画像が曝されることになっても、ごく短時間でみられなくなる[25]。また画像だけに限らず、2ちゃんねるに掲載されたmixiのURLである事がreferrerによって識別できた場合、すべてのアクセスが拒否される。前述の個人情報の特定や、いわゆる「祭り」によって記載された特定個人の日記やコミュニティのトピックへのアクセスをmixi事務局は積極的に排除している。
- 特定環境における表示不具合
- 2007年10月1日の午後から、表示デザインがリニューアルされたが、一部の古いWebブラウザでの表示やアクセスが正しく行われなくなったり、ハングルなどの多言語表示が出来なくなる問題が発生した(ただし多言語表示はもともと動作保障されている規格ではない)。また、画面が以前よりも明るく表示されるため、眼が疲れる、間延びして見づらい、スクロールする必要が増えて操作性が悪い、不要なツールバーが追加されて誤って操作しやすいなどの問題を指摘する意見が出ており、再変更あるいは元のデザインへ復帰を希望するコミュニティも複数作られた。
- mixiの公式発表によると、Microsoft WindowsXP、Microsoft WindowsVista、Mac OS X v10.4以降のみが推奨環境OSとしており、Mac OS X v10.3以前のMac OS X、Mac OS 9以前、Linux等では一部もしくはすべてのサービスが利用できないとしている。対応ブラウザもMicrosoft Internet Explorer 6.x 及び 7.x、Safari 3.x、Mozilla Firefox 3.xのみとしており、Opera 及び各Webブラウザの旧版及びベータ版は推奨対象外となっている。実際には、CSSに非常に多くの記述ミスがあり、その為にCSSが適切に処理されず、画面の左側に寄ったり、ブラウザ本来の規定値が適用された結果デザインに影響を与えている。ユーザーから、元のデザインに戻してほしい、あるいはCSSの不具合を修正してほしい、という要望に対して、のべ27万人の賛同が得られた(機能要望が多数重複している為、正確な総数は不明である)。
- 日記キーワードランキング
- 利用者が書き込んだ日記に用いられた語句はランキングとして掲載され、日本テレビ系『おもいッきりイイ!!テレビ』が、このランキングを番組内で紹介している。しかし、2007年10月1日の表示変更(リニューアル)に伴って、多くのユーザーが日記に「リニューアル」という語を使って感想を書いており、日記検索してみると、直近に限っても、数千件の新たな書き込みが見つかるが、10月4日分の日記キーワードランキング発表以降、「リニューアル」という語がランキングの対象から消えた。
- 2008年4月1日施行予定の利用規約改定を巡り
- mixi事務局は、2008年3月3日に以下の内容を持つ利用規約の改定を2008年4月1日から施行する旨発表した。様々な条項がmixiユーザーの間で問題とされているが、特に新規約18条の問題が報道されている[26]。
- これにより、日記・自作小説・画像・動画といった著作物が無断で株式会社ミクシィに使われる虞があることから、作家や編集者などの著作権と密接な関わりを持つ職に就いているユーザーから、「これが施行されるようであれば退会も考えなければならない」との声が上がった[27]。
- mixi事務局はユーザーの反応及びマスコミの報道に対して、「利用規約改定に関するお知らせ(追記)」を発表し、またマスコミに対して規約改定の必要性の根拠について以下の説明を行った。
- 投稿された日記等の情報が、当社のサーバに格納する際、データ形式や容量が改変されること。
- アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数のサーバに格納すること。
- 日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバから国内外に存在するmixiユーザー(閲覧者)に向けて送信されること。
- mixi 新機能リリース・障害のご報告 利用規約改定に関するお知らせ(追記)より引用
- しかしながら、本事項は「新機能リリース・障害のご報告」に掲載されている事柄であって規約としての強制力はなく、また規約自体がユーザーが有する著作権に対してmixi事務局がほぼ無制限の権利行使の許諾を強要する事に変わりは無く、本規約変更に対して否定的な意見を持つ者からは「何の説明にもなっていない」という厳しい意見も見られる。サーバに格納し配信する為だけであれば、著作人格権の放棄の必要性は全く無く、過去にそのような事を主張して認められた事例も無いとの意見もある。[28]これについて、mixi事務局はimpress社の取材に対して「なお、利用規約に関しては利用ユーザーに理解しやすい内容になるよう、引き続き検討するとしている。」とコメントしている。[29]なお本規約発表に伴いミクシィ社の株価は暴落し、前日比12万3000円(10.98%)安の99万7000円まで下落した。[30]
- 3月6日には2月の直近安値を割り込み、ストップ安(値幅制限の下限)となる前日比10万円(10%)安の88万4000円まで売り込まれ、昨年9月27日(安値 88万3000円)以来の安値水準を付けた。今月3日の規約変更を発表する直前の2月29日終値(124万円)から、わずか4営業日で下落率は3割近くに達した。[31]
- 予想外の株価下落による資金流出の事態に対して、ミクシィ社は規約改定内容を再検討した結果を3月19日公表した。条文は、原則として著作権および著作者人格権等の周辺権利はユーザーに帰属するものとし一部の例外事項を設ける形とした。[32]
- 規約改定案公表後の同社株価は2008年3月19日15時00分時点で前日比2万1000円(2.56%)高の84万1000円で下げ止まりとなった。騒動は結果として、規約改訂の事実上の撤回と、株式資産の約三割を失うという形で終結した。(なお有料登録の遅延金請求については行われる予定。)
- 年齢制限の有名無実化
- 2008年12月9日以前は18歳未満の者はmixiに参加不能であり、また、2008年12月10日以降も18歳未満のユーザーはコミュニティに参加できない規約になっているにも拘わらず、この年代を参加条件にするコミュニティも複数存在し規制されることなく運営されている。このことは年齢制限に関する規約が実際には有効に機能していないことを端的に示す現象である。現状、成人対象の広告が表示されたり、性的な内容を多分に含んだ規約違反の勧誘が横行している環境に未成年者が晒されており、犯罪などにまきこまれる危険が懸念されている。
- mixiアプリ
- 開始日に公開されたmixiアプリ『ワタシのドレイちゃん』が、マイミクシィを仮想人身売買するゲームであり、非人道的であると広く批判され、即日削除されたことがある[33]。また、ソーシャルアプリケーションアワードのグランプリでもあり、もっとも人気のあるアプリの1つでもある「サンシャイン牧場」において、4200人分の個人情報の漏洩を起こしてしまう事件もあった。mixiアプリはミクシィが直接作成したものではないが、全てのアプリはミクシィの検閲を通過して公開されるものである。よって何らかの問題が起きた時にはミクシィ側にも責任があるといえる。
- 大規模なアクセス障害の発生
- 2010年(平成22年)8月10日17時30分頃(JST)より、アクセス障害が発生した。以前も新機能搭載による短期的なアクセス障害はあったもののこの時のアクセス障害は非常に長期的なものになった。23時30分頃(JST)に一時的には復旧したが、同社からも不安定な状況が続いていると懸念を表した上での再開であった。翌11日11:20分頃(JST)より再びアクセスしにくい状態が続き、再びアクセス障害から復旧する為にメンテナンスを再開した[34]。長期的なアクセス障害かつ普及の目処が立たない状況から各メディアもこの事件を一斉に報じた[35]。また、「運営会社のミクシィが破産した」とのデマも流れ、一層の混乱を招いた[36]。2010年(平成22年)8月12日1:50(JST)、全てのユーザーに対してmixiのアクセス利用を開放し、完全復旧をアナウンス。原因は高負荷によるデータキャッシュシステムの不具合であり、その究明に時間がかかったためだとされている。また、今後は再発防止のため負荷軽減に努めると発表した[37]。
- 新機能の相次ぐ休止
- 2010年11月30日から、メールアドレスでユーザーを検索する機能を加えたが、「メールアドレスは知らせているが、mixiでは知られたくない」という声が上がり、2010年12月2日に停止された[38]。
- 2010年12月1日から追加されたアクティビティは、マイミクを追加したり、コミュニティに参加するとマイミクに自動的に通知されるという機能だが、公開範囲を設定することは不可能だった。ユーザーから反発が相次ぎ、この機能に反対するmixiコミュ二ティの参加人数が、10万人以上にまで膨れ上がったコミュニティもあった。12月3日に一旦停止したが、オン・オフを選択可能にした上で再開するとした[39]。
関連書籍
- 『mixi完全攻略マニュアル-PC&ケータイ全機能完全活用』2007年3月31日、田口和裕/森嶋良子(著)
脚注
- ^ http://mixi.jp/about.pl
- ^ 15歳~17歳のユーザーおよび携帯フィルタリングの契約者が利用できない機能
- ^ mixiの新規登録時に携帯メールアドレスが必須に プロバイダ発行のメールアカウントでは携帯のメールアカウントは不要
- ^ 登録に関する質問-iPhoneで新規登録
- ^ エヌ・ティ・ティ・ドコモより、BlackBerry対応アプリケーション
- ^ iコンシェルでmixiの新着情報を通知する「ミクインフォ」
- ^ 平成22年3月期 第2四半期決算短信
- ^ mixiの利用者数、他サイトは圧倒するも伸び悩み傾向
- ^ mixi、ユーザー登録数が200万人を突破。4カ月で100万会員を獲得
- ^ ミクシィ売上高2.8倍に 「脅威と感じる他社はない」が……
- ^ J-CASTニュース : ミクシィ「足あと」は「戸別訪問」? 中川秀直氏、日記閲覧も「自粛」
- ^ U3 MUSIC公式サイト 2006年4月11日
- ^ U3 MUSIC公式サイト 2006年4月12日
- ^ mixiカウンター :: ぼくはまちちゃん!
- ^ ただしニコニコ動画の会員であれば、携帯からニコニコ動画へのリンクを閲覧可能。
- ^ http://developer.mixi.co.jp/award
- ^ mixi、動画投稿サービス開始へ--モバイルではドコモ公式サイトに
- ^ mixi、全ユーザーでメッセージ無期限保存に - ITmedia News
- ^ 2006新語・流行語大賞(公式サイト)
- ^ mixiの新規登録時に携帯メールアドレスが必須に
- ^ http://sankei.jp.msn.com/economy/it/091119/its0911190757001-n1.htm
- ^ FPN-コメントの義務化に見る『mixi疲れ』の秘密
- ^ ITmedia News:「mixi疲れ」を心理学から考える
- ^ 『mixi』の今後のサービス展開について(mixi公式)
- ^ INTERNET Watch 2006年11月09日
- ^ 出典:ユーザーの日記をミクシィが商品化? 新しい利用規約にユーザーの反応は?
- ^ ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記、たけくまメモ:mixi規約変更問題によせて
- ^ 前例としてLivedoor社が同様の通達を行った所、法的問題を指摘され撤回した事例がある。
- ^ mixi、4月に規約改定。「日記等の著作物はユーザー自身が権利を有する」
- ^ ミクシィ株が数日で大幅下落 騒動に投資家が嫌気
- ^ ミクシィ株の下げ続く、利用規約改訂でユーザー揺れる-相次ぐ格下げ
- ^ mixi、改定版利用規約を修正。コンテンツ権利をユーザー帰属と明記
- ^ コミュニティーファクトリー
- ^ “『mixi』アクセス不具合のお知らせとお詫び” (Press release). ミクシィ. 10 August 2010. 2010年8月11日閲覧.
- ^ “mixi、アクセス障害が発生…復旧見通し不明”. yomiuri online (読売新聞社). (2010年8月11日) 2010年8月11日閲覧。
- ^ “「破産」デマや「裏」も──mixiアクセス障害をめぐる狂想曲 - ITmedia News”. ITmedia News (ITmedia). (2010年8月12日) 2010年8月13日閲覧。
- ^ “『mixi』のアクセス障害のお詫び及び復旧に関するお知らせ” (Press release). 株式会社ミクシィ. 12 August 2010. 2010年10月15日閲覧.
- ^ mixi「メアドでユーザー検索」取り下げ 反発受け3日で見直し
- ^ mixi、アクティビティ機能も一時取り下げ オン・オフ選択可能にして再公開へ